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All Seasons

Season 2011

  • SPECIAL 0x1 新日本風土記スペシャル 雪の夜

    • January 1, 2012

    世界でも有数の豪雪地帯を抱える「日本」。そこには、様々な雪の夜の営みがある。寒く、厳しい雪の夜が醸し出す…「静寂」「恐怖」、そして「人恋しさ」。凍てつく雪の夜だから故に生まれる…「日本の味」。 しんしんと降り積もる雪の闇夜、その閉ざされた時との狭間で、私たちに日本人は何を思い、何を感じ、何を生み出してきたのか。BSプレミアム「新日本風土記」「もういちど、日本」と連動したオムニバス構成でお届けする。 ●北越雪譜 ~江戸時代の名著の舞台・豪雪地帯“秋山郷”の暮らし(新潟-長野) ●三寺まいり ~“男女が互いに見初め会う”伝統の場(飛騨) ●深夜の除雪車 ~大雪との格闘ドキュメント(旭川) ●銘酒 ~雪夜が生み出す新酒の妙味、杜氏の一冬(長岡) ●雪女 ~"女神"か"鬼"か…、各地で異なる「雪女」の結末

  • S2011E01 城 十二天守への旅(日本の城シリーズ PartI)

    • April 1, 2011
    • NHK

    戦乱の世を生き抜いた城。そびえたつ天守。建てられた当時の姿を留める城の数は、全国で12に過ぎない。その城は、なぜ建ち続けてきたのか。 冬から春へ。北から南へ。現存する12天守をめぐる旅。それは、城がいかにして今日まで建ち続けてきたかを知る旅となる。 長野県・松本城は、城を守り続ける神様と、その神様を守り続けた藩士の末裔を紹介。 愛知県・犬山城は、歴代藩主を務めた成瀬家の、最後の城主の長女・淳子さんを紹介。 滋賀県・彦根城は、堀をめぐる屋形船を運営する地元の若い経営者達を紹介。 兵庫県・姫路城は、50年前の「昭和の大修理」の際、腐ってしまった城の心柱を新しくするため、地元の神社のご神木が寄進されたことを紹介。 国宝の城をはじめとする日本各地の現存12天守の美しい城の姿と、人と城の様々なエピソードを描いていく。

  • S2011E02 美の城 戦の城(日本の城シリーズ PartII)

    • April 1, 2011

    今や城ブーム。日本人はなぜ城にひかれるのか。 荘厳な天守。優美な屋根。堅固な石垣。防御の砦として、権力の象徴として築かれたはずの城が、今では地域のシンボル、文化として愛されるようになっている。 様々な顔を併せ持つ日本の城。その強さと美しさを支える人々の営みと共に、城の魅力に迫る。 「堀」「杭」「泥」「石」「積」「伝」「強」「櫓」「穴」…など城の魅力を一文字で題して、それぞれの仕組みや、関わる人を紹介。そこに見えてくるのは、城とは何か、どのような視点で見たら楽しめるか、城はどのような文化を残してきたのか、これから先の未来に向かって城は何を残そうとするのか。 現代になって親しみやすさも兼ね備えた、歴史と地域の文化を伝える装置としての城を徹底分析する。

  • S2011E03 京都 色いろ

    • April 8, 2011

    「刈安(かりやす)」「梔子(くちなし)」「萌葱(もえぎ)」。すべて色の名前である。日本人には、わずかな色の違いを巧みに表現する色彩感覚があるという。その多くは、古都・京都で生まれ今も息づいている。かつての日本は色の峻別が少なかったといわれるが、大陸から様々な文物が流入してから、日本人の色彩感覚は急速に目覚め、新たな色を生み出してきた。絶え間なく「色彩の革新」に挑戦し続けてきた京都人の姿を描き、日本人の美意識を浮き彫りにする。

  • S2011E04 知床

    • April 15, 2011

    世界自然遺産に登録された「知床半島」。太古の昔から、故郷を離れ新天地に活路を見出す者たちや、この土地の豊かな恩恵に預かろうとする者たちへ、北の土地は厳しい試練を与えてきた。自然を克服しようとする戦い、自然と折り合う知恵。暮らしの中には、今もその歴史の跡を見ることができる。美しさを極める極寒の四季の移り変わりの中に、自然と向き合う日本人の暮らしの一端を見る。

  • S2011E05 琵琶湖

    • April 22, 2011

    日本最大の湖、琵琶湖。近江の人々の暮らしを守ってきた命の水。「この世の美のすべてがある」と讃えられてきたその湖畔には、水と日本人の懐かしい風景が今も守られている。 昔から多くの文人墨客が訪れ、その美しさを称えてきた。石山寺から眺める名月に源氏物語「須磨」の着想を得たという紫式部。晩年をこの地で暮らし、多くの句を詠んだ松尾芭蕉。「行く春を近江の人と惜しみける」。湖畔の美しい情景を浮世絵「近江八景」として繰り返し描いた歌川広重。そこに描き出された野山の自然、暮らし、光と影の移ろいには、水辺に生きる人々への温かい眼差しが感じられる。 今も比良山系の伏流水を暮らしに使う集落では、琵琶湖に注ぐ水を汚さない慎ましい暮らしを保っている。琵琶湖に浮かぶ竹生島(ちくぶしま)は神の領域とされ、神主や僧侶も巡礼者たちも戒めを守る。そして珍しい伝統漁法を守り、店も車もない湖の島に暮らす漁師たち。 人と自然の織りなす美しい琵琶湖の景観、俳句、浮世絵を織り交ぜて描く映像詩。

  • S2011E06 花園

    • May 6, 2011

    全国各地の様々な「花園」。 季節が巡るごと、刹那の美しさに多くの日本人が、心を和まされ、癒され、時には励まされてきた。 広大な荒れ野をたった一人で50年間かけて花園に仕上げた人、失った戦友を想い荒れ果てた河川敷を彼岸花いっぱいに蘇らせた人、コンクリートジャングルのわずかなスペースに花を植え、都会に花のオアシスを生んだ人。日本各地の花園をみていくと、かけがえのない人生の瞬間や家族の思い出が原風景となり、一輪一輪の花に託されていることに改めて気づかされる。 番組ではそうした人々の心の奥底に宿る花への思いを通して、日本人の心情や美意識を美しい映像と共にひもといていく。

  • S2011E07 出雲

  • S2011E08 こんぴらさん

  • S2011E09 近代建築 夢のかたち

  • S2011E10 あの街この街 路面電車

  • S2011E11 諏訪

  • S2011E12 人形 愛し愛され

  • S2011E13 富士山

  • S2011E14 宮島

    • July 15, 2011

    日本三景、安芸の宮島。平清盛や豊臣秀吉ら、時の権力者たちの信仰を集めたこの島には、貴重な文化・芸術、宝物が集められてきた。海に浮かぶ朱塗りの巨大な寝殿作り、世界遺産・嚴島神社。平清盛が奉納した金銀水晶が散りばめられた国宝・平家納経。平安絵巻を今に再現する祭りの数々。 しかし島の魅力はそれだけではない。ここは太古の昔から神の島として崇められてきた特別な場所であった。中世まで人が住むことが許されず、今も島に暮らす人たちは、幾つものしきたりを守って暮らしている。正月でもないのにしめ縄を飾る風習、死者の埋葬を忌みとし、亡くなった人は島外に葬ること。神の使い・鹿を傷つけないこと。さらに木を切ることや耕すことも禁忌とされてきたため島の大半に手つかずの自然が残る。弥山原始林は嚴島神社と同様、世界遺産に登録され、700種類以上の植物が密集する生き物たちの楽園となっている。 この他にも紹介されることの少ないポイントはいくつもある。島の最高峰・弥山(みせん)の山頂は、巨石が積み重なる修験道の聖地となっている。ここには空海が灯したという伝説の「消えずの火」があり、修行僧が交代で守っている。また戦後の食糧難の時代、禁忌の島の例外として国が募集した、島の裏側の開拓農家たち。岩だらけの土地で今も耕作を続けている。暮らしの中に神が溶け込む島、宮島。その魅力をたどる物語。

  • S2011E15 いつもそこに、塔

  • S2011E16 阿波おどり

  • S2011E17 妖怪〜日本の闇の物語〜

  • S2011E18 遠野

  • S2011E19 桜島

  • S2011E20 雲仙・島原

  • S2011E21 仁淀川

    • September 30, 2011

    ガラスのように透き通った、日本一の水質を誇る清流が、高知県の中央を流れている"仁淀川"。 全長124km。西日本最高峰・石鎚の森に端を発し、小枝のような支流を悉く集め、末は黒潮の土佐湾に注ぐ。その雄大な流れは、豊かな動植物の生命を支え、独特の川文化を育み、人と川が響きあう風景を紡ぎながら流れる。 上流の川沿いにある保育園では、夏場、プールの代わりに子供達は皆、川で泳ぐ。どんな石が滑りやすいのか、どんな所の流れが強いか、子供達は身をもって学んでいく。中流に欠かせない風景といえば、沈下橋。これは、増水時、水面下に沈む事を想定した橋で、水の抵抗を軽減させるため、欄干がない。日本人が、自然にあらがうのではなく、自然のリズムの中で川と調和して生きていた時代を偲ばせる。下流では、かつて、世界で最も薄い和紙・典具帖紙で栄えた町がある。今は、祖父から技術を受けついだ、たった1人の若者が、仁淀川で生きる誇りを胸に和紙を漉き続けている。 かつては日本中どこでも見られたであろう清冽な川の流れ、そして水辺の情景。仁淀川が魅せる14篇の物語が、人と川の原風景を描き出す。

  • S2011E22 ヨコハマ伝説

  • S2011E23 軽井沢

  • S2011E24 いざ鎌倉

  • S2011E25 松島

  • S2011E26 東京の夜

    • November 11, 2011

    今回の新日本風土記は夜の東京の物語。 一日1500万人が行き来するといわれる街「東京」。 日が暮れて、夜になると東京はひときわ輝きを増す時間を迎えます。 文明開化以来、日本人は東京の夜を光で照らし、昼とは違う夜だけの空間で大切な時間を過ごしてきました。 男女の愛を優しく見守る老タクシードライバー、裸電球の灯りの下で育まれる酔客たちの絆、都市の躍動感を光で演出するライティングデザイナー、電飾の眩しさに情熱をたぎらせた集団就職の元少年、ひと夜の出来事をきっかけにメジャーデビューを目指して歌うK-popグループなど、人々の夢と希望・葛藤が交錯する大都会「東京」の昼間とは違った顔を訪ねます。 【主な取材地】 ・新宿思い出横丁 ・歌舞伎町 ・表参道 ・新大久保 ・六本木ヒルズ ・東京タワー         ほか

  • S2011E27 仏像の京都

  • S2011E28 コメの旅 イネの道

    • November 25, 2011

    日本人にとって特別な食べ物「コメ」。数千年前に渡ってきて以来、日本人の社会を変え、国土を変え、信仰にも影響してきました。日本の各地には、その歴史の移り変わりを示す、遺跡や史跡、生活が残されています。コメとともに育まれた、日本人の心の原風景を訪ねる旅。コメに愛情を努力を注ぎ続ける人と出会う旅です。 ●“神の田” 伊勢神宮で神へ捧げられるお米は「神宮神田」という特別な田んぼで作られます。その責任者・山口剛さんの米作りを春から秋まで追いました。 ●“コメがクニを作った” およそ2500年前の水田が復元された佐賀県の「菜畑遺跡」。日本最古の稲作がどのようなものだったのか。弥生時代の「吉野ヶ里遺跡」でどう変わったのか。「クニ」の始まりの物語。 ●“海から来た赤米(アカゴメ)の神” コメの伝来経路のひとつといわれる長崎・対馬の漁師には、赤米を神としてまつる不思議な神事が伝えられます。 ●“130年の大工事”福岡・筑後川流域を稲作地帯へと変えた江戸時代の堀川用水。取水口の山田堰は、現在の技術者が見ても驚く高度な技術が使われています。水門を代々守る番人の姿とともに描きます。 ●“北海道稲作の父”いまや数々のブランド米を生み出す北海道。かつては不可能とされていた稲作に挑戦したのが明治の開拓者、中山久蔵。その人生をかけた品種「赤毛」の物語。 ●“神に捧げるコメ”今年の新嘗祭にコメを献上することになった、富士のふもとの農家の1年。

  • S2011E29 雪の夜

  • S2011E30 ふぐ

    • December 16, 2011

    憧れの高級魚「ふぐ」。縄文遺跡からふぐの骨が見つかるほど、日本人は古くからふぐを食べてきた。ふぐは、身が固く、脂肪もほとんどない珍しい食材で、海外では見向きもされない。一つ間違えば、毒にあたり、命を落とす危険もある。しかし、日本人は、ふぐの白身に秘められるうま味に取り憑かれ、死と隣り合わせの美味を味わってきた。 その成果のひとつがふぐ刺し。料理人はぎりぎりまで薄く引き、身の固さを歯ごたえの良さに様変わりさせる。下関の職人たちは、切磋琢磨の中から特別な技も生み出した。さらに、ふぐ鍋。身を固くさせるコラーゲンが熱でプリプリの食感に変わり、うま味に彩りを添える。 ふぐのおいしさを追い求める歴史は、一方で、毒との戦いでもあった。ふぐは食いたし、命は惜しし。ふぐ食べたさに迷信にすがった庶民。せっかく集めた大軍勢の力を、集団ふぐ中毒で削がれた豊臣秀吉。毒におびえながら食べた一夜を句にしたためた松尾芭蕉。明治に入り、ふぐ解禁のために、伊藤博文がうったと伝わる一芝居。滑稽にまで見える情熱は、現代科学では解明できない不思議な毒消しの知恵をも生み出した。 白身魚の美味しさを極める中、一分の隙もないまでに高められた日本人の食文化に迫る。

Season 2012

  • S2012E01 列島縦断"聖地"の旅

    • January 13, 2012
    • NHK

    私たち日本人は事ある毎に自然に両の掌を合わせて頭を垂れる。自分の願い事の成就、鎮魂、自分以外の人の幸福、そして、見知らぬ誰かの遠い未来の安寧まで、それぞれの地方に長く語り継がれてきた祈りの形と対象…。そこに行けば、生きる活力をもらえるような場所…。 番組はそんな祈りの“聖地”を巡る。山頂付近に7メートルもの石が奇妙な形で重なっている熊本の「拝ケ石巨石群」。小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトリーダーが最大のピンチに直面した時に祈りを捧げに向かった岡山のとある神社。真冬、極寒の津軽海峡に裸で飛び込む北海道木古内町に伝わる「寒中みそぎ祭り」など。 自然信仰、霊場、寺社仏閣、祭り、そして、パワースポットと呼ばれる現代の民間信仰の世界まで、沖縄から北海道へ日本列島を縦断し、多様な祈りの場面から日本人の心の風景を描き出す。 <オムニバス項目(抜粋)> ● 山頂に巨石が立ち並ぶ古代のパワースポット…熊本市内西部、金峰山近くの河内町東門寺にある不思議な場所「拝ケ石巨石群」。 ● 科学者も祈りを捧げた聖地…小惑星探査機「はやぶさ」が絶体絶命の大ピンチに陥った時に、プロジェクトリーダーが向かった神社。 ● 伊勢神宮の祈りの森 ● 先だった我が子に花嫁、花婿人形を奉納し結婚させる風習…津軽、賽の河原地蔵尊 ● 極寒の北海道で続く祈りの祭り「寒中みぞぎ祭り」

  • S2012E05 角館

    • February 24, 2012

    「みちのくの小京都」と呼ばれる角館。江戸時代に城下町として栄えた古い町並みが人気の観光地です。一歩踏み込むと、今も代々続くしきたりを守って暮らす人々の姿があります。武家の石黒家は、当時建てられた武家屋敷に暮らしながら一般に公開することで、伝統や屋敷を守っています。商家の田口家は、山神やお稲荷さん、三峯さんなど様々な神を崇め、信仰の数だけしきたりを伝承。商いの繁栄と心得を保ってきました。殿様だった佐竹北家には、現代のお姫様が健在。守護神を祀る祠を守っている。正月に一度だけ開かれる祠には、精巧な造りの武人像が秘蔵されていました。街が最も活気づく秋祭りの「山ぶつけ」。男達が曳山の運行で勇壮さを競う中、巧みな駆け引きが要となり、祭りを一層奥深いものにしています。 角館で代々続いてきた武家、商家、農家、殿様の家々を半年間にわたって記録。各家で今も守られる独自の風習と暮らしを味わう旅。

  • S2012E15 浅草

    • June 22, 2012

    江戸一番のワンダーランド「浅草」。浅草寺の観音さまを中心に、浅草神社、雷門、それから、連なる赤提灯、演芸場に成人向けの映画館…。聖と俗、信仰と娯楽が混ざり合って共存し、威勢の良い江戸っ子がかっ歩する。 その浅草の熱気が一年で一番高まるのが「三社祭」。その昔隅田川から観音さま(仏)を引き上げたという三社さま(神)をまつる、神さまと仏さま一緒になった浅草らしいお祭りだ。特に今年は祭りが始まって700年という記念の年。昨年は震災の影響で中止になったこともあって、江戸っ子たちの盛り上がりはかつてない。 ストリップ小屋でお笑い芸をみがいた芸人さんや、人情あふれる飲み屋のおかみさん、70代の野球小僧たち、それぞれが人生を謳歌する浅草。春先から5月の三社祭りまで、祭り囃子に血が騒ぐ江戸っ子の心意気を描く。 <オムニバス項目(抜粋)> ●浅草の原点「舟渡御」復活! 浅草の観音さまは、628年隅田川の漁師の網の中に一体の尊像として現れたことに始まる。三社祭はこれにまつわる三人(漁師の浜成(はまなり)・竹成(たけなり)、土地の有力者土師中知(はじのなかとも))を三社さまとして崇める祭り。もともとは神輿を舟に載せ、隅田川を渡御(とぎょ)する「舟祭り」だった。氏子たちの強い思いから、斉行700年にあたる今年、舟渡御が復活。 ●浅草の中心「観音さま」 浅草寺は24の支院が支える聖観音宗の総本山。観音とは「音を観る」仏のこと。「音」とは人々の声なき声のこと。苦しみや願いをすべて受け入れる、それが浅草の観音さま。 ●「お笑いの東大」 かつて浅草のストリッ

  • S2012E19 うどん

    • July 27, 2012

    手軽な庶民の味として日本人に愛されてきたうどん。コメの国・日本は稲作を中心に語られるが、その裏で雑穀の歴史も紡がれてきた。米が満足に食べられなかった庶民は、小麦を育て、手間暇かけてうどんを作り、ささやかな贅沢を楽しんだ。五穀豊穣を祈る神への捧げものとして。僧侶の修行の中の楽しみとして。うどんは今なお日本人にとって大切な食べもの。日本人の知恵と工夫が育んだ「うどん」を通して日本の歴史を見つめ直す。

  • S2012E22 郡上八幡

    • September 21, 2012

    清流、長良川の上流に位置する岐阜県郡上市八幡町。夏の夜、この町の人々は盆踊りに酔いしれる。7月から9月にかけて毎年、三十三夜にもわたって盆踊りを開催し、しかも、お盆の4日間は夜8時から朝5時まで徹夜で踊り明かすのである。「郡上おどり」と呼ばれるこの盆踊りは、江戸時代、時の藩主が士農工商融和のために奨励したものと言われている。 郡上おどりは「見る踊りではなく、踊るための踊り」。会場に見物客はいない。地元の人も観光客も、老若男女一緒になって一晩中踊り明かすのだ。町では、そんな踊り好きな人たちのことを、親しみを込めて「踊り助平」と呼ぶ。 夜、踊り助平たちは城下町の風情を残す町中の路地に集まり、その真ん中に太鼓や三味線を演奏する囃子方と歌い手が乗り込んだ「屋形」を置いて踊りの輪を作る。先祖への思いを抱きながら踊る人、夏休みの夜を友達と一緒に楽しむ子ども、郡上おどりが縁で知り合った男女。踊りの輪にはさまざまな人の姿がある。 この「踊りの町」郡上八幡には、今も古き良き日本の風景がたくさん残っている。江戸時代に作られ今も生活に利用されている水路。川で元気いっぱい遊ぶ子どもたち。互いに支え合い絆を深めるための組織、頼母子講(たのもしこう)。この土地の風土・風習の1つ1つが郡上八幡という町を作りあげてきたのである。 400年もの間、盆踊りを続けてきた郡上八幡の人々。皆で踊ることで彼らは何を得てきたのか。そして、日本人にとって盆踊りとは何か。郡上八幡のひと夏を見つめる。

  • S2012E25 東北の秋

    • October 19, 2012

    本州の北端の地・青森を作家・司馬遼太郎は「北のまほろば(素晴らしい土地)」と呼んだ。その秋は最も豊穣な季節。山々は木の実が実り、赤や黄色に鮮やかに染まる。河には鮭が故郷を求めて上ってくる。田んぼには黄金色の稲穂がたわわに実り、頭をたれている。 そして人々は海の幸、山の幸に感謝しながら、1年の苦労の成果を喜ぶ。それが東北の秋。東日本大震災をへて、大自然への畏れと感謝が共にある東北の秋。その秋の物語を描く。

Season 2013

  • S2013E02 佐渡

    • January 18, 2013
    • NHK

    今回の舞台は、日本海最大の離島・佐渡。いつのころからか、押し寄せる波が時代を吸い寄せ、閉じ込めて、今も暮らしの隅々に"失われた日本"をとどめる。 芭蕉も詠んだ荒波の先。千年の昔より、佐渡は"鬼も住むこの世の果て"と恐れられた。順徳天皇、日蓮、世阿弥ら時代に翻弄され流された都人たち。悲しみとともに携えてきた都文化は、佐渡の厳しい気候風土と相まって独自の形に進化し、今も暮らしに息づいている。人なつっこい"ムジナ(たぬき)"や多種多様な"地蔵"への厚い信仰。豊作を祈願する村総出の"薪能"。そして、島の各地に伝わる"鬼太鼓"。かつて恐れた"鬼"は"ヒーロー"となり、若者たちの姿を借りながら集落の平安のため命がけで太鼓を打ち鳴らす。 佐渡が流刑の地から"憧れの島"となったのは、江戸時代。突如現れた"黄金"が全国から人々を引き寄せた。急激な人口増加により切り開かれた山野の千枚田。築きあげた先祖に思いをはせながら、今も人々が昔と変わらぬコメ作りを続ける。 番組では、日本を凝縮した豊かな自然、荒波が恵むブリ漁なども紹介。トキも羽ばたく、懐かしくも不思議な島、人々をひきつけてやまない佐渡の姿を描く。

  • S2013E04 尾道

    • February 1, 2013

    小津安二郎らの映画の舞台となり、多くの観光客が訪れる瀬戸内航路の要衝・尾道は、坂と路地の町。目の前に海が迫り平地が少ないため急斜面に町が発展し、細い路地が縫うように広がっている。坂の上には飛鳥時代から寺院が建てられ、中ほどには明治時代からの木造建築が立ち並ぶ。車が進入できない幅の路地は、今も生活の場。坂道を人々が行き交い、家々からの声が聞こえ、匂いが漂う。 坂ばかりで車が入れない町は、高齢者にとっては住みづらい所でもある。それをカバーするために今も隣近所の繋がりが強く、そういう生活に憧れて移住してくる若者も多い。漁師の住む路地のお好み焼き店には、ご飯を持参すると焼き飯にしてくれるという独特の習慣が残る。漁のため両親が不在がちになる子供たちに温かいものを食べさせたいという、助け合いの心から生まれた習慣だという。 歴史の町、港の町、そして昭和の香りの暮らしが残る町・尾道を、坂と路地から見つめる。

  • S2013E10 尾瀬

    • March 29, 2013

    群馬・新潟・福島の境に、最も空に近く巨大な湿原「尾瀬ヶ原」がある。国立公園の中でも特に貴重な自然があることから特別保護区に指定されている。ミズバショウをはじめ、約300種の草花が、世界でも希な景観を成し、年間30万人以上が訪れる。 尾瀬ヶ原の自然美を支えているのは冬の「大雪」。一年の半分以上、尾瀬を閉ざす深い雪は、春になると雪解け水となり、湿原の隅々にある命を潤す。水はやがて流れ下り、麓の暮らしの命の糧を恵む。尾瀬が生み出す「豊かな水」。その水が生んだ光景と、水とともに生きる人々の営みを見つめる。 ●天空の大湿原  木道からは見られない尾瀬ヶ原をカメラ付き小型ヘリコプターで空中散歩。 ●夏の幻の光景  年に数回しか現われない白い虹。星空を映す池塘等、夏の絶景。 ●尾瀬の味  尾瀬の山々の噴火でできた土壌が育む大豆と尾瀬の湧き水で作る極上豆腐。 ●最後の開拓者  尾瀬に最も近い所に暮らす老夫婦の、湿地に抗って、湿地に救われた開拓史。 ●檜枝岐歌舞伎  役者も裏方もすべて村人が担い、尾瀬の山の神に捧げる江戸以来の娯楽。

  • S2013E13 祇園

    • April 19, 2013

    京都・東山、八坂神社の門前町として発展してきた「祇園」は、300年以上の歴史をもつ花街。細い路地に、昔ながらの紅柄格子のお茶屋が50軒以上、軒を連ねている。夕暮れ、お座敷に向かうのは美しく着飾った芸妓と、舞妓。国内外から訪れる多くの観光客にとっては憧れの的だが、芸舞妓が客をもてなすお茶屋は、「一見さんお断り」。彼女たちの本当の姿を見ることはほとんどない。 番組では、その知られざる世界を長期間取材した。お客に披露される優美で艶やかな舞、そして、厳しいしきたりの世界でひたすらに芸をみがく芸舞妓たちの日常。彼女たちは、どんな思いでこの街に生きているのだろうか?花街・祇園に生きる女たちの物語。 <オムニバス項目(抜粋)> ●中学卒業後、屋形とよばれる家で共同生活をしながら、しきたりや、芸を学ぶ新人舞妓。 ●江戸時代に創業、維新の志士たちや各界の賓客をもてなしてきた、お茶屋「一力亭」。 ●厳しい試練や挫折をへて、芸の道を誇り高く生きるベテラン芸妓。 ●140年間、祇園の舞の伝統を守り伝えてきた京舞井上流。その家元、五世・井上八千代さんが生きてきた厳しい芸の道。 ●着付けや儀式のとりしきりなど、影で芸舞妓たちを支える「男衆(おとこし)」。 ●4年半の舞妓生活をへて、芸妓になる儀式にのぞんだ21歳の決意…。 ●古都に春を告げる年に1度の大舞台、100人近い芸舞妓が作り上げる「都をどり」。

  • S2013E20 倉敷

    • July 5, 2013

    白壁の蔵屋敷、水面に映る、しだれ柳が美しい街「倉敷」。この街を築き上げたのは、江戸から明治にかけて活躍した豪商たち。倉敷は早くから舟運で栄え、そこに多くの商人達が集いました。商人たちは明治になると、殖産興業の流れに乗り、いち早く紡績業を成功させ、その儲けた財で日本初の西洋美術館を築くなど<先見の明>と<進取の気質>に富む人々でした。 昭和に入っても、観光客を呼ぶために、街ぐるみで古い景観を保存に取り組み、また国産初と言われるジーンズも製造するなど、その気質は今も脈々と受け継がれています。 時代が大きく移り変わっても、したたかに、そしてつつましく生きる人々の物語です。 <オムニバス項目(抜粋)> ●美観地区の蔵(倉)屋敷・・・白壁の蔵屋敷に今も住み続ける倉敷商人の気質。 ●綿糸の町・・・江戸時代は綿花の産地。足袋や帆布など分厚い布づくりの伝統。 ●富を支えた水の道・・・干鰯を運び綿花を出荷した舟運。江戸時代の面影が残る瀬戸内の港町を探訪。 ●ジーンズ・・・丈夫な布を作る技術は国産初のジーンズの製法へと。今も挑戦続ける職人たち。 ●大原美術館・・・日本を代表する商家の私設美術館。世界的な名画に子供の頃から触れるぜいたく

  • S2013E21 京都 鴨川

    • July 19, 2013

    千年の都・京都の鴨川は、決して歴史上の川ではなく、今も生きている川だ。流域には、江戸時代から“京野菜”を作り続けている農家があり、遡上してくる鮎を客に出す料亭がある。上流部には、下流に住む人への影響を考えながら大切に水を使っている人たちがいて、オオサンショウウオも棲んでいる。葵祭では今も清めの水として使われ、文化の継承者としても現役。様々な表情を見せる鴨川の姿と、鴨川を愛し共に暮らす人々を見つめる。

  • S2013E22 屋久島

    • July 24, 2013

    年間30万人以上が訪れる世界自然遺産、屋久島。奥深い山と巨大な屋久杉の森は、多くの登山者の心を惹きつけています。原始の森が残ると名高い屋久島ですが、かつては大規模な林業が行われ、島の人々の生活を支える大切な場所でした。そしてその山の文化は、今も脈々と受け継がれています。 山の神を敬い山頂まで詣でる岳参り(たけまいり)。山中につくられた神の世界と人間の世界の境界線。そして林業の村として山中で栄え、今は閉鎖された集落跡で行われる元住人たちのお花見会-。 世界遺産に登録されて20年目になる屋久島。「観光の島」の陰で、今も山を敬い山と共に暮らす人々をみつめます。 <オムニバス項目(抜粋)> ●3つの梅雨・・・高い山々が育む雨。屋久島には三度の梅雨が来る。島の暮らしと共にある雨。 ●水路の里・・・山の水を引いた生活水路。野菜を洗ったり農具を洗ったり。ウナギも顔を出す。 ●山のお花見会・・・昭和45年に廃村となった山中の林業集落。元住民が行うお花見会。 ●山の神の日・・・1年に3度ある「山の神の日」。この日に山に入ると恐ろしいことが…。 ●岳参り・・・山の神を敬い山頂の祠に1泊2日で参詣。巨木の森を抜け、神々しいご来光へ。

  • S2013E23 花火

    • August 23, 2013

    夏の思い出、花火の夜。思い出すのは、幼い日背負ってくれた父さんの背中…。雑踏で初めて握った彼女の手…。戦地で亡くなった戦友の顔…。日本各地の花火大会では、老若男女、様々な人が同じ夜空を見上げながら、様々な思いを花火に託します。 日本の花火発祥の地と言われる三河・遠州では、勇壮な手筒花火の伝統が生きています。男達は一人前になった証として、火柱が噴出する手筒を構えます。新潟・長岡では、かつて空襲があった夜に一面の銀色の花火が打ち上がります。戦友たちの鎮魂のため、90歳の老花火師が魂を込めた花火です。福島には、風評被害に負けず明るいフクシマの夜を演出しようと奔走する花火師たちがいます。福岡には、線香花火のやさしい輝きを守り続ける夫婦の花火製造所があります。 花火に込めた日本人の思いを探す旅。花火師たちの思いと、夜空を見上げる人々の思い。 その日常に触れ合い、生き様を感じ取り、それぞれの花火を見つめていきます。 ●親子三代の花火師(静岡・湖西市) 45年前祖父が作った伝説の花火「マジック牡丹」を超える、新たな作品に孫が挑みます。 ●鎮魂の白菊・平和への願い(新潟・長岡市) 日本3大花火・長岡花火の前日に上がる三発の慰霊花火。銀一色「白菊」に込められた思い。 ●勇壮!手筒花火(愛知・豊橋市) 火柱が20~30mも上がる手筒花火を抱えて、構える男達。伝統を継ぐ若者達の心意気。 ●女性花火師、花盛り(石川) 今、花火師の世界で女性たちが頭角を現している。花火師の半分以上が女性という製造所も。 ●震災と花火 震災そして原発事故で今も揺れ動い

  • S2013E28 津軽

    • October 18, 2013

    津軽。この地では短い夏の間、人々は怒濤のように“じゃわめぐ”。 じゃわめぐとは津軽弁で、血が騒ぐという意味。岩木山の麓に広がる津軽平野は、日本屈指の豪雪地帯。半年近い厳しい冬を越え訪れる短い夏に全ての情熱を注ぐ人々。津軽の夏を彩るねぶた。ねぶた師は、年に1度の祭のために、1年かけ、巨大なねぶたを作ります。祭には、極彩色のねぶたの周りを跳ね、盛り上げる跳人や、色とりどりの化粧をして人々を笑わす化人(ばけと)が姿を現し、一心不乱に舞い踊ります。 賽の河原、いたこ、生が激しく躍動する裏側で、死者も静かに、じゃわめきます。生と死が交差する津軽の夏です。 津軽が背負った歴史。縄文の時代、ここには豊かな文明がありました。その後も、鉄の王国が築かれた歴史も。しかしそうした豊かさを謳歌した時代もあれば、数年に一度飢饉が襲うという苦しみ抜いた時代もありました。 短い夏の終わり、実りの秋の豊穣を祈る人々がいます。岩木山に詣で、唱い、踊る。僅か数十日足らずの夏。大地が、人が、陽炎のように燃え上がる津軽の夏を見つめます。

  • S2013E31

    • November 15, 2013

    夏の訪れと共に、釣り人たちの心をざわめかせる魚がいます。「鮎」。 なぜ日本人は、かくも「鮎」に魅了されてきたのでしょうか。 6月の漁の解禁では、全国の川に釣師が集まります。腕自慢の太公望をひきつけてやみません。京都の料亭では、とれたての鮎の塩焼きを楽しむ食通たち。 香魚ともいわれる独特の香り、ほのかな甘みをもつ柔らかな身の味。 鮎は、古くは古事記や日本書記にも記され、遠い昔から日本人に親しまれてきました。 平安時代の辞書には、こう記されています。 「春生じ、夏長じ、秋衰え、冬死す。故に年魚と名づくなり」 春、海から川をのぼり、 夏、川底の石について藻を食べて大きく育ち、 秋、川を下って産卵し、短い命を終える。 四季の中で、誕生から死までを過ごす儚い命。 川の記憶と共に、私たちの心に残る魚、鮎をめぐる物語を探しに全国を旅します。

Season 2014

  • S2014E12 城崎温泉

    • May 2, 2014
    • NHK

    兵庫県北部、志賀直哉の小説『城之崎にて』で知られる城崎温泉。その歴史は聖武天皇の時代に遡るといわれている。柳並木の下を客が浴衣姿で湯巡りする昔ながらの風情が残り、松葉ガニなど海の幸も魅力の温泉場だ。しかし、日本海沿いの山と川に挟まれた土地は猫の額ほど狭く、15分もあれば歩いてしまう距離。そこに80軒ほどの小さな温泉旅館が肩を寄せ合う。 そんな城崎に伝わる格言がある。 「町は一つの旅館。駅はその玄関、道路は廊下で、旅館は客室、商店は売店。城崎に住む者は、みな同じ旅館の従業員だと思いなさい。」 「町を一つの旅館」と考え、そこに湧くお湯を1300年にわたって大切に守り、支え合って生きる城崎温泉の人々。その冬から春にかけての小さな温泉場ならではの暮らしを描く。 <オムニバス項目(抜粋)> ●信仰と温泉・・・城崎の見守ってきた温泉寺。町の人はお湯に感謝し寺に祈りを捧げる。 ●街はひとつの宿・・・外湯を巡り、射的場を楽しみ腹ごなしはラーメン。共存共栄の基本。 ●街のお母ちゃん・・・親子孫の3代にわたり客の話を聞いてきた80歳のスナックのママ。 ●北但大震災・・・街が壊滅した震災。今に残る共存共栄の精神と、街の風景の基盤となった。 ●城崎人になる・・・外から婿養子にきた若旦那。街に支えられることを覚え、城崎人になる。 ●城崎の顔の交代・・・老舗旅館に34年勤め、愛されてきた名物看板女将。最後の1か月。

  • S2014E13 川崎

    • May 23, 2014

    日本有数の初詣客を集める川崎大師のお膝元・川崎。東京のベッドタウンとして見過ごされがちだが、東海道の宿場町としての歴史をもち、その後もめまぐるしく風景を変えてきた。多摩川河口の漁村が、埋立地のコンビナートに姿を変えた明治~昭和。日本屈指の大工業地帯として高度成長を支えた。そして現在の川崎は、脱工業が進み、工場が去った跡には商業施設やマンションが次々と建設されている。 しかし時代が移っても変わらないのは、川崎が“働く庶民の街”だということ。幕府の直轄地だった江戸時代は絶対的な権力を持つ殿様が存在せず、明治以降は急速な工業化に伴って国内外から多様な労働者たちがやって来た。そして今年は、川崎大師で10年に一度の本尊大開帳が行われ、いつもにも増して華やかな雰囲気に包まれる。気さくでバイタリティあふれる川崎人の気質と、気どらず飾らない街の風景。働く庶民の街・川崎の魅力を伝える。 <オムニバス項目(抜粋)> ●川崎大師   …10年に一度の本尊大開帳。晴れ舞台を演出する講の人々の嵐の1ヶ月。 ●工場夜景と海苔漁師   …大工業地帯ならでは絶景。その一角でノリ養殖の技を伝える老漁師。 ●労働者演劇   …コンビナートに息づく工場労働者の心意気。若い劇団員が知る川崎の戦後史。 ●知られざる浜の味覚   …大師参拝の江戸っ子たちも舌鼓を打った老舗料亭の「はまぐり鍋」 ●コリアンタウン   …日本経済を底辺で支えた街。焼肉屋のハルモニが見つめてきた人間模様。 ●町工場の三人娘   …町工場のガールズバンド、駅前の路上ライブで“川崎愛”を叫

  • S2014E14 京都 清水界隈

    • June 6, 2014

    世界文化遺産に登録され、年間500万人の観光客が訪れる清水寺。古くから「きよみずさん」として親しまれ、身分の貴賤や宗派を問わず、人々の心のより所となってきた。門前に暮らす人々は、「“寺あっての我が家”」と代々親から習い、今も毎日夜回りをする。 こうした人々の信仰によって、創建以来幾度もの災害、戦災にあいながら復興を繰り返して1200年。そして今行われているのが、11年かけて9つのお堂を修復するという、創建以来の大修理だ。京都局では、巨大な舞台を支える寺の構造や明治以来の柱の入れ替え修理など、事前調査の段階から、長期取材中。 永きに渡って清水寺と共に生きてきた地元の人々の豊かな暮らしや、修理に携わる京都の伝統職人のこだわりと想い、初めて明らかになった寺の構造や工夫、そして四季折々に表情を変える美しい風景を紹介する。 <オムニバス項目(抜粋)> ●正月の修正会   年の始まりを祝う法要。人々が印を額に押してもらう、分かっているだけでも江戸時代から続く習わし ●寺の朝参り   朝6時に参る数十人。寺名の由来となった音羽の滝で水を汲み、音羽山に登る。 ●「寺・坂・我が家」の警備団   “きよみずさんあっての”門前町。昭和23年から毎晩続く警備 ●創建以来の大修理   「清水の舞台」を支える巨大柱の修復。柱に未来への思いを刻む貫主 ●きよみずさんを撮り続けて百年   明治から清水を撮影し続ける、コロタイプ印刷の印刷会社。3万カットの記録 ●咲き誇る千本の山桜   木一本一本の根元には、全国の寄進者自筆の“願い”が記された札が

  • S2014E15 関門海峡

    • June 20, 2014

    日本海と瀬戸内海、そして太平洋を繋ぐ海「関門海峡」は、川のように速い潮が流れる中を無数の大型船が行き交う、日本有数の海上交通の要衝です。壇ノ浦の戦いや巌流島の戦い、日清戦争講和など、多くの歴史の舞台ともなってきました。 その激しい流れを望む両岸にあるのが、全く異なる表情を持つ二つの街、「下関」と「門司」。ふぐの水揚げ日本一で、戦後は捕鯨拠点としても栄えた漁業の街・下関は、大陸からの人々を迎える日本の玄関口としても、室町時代から賑わってきました。一方の門司は、石炭の輸出などで近代以降に発展した貿易港。街には、当時の面影を残すレトロな建物や、かつて外国人の船乗りたちが酒をあおった「角打ち」が点在し、今も愛されています。 人々はこの二つの街を、大型船の間を縫って進む渡船や、海底を歩いて渡る世界でも珍しいトンネルで気軽に行き来し、暮らしています。それぞれの歴史と個性を持ちながら、まるで海峡を挟んだ一つの街でもあるような、そんな二つの街と海峡の物語です。 <オムニバス項目(抜粋)> ●海の管制塔・・・   狭い海峡を次々に大型船が行き交う朝。安全を守る管制官たちに緊張が走る ●平家鎮魂の漁師・・・   壇ノ浦で敗れた平家の末裔が続ける、海峡の漁。海に沈んだ帝への思い ●レトロに魅せられて・・・   門司に残る多くのレトロ建築。今も使い続ける人たちの愛着の理由 ●海底で繋がる二つの街・・・   世界でも珍しい海底の「人道トンネル」。海の下は馴染みの生活道路 ●下関の誇りを守る女将・・・   戦後の下関復興を支え、日本の食を支えた鯨

  • S2014E16 寿司

    • July 4, 2014

    日本人の心をわくわく ドキドキさせる食べ物「すし」。 「魚」編に「旨い」と書いて「鮨」。その一方で「寿」を「司る」と書いて「寿司」。 祝宴に必ず供され、人々を笑顔にさせる、ハレの日のごちそう。そして江戸前、押し寿司、巻き寿司、蒸し寿司などなど・・・。一口に「すし」と言っても千差万別で、土地ごとに、家ごとに、その味を守り、伝えられてきた、まさに四季のある国「にっぽん」の風土を凝縮した食でもある。京都、滋賀、和歌山、各地で今も人々の暮らしの中にあるすしを訪ね歩き、ふるさととその想い出が刻まれる、日本人の愛してやまない奥深い世界を旅する。

  • S2014E17 日本橋

    • July 18, 2014

    “日本のへそ”「日本橋」。江戸時代、東海道など五街道の起点に定められ、橋が架かる運河は、東京湾へ通じる物流の大動脈。陸路と水路が交差する「江戸の表玄関」です。 橋を挟んで南北に伸びる大通りは、百万都市江戸のメインストリート。かつて日本を代表する豪商たちがしのぎを削ったこの通りには、今も江戸からの暖簾を守り続ける老舗たちが並んでいます。その数27軒。これほど多くの老舗が集中するのは東京では他に例がありません。それぞれの老舗には、江戸から続く伝統が色濃く残り、その栄華と今も変わらぬ人々の欲望を今に伝えます。 ヒト、モノ、情報が集まる、日本一の“商いの街”。四百年の街の物語を丸ごと紐解きます。 <オムニバス項目(抜粋)> ●老舗の流儀   中央通り付近に並ぶ27軒の老舗を一挙紹介。各店が今に伝える江戸の流儀とは。 ●「旦那衆」のたしなみ   老舗の旦那衆が集う「日本橋くらま会」。小唄の会で見せる、江戸の「粋」。 ●街の誇り常盤小学校   関東大震災からの復興のシンボル。日本橋の未来を担う子どもたちの城。 ●青空よ再び   橋を覆う首都高速。橋に「空」を、と願う元大学教授のさすらいのトランペット。 ●「日本一」の町神輿   2年に一度の山王祭。日本橋一丁目・略して日本一の神輿が橋を目指す。

  • S2014E19 箱根

    • August 22, 2014

    古来、東海道の要衝として栄えてきた宿場町、箱根。“天下の険”とうたわれた急峻な山々は、幾度も繰り返された火山の噴火が作り出した。 そして現在、都心からわずか1時間半となった箱根は、毎年2000万人が訪れる日本屈指の観光地に発展した。豊かな自然に、芦ノ湖や富士山の絶景。噴煙立ち込める大湧谷に、20か所もの温泉場。登山鉄道に遊覧船。伝統のクラシックホテルに小さな家族旅館まで。“旅”のアイテム全てが詰め込まれた「旅のワンダーランド」だ。 直径わずか10キロほどの“箱庭”のような空間は、自然にできあがったものではない。人々は自らの力で山を切り開き、道路や鉄道を通し、四季を彩る花樹を植え、旅人を迎えてきた。そんな土地で引き換えにした日常は、スーパーや八百屋もない不自由な暮らし。それでも人々は、“おもてなし”の気持ちを大切に受け継ぎ、旅人を迎え続ける。 なぜか、何度も足を運びたくなる観光地、箱根。その魅力をたどる物語。 <オムニバス項目(抜粋)> • 大湧谷の“ふしぎ”   箱根名物の黒たまご、職人技で真っ黒に。なぜ黒くなるかは諸説紛糾、謎のまま。 • 土産は売るほどあるけれど   箱根の住民、買い物は往復10キロの町まで。不自由だけど、この町が好き。 • 鬼の棲むホテル   クラシックホテルで、従業員の“おもてなし”を見張る鬼の面。その正体は。 • 少女たちの登山電車   山の学校へ“あやとり”しながら40分。少女から女性へ。静かに流れる豊かな時間。 • 生きることはもてなすこと   小さな小さな家族旅館。都会人の心を癒やし続ける老女将

  • S2014E20 水都 大阪

    • September 5, 2014

    16世紀、太閤・秀吉が進めた城下町の開発を皮切りに、江戸時代から急速に水運が発達した大阪。全国各地から物資が集まり『天下の台所』として栄えた。今も大阪市はその面積の約10%を河川が占め、ベネチアと比較される程、世界有数の水の都だ。そこには、水と共に歩み、その恩恵を受けてきた「浪速っ子」の暮らしと歴史がある。 ボードを浮かべ出勤前に水の上で運動するサラリーマン、昔ながらの漁法でうなぎを獲る漁師、そして巨大鯉を釣り上げようと川辺に集まる男たち。さらに、道頓堀の川辺にはお笑い芸人を目指し、練習する若者たちの姿も。そして、水都大阪を象徴する祭りが天神祭。船渡御と呼ばれる船の水上パレードが行われ、唯一の手漕ぎ船・どんどこ船が縦横無尽に水都を漕ぎ回り、水辺を華やかに彩る。 水が育て、水と共に生きる街、水都・大阪。今もなお、水の周りには、人々が集い、笑い、憩う。大阪の人々の営みを水辺から見つめる物語。

  • S2014E21 博多

    • September 19, 2014

    古くから大陸文化の入り口として栄えてきた福岡市。その中心をなすのが博多だ。「土地広く、物産多し」というのがその名の由来。自由闊達な独特の気風を築き上げてきた。そんな博多が祭りで一色になるときがある。7月半ばにクライマックスを迎える「博多祇園山笠(はかたぎおんやまかさ)」だ。祭の主人公は、情に厚く、絆を何よりも重んじる博多の男たち。彼らは「のぼせもん」と呼ばれ、仕事そっちのけ、家庭サービスそっちのけで、祭りにのめり込む。 そんな男たちを舞台裏で支えるのが「ごりょんさん」と呼ばれる「のぼせもん」の妻たち。祭の間、仕事を放り出す男達に代わって家業を支えるほか、神事の後の宴会「直会(なおらい)」も町の妻たち総出で取り仕切る。山笠の夏を迎えた博多の人々の姿を見つめる。 <オムニバス項目(抜粋)> ●のぼせもんの夏...   店の仕事を妻に任せて山笠にのめり込む大ベテラン ●新米ごりょんさん...   今年“山笠一家”に嫁いだ新妻 ●追善山...   亡くなった山笠の功労者を町内総出で供養する行事

  • S2014E22 奥の細道 北陸路を行く

    • October 3, 2014

    俳人・松尾芭蕉の文学の頂点とされる「奥の細道」は、今も東北、北陸を語る上で欠かせない旅のバイブルとなっている。およそ150日に渡る旅の中、各地の風土をもとに生み出された俳句は、今でも人々を惹きつけてやまない。2012年8月放送の「新日本風土記 奥の細道」では、東北を中心とした前半行程を辿ったが、今回は山形県酒田から、旅の結びの地・岐阜県大垣までを辿る。晩年の芭蕉の目を通して描かれた奥深い世界を旅する。

  • S2014E23 越中八尾 風の盆

    • October 17, 2014

    歴史と風情の息づく山間の小さな町、富山市八尾(やつお)町。立春から数えて二百十日にあたる9月1日、「おわら風の盆」が始まる。人々は、三日間にわたって、民謡「越中おわら節」に酔いしれる。胡弓と三味線がつむぎだす哀しげな音色、絞り出すような歌い手の声が石畳の町並みに響く。艶やかな浴衣に身を包み、編笠に顔を隠した踊り子達が月影に揺れる。その哀愁を帯びた雰囲気に惹かれて、二千人余りが住む町に、二十万人もの観光客が集まる。 八尾は、幕末から明治にかけて、蚕の繭や生糸の取引で栄えた。花街が作られ、そこに集う芸者や旦那衆が、おわらに磨きをかけ、洗練させてきた。おわらには、心浮き立つ賑やかさや派手さはない。しかし、八尾の人々は、その哀しげな調べに人生の機微を映しながら生きてきた。たとえば、故郷を愛する思い、恋心、生きる上で背負う悲哀・・・今年で引退する踊り子はおわらで青春をしめくくり、伴侶を失った女性は夫と過ごした日々を振り返る。 八尾独特の風土や歴史、芸を極めようとする誇り高き気質なども織り込みながら、おわらと共に生きる人々を見つめる。 <オムニバス項目(抜粋)> ●最後の晴れ姿・・・   八尾に生まれ育ち、2歳から踊り始めた女性。25歳の今年、踊り子を引退する。 ●弔いのおわら・・・   急逝した囃し手の男性のために、町の仲間が集まり、おわらで弔う。 ●おわら未亡人・・・   おわらのため不在がちな夫に妻は不満顔。だが風の盆の夫は魅力的に見える。 ●暮らしの中で生まれた歌詞・・・   5000以上にのぼるおわらの歌詞。人生の機微を詠む92歳の女

  • S2014E24 鳥取 大山

    • October 24, 2014
    • NHK

    中国地方の最高峰・大山(1729m)。周りに高い山のない独立峰の大山は、四方八方からそのどっしりとした姿を眺めることができる。西から見た秀麗な姿は「伯耆富士」と呼ばれ、北や南からは急峻な岩が連なるまるでアルプスのような姿となる。 大山は「水の山」でもある。ふもとのいたるところから伏流水が湧き出し、人々の暮らしを支えている。その源となるのが山麓に広がる西日本最大のブナ林。多量に降る雨と雪をブナ林は受けとめ、ゆっくりと地面に浸透させることで枯れることのない清き水を里にもたらす。 水の恵みは、神への感謝を生んだ。人々の信仰を集めるのが山中に立つ大山寺と大神山神社。かつて大山は地蔵菩薩を中心とする神仏習合の一大聖地として栄えた山でもある。不思議な神事や行事が今も残されている。深夜の頂上に命がけで登り、御神水と薬草を持ち帰る神事。大山寺に参拝する人々を代々250年間にわたって「ご接待」する一家。ふもとの人々は大山の神仏を敬い身近に感じながら日々の生活を送っている。 昔も今も人々の心の中に高くそびえる山。大山とともに生きる人々の物語。

  • S2014E25 多摩川

    • October 31, 2014

    東京と神奈川の境を流れる、全長138kmの多摩川。源流は深山渓谷に発し、中流域はベッドタウン、河口は羽田や工業地帯と、多様な表情をもつ。16もの鉄道が多摩川をまたいで都心と郊外を結び、毎日大勢の人が渡っては目にする、都会で暮らす人にとって身近な川。 その河原に広がる河川敷は、ちょっと不思議な異空間。喧騒を逃れて訪れる人、身近な自然を楽しむ人、思いっきり楽器を奏でる人。様々な人が自分ならではの時間を過ごせる貴重な場所。そして、歴史の中で変わらないものが残り、同時に激しい変化の波にさらされている場所でもある。東京の町の発展を支え、行楽地として賑わった時代。祈りを捧げ、畏れの対象となった時代。行き場のない人が、居場所を求めた時代。今も多摩川の河原には、様々な時代が混在する。 人が集い、人が憂い、人が行き交い、人が憩う。都会の片隅にぽっかりとできた隙間のような、多摩川の河原を見つめる物語。 <オムニバス項目(抜粋)> ●河原は夢空間・・・   日焼けに虫捕り、バンド練習。あるいは心を癒すため。都会の川ならではの風変わりな日常。 ●河原の人生・・・   ボートを貸して50年。東京の発展とともに多摩川を見てきた男の歴史を見つめる。 ●最初と最後の水辺・・・   源流は山梨県の笠取山。河口は羽田。川の始まりと終わりにも、人が集まる意外な水辺が。 ●青梅の雪女・・・   小泉八雲の小説「雪女」、発祥は意外にも多摩川。異界との接点でもある川の一面。 ●河原の町・・・   川崎の河川敷に、戦後間もない頃から出来た町がある。なぜ河原に生きた

  • S2014E26 生駒山

    • November 7, 2014

    古来、人々の心の原風景に焼きついてきた山がある。大阪府と奈良県の間にそびえる標高642mの生駒山(いこまやま)。東京スカイツリーより8メートルだけ高いこの山は、古来「庶民の霊山」とされ、人々が救いを求めてきた聖なる場所。今も国籍や宗派、世代を超え多くの人々が日々訪れる。現世利益を願う人たち、病からの助けを求める人たち、困難な日常からの救済を祈る人たち… 国と国、聖と俗、過去と現在、そして生と死を繋ぐ<境界の山>は、今も「日常」と「非日常」を行き来する、聖なる山であり続ける。 生駒山に様々な思いを託して生きる、人々の物語。都会近くの魔界への旅。 <オムニバス項目(抜粋)> ●小さな山のあんな顔、こんな顔…   人間の、祈りと欲望。聖俗が入り交じる人間交差点。 ●飛行塔…   生駒山の頂きから下界を見つめる飛行塔。みんなの思い出がくるくる、回る。 ●暗峠のおもてなし…   大阪から奈良への難所路、旅人を迎える峠の守り人たち。 ●生と死の山、生駒山…   古へ人が仰ぎ見た「生」と「死」の世界。 ●生駒山の祈り…   代々生駒山に暮らす夫婦。山に生きた先人たちへの手向けの花。 ●石切劍箭神社、お百度参り…   生駒山麓の名物女将の「おかげさん」。 ●あの国もこの国も、ひとつながり…   遠く祖国を離れ、今、生駒山でつながる母と息子の思い。

  • S2014E27 伊勢志摩の海

    • November 21, 2014

    日本有数のリアス海岸に大小600の島々が浮かぶ、伊勢志摩の海。ここは、たくましい女性たちが活躍する、いわば「女性が主役」の地である。全国のおよそ半数、千人の海女が暮らし、彼女たちが獲る鮑や伊勢エビは、神の食事「神饌(しんせん)」として古くから伊勢神宮に捧げられてきた。 豊かな恵みをもたらす海は、一方で危険と隣り合わせ。この地に生きる海女や漁師は、いまも篤い信仰心と強い結束を保ち続けている。鳥羽市おうさつ相差では、海の事故で海女や漁師が亡くなると、海岸沿いに地蔵を建てて弔う風習が残されている。また、島ごとの独特な風習も受け継がれ、伊勢湾最大の離島・答志島では、15歳になった男子は血縁関係のない家と義理の親子関係を結び、寝泊まりをしながら共同生活を送る。 潮騒の響く伊勢志摩の海を舞台に、伝統を受け継ぐ人びとを描く。 <オムニバス項目(抜粋)> ●海は女が“主役”...   キャリア40年、伊勢エビを狙うスーパー海女。元イルカトレーナー、海女になり初めての夏。 ●神様、仏様、“セーマン様”...   伊勢神宮の神様、仏様、そして陰陽道の魔除け「セーマン」。漁の安全を願う海女の篤い信心。 ●3人の女神様...   女神の里帰りを祝う奇祭、女神のご神体を持ち回りする島、島に降り立った吉永小百合さん。 ●“寝屋子”の島...   答志島の男子は、15歳になると親が増える。「寝屋子」と呼ばれる不思議な風習。 ●寝屋子の島のお盆...   寝屋子たちの久しぶりの再会。集落の人々が一斉におこなう墓参り、「火入れ」。

  • S2014E28 南アルプス

    • November 28, 2014

    3000メートル級の高峰が120キロにわたって連なる南アルプス。 巨大な山脈のふもとで、人々は自然の猛威にあらがいながら暮らしてきた。年間3000ミリの雨、土石流、虫や動物の災い…こうした過酷な環境下で、人々は現世での救済を求め、信仰を受け継ぎ紡いできた。また、険しい山々が連なる南アルプスは多くの山岳修行者を迎えてきた土地であり、今も年間3万人が苦行を行う聖地でもある。 その中心となる七面山には、参拝者を150年以上迎える講中宿が残る。荒ぶる自然と向き合って、この世を生きる。 南アルプスが開山する夏ーー自然を畏れ、今日一日を全力で生きる人々のひと夏の物語。 <オムニバス項目(抜粋)> ●標高2800mの雷親父   南アルプスで45年続く山小屋の主は"雷親父"。登山者の安全を思うあまり、天空に響くお説教。 ●山の災いを封じる「蟲封じの札」   人口6人の集落を襲う獣害や大雨。山の災いを「蟲(むし)」と畏れ、寺の「蟲封じの札」で封じ込める。 ●背伸びする岩壁   いまも年間4mm隆起を続ける南アルプス。あいつぐ崩落で表情を変える岩壁に魅せられる64歳のクライマー。 ●月夜で焼ける大地   河川の氾濫が生んだ石だらけの大地。乾燥しやすく、月のあかりでも焼けると言われる大地を生き抜く農家。 ●4000万年の硯   南アルプスの造山運動が生んだ黒い岩を削る硯職人。700年の伝統と人生を変えた石の肌ざわり。

  • S2014E29 高野山

    • December 5, 2014

    標高900メートル、奥深い山中にこつ然と姿を現す空中都市・高野山。開祖・空海が真言密教の聖地として開いたこの町は、来年開創1200年という節目の年を迎える。 明治以降、女人禁制が解かれ、修行僧のほかに一般市民が多く住むようになり、町では「聖」と「俗」とが入り混じる独特の文化が形成されてきた。町のほとんどの人が寺と関わりを持ち、寺は衣食住の多くを町の人たちに頼っている。代々受け継がれている「御用聞き」の商店、寺の修繕からムササビ駆除まで相談を受ける宮大工。 そして、仏教関係者にとっても在家の人たちにとっても、日々の生活に影響を与えているのが“開祖・空海”の存在だ。町の人々は、親しみを込めて“お大師さん”と呼び、節目ごとに祈りを捧げてきた。 番組では、1200年に渡り受け継がれてきた高野山の文化と、そこに息づく人々の営みを見つめる。 <オムニバス項目(抜粋)> ●寺と共に生きる…   僧侶の衣食住を支える商店。100年以上続く、寺との密接な関係。 ●“お大師さん”への恩返し…   手作りねぶたに稚児大師。町をあげて空海の生誕を祝う。 ●今も生きる空海の教え…   空海が愛した植物。今も高野山の至る所で人々を守る。 ●“お大師さん”のお食事…   1200年空海の元へ運ばれ続ける食事。その驚くべき中身とは。 ●中門再建…   172年ぶりの再建。高野山の宮大工としての誇りをかけて ●10万本のろうそく…   空海と共に霊を送る、盆の祈り

  • S2014E30 国東半島

    • December 12, 2014

    険しい岩山に数多くの寺社が点在する大分県・国東半島。この麓に分け入ると、美しい田園風景の小さな集落と出会える。「田染小崎(たしぶおさき)」この村をはじめとして千以上のため池と日本最大級のクヌギ林を連携させた半島独自の農の営みが残るこの一帯は、昨年“循環型農業の手本”として『世界農業遺産』に登録された。 この地は、8世紀、日本でいちはやく「神」と「仏」とを一つと考える「神仏習合」の場でもあった。そのよりどころとなったのが<宇佐神宮>。全国に四万社以上ある八幡宮の総社である。 宇佐神宮は、国東の各地に田畑を切り開いて荘園とし、“鎮守”の寺社を開き、大きな影響力を与えた。荘園に定住した人々は、厳しい自然と調和し、その恵みをありがたくいただくようになる。 田染小崎もこうした村の一つ。 番組では、人々のたゆみない努力と工夫によって育まれてきた国東の農の暮らしを柱に、その暮らしのよりどころとなる、国東半島独自の信仰の姿をみつめていく。 <オムニバス項目(抜粋)> ●里山の米作り   水の番人“水引”さんが司る、循環型農業の見本”の田植えから収穫まで。 ●命育む水の旅路   クヌギ林に降った雨が田を潤し、生き物の命をつなぐ。 ●みんなで迎えるお盆   初盆の家の庭で行われる住民総出の賑やかな供養踊り。朝4時まで続く。 ●摩訶不思議!な祭の世界へようこそ   山間の集落各地に残る、謎の奇祭の数々。

  • S2014E31 サンパウロ

    • December 26, 2014

    地球の反対側ブラジル・ サンパウロ。1908年、781人の日本人移民たちが海を渡って、今年で106年。今ではブラジルの日系人の数は160万人、世界最大の日系人社会を築いた。 言葉も風習も違う異国で、必死に生きてきた日系人たち。約束は絶対守り、懸命に真面目に働く移民たちは、ブラジルで『ジャポネース・ ガランチード=日本人は保証付き』という信頼を得ていった。そしてその精神は、脈々と、後の世代へ受け継がれている。 遠い祖国に想いを馳せながら、日本の野菜・ダイコンを育て、その想いを五・七・五に詠み、人生の最後を肩寄せ合って生きる一世たち。自分は日本人なのか、ブラジル人なのか、そんな自問自答を抱えながら、三味線やマンガなど日本とブラジルの融合に挑戦する三世たち。日本人の教えを引き継ぎ、日本語や日本の心を伝える生粋のブラジル人など。 遠いブラジルで日系人が育んできたものは何なのか。 サンパウロを舞台に、もうひとつの“にっぽん”をみつめる物語。 <オムニバス項目(抜粋)> ●大根ひとすじ   真っ白でまっすぐな大根を作り続ける男性。相棒は6匹の犬。 ●三味線片手に   三味線で奏でるブラジルのメロディー。新曲作りの現場。 ●恋と差別   恋に落ちた日系人とブラジル人に、立ちはだかった人種の壁。 ●苦労の過去   生後6ヶ月でブラジルに。母は苦労の末に早世し、弟妹の世話に追われた青春の日々。 ●僕はサムライ   生粋のブラジル人が主催する日本語教室。身長2m近い巨体で、日本語と日本の心を教える。

Season 2015

  • S2015E01 四国遍路

    • January 9, 2015
    • NHK

    1400キロを40日かけて巡る四国遍路。弘法大師、空海ゆかりの88のお寺を巡る旅は、開創1200年を迎え、いままでにない賑わいを見せている。お大師様とともに歩き、祈りを捧げれば、どんな願いもかなうとされるこの遍路は、時に「おしこく病院」と呼ばれる。 大切な人を亡くし供養のためにまわる人、変えられない過去を悔いる人、都会での仕事に疲れた人。日常とは異なった世界の中をたどるこの道を歩ききれば誰もが生き返ったようになって、もとの暮らしに帰って行くといわれる。 この霊験あらたかな「道」。そこには、実は様々な仕掛けがある。歩き始めの徳島の田園風景で心が解放されたかと思うと、3日目に突如現れる険しい山道。そこを乗り切った後には、高知の海が広がる。その長く果てしない海岸線の歩きは、自分と向き合う貴重な場となる。そして愛媛に入ると道は再び山里をたどる。道中、お遍路さんの誰もが心打たれるのは、地元の人たちの「お接待」。そして、終着の香川は、お遍路さん、それぞれの願いが結ばれる「結願」の地。この地には、道半ばで倒れたお遍路さんたちの眠る墓が数多くあり、地元の住民がいまも大切に守っている。 四国の「自然の絶景」「地元の人たちのまごころ」「お大師様の功徳」。千年をこえる長い年月をかけて、四国の人たちが作り上げ、育んできた仕掛けが、お遍路に来る誰をも癒やしの心持ちへと導くのだ。さあ、ちょっと元気な心持ちをさがして、四国遍路の旅へ・・・。

  • S2015E02 温泉三昧

    • January 23, 2015

    「日本人ほど温泉好きな国民はいない」と、しばしば言われる。日本列島の随所に火山帯が走り、バラエティに富んだ温泉が湧き出す。ひとたびその湯に浸かると、日頃の疲れがたちどころに吹き飛び、明日への活力をもたらしてくれる。 そんな不思議な力を秘めた温泉に、日本人は魅せられてきた。湯治場で長逗留する風習。美肌の湯をありがたがる女性。今もおこなわれている温泉場への社員旅行。そして、夫婦が秘湯で過ごすひととき。その一方で、大地から湧き出す温泉の蒸気を調理や暖房などに取り入れ、生かしている地域も。昔も今も日本人を虜にし続ける、温泉という“極楽”の物語。 <オムニバス項目(抜粋)> ●はるばる秘湯へ(秋田県・乳頭温泉)…   静寂に包まれた冬の秘湯に訪れる人々 ●異空間の温泉建築(長野県・渋温泉)…   温泉は非日常の極楽。旅館の造りには随所に遊び心が ●今こそ社員旅行(山口県・湯田温泉)…   下火になった社員旅行。それを今あえて始めた企業 ●逆境の中の温泉(福島県・いわき湯本温泉)…   震災以来忘れかけていた温泉の温もりとの再会 ●地獄という名の極楽(熊本・岳の湯温泉)…   温泉の蒸気を調理や乾燥、暖房などに利用する人々

  • S2015E03 廃墟

    • January 30, 2015

    朽ち果てた柱、錆びたドアノブ、草木に覆われた残骸...  近代日本の発展の礎となり、時代の移り変わりとともに役割を終えた建造物、「廃墟」。荒れ果て、打ち捨てられ、物悲しさ漂うが、映画や小説の舞台となり、またこの地を巡るツアーが開かれるなど、いま静かに廃墟ブームが起きている。  戦後の復興を支えた炭坑都市、雲上の楽園とまで呼ばれた東洋一の硫黄鉱山、バブル経済の崩壊で夢と消えたテーマパークやリゾート施設、ダムに沈む日を静かに待つ温泉街。  戦後70年、日本人が何を夢見、何に破れ、捨て去ったのか、列島縦断「廃墟」の旅。 <オムニバス項目(抜粋)> ●摩耶観光ホテル(兵庫県)〜 探訪・日本一美しいといわれる、廃屋 ●軍艦島(長崎県)~ 元島民たちが今も抱くふるさとへの想い ●川原湯温泉街(群馬県)~ ダムに沈む温泉街で、灯をともし続ける一軒の宿 ●小与島(香川県)〜 戦国時代から続いていた石切場の廃墟 ●化女沼レジャーランド(宮城県)~ 今も遊園地再建を目指す男のロマン。

  • S2015E04 漬物

    • February 13, 2015

    白いごはんといえば、食べたくなるのが「漬物」。 日本人の食卓に欠かせない漬物は、有史以前から作られてきた長い歴史をもつ加工食品だ。食材を漬け込むことで保存性を高め、しかもおいしくすることができる。「漬ける」という手段を獲得したことは、人々が生きる大きな助けとなった。 そして、日本列島の変化に富んだ地形と気候が、地方ごとに特徴のある多様な漬物の味わいを生み出してきた。その土地でとれる食材に塩を入れ、発酵の力を借りて人は漬物を漬ける。寒風にさらされ、煙でいぶされる大根。色を変え、形を変えどんな場所でも生育するかぶは、各地で人々の命を繋ぐ糧となってきた。時に漬物は、生活を助ける現金収入ともなった。100年受け継がれてきたぬか床は、今も家族の食卓を笑顔にする。 作物を収穫できなくなる冬を越すために欠かせない保存食、漬物。 秋から冬へ、漬物を通して、それぞれの土地で生きる人々の姿を見つめる。 <オムニバス項目(抜粋)> ●北海道・にしん漬 にしん漁で繁栄した町で、今もにしん漬を囲んで泣いたり笑ったり。 ●福岡・ぬか漬   100年続くぬか床をもつ小倉の4世代家族。 ●長野・野沢菜漬  スキー客の口コミで全国区になった本場だけで味わえるおいしさ。 ●広島・広島菜漬  戦後を生る支えとなった地元の特産品。 ●秋田・いぶりがっこ 味を競い合うライバル物語。

  • S2015E05 男鹿

    • February 20, 2015

    日本海に突き出た秋田県の男鹿半島。民俗学者の柳田国男は、「男鹿」の地名由来として、「陸(おか)」を挙げた。まるで日本海に浮かぶ「陸」のように見えるからだ。 古(いにしえ)の時代、日本では、「神が山に登り、人々の暮らしを見守る」と考えた。海に浮かぶ「陸」は“神の住まう土地”とされ、そこに生きる人々は“お山”への素朴な祈りを捧げながら暮らしている。 「男鹿」の代名詞ともいえる伝統行事「なまはげ」。地元では、鬼ではなく“神の使者”とされ、約70の集落ごとに継承されてきた“顔の違う”「面」は、かの芸術家・岡本太郎も惚れ込んだ。 厳冬期、時化と共に「男鹿」に押し寄せる「鰰(ハタハタ)」。“神の魚”を狙う命懸けの漁に臨む男たちは、番屋で祈りを捧げる。 「十王堂」に「耳どっこ」、「山神様」。「男鹿」はそこかしこに“見えない何か”を感じる場所だ。 番組では、古代からの“畏れ”と“祈り”を受け継ぐ、「陸」の今を描く。 <オムニバス項目(抜粋)> ●本当は“鬼”じゃない ~“お山”からやってくる礼儀正しき暴れ者「なまはげ」~ ●命がけで“神の魚”を狙う男たち ~押し寄せる「ハタハタ」 番屋で暮らす男たち~ ●夫婦で守る“我が家の味” ~伝統の魚醤「しょっつる」~ ●“山神様、頼むぞ” ~たった一人で捧げる“山の神”神事~ ●歌の神様“耳どっこ”に祈りを込めて ~子供たちが受け継ぐ民謡のふるさと~ ●祈りと畏れのクライマックス ~大晦日 「なまはげ」の夜に密着~

  • S2015E15 萩 津和野

    • June 12, 2015

    西日本を代表する旅行先、山口県・萩と島根県・津和野。江戸時代、長州藩と津和野藩という二つの藩が置かれ、現在も県境をまたぐこの町は1970年代の「ディスカバー・ジャパン」による旅行ブーム以来、いわば一つの観光地として多くの旅人を迎えてきた。 ともに城下町のたたずまいが人気だ。白壁とたわわに実る夏みかんの風景が続き、明治維新をなしとげた志士たちの生家や旧宅を大事に守る萩。そして津和野は、張り巡らされた水路を鯉が悠々と泳ぎ、水の恵みを存分に受ける暮らしを受け継いでいる。 番組では、二つの町の彩りある景色と、その一方、厳しい自然や苦難の歴史に翻弄されながらもたくましく生きてきた風土を描いていく。 <オムニバス項目(抜粋)> ●水の都の大家族〜津和野・鯉とともに暮らす ●遠くにありておもう〜萩・高杉晋作生家に住む ●渓流に築く石垣〜津和野・山中のわさび栽培 ●女の浜とお地蔵さん〜萩・ふぐ漁の浜を守る女たち

Season 2016

  • S2016E18 小笠原諸島

    • August 26, 2016
    • NHK

    東京から1000キロ離れた亜熱帯の島、小笠原諸島。島に行くには船旅で24時間。 今も豊かで貴重な動植物が守られており、平成23年に世界自然遺産に登録された。 その歴史も独特だ。19世紀、無人島だった島に欧米人が移住、その後江戸幕府が日本領地として宣言。戦後はアメリカの統治下におかれ、日本に返還されたのは昭和43年のこと。 こうした歴史の中で、今も欧米系島民と日本人が混在。大和民族的なものと欧米系、ミクロネシア系民族の影響を受けた文化が残されている。 現在、小笠原村の人口は父島が約2千人、母島が約5百人。平均年齢は39歳と、老人が 少なく若者や子どもたちが圧倒的に多い。それを支えているのが、島に移住してきた若い新住民たちだ。彼らは古くからの島民と一緒に、農業や漁業で生活している。中でも伝統のメカジキ漁などを行う漁師たちの3分の2は新しくやってきた若者で、島の産業の大黒柱となっている。 日本に返還されておよそ半世紀。遠く離れた地で生きてきた島の人々の生き様、そして新しく移り住んできた人々との絆を通して、よそ者でも垣根なく受け入れてきた島の風土を見つめる。 <オムニバス項目(抜粋)> ●セーボレー一族の末裔たち・・・もう一度島に戻ろう!思い出の先祖の地にホテルを開業した母と息子。 ●命の旅路・・・30年かけて故郷の海に帰るといわれているウミガメ。ひと夏の命の継承。 ●95歳の少女たち・・・昭和19年、強制疎開で離別。再開のきっかけは思いを託した歌。 ●若者たちの海・・・内地の若者たちが支える漁業。10年頑張って独立の夢を掴む。 ●コーヒーロード・・・戦争でジ

Season 2018

  • S2018E01 黒潮

    • February 16, 2018
    • NHK

    全長1万キロにおよぶ巨大海流・黒潮。日本列島に沿って流れ、沿岸のみならず陸にも影響を与える。恵みを受けるのは「黒潮の狩人」と呼ばれる漁師たち。縄文時代からあるカツオ漁は、日本人の食と文化を形づくった。また、暖かい黒潮の上で発生する積乱雲は雨を降らせ、豊かな森を作る。そのため稲の神が黒潮の沖にあるとして祈る集落も。列島各地に残る風習や風土を通じて、黒潮と日本人の営みをひも解いてゆく

Season 2019

  • S2019E01 選「新橋ビル物語」

    • February 1, 2019
    • NHK

    ビジネスマンがせわしなく行き交う“おやじたちの聖地”新橋。この街では、働く所も飲む所も、家族の暮らしも歴史まで、すべてがビルの中。江戸の粋な芸と文化を伝える“新橋芸者”も、闇市時代から2代にわたり商いを続ける商店主も、のん兵衛たちに愛される流しも、みんなビルに支えられ生きてきた。駅前にそびえる2つの雑居ビルをはじめ、個性的でちょっと不思議なビルをめぐる物語。

  • S2019E02 選「伊賀」

    • April 26, 2019
    • NHK

    忍者の里として知られる伊賀。かつて敵と戦い守ろうとしたのは豊かな土地。そこで実る米は伝統の菓子を生み、稲わらが幻の肉牛を育てる。

  • S2019E03 選「忠臣蔵」

    • December 13, 2019
    • NHK

    300年、日本人が愛し続けてきた「忠臣蔵」。あだ討ちを果たすまでの義理と人情の物語は、歌舞伎になり、講談で語られ、虚実ないまぜの物語に。北海道の原野、赤穂浪士と縁のない場所になぜか浪士の墓。“あだ討ちの神さま”箱根神社には、大石内蔵助が作らせた討ち入りに関わる貴重な資料が。沖縄には琉球文化に溶け込む忠臣蔵。切腹も首取りもありません。人々が心の中で育てた赤穂浪士の物語。

Season 2020

  • S2020E01 大阪ベイブルース

    • January 17, 2020
    • NHK

    物流や工業の要として大阪の発展を支えてきたベイエリア。水深の浅い港では、艀(はしけ)と呼ばれる船がいまも活躍している。海辺に辿り着き、たくましく生きる人々の物語

  • S2020E02 池袋

    • February 14, 2020
    • NHK

    東京・池袋といえばおじさんたちの夜の街。でも実は時代ごとに「芸術」が花開いてきた。池袋モンパルナスと呼ばれた若者のアトリエ村に江戸川乱歩。いまはアニメの聖地に。

  • S2020E03 長崎街道

    • February 28, 2020
    • NHK

    長崎から北九州小倉まで続く長崎街道。シュガーロードとも呼ばれ、砂糖など海の向こうの珍しいものが街道を通って日本列島へ。象が泊まった寺!石炭王が愛した饅頭に名湯!

  • S2020E04 鍋のしあわせ

    • March 20, 2020
    • NHK

    海と山の幸に恵まれた日本には、自慢の鍋もの・汁ものがある。富山県氷見には、猟師夫婦の「カモ鍋」。ハレの日に食べる沖縄久米島の「ヤギ汁」。鍋が運ぶ、幸せの物語。

  • S2020E05 北前船の贈りもの

    • April 10, 2020
    • NHK

    江戸から明治にかけ日本列島を結んだ物流の大動脈、北前船。立ち寄った港で商品を仕入れてよその港で売りさばく商いで、巨万の富を生みました。米や綿に鉄。塩やニシンなど海の幸も産地から全国へ。北海道の昆布の虜になったのは富山の人達。日本一、昆布にお金をかけるといいます。風や潮の流れを読み、白帆一枚に命を託して海を渡った男達。北前船のおかげで生まれたものを今の暮らしの中に探す旅。

  • S2020E06 北前船の旅人たち

    • April 17, 2020
    • NHK

    日本一の「富豪村」と呼ばれた石川県・加賀市。村にはお金持ちが何人も!富豪村を作り上げたのは北前船。米、塩、昆布にニシン、綿や鉄。あらゆるものを運び、港々で売りさばく。波と風に運をまかせた男達の中から、巨万の富を手にする者が次々に。奥能登にある日本最大級の木造民家。その古いふすまから、北前船の歴史を変える大発見が!北海道・小樽。人気の倉庫街を作り始めたのも、北前船の船主たち。

  • S2020E07 妖怪の国 精霊の森

    • July 24, 2020
    • NHK

    妖怪アマビエ。江戸時代、疫病の流行を予言し、自分の姿を書き写すよう告げたといわれる。岩手の河童、滋賀の人魚、遠野の座敷童。新日本風土記ではこれまで日本各地に残る妖怪や精霊の目撃談を記録。妖怪に出会った人たちの証言からは、自然を敬い、畏れる心を大切にしてきた日本人の姿が見えてくる。アイヌの精霊「ふきの葉の下の人」コロポックルと不思議な体験…。異界からの声に耳を傾け、日本列島を巡る旅

  • S2020E08 隅田川イーストサイドストーリー

    • November 20, 2020
    • NHK

    東京の隅田川より東。そこには、下町の暮らしがあり、人情があり、野暮ったさがあり。古き良き東京の風俗が息づく街。隅田川を越え東へ、橋をひとつ越えるたびに、場末の飲み屋街が増え、鉢植えの並ぶ路地が入り組み、「下町情緒」が溢れている。それだけではない。まるで、ロンドンのイーストエンドさながらに、カネはないが、面白いことをやりたい-そんな人間たちが続々と集っているのだ。隅田川イーストサイドを彷徨う1時間。

  • S2020E09 三浦半島

    • December 18, 2020
    • NHK

    東京湾の入り口にある三浦半島は、風光明美な保養地。明治時代に御用邸が築かれると、富豪たちの別荘も進出。名物の海の幸や野菜は東京人の胃袋も満たしてきた。歴史ある造船の町・浦賀の湾を行きかう渡船。船長たちの意外な素顔とは?水揚げが落ちても三崎マグロのブランドを守り続けた“目利き”仲買人とは?東京の若者たちが次々移住してくる港町・三崎の魅力とは?歴史と自然、人情とグルメを堪能する旅。

  • S2020E10 スペシャル 「東京紅白歌合戦」

    • December 25, 2020
    • NHK

    時代とともに目まぐるしく変貌を続ける東京は、日本で最も「ご当地ソング」が多い街だ。日本人の心と風俗の変化が数々の歌に刻まれてきた。定番の「東京ラプソディー」。集団就職のテーマ曲「ああ上野駅」。新宿歌声喫茶に響く青春の歌「神田川」「なごり雪」、平成の時代が生んだ「TOKYO GIRL」。珠玉の東京の歌に、ゆかりの人、関わりのある土地、知られざるエピソードを交え、カラフルで粋な東京物語をお届けする。

Season 2021

  • S2021E01 神さま仏さま 東京2020-2021

    • January 15, 2021
    • NHK

    無病息災に商売繁盛。年末年始、新しい年に願いを込め、多くの人が神に仏に手を合わせる。コロナ禍で出店ゼロだった露天商が、神社と力合わせ開催した酉の市。信仰に救われたという元ホームレスの男性が、街頭で食料支援を続けるクリスマス。スポーツの神様のお守りを胸にオリパラ開催を願うアスリート。そして明治神宮、神田明神、浅草寺の、いつもと違う初詣。年越えの東京で出会った悲喜こもごもの人生模様と祈りの風景を描く。

  • S2021E02 隠岐諸島

    • January 29, 2021
    • NHK

    4つの人の住む島と180の小島からなる島根県・隠岐諸島。古代から朝鮮半島への重要な輸出品だった黒曜石の採掘が今も続き、アシカ漁や巫女舞など、国境を越えて日本海沿岸に共通する文化が息づく。一方、近世まで天皇や貴族たちの流刑地となっていたため、様々な貴族文化も伝わる。後鳥羽上皇も楽しんだとされる日本最古の闘牛“牛突き”もその一つ。小さな島に多様な歴史と文化が詰まった、玉手箱のような隠岐の島々の物語。

  • S2021E03 学生の街 神田 御茶ノ水

    • February 19, 2021
    • NHK

    神田・御茶ノ水界隈といえば、日本きっての学生街。現在も大学や各種学校が建ち並び、狭いエリアに多くの学生たちが集っている。江戸時代に始まった「学びの街」は、やがて古本屋など学生相手の商店が集まる街へと発展。そこへコロナ禍が。大学は門を閉ざし、学生が姿を消した。学生たちにとっても特別な年となった2020年。彼らはどんなキャンパスライフを送っていたのか。秋から冬、学生の街を見つめた。

  • S2021E04 北陸 冬のしあわせ

    • February 26, 2021
    • NHK

  • S2021E05 大阪・船場

    • March 12, 2021
    • NHK

  • S2021E06 日光うら道 隠れ里

    • March 19, 2021
    • NHK

    日光。「風光明美な観光地」という“表の顔”の向こうに、古来脈々と受け継がれる「秘境の記憶」が息づいている。日光東照宮が開かれるその遥か前から、日光は土着の山岳信仰や修験道が深く根付く“聖地”だった。秋から冬にかけて、日光の深山幽谷はひときわ霊妙な姿を見せる。氷点下20℃近くまで気温が下がる極寒の集落には、厳しい自然への畏怖とともに生きてきた山の民の営みが今なお根付く。知られざる日光を描く。

  • S2021E07 東京 檜原村

    • March 26, 2021
    • NHK

    東京都檜原村は、島しょ部を除く都内唯一の村。9割以上が山林で鉄道もコンビニもない。かつては甲斐への道が通じ、杉やひのきの産地として大いに賑わった。しかし、国産材の不振で人口は最盛期の3分の1、2200人に。山を所有する林業家は一軒となった。高齢化で5人に1人は80歳以上。なのに村にはかげりがない。それぞれやれることをやって、あるいはこの地に魅せられ移住して、東京の隅っこで暮らしている。

  • S2021E08 鬼と炎の奈良

    • April 9, 2021
    • NHK

    日本有数の鬼の出没地帯、奈良。冬は各地で荒々しい鬼や炎の祭りが繰り広げられる。燃え盛る松明とともに鬼が暴れまわる長谷寺の「だだおし」。厳しい精進をとげた男が鬼役となり、吹き上がる炎を掲げる念仏寺の「鬼走り」。なぜか「福は内、鬼も内」と唱える吉野山の節分。そして、鬼の子孫と伝わる人々が節分前夜に行う不思議な儀式。追い払うべき怖い鬼、豊かな実りをもたらす有難い鬼。鬼を畏れ、鬼に願いをかける人々の物語。

  • S2021E09 鎌倉早春スケッチ

    • April 30, 2021
    • NHK

    南を海に三方を山に囲まれた鎌倉は、天然の要害として1185年の開府より、武士の文化が花開いた古の都。鶴岡八幡宮に伝わる古式ゆかしい儀式、鎌倉武士のたしなみだった流鏑馬の伝統を受け継ぐ少女、寺社を裏で支える職人たちの知られざる人生。鎌倉に伝わる歴史や風俗を描きながら、いまも生きている古都に暮らす人々の「春を待つ物語」を紡いでいく。

  • S2021E10 松本清張 昭和の旅

    • May 21, 2021
    • NHK

    没後29年が過ぎてなお作品が次々にドラマ化され、今も話題を集め続けるミステリーの巨匠、松本清張。社会派と呼ばれた清張の作品は、どれをとっても「昭和」という時代を色濃く映し出している。「砂の器」「球形の荒野」「ゼロの焦点」など名作の数々を旅情とともに味わいながら清張が描いた昭和を旅し、作品の舞台や清張ゆかりの「聖地」に、変わりゆく日本と変わらない人々の心を見つけていく。

  • S2021E11 都電荒川線

    • June 18, 2021
    • NHK

    かつては、東京都内を網の目のように走っていた都電の中で、唯一残った「都電荒川線」。東京の北部12キロの距離をおよそ1時間。懐かしい町並みや自然豊かな風景を楽しむことができる。地域に密着した荒川線の歴史は、沿線に暮らす人たちの歴史でもある。通勤電車で生まれた青春のロマンス。廃線の危機から救った地元商店街の人たち。半世紀以上、乗降客を見守ってきた古書店の店主。荒川線とともに生きてきた人々の物語。

  • S2021E12 空海の旅

    • June 25, 2021
    • NHK

    番組では、真言密教の開祖・弘法大師空海にまつわる各地の風土や風習を描いてきた。高野山では、空海を親しみ込めて“お大師さん”と呼ぶ町の人々の、祈りを捧げる姿。お大師様とともに歩き、地元の人たちの「お接待」に心打たれる遍路の人々。10年に一度の本尊大開帳が行われ、いつもにも増して華やかな雰囲気に包まれた川崎大師。各地で空海とともに生きる人々の姿と、1200年の時を超えて受け継がれる信仰と祈りを描く。

  • S2021E13 夫婦の旅 山あり谷あり

    • July 16, 2021
    • NHK

    人と人の距離が、これほど遠く感じる日が来るなんて。新型コロナの影響で、結婚する人が減っている。令和2年の婚姻件数は、戦後最少。そんな今だからこそ、夫婦のありようを見つめてみたい。老舗煎餅屋で修行中の若夫婦。三味線弾きの夫を歌で支える妻。四国の山間の村でつつましく暮らす老夫婦。離れていても互いを思いあう夫婦…。今も昔も、一番遠くて近い人、心温まる夫婦の物語を、列島各地を巡りながら紡いでいく。

  • S2021E14 東京の地下

    • August 13, 2021
    • NHK

    面白いことはみんな、地下から湧き出てくる東京の地下は、世界一、長くて広い。13の地下鉄路線、電気・ガス・水道・通信などの地下トンネルすべてをつなぎ合わせると、その長さは実に地球3周分。狭い東京にとって、地下はまだまだ拡大できるフロンティアだ。今日もどこかで、昼夜掘り続ける穴という穴が、新しい道になり、巨大なシェルターになり、有機野菜を作る農場にもなったりする東京の地下を、たっぷりさまよう1時間。

  • S2021E15 立山 地獄・極楽めぐり

    • August 20, 2021
    • NHK

    古来、「地獄と極楽がここにある」と信じられた富山県・立山。剣のように鋭い岩峰が「地獄」に。主峰の雄山は「極楽浄土」の象徴とされ、江戸時代には大勢の参拝者が訪れた。立山の信仰を全国に広めたのが、麓にある集落・芦峅寺の人びと。近代化が進み、立山信仰は衰退したが、今も芦峅寺の住民たちは先祖が残した文化を大切に暮らしている。登山客が集い始める初夏。山に寄り添い、暮らしを立ててきた芦峅寺の人びとの物語。

  • S2021E16 多摩丘陵

    • September 17, 2021
    • NHK

    都心から急行電車で40分。丘の上の町並みのそばに、昔ながらの雑木林や古街道が残る土地に着く。東京から横浜にかけて広がる多摩丘陵だ。この地に50年前に誕生したのが“日本最大規模”の多摩ニュータウン。かつては酪農や養蚕が盛んだった農村地帯は、瞬く間に緑の中に団地や大学キャンパスが建ち並ぶ街へと変貌した。古きもの、新しきもの、多くの人々を受け入れながら歴史を刻んできた、多摩丘陵に生きる人々の夏物語。

  • S2021E17 2021 東京の夏

    • September 24, 2021
    • NHK

    史上初めて、1年延期して開催された東京オリンピック。しかし、新型コロナの感染が再拡大し、不安が広がる中での開催だった。新型コロナとオリンピックに揺れた東京の夏。どんな人がどんな思いで過ごしたのだろう。30歳、最後の大舞台に挑んだプロボクサー。3年に1度の祭りが中止となり、静かな夏を過ごす下町の人々。都内の公園で行われた炊き出しに集まる若者たち。いつもとは違う夏、自分らしく生きようとする人々の物語。

  • S2021E18 銚子電鉄 とっぱずれの旅

    • October 22, 2021
    • NHK

    「ほととぎす 銚子は国の とっぱずれ」と江戸時代の句に詠まれた、銚子(千葉県)が今回の舞台。小さな岬の付け根から先端までを結ぶ、わずか6.4kmのローカル線《銚子電鉄》の沿線をめぐる。前向きで、どこかのんびりした“愛され鉄道”銚電。こんなたたずまいも、黒潮の恵みと利根川水運が潤してきた“銚子気質”なのかもしれない。漁業と醤油で知られる銚子、鉄道沿線の人達のひと夏の営みに、人情を探す旅。

  • S2021E19 お風呂の旅

    • October 29, 2021
    • NHK

    身も心も優しく包むお湯につかれば、溜まっていたものもすーっと消えてゆく。秘湯、名湯に、ちょっとレトロな町中の銭湯。自粛疲れを癒やしたい今だからこそ、風土記が十年かけて取材したとっておきの「お風呂」をまとめて届ける。雪景色の山小屋で登山者を癒す天空の風呂。熱海や湯布院などの温泉地で、地元の人だけが知る小さな名湯。奈良時代からの由緒ある温泉には、地元の仲間が毎日朝湯に集う。お湯の極楽を愛する人々の物語

  • S2021E20 木曽路の宿場町

    • November 12, 2021
    • NHK

    黒い格子の家並みが、江戸情緒を醸し出す。木曽川沿いに点在する、“木曽十一宿”と呼ばれた中山道の宿場町だ。平安時代からヒノキの産地と知られ、豊臣秀吉以降は時の為政者が山林を管理してきた。今も7割ほどが国有林。山は食材の宝庫、秋には松茸狩り名人が腕を競う。人々は山を畏怖し、敬って生きる。水源の神をまつる町の人、伝統の木曽馬を神馬として育てる農家など、山深い木曽に暮らす人々の素顔の日常を描く。

  • S2021E21 オクシズ 奥静岡

    • November 26, 2021
    • NHK

    南北に伸びる静岡市。80パーセントを占める中山間地は「オクシズ」と呼ばれ、江戸時代は金山で栄えた。歴史上、重要な役割を果たしてきた面影をたどる(2021年放送) 古くから徳川家康の城下町として栄えてきた静岡市。その北部、豊かな自然が残る中山間地を最近では「オクシズ(奥静岡)」と名づけ、市はその魅力をPRしている。かつてオクシズには1300年の歴史を誇る金山があり、江戸時代には「慶長小判」の主な材料として用いられた。各地から人が行き来し、様々な文化や風習、作物がこの地に根付いた。静岡の文化や経済を支えてきた地域の今を見つめる物語。

  • S2021E22 東京のアメリカ

    • December 10, 2021
    • NHK

    焼け野原から始まった首都・東京の戦後。敗戦以来、GHQ本部が置かれた東京には占領軍がもたらすアメリカ文化が浸透。東京は生活様式、音楽、ファッション、食文化など、アメリカの豊かさを取り入れることで復興、経済成長を成し遂げていった。一方で東京には米軍基地などが今も残る。日米開戦から今年で80年。敗戦、占領の記憶が薄れていく中、東京のアメリカの今を辿り、そこで暮らす人たちの多様なアメリカ像を描く。

  • S2021E23 沖縄 コザ

    • December 24, 2021
    • NHK

    来年本土復帰50年の節目を迎える沖縄。その象徴とも言えるのが、米軍嘉手納基地の門前町として栄えたコザ(現・沖縄市)。戦後、米国などの影響を受け発展したコザは、40ヶ国以上の外国人が暮らす国際色豊かな町。本場のエイサーや島唄など沖縄文化と、米国のロックやインド、ラテンなどが融合した独特の文化が広がる。基地との共生を強いられながらも、豊かなチャンプルー文化をたくましく育んできたコザの風土と暮らしを描く

Season 2022

  • S2022E01 大阪 梅田界わい

    • January 14, 2022
    • NHK

    通称“キタ”と呼ばれる梅田界わいはJR大阪駅や私鉄ターミナル駅が集まる大阪の玄関口。セレブから庶民までさまざまな背景を持つ人々が行き交う。阪急大阪梅田駅、パリの始発駅を思わせるプラットフォームに集まる鉄道ファン。迷宮のような梅田の地下で伝説の喫茶店を営む一家。自分らしく生きたいと故郷を捨てゲイタウンにやってきた人。開発進む新しい街、昭和を思い出す昔ながらの街、梅田界わいで人生を紡いできた人々の物語

  • S2022E02 山形 庄内

    • January 28, 2022
    • NHK

    山形県の海側・庄内地方は三方を山に囲まれ、日本海にむけて広大な平野が広がる日本有数の米どころ。ここは海の幸、山の幸に恵まれた食材の宝庫だ。その故郷の味をこよなく愛したのが庄内生れの作家・藤沢周平。様々な作品の中で、懐かしい味について語った。秋が旬の赤カブ、冬の訪れを知らせるハタハタ。寒風が吹きすさむ冬の味覚の王様、寒ダラなど、藤沢作品でもおなじみの庄内の味を、名作の言葉を道しるべに巡る。

  • S2022E03 選「北陸 冬のしあわせ」

    • February 4, 2022
    • NHK
  • S2022E04 北上川

    • February 11, 2022
    • NHK

    岩手県の中央を貫き、宮城県石巻で太平洋に注ぐ北上川。雄大な流れは、かつて米などの産物を運ぶ大動脈だった。水運を管理した「肝入り」という職の末裔、水の都・盛岡で川船復活を目指す人々が往時を語る。川は異国の文化も運んだ。流域には明治初頭ロシアから伝わった信仰を守り続ける集落も。雪と岩肌が作る水墨画のような絶景の猊鼻渓。石巻のシジミや一関のモチ名人のおばあちゃんなど、食の豊かさも紹介。北上川の魅力を描く

  • S2022E05 選「伊賀」

    • February 18, 2022
    • NHK

    忍者の里として知られる伊賀。かつて敵と戦い守ろうとしたのは豊かな土地。そこで実る米は伝統の菓子を生み、稲わらが幻の肉牛を育てる。(2019年放送)

  • S2022E06 スペシャル 「義経の旅」

    • February 25, 2022
    • NHK

    今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも主要な登場人物の一人として描かれる源義経は、歴史上、最も長く深く日本人に愛された英雄かもしれない。悲劇のヒーロー義経は、九州から北海道まで日本全国のいたるところで、様々な伝説として語り継がれている。番組は、各地に残る足跡や言い伝えを訪ね、800年後の現代にまで生き続けた、日本人が愛してやまない義経像に迫る旅である。

  • S2022E07 選「大阪・船場」

    • March 18, 2022
    • NHK
  • S2022E08 港町

    • March 25, 2022
    • NHK

    四方を海に囲まれた日本には、さまざまな港がある。商港、漁港、フェリー港など実に3000あまり。その一つ一つに、独自の祭り、食文化、慣習、信仰が息づく。海を通して様々な地域とつながってきた港町は、多種多様な文化がつまった玉手箱。異国情緒漂う横浜、神戸から、若狭、天草、石垣島などの漁村まで。風土記が取材してきた100を超える港の話題から選りすぐり、知られざる歴史や伝統、人情あふれる物語をお届けする

  • S2022E09

    • April 1, 2022
    • NHK

    東洋一の吊り橋として建設された福岡・北九州市の若戸大橋▽関東大震災からの復興で、隅田川に作られた多くの橋の形が違う理由は?▽静岡・三島市の日本一長い「歩行者専用吊り橋」に込めた地元パチンコ店社長の思い▽佐賀・武雄温泉の元遊郭の旅館にある「家族の太鼓橋」▽東海道屈指の橋の名所、愛知・岡崎市▽岩手・住田町の一本橋は何度も流れて▽昭和8年建造の旭川市の旭橋と戦争の記憶▽京都・嵐山の渡月橋の「十三まいり」

  • S2022E10 伊豆半島 春のマイウェイ

    • April 8, 2022
    • NHK

    急しゅんな山々がそびえ、断崖絶壁が続く伊豆半島。観光地として人気を集めてきた一方で、人が生きていくためには厳しい環境でもあった伊豆半島では、独立独歩の気風が育まれた。駿河湾のタカアシガニを伊豆の名物に仕立て上げた気骨の男。鹿や猪による獣害が問題になる中、娘の安全を守るためにと狩猟免許を取得したお母さん。深海魚に魅せられ、今日も底引き漁船に乗り込む女性。早春の半島を、個性豊かな人々を訪ね、旅する。

  • S2022E11 選「都電荒川線」

    • April 15, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年6月18日 東京都内を網の目のように走っていた都電の中で、唯一残った「都電荒川線」。東京の北部12キロの距離をおよそ1時間。懐かしい町並みや自然豊かな風景を楽しむことができる。地域に密着した荒川線の歴史は、沿線に暮らす人たちの歴史でもある。通勤電車で生まれた青春のロマンス。廃線の危機から救った地元商店街の人たち。半世紀以上、乗降客を見守ってきた古書店の店主。荒川線とともに生きてきた人々の物語(2021年放送)

  • S2022E12 選「天草」

    • April 22, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2020年10月9日 東シナ海、有明海、八代海に抱かれた熊本・天草諸島。豊かな海が独自の風土を育んだ。入り江に教会が建つ世界遺産の漁村。潜伏キリシタンの歴史を継ぐ漁師が、マリア様に祈りを捧げる。船乗りが伝え「佐渡おけさ」のルーツになったという「牛深ハイヤ節」。幕府に滅ぼされた天草四郎とキリシタンの伝説も息づく。そして、江戸時代に天草を救った「鈴木様」という不思議な神様とは?歌と祈りと歴史を巡る旅。(2020年放送)

  • S2022E13 水の国・みちの国 近江

    • April 29, 2022
    • NHK

    近江の国、現在の滋賀県。日本最大の湖、琵琶湖の周りを東海道、中山道など多くの街道が縦横に行き交う。湖を渡り、街道を旅してやって来る時代の最先端の事物や人々を、いつも迎え入れ根付かせてきた▼日本で唯一の淡水湖に浮かぶ有人島・沖島の暮らし▼大陸から伝わった絹糸の技が生きる和楽器の弦▼歩いて東海道をお江戸へ!大人気となった近江牛▼伊吹山麓で発達した「もぐさ」とお灸▼みんなで守る仏様、観音様、懐かしい踊り

  • S2022E14 選「東京の地下」

    • May 6, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年7月30日 面白いことはみんな、地下から湧き出てくる東京の地下は、世界一、長くて広い。13の地下鉄路線、電気・ガス・水道・通信などの地下トンネルすべてをつなぎ合わせると、その長さは実に地球3周分。狭い東京にとって、地下はまだまだ拡大できるフロンティアだ。昼夜掘り続ける穴という穴が、新しい道になり、巨大なシェルターになり、有機野菜を作る農場にもなったりする東京の地下を、たっぷりさまよう1時間 (2021年放送)

  • S2022E15 選「熊野灘」

    • May 13, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2020年8月14日 紀伊半島の東側、三重県から和歌山県潮岬にかけて広がる熊野灘。古くから熊野の山々と黒潮の海が一体となり、人々の暮らしに多大な恵みをもたらし、独特の風土や文化を育んできた。紀伊長島の豪快!かつお1本漁に伊勢の海女漁。守り継ぐ尾鷲のヒノキと伝統の技・わっぱ。クジラの町として名高い太地、漁師一家、出航前の物語。日本の初代天皇・神武天皇が東征の際、上陸したといわれる地。人と自然と神。(2020年放送)

  • S2022E16 選「走れ!私のローカル線」

    • May 20, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2020年6月5日 個性豊かなローカル線を訪ねる旅。兵庫の田園地帯を走る北条鉄道は奇抜なアイデアで人気路線に生まれ変わった。静岡の渓谷を走る大井川鉄道には、ある一族だけが使う駅が存在する。廃線か存続かを住民同士が話し合う北海道の日高線、東日本大震災から8年ぶりに全線開通した三陸リアス線…ローカル線は単なる移動手段ではなく、地域に元気や生きがいを与える存在。列車とともにある故郷の風景を守る人々の物語。(2019年放送)

  • S2022E17 北海道 登別温泉

    • May 27, 2022
    • NHK

    北日本屈指の温泉郷、北海道・登別では、温泉より「熱い」人たちが様々なチャレンジを繰り返してきた▽クマ牧場の獣医師のヒグマを巡る試みとは?▽シンボルは鬼!温泉商店街、若大将たちの奮闘記▽35の湯舟を守る老舗旅館の湯守さん▽おいしい水と道産大豆が育てた納豆▽ヒット曲「いい湯だな」と女将の物語▽ペンギンとイワシのお城の舞台裏▽「アイヌ神謡集」に込められた思い▽アイヌ文様のマスク。先祖の木綿文化と出会って

  • S2022E18 選 「夫婦の旅 山あり谷あり」

    • June 3, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年7月16日 人と人の距離が、これほど遠く感じる日が来るなんて。新型コロナの影響で、結婚する人が減っている。令和2年の婚姻件数は、戦後最少。そんな今だからこそ、夫婦のありようを見つめてみたい。老舗煎餅屋で修行中の若夫婦。三味線弾きの夫を歌で支える妻。四国の山間の村で暮らす老夫婦。離れていても互いを思いあう夫婦…。今も昔も、一番遠くて近い人、心温まる夫婦の物語を、列島各地を巡りながら紡いでいく。(2021年放送)

  • S2022E19 気仙沼

    • June 10, 2022
    • NHK
  • S2022E20 横浜中華街

    • June 21, 2022
    • NHK

    年間2000万の観光客が美食に酔いしれる横浜の中華街。でもそれは、あくまで表の顔。路地を歩けば160年の歴史の奥深さに出会える。震災・戦災を乗り越えた名店の味の秘密。夜な夜なコックたちが食す故郷の鍋料理。日本と中国を歌い続けるロッカーの思い。横浜にやってくる華僑たちの夢。町に根をはる日本ルーツの大家族。言葉が通じなくても元気をもらえる場所。人情いっぱい、中華街の魅力を味わい尽くす(2018年放送)

  • S2022E21 横浜・野毛

    • June 24, 2022
    • NHK

    観光客であふれるみなとみらい地区から線路を挟んですぐ、600店もの小さな飲食店が軒を連ねる呑兵衛(のんべえ)の聖地、横浜野毛。知らぬ客同士が肩を寄せ合い、笑顔で酒を酌み交わす、どこか懐かしい昭和の風景が広がる。この町は、いち早く海外の文化を取り入れながら、音楽・芸能の街として発展してきた。日本初のジャズ喫茶も、ここで産声を上げている。昭和の歌姫・美空ひばりの伝説も生まれた街を旅する。

  • S2022E22 選「石垣島」

    • July 1, 2022
    • NHK

    サンゴ礁の海に囲まれた沖縄・石垣島。沖縄本島から移り住み、伝統の漁“追い込み漁”を守ってきた漁師・ウミンチュたち。台湾から移住した人々は、技術を持ち込み、パインやマンゴーなど亜熱帯フルーツの楽園を築いてきた。戦後、本島から農民も新天地を求めて移り住み、多くの困難を乗り越え農地を開拓。さまざまな人々を受け入れ、夏、島のお盆や祭りは豊かな文化に彩られる。美しい海と島の知られざる物語。(2019年放送)

  • S2022E23 大阪 天王寺界わい

    • July 8, 2022
    • NHK

    かつて大阪一帯が海だった時代から「上町台地」の上に位置した天王寺には様々な文化が発展。台地の麓には「下町」の庶民的な暮らしも▽下寺町の四百年続く助け合い▽夕陽の絶景スポット「天王寺七坂」を走るおっちゃんと子供たち▽帝塚山の“蔵”を守るフラメンコダンサー▽街を記録した舶来カメラ▽下町ロックンローラー▽あべのハルカスの景観を守る▽大阪大空襲の記憶▽千年続く神社の占い事相談コーナー▽大阪最後の路面電車

  • S2022E24 絶景鉄道 只見線

    • July 22, 2022
    • NHK

    水鏡のような一面の水田を、峡谷に架かる鉄橋を、一本の鉄道が走る。福島・会津若松市から新潟の魚沼市まで、135kmを駆け抜ける秘境列車「只見線」だ。11年前の豪雨被害で一部が不通だったが、今年10月、全線再開通することが決まった。新緑の5月から川霧に覆われる6月まで。「世界でもっともロマンチックな鉄道」といわれる絶景をたっぷり紹介するとともに、只見線と共に人生を歩んできた人たちの人情に触れる旅。

  • S2022E25 選「妖怪の国 精霊の森」

    • July 29, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2020年7月24日 妖怪アマビエ。江戸時代、疫病の流行を予言し、自分の姿を書き写すよう告げたといわれる。岩手の河童、滋賀の人魚、遠野の座敷童。新日本風土記ではこれまで日本各地に残る妖怪や精霊の目撃談を記録。妖怪に出会った人たちの証言からは、自然を敬い、畏れる心を大切にしてきた日本人の姿が見えてくる。アイヌの精霊「ふきの葉の下の人」コロポックルと不思議な体験…。異界からの声に耳を傾け、日本列島を巡る旅(2020年放送)

  • S2022E26 松本清張 出会いの旅路

    • August 5, 2022
    • NHK

    社会派ミステリーの巨匠・松本清張。1000点に及ぶ作品を生む原動力となった旅での出会いを8月4日で没後30年を迎える今振り返る▼奈良・明日香の石造物の謎。京都の“怪物”との出会いが生んだ古代史ミステリー▼秋田・「砂の器」が町の誇り▼大分・国東半島。清張先生と若者たちの出会い▼佐賀・吉野ヶ里。邪馬台国への情熱▼故郷小倉での出会い▼描き続けた「孤独の抵抗」。最後の短編小説集と遺書に込められた思いとは?

  • S2022E27 選「鳥海山」

    • August 12, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2017年9月15日 万年雪をたたえる、東北屈指の名峰・鳥海山。麓には、山の恵みと共に生きる人々の暮らしがある。東西南北をぐるりと一周、鳥海山麓をめぐる旅の始まり。(2017年放送)

  • S2022E28 夏のうた

    • August 19, 2022
    • NHK

    浴衣姿で花火を見上げ、球児が白球を追い、ご先祖を迎え、戦争を思い出す夏。人それぞれ記憶に残るメロディーがある。仙台の歌声喫茶に響く「夏の思い出」。高知のギター少女が歌う「マリーゴールド」。東京下町の民謡酒場が盛り上がる故郷の盆うた。そして長崎の被爆者合唱団が歌う「もう2度と」。新日本風土記「うた」シリーズの第3弾。人々の心に残る「夏のうた」を追って、北は東北から南は九州まで、全国を旅する。

  • S2022E29 夏のうた 沖縄の旅

    • August 26, 2022
    • NHK

    沖縄戦の激戦地・読谷村で暮らす農家の『さとうきび畑』。大阪のリトル沖縄・大正区で遠い故郷を思う『てぃんさぐぬ花』、そして親子をつないだ『花』。沖縄球児を『ハイサイおじさん』で全力応援する兵庫県の高校吹奏楽部。石垣島の高校生が三線で歌い継ぐ八重山民謡。沖縄のラジオ局が大切にする沖縄方言と『島人ぬ宝』など「ウチナーポップス」…本土復帰50年を迎えた沖縄の、多様な夏の歌の世界と人々の暮らしを紡いでいく

  • S2022E30 選「比叡山」

    • September 2, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2018年3月9日 古来、山と言えば比叡山を指した。最澄によって開かれたこの山は、国の平和を祈願する山であり、修行の山であった。延暦寺創建以来1200年を経た今でも荒々しい行が行われている。人に尽くすために自己を厳しく律することを求めた最澄。「忘己利他」の精神が、今も受け継がれている。麓では、親しみを込めて“お山”と呼ばれる比叡山。移ろいゆく四季とともに、特別に撮影が許された修行の様子を紹介する。(2018年放送)

  • S2022E31 選「オクシズ 奥静岡」

    • September 9, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年11月26日 古くから徳川家康の城下町として栄えてきた静岡市。その北部、豊かな自然が残る中山間地を最近では「オクシズ(奥静岡)」と名づけ、市はその魅力をPRしている。かつてオクシズには1300年の歴史を誇る金山があり、江戸時代には「慶長小判」の主な材料として用いられた。各地から人が行き来し、様々な文化や風習、作物がこの地に根付いた。歴史上、重要な役割を果たし、静岡の文化や経済を支えてきた地域の今を見つめる物語。

  • S2022E32 沖縄の家

    • September 16, 2022
    • NHK

    シーサーが見下ろす赤瓦の屋根に、低い軒先が作り出す風通しのいい日陰。沖縄の伝統的な家は強い日差しや台風から家族の暮らしを守る。美しく懐かしい家を沖縄各地に訪ねる旅▼赤瓦の島・渡名喜島。先祖と生きる▼アメリカ統治下で広がったモダンな住宅は今、超人気の物件に▼椅子職人の意地と誇り▼シスターの家と「花ブロック」▼復元めざす王様の家・首里城▼あの世の住まい・お墓▼焦土に建ったキカクヤー▼伝統を守る大工3代

  • S2022E33 高原列車 小海線

    • September 30, 2022
    • NHK

    山梨県の小淵沢駅から長野県の小諸駅まで78.9キロを結ぶ小海線は「八ヶ岳高原線」の愛称で親しまれるローカル線。標高1375mのJR鉄道最高地点があり、標高の高いJR駅1~9位を占める『高原列車』だ。その沿線には高原ならではの風土や暮らしが息づく。冷涼な気候を生かした日本一のレタス産地。澄んだ星空を捉える日本最大の電波望遠鏡。野外バレエや秘境駅、江戸時代からの風習。思わぬ出会いが待つ高原の夏の物語。

  • S2022E34 松江

    • October 7, 2022
    • NHK

    堀沿いの武家屋敷や宍道湖に輝く夕日など、旅情誘う水の都、島根県松江市。江戸時代の姿をとどめる貴重な現存天守・松江城の城下には、大名茶人・松平不昧が広めた茶の湯の文化が根づく。一方、古事記の神を祀る美保神社では、夏の夜中、神が宿る面をつけた巫女が暗闇の中を舞う。小泉八雲が聞き書きした怪談の地を巡るゴーストツアーや、シジミ漁を守り抜いた漁師たちの物語も。古くからの伝統が今も息づく古都・松江の夏を巡る旅

  • S2022E35 74分版 絶景鉄道 只見線 11年目の再会

    • October 14, 2022
    • NHK

    今月1日、豪雨災害を乗り越え「全線再開通」を迎えた只見線。7月放送の番組に再開通当日の映像を加えた拡大版で「鉄道の日」の夜にお届け▼新緑の5月から川霧に覆われる6月、そして全線再開通を迎える10月。福島・会津若松から新潟・魚沼まで、135kmを駆け抜ける。「世界でもっともロマンチックな鉄道」といわれる絶景をたっぷり紹介。鉄道と共に人生を歩んできた人たちの人情、そして再開通を迎える日の思いに触れる旅

  • S2022E36 北海道 日高

    • November 4, 2022
    • NHK

    「北海道の背骨」と言われる日高山脈の西に広がる日高地方。山川海の多様な自然がこの土地ならではの恵みをもたらす。広大な丘陵地帯は700もの牧場がある名馬の産地。トドマツなどの針葉樹林で栄えた林業。えりも岬の沖では上質な日高昆布が採れ、冷涼な気候を生かした夏イチゴの産地も。そして聖なる川・沙流川沿いにはアイヌ文化が色濃く残る。伝統の祭りや昆布漁、競走馬の運命が決まる競り市などが行われる日高の夏を描く。

  • S2022E37 果物屋の秋

    • November 25, 2022
    • NHK

    秋は日本の食や農の豊かさを目に舌に感じられる季節。鳥取県では二十世紀梨の古木が116年の時を経て今も実を結ぶ。いちじくはポルトガルの宣教師が天草諸島にもたらしたという伝承が。ぶどう畑の美しい山梨県勝沼にはぶどうを手にした奈良時代の仏様が鎮座。あけび畑の広がる山形には独特の「あけび文化」が根づく。そして宇治の珍しい干し柿や、中津川の名物くりきんとん…。昔ながらの果物屋さんの店先を軸につむぐ秋の物語。

  • S2022E38 三国街道 秋日和

    • December 2, 2022
    • NHK

    江戸時代、太平洋側と日本海側を結ぶ最短ルートだった三国街道。参勤交代の大名も佐渡送りの無宿人も関所を越えて▼山奥の一軒宿の温泉。忘れられぬ湯の「思い出」▼武将も愛したハッカ▼養蚕王国の群馬。お蚕さまは今日も食欲旺盛▼塩沢・上州の生糸で越後の紬を▼高崎・3年ぶりの山車祭り▼三国峠で再会▼秋にのぼる魚野川の鮭▼躍動する彫刻・越後のミケランジェロ▼与板・刃物を守る職人たち。街道を照らす祭りの炎▼峠の紅葉

  • S2022E39 選「北陸 冬のしあわせ」

    • December 9, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年2月26日 冬の北陸と言えば、家々を覆う豪雪に日本海の荒波。大寒波に襲われることもたびたび。しかし、厳しい土地だからこその“冬のしあわせ”がある。ウニに岩ノリと、海の幸に家族が集う海女の里。旬の寒ブリ丸ごと一匹を娘夫婦に送り、結婚生活の幸せを祈る「嫁ブリ」の風習。荒海に出る越前ガニの漁師町、各地の酒蔵に出稼ぎに行く能登杜氏の山里など、厳しい冬を支えあって生きる人々や家族の心温まる物語。(2021年放送)

  • S2022E40 空き家

    • December 23, 2022
    • NHK

    全国におよそ850万戸ある空き家。そこに刻まれた記憶を生かしつつ、新たな暮らしや活動を始める人たちがいる。新しいつながりやふるさとが生まれる、空き家の再生物語。 少子高齢化や過疎化で空き家が増え続け、その数は全国におよそ850万戸。だが今そこに新たな希望が。徳島県神山町では空き家を活用し移住者の店やIT企業のオフィスなどが次々オープン。山梨県韮崎市では元ランドマークの商業ビルをリノベーションし商店街も活性化。壱岐では元遊郭がゲストハウスに、石巻では元布団屋が映画館に、茨城県では元スーパーが在日外国人の宗教施設に。日本全国の空き家を巡る旅、復活と再生の物語。

Season 2023

  • S2023E01 縄文の旅

    • January 6, 2023
    • NHK

    1万3千年も続いた縄文時代。発見された遺跡の数は9万にも上る。土器や土偶、貝塚に秘められたメッセージとは?私たちの暮らしのそばに生きる「縄文」を見つける旅に出る 獣や鳥を追い、木の実を集める生活で培われた縄文の知恵は、今も各地に息づいている▼岩手、伝統の竹細工を縄文人も作っていた!土器が語る技▼千葉、縄文人が鍋で楽しんだ貝の味。厚く積もった貝殻から読み解く▼山梨、南アルプスの麓、毎週末、竪穴住居の復元に熱中する週末縄文人▼青森、亀ヶ岡式土器や土偶の美に魅せられて▼ポップな縄文。土偶も踊る▼長野、星降る町の黒曜石。縄文人の心とは?▼北海道・青森、縄文のその後

  • S2023E02 神戸 長田

    • January 13, 2023
    • NHK

    神戸市の中で最も人口密度が高い長田区は、古代からの歴史と、“ソース文化”や地蔵盆など独自の暮らしが息づく。大震災から28年。慰霊の日を前に送る下町の“人情物語” 長田は日本屈指の「靴作り」の街。戦前から長屋が多く、そこで暮らす人々が“履き倒れ”の神戸を支えてきた。去年冬の震災の慰霊の日、春を呼ぶイカナゴ漁と「くぎ煮」、子どもたちが待ちわびる夏の地蔵盆、ラーメン屋台を50年引き続ける元椅子職人、ソースを愛するご当地おじさんアイドル、学びを支える定時制高校、日本書紀にも登場する長い歴史を持つ神社、靴産業の未来を担う若者の思いなど、長田の日常を1年に渡り記録した

  • S2023E03 金沢 あじわい冬の旅

    • February 3, 2023
    • NHK

    石川県金沢市。茶屋街に伝わる伝統芸の世界から、人気の「金沢おでん」まで。加賀藩が育んだ独特な文化と、それを守る頑固で人情味豊かな人々と出会う冬の古都を巡る旅。 加賀百万石の城下町・金沢。風情豊かな表通りから一歩奥へ足を踏み入れると、伝統を愛し信念を通す魅力的な人々との出会いが。人口あたりの店数が日本一のおでん屋に集うなじみ客。江戸情緒の茶屋街にチリンチリンの音を響かせる引き売りの豆腐屋。途絶えかけた特産大根をブランド野菜として復活させた親子。“職人のたしなみ”として能の謡を極めた庭師。そして冬の味覚・香箱ガニの漁も。身も心も温まる冬の金沢をめぐる旅。

  • S2023E04 飛騨 冬ごよみ

    • February 24, 2023
    • NHK

    雪深い岐阜県飛騨地方の冬は、女性たちがひときわ輝く季節。江戸の風情が残る宿場町の伝統や暮らしを支え、母から娘、孫へと独特の風習や文化を受け継ぎながら年を越す。 年の瀬、かかさ(お母さん)たちが切り盛りする高山の朝市には縁起物の塩ブリや花餅が並び活気づく。大みそかの夜にごちそうを食べて祝う「年取り」の行事。年明けの古川の町にはロウソクがともり、着飾った女性たちが「三寺まいり」へ。山里で作られる伝統の保存食・寒干し大根。飛騨牛に青春をかける女子高生。かつて野麦峠を越えて出稼ぎした女工たちの記憶を残す老舗旅館のおかみ三代。凍(し)みる冬、心にしみる温かな物語。

  • S2023E05 はじまりの奈良

    • March 17, 2023
    • NHK

    ヤマト王権や飛鳥の都があった奈良盆地の東側は、今に伝わる様々なものや文化が「はじまった」地域。多くの遺跡や古墳に囲まれ、いにしえの記憶を大切に生きる人々の物語 奈良県桜井市、天理市、明日香村などの一帯では、古代、大阪湾にそそぐ大和川を通して大陸ともつながり、「新しいもの」が生まれるきっかけに▽日本書紀にも登場する繁栄の果実とは?▽石上神宮、山辺の道、箸墓古墳など「はじまり」の物語を秘めた場所に関わり、生きる人は今も▽年間30万人が歩く“いやし”の道の直売所▽年に一度、神様が移動する里▽庭先に古墳?大小2700もの古墳とともに暮らす▽神様が教えてくれた味

  • S2023E06 厳冬 奥会津

    • March 24, 2023
    • NHK

    日本有数の豪雪地帯、福島県・奥会津地方。深い雪に閉ざされてきた長い歴史があるからこそ、しんしんと積み重ねられてきた営みが残る。凍える冬の、心温まる物語。 2011年の豪雨災害で被災し、昨年秋に全線復旧した只見線沿線を中心に、物語は進む。1000年以上続く冬の風物詩「七日堂裸詣り」。雪に閉ざされる村で60年以上暖簾をかけ続ける「雪国のオアシス」。集落へ続く12キロの山道で毎晩繰り広げられる除雪作業。過疎の村の「命の綱」、家業の原点に立ち返ったUターン女性が始めた移動販売。極寒の地で支えあいながら生きてきた人びとの今を描いていく。

  • S2023E07 天神さま

    • April 4, 2023
    • NHK

    全国に一万二千あると言われる天神さま。学問・受験の神様として絶大な人気が。各地に伝わる祭神・菅原道真の波乱の生涯の物語、人生に寄り添う身近な天神さまの姿を訪ねる 京都・北野天満宮、福岡・太宰府天満宮、山口・防府天満宮、東京・湯島天満宮など、各地の社に秘められた物語を美しい梅の花とともに▼北陸で受け継がれる「天神講」とは。孫に贈る掛け軸や、毎年欠かさない「ある魚」のお供えなど、今も続く天神さまへの願い▼無実の罪を着せられ生涯を閉じた、平安時代の貴族・菅原道真の無念と向き合う人々。伝統の儀式、荒々しい祭が千年の時を超えて▼日本一長い商店街と天神さまの関係…ほか

  • S2023E08 流氷オホーツク

    • April 18, 2023
    • NHK

    北海道のオホーツク海沿岸。今年も2月上旬に流氷が接岸し冬本番を迎えた。寄せては返す流氷のように多くの人が行き交ってきた北の海。そこで繰り広げられるひと冬の営み。 流氷が岸に迫り多くの漁船が陸上に避難するなか、かき入れ時とばかり海に出るウニ漁師。オホーツクの海風をたっぷり浴びた牧草だけで牛を育てる、牧場経営の若夫婦。流氷と共にやって来てはぐれたり傷ついたりしたアザラシを保護する施設、そこで働く女性飼育員。今から千年以上前に海の向こうからやって来て住み着いた謎多き北方民族「オホーツク人」、その痕跡を発見し世に広めたひとりの理髪師。それぞれの物語。

  • S2023E09 瀬戸内の春

    • May 9, 2023
    • NHK

    瀬戸内の暮らしを海と共に支えてきたのが良質な「石」。かつては石器や石垣の材料として、今も墓石や石風呂、楽器などさまざまな形で人々を支える。恵みの海と石を巡る旅。 本州、四国、九州に囲まれた瀬戸内海。古くから海運や漁業で栄え、穏やかな港や鏡のような海岸など絶景の宝庫でもある。そんな恵みの海と共に人々の暮らしを支えてきたのが良質な「石」。北木石や庵治石、サヌカイトなど地域によって異なる個性的な石が、かつては縄文人の石器や大阪城の石垣、靖国神社の大鳥居などに使われ、今も墓石や石風呂、楽器などさまざまな形で活躍している。海と石に彩られた瀬戸内の暮らしを巡る旅。

  • S2023E10 東京 池上線の旅

    • May 23, 2023
    • NHK

    蒲田から五反田へ3両編成の池上線に乗って全15駅、10.9キロの旅に出れば、活気あふれる商店街、歴史や信仰の地が次々と。戦前・戦後を生き抜いた家族の物語をつづる スタートは大田区・蒲田。日本有数の町工場地帯で「曲げ」専門の技を伝える▼蓮沼・父娘で守る先代の味。塩味のソバとカレーライスに込めた思い▼“おやま”で母に会う・700年続く信仰の地、池上本門寺▼花の絶景・洗足池のほとりには江戸を戦火から守った人物が眠る▼旗の台・商店街の“銭湯”の秘密▼大崎広小路・巨大ビルの小さなオアシス。90代の夫婦の人生模様▼変わりゆく品川区・五反田で家族を撮り続ける写真館の物語

  • S2023E11 富士五湖

    • June 6, 2023
    • NHK

    富士山の北麓、山梨県側に広がる五つの湖が舞台。富士山から流れ下った溶岩によって1100年前には今の形となった。そのほとりで暮らしを積み重ねてきた、人びとの物語。 春、富士五湖は華やぎの季節を迎える。五湖の中で最も多くの観光客が訪れる河口湖。満開の桜が彩る湖畔では、富士山を鎮めるための稚児の舞が行われる。最大の面積を誇る山中湖ではワカサギが旬を迎え、白鳥が恋の季節。西湖ではヒメマス釣りが解禁となり、精進湖ではカヌーのシーズンが幕を開け、雄大な富士をバックに子どもたちの声が響く。そして、澄み切った本栖湖の水が育む牧場の暮らし。日本一の山の、ふもとの春を巡る。

  • S2023E12 水辺の京都

    • June 20, 2023
    • NHK

    京都には独自の文化や暮らしを育む「水の恵み」が。一つは琵琶湖から山を貫く水路で運ばれる「琵琶湖疏水」。もう一つは地下の「天然の水瓶」。2つの水の風景と人々の物語 平安時代から続く「京せり」の美しき緑を生む西山の水▽名酒の産地・伏見の銭湯には地下水をふんだんに▽明治維新で衰退した京都を水の力で復興へ。難工事の末に誕生した「琵琶湖疏水」と、その歴史に背中を押された画家の人生▽茶の湯の伝統と「井戸」。千利休に捧げる大福茶▽上賀茂の池で心身を鍛える子供たち▽桜の中を行く疏水船の絶景▽京都の「白」・なめらかな木綿豆腐を生む自慢の地下水。織物の町・西陣の水をめぐる物語

  • S2023E13 やまがた春夏色模様

    • July 11, 2023
    • NHK

    春から初夏にかけての山形市は豊かな自然や伝統工芸などの「色」がきらめく季節。桜から植木市や水田の緑を経てサクランボ、紅花へ。色とりどりの風土と営みを描き出す。 4月、春を迎えた山形市を彩るのは桜色、続いてサクランボの白い花。5月になると街では伝統の薬師祭植木市が開かれ、水田や里山も緑に。草木染めの工房ではさまざまな草花の色、そして江戸時代「金よりも高価」と言われた紅花染めの紅色が輝く。さらに職人が守り伝える和傘、牧野博士ゆかりの植物画家、純白の米こうじから生まれる手作りみそ。6月、サクランボが実り、やがて紅花が咲くと夏へ。山形ならではのカラフルな色模様。

  • S2023E14 夏の祈り

    • August 15, 2023
    • NHK

    78回目の終戦の日、日本各地の風土の中に息づく「戦禍の記憶」と受け継がれる「祈り」を見つめていく。 昭和の戦争は、日本中の町や村に多様な戦争の記憶を刻み込んだ。軍都佐世保で受け継がれる防空壕、悲劇の特攻隊を語り継ぐため市民が始めた徳島の慰霊花火、満蒙移民の先駆けとなった村人が戦後開拓した軽井沢の集落、中国から強制連行された労働者を慰霊し続ける秋田の鉱山の町、浅草に残る大空襲の爪あと、そして大分の小さな島で続く祈り。あの夏から78年目の、「記憶」の現在地。

  • S2023E15 ライブハウスの旅

    • August 22, 2023
    • NHK

    日本全国に2000以上あるライブハウス(=ハコ)は、その土地の歴史や風土に根ざし新しい文化を作ってきた。数え切れない青春や人生が詰まった「魔法のハコ」を巡る旅。 島根・海士町の小さな旅館で家族が営む“島のライブハウス”。東京・下北沢には若手芸人が青春を懸けるハコが。静岡・磐田の団地で育った南米の日系人たちは差別や貧困などの経験をラップに。ライブハウスが密集する京都で行われた一斉ライブ。東京・田端の商店街にハコを作った44歳の現役アイドル。震災後、岩手・宮古に作られたライブハウスに集う人々。ロック、ヒップホップ、お笑いからアイドルまで、「魔法のハコ」の物語。

  • S2023E16 軽井沢の夏

    • September 5, 2023
    • NHK

    憧れの避暑地、軽井沢。かつての中山道の宿場町は外国人宣教師によって別荘地となり、日本の上流階級が集った。様々な場所から来た人が寄り集まって暮らす町のひと夏の物語 世界中から集まった一族が夏の別荘で受け継ぐ祖父の教え。旧軽井沢銀座通りの商店主たちの夏だけのご近所づきあい。移住したアメリカ人が地域の仕事に熱心に取り組む理由は…。4代続くクリーニング店の確かな腕が育む客との絆。米軍演習地計画から軽井沢を守った青年たちから生まれた町のルール。夏の成人式に地元ケーブルテレビからのプレゼント。追分節に歌われた女たちの悲哀。浅間山のふもとでくり広げられるひと夏の物語。

  • S2023E17 うたう九州 長崎、佐賀、熊本の旅

    • September 12, 2023
    • NHK

    歌は世につれ世は歌につれ。歴史や風土、人生も映し出す歌の数々。風土記「うたシリーズ」第4弾は、反骨魂と熱い人情が息づく九州の西半分、長崎・佐賀・熊本を巡る旅。 民謡、わらべ歌、歌謡曲、Jポップまで九州は「うた」の宝庫。異国情緒漂う長崎では「長崎は今日も雨だった」など数々のご当地ソングが生まれ、地元さだまさしの名曲に熱い思いを寄せる人々も。佐賀県からは、玄界灘でのクジラ漁黄金時代を伝える「鯨骨切り唄」。「五木の子守唄」や「おてもやん」など民謡が有名な熊本では、西南戦争の激戦を歌う「田原坂」が今も小中学校で歌い継がれる。風土と人が紡いできた歌をめぐる物語。

  • S2023E18 オオカミとカワウソ

    • September 19, 2023
    • NHK

    かつて日本中に暮らし、身近な存在だった動物が明治以降に姿を消した。田畑や家を守る神の使い、川や海の豊かさの象徴…なぜ絶滅へ?全国にその足跡と人との関りを探す旅へ ニホンカワウソは平成24年に環境省が絶滅を宣言。しかし、今も目撃情報が集まり、生息の可能性を信じる人が。四国の愛媛県、高知県の美しい川や海を訪ね、保護に取り組もうとした人々の思いにふれる旅へ。▼ニホンオオカミは明治38年に奈良県での捕獲が最後の生存確認。江戸以降は秩父の三峯神社や東京の御嶽神社を中心に狼信仰が全国に広がったが、明治になると家畜を襲う害獣として駆除へ。今も続く信仰の姿を各地に訪ねる旅

  • S2023E19 津軽晩夏

    • October 3, 2023
    • NHK

    ねぷた祭りの熱狂が過ぎた津軽。残された短い夏は、家族や先祖と過ごす大切な時間。ご近所が集う宵宮、豊作祈願の火祭り、おしら様。そして津軽三味線。夏を惜しむ北国の旅 観光客で賑わうねぷた祭りが終わると、津軽の短い夏を惜しむように、家族や近所が集うこの地ならではの行事が続く。岩木川流域に多い鬼の像が鎮座する神社には、持ち寄った手料理で酒を酌み交わす宵宮の賑わいが。五所川原・賽の河原地蔵尊ではイタコを頼りに亡き家族の声を聞く人も。魂の響き、津軽三味線の大会も開かれる。そして、りんごの収穫やシジミ漁が始まる初秋の風情。伝統とご先祖に感謝して過ごす夏の終わりの津軽の旅

  • S2023E20 七福神の海 〜三陸・牡鹿半島〜

    • October 24, 2023
    • NHK

    太平洋に突き出た宮城県北部の牡鹿半島。先端の金華山の沖には世界屈指の漁場が広がる。この海に暮らし、震災などいくつもの苦難を越えてきた浜の人々をめぐる1年の物語。 浜の女性たちが伝える「七福神舞」は、どんな時でも「めでたいや」と歌い、大漁と幸せを祈る▽祭の夜、海から届いた大きな贈り物は?▽大型の定置網で金華サバに代表される金華山沖の豊富な魚を狙う「大謀網漁」▽明治時代から続く日本屈指の捕鯨の町。写真に映しこまれた歴史と浜の人々の思い▽鯨漁の伝統の技を受け継ぐ若者たち▽震災、そして猛暑。全滅の危機に何度も向き合いながらリアス海岸の入り江で牡蠣養殖に取り組む

  • S2023E21 東京モダン 銀座界わい

    • November 14, 2023
    • NHK

    銀座周辺に点在する瀟洒な建物に入ると、そこは1世紀前のモダン空間。交差点を見下ろす時計塔。欧州発祥、最新デザインのアパート。魅力的な建物とそこに生きる人々の物語 銀座周辺を散策すると、関東大震災からの復興期に建てられたオシャレで懐かしい建物があちこちに。理髪店一家が親子4代通うのは、欧米で花開いたモダンな建築様式を採用した銀座唯一の小学校。今も名だたるクリエーターが仕事場を持つのは、歌舞伎関係者が建てた名物ビル。一方隣の築地では、木造店舗の正面だけ洋館風に装飾した「看板建築」に食器店や海産物卸が代々店を営む。戦災もバブルも乗り越えた素敵な建物と人々の物語。

  • S2023E22 大阪モダン 旅する昭和

    • November 21, 2023
    • NHK

    大正から昭和にかけて大阪ではモダンな建築文化が花開いた。銀行、実業家の私邸、キャバレー…。建物に込められた人々の思いや移り行く街の姿を見つめる(2023年放送) 大阪が人口や面積で東京を抜き「大大阪」と呼ばれた時代。財を成した商人たちが建てたモダンな建築は今も街中で輝きを放つ。西洋に倣った社交倶楽部は財界人の憩いの場に、実業家の私邸は演劇の舞台に。昭和のキャバレーでは毎夜人生模様が繰り広げられ、3代続く理髪店は「磨けば光る」を信条にこだわりの空間を受け継ぐ。一方老朽化で失われゆくモダン建築も…、再生の中に受け継がれる記憶とは。建物と人が響きあう街の物語。

  • S2023E23 すっぱい旅

    • December 5, 2023
    • NHK

    日本各地に古くから伝わる酸っぱい食文化や酸っぱい果実、そして“酸っぱい”を活用した温泉など。その奥深い文化や伝統を守り伝える人々の営みを訪ねる「すっぱい旅」へ。 古来、保存のための発酵などの文化が発達した日本は「酸っぱい大国」。酢や梅干、ゆずなど風土や暮らしと結びついた営みが各地に。塩漬けした魚と米飯を発酵させるすしの原型「なれずし」。越冬用の保存食として木曽地方に伝わる漬物「すんき漬け」。食だけでなく、沖縄の「芭蕉布」の洗濯にはシークヮーサーが使われ、秋田・玉川温泉は強酸性の湯が病に効くと多くの人が湯治に。奥深い文化や伝統を守り伝える人々の営みを訪ねる。

  • S2023E24 那覇の坂道

    • December 19, 2023
    • NHK

    かつて琉球王国は、丘の上の首里城を中心に諸国との交易で繁栄。麓の那覇は港町として賑わった。城と麓を結ぶ数多くの坂道で生まれた食や文化、歴史、人々の営みをたどる旅 那覇は坂の町▼首里城から港へ人や物が運ばれた坂道へ▼戦災を免れた美しい石畳の「ビラ―(坂道)」が▼「てんぷら坂」から焼き物で名高い壷屋を歩けば、陶工たちが暮らした坂道、そして登り窯▼沖縄戦での激戦地の坂を超えた場所にあった学び舎と、焼け跡にできた市場▼首里の坂道には多くの井戸。そこでは伝統の島豆腐と悲しい物語が▼坂を通い王朝を支えた一族▼坂の町で受け継がれる琉球舞踊▼大綱引きにかける若者たち。ほか

Season 2024

  • S2024E01 熊本 南阿蘇鉄道

    • January 9, 2024
    • NHK

    世界でも珍しいカルデラの中の暮らし。それは豊富な湧き水があったから。南阿蘇鉄道がつなぐ水の郷で、水神様に感謝し、草原と共に生きる人々。百年が一瞬に思える大地の旅 阿蘇のカルデラの中を走る南阿蘇鉄道。全長17.7km、わずか10駅のローカル線。“南鉄”の愛称で地元の人や観光路線としても親しまれてきた。2016年の熊本地震で大きな被害を受け、去年7年ぶりに全線で運転再開した。沿線は豊かな水の郷。湧き出す水は、田畑を潤し人々の暮らしを支えている。秋、水神様に感謝する奉納相撲が行われ、草原の牛飼いは冬支度を始める。地震の記憶を刻む大地に生きる人々の暮らしを訪ねる。

  • S2024E02 焼き肉

    • January 23, 2024
    • NHK

    戦後、在日朝鮮の人々から広がり、今や外国人旅行客にも大人気の「焼き肉」。漁師町のホルモン、大阪の焼きトン、信州のジビエ、ブラジル流…。日本各地、焼き肉の旅へ。 ご褒美に、家族のために、自分のために…元気を出したいときに食べるのが「焼き肉」。信州の山奥・遠山郷では古来、さまざまな獣の肉で人々がうたげを開く。ボクサーが人生を懸けた試合後に食べる焼き肉の格別な味。宮城・気仙沼では遠洋漁業の漁師が愛する「気仙沼ホルモン」が名物に。老夫婦が営む大阪市内唯一の養豚場、夫婦愛の詰まった焼きトンの味。おいしくて、元気が出て、時に切ない思い出も。人生が詰まった焼き肉の旅。

  • S2024E03 秋田川反 雪の酒場街

    • February 13, 2024
    • NHK

    水と米に恵まれた伝統の“美酒王国”秋田を代表する歓楽街、川反(かわばた)。横丁には個性的な酒場や人が集まり、通い詰めた文豪も。人恋しい雪の季節、温もりを探す旅へ 明治から昭和にかけ、川反を彩った料亭文化。伝説の“川反芸者”が舞に込めた人生とは▼100年近く続くおでん屋。思わず見とれる、寡黙な店主のムダのない所作▼ハタハタ、ダダミ(鱈の白子)…冬の夜は、秋田名物の連打に幸せいっぱい▼ビルの2階に日本酒の迷宮。「酒は物語とともに飲む」▼木桶に込めた蔵元の決意。酒造りの過激な原点回帰▼“流しのてっちゃ”知的障害のある尺八吹き▼“毛ばりちゃん”が受け継ぐ祖父の技

  • S2024E04 東京島酒、もう一杯

    • February 20, 2024
    • NHK

    島ごとに自慢の銘酒がある伊豆諸島。絶海の孤島青ヶ島には大自然の恵み豊かな自然発酵の酒が、新島には白いイモで作る二十歳の祝い酒がある。酒と情けと人生を巡る島旅。 伊豆諸島はどの島にも自慢の島酒があり、日々の暮らしや人生の節目を彩ってきた。始まりは江戸時代、流刑地だった八丈島に薩摩の流人が伝えた芋焼酎。情け島、八丈島では今日もどこかで宴会が。女子会の後は亡くなった夫を思うひとり酒。絶海の孤島青ヶ島にかえり住んだものたちの歌と酒。成人式で新島の若者が受け取るのは自分で育てた芋で作られた「祝いの島酒」。島を愛し、酒を愛し、人を愛し…“島酒のある風景”を見つめる。

  • S2024E05 御用達と献上品

    • March 12, 2024
    • NHK

    朝廷や幕府など時の権力者からその質の高さを認められ「御用達」や「献上品」となった品々がある。今なお、確かなもの作りに精魂を込める人たちを、日本各地に訪ねていく。 応仁の乱後の京都に生まれた「御所と餅屋の絆」に始まり、天皇の料理番が認めた「伝統味噌」や津軽の殿さまが愛した「温泉もやし」、会津の農家と皇室をつないだ「渋抜き柿」に北海道別海の漁師たちが復活させた「献上鮭」、平成・令和の天皇即位を彩った「馬具」、そして薩摩藩の歴代藩主が愛した「御用達温泉」まで。各地の風土のなかで育まれ、受け継がれてきた“よいものたち”と、それにまつわる物語をたどっていく。

  • S2024E06 太宰府

    • March 19, 2024
    • NHK

    学問の神様・福岡県の太宰府天満宮は、京から左遷され非業の死を遂げた菅原道真の墓所。今も道真ゆかりの人々が支える。千百年間、道真を慕い仕えてきた人々の町の物語。 太宰府天満宮で道真の御霊を守る宮司は代々道真の子孫。側近の子孫も神職を務める▼道真を救った老婆の子孫に伝わる家宝▼若い氏子たちは町ごとに結集し伝統の神事を守る▼文化・芸術の神としてアートを支える天満宮。十年越しの壮大な襖絵がついに完成▼参拝者に人気の梅ヶ枝もち。江戸時代から続く店が守る、天満宮との特別なつながり▼参道ぞいに並ぶ土産物店に秘められた倒幕の物語▼燃え上がる巨大な炎の神事・鬼と人々の攻防

  • S2024E07 函館の光

    • April 1, 2024
    • NHK

    夜景輝く港町・函館。冬、異国情緒漂う街は電飾をまとい、澄んだ空気に暮らしの明かりも輝きを増す。北海道の玄関口として発展した町と、そこに生きる人々の光をめぐる物語 ロープウェイを山頂で降りると、目の前に星屑をまき散らしたような輝き。ここは夜景の美しさで知られる港町・函館。坂道の洋風建築や港の赤レンガ倉庫も旅情を誘う。世界を巡りたどり着いたこの町で、店中電飾が覆うハンバーガーショップを始めた父娘。歴史的建造物を店舗として再生し、町の灯を守ろうとする人々。北洋漁業衰退の荒波の中、必死に生きる庶民に光を見た小説家。町中がイルミネーションで輝く冬の函館と、人々の物語

  • S2024E08 おかえり神戸 わたしの母港

    • April 22, 2024
    • NHK

    年間3万隻もの船がやってくる神戸港。港では旗を振るボランティアが出迎え、市民楽団が見送る。「おかえり」と迎え入れられ、この地で生きていくことを決めた人々の物語。 1868年に開港して150年以上…世界中から文化や人を迎え入れてきた神戸。戦火を逃れたどり着いた人、地球の裏側へ旅立ちまた戻ってきた人。街にはモスクを始め様々な宗教施設が建ち並び、華僑の孤児院もあった。港には、世界中の船を岸壁に繋ぐ繋離船作業員“綱取り”や、国際信号旗で「ようこそ」を伝える“旗振りおじさん”の姿が。「おかえり」と歓迎をうけるのは船乗りを育てる練習船「海王丸」。迎える港町、神戸の物語

  • S2024E09 長崎 五島列島の春

    • May 20, 2024
    • NHK

    長崎の西、30ほどの島に人が暮らす五島列島。海流がぶつかる海には伝統の漁場があり、遣唐使の船がたどり着いた島には空海への信仰が根付く。故郷の島を愛する人々の物語 大小140を超える島々が連なる長崎・五島列島。春、進学や就職、転勤などで島を離れる人々を送る盛大なセレモニーが港で繰り広げられる。「東洋一」といわれたブリの漁場では漁師たちが「万越し」をめざし網を引き、お大師さんの信仰が根付く地域では各家の豪華な祭壇で参拝客をもてなす。一方で、水不足に悩んだ島や、島民がたったひとりになった島、児童数の減少で閉校する小学校も…。故郷の島で暮らすことを選んだ人々の物語

  • S2024E10 銀河の鉄路 釜石線の旅

    • June 3, 2024
    • NHK

    宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモデルといわれる岩手県の釜石線。賢治のふるさと花巻、河童と馬の里遠野、鉄の町・釜石を結ぶ。この鉄路に思いを込めて暮らす人々を訪ねる。 釜石線の前身は明治13年に鉄鉱石を運ぶために作られた釜石鉱山鉄道。日本で3番目の路線だった。近年はSL銀河が人気を博したが、昨年運行終了。そんな鉄道をコスプレで応援する家族、早朝の列車で大谷翔平の母校に通いダンスに熱中する少女、子どもやぶさめで地域の伝統を守る「撮り鉄」宮司、東日本大震災からよみがえった釜石の居酒屋と常連客の絆、宮沢賢治の銀河を手作りアクセサリーで表現する女性職人、思いをたどる旅。

  • S2024E11 四国 花遍路

    • June 24, 2024
    • NHK

    春、四国八十八ケ所を巡る遍路はハイシーズンを迎える。札所を彩る花々やお接待に癒やされながら、歩き続けるお遍路さんたち。四国の人々が大切に守り続けるものを訪ねる。 弘法大師・空海ゆかりの四国八十八ケ所の霊場を巡る遍路。春は、各札所の境内や遍路道も花であふれる。小林一茶も詠んだ樹齢数百年の山桜が咲く寺や、500本もの石楠花に染まる山寺、見事な藤棚の花と願いを託す風鈴がともに風に揺れる寺も。一方で、亡くなった兄のためお接待を続ける人や、志半ばで亡くなったお遍路さんの墓を守り続ける人、壮絶な遍路の記憶を持つ宿の女将など、地元お四国の人々の思いが交錯する春の旅路。

  • S2024E12 東京 日本橋人形町

    • July 8, 2024
    • NHK

    刃物屋、豆腐屋、人形焼き屋…粋な老舗や下町グルメが満載の人気の街の路地に一歩踏み込むと、江戸の昔から培われた技や伝統がいっぱい。心意気と情にあふれた人々の物語。 江戸中期に始まる打ち刃物の老舗の職人技、明治から続く子だくさんの豆腐屋のガンモの味、昭和の香り満載の路地裏には自転車修理の店も…。江戸城の東、湿地帯だった一帯に作られたこの町には、多くの人を引き付けてやまない技と心意気が詰まっている。江戸時代には歌舞伎や人形浄瑠璃などの芝居小屋も。空襲の被害を逃れたことで残った古い建物と、再開発による高層マンションとが共存。子どもたちのかわいい笑顔もあちこちに。

  • S2024E13 おやつの時間

    • July 22, 2024
    • NHK

    子供の頃の幸せなおやつの時間が生きる糧となったり、おやつが支える仕事の現場があったり。季節の到来を感じ、仲間と喜びを分かち合うおやつの時間に人々の営みを見つめる 幸せなひと時をもたらし、仕事の大切な役割も担うおやつの時間。宮大工の10時と3時のおやつは仕事中の張り詰めた緊張を緩和させ、鳥羽の海女のかまどを囲むおやつは命預けあう仲間の絆を深める。遠く離れた故郷を思うサーターアンダギー、地元野菜で子供たちを応援するコロッケ、くるみの里で受け継がれるおもてなしおはぎ、田植えの時期だけのよもぎのお菓子、建設現場の作業員を熱中症から守る塩バナナ…日本全国おやつの時間

Additional Specials

  • SPECIAL 0x2 さくらの歌

    • May 28, 2021

    さくら―。日本人が特別な感情を抱いてきた花。今回は、桜を愛でる心の内を、各地の桜にゆかりのある人々に尋ねる。長野高山村では、満開のしだれ桜の下でピアノの音色が響く。震災で娘を失った父親が、娘への想いをこめて各地に送った13本の桜の苗木、その行方での出会い。そして、桜をうたったたくさんの楽曲、古今の詩歌も紹介。西行から森山直太朗、ユーミンまで、はかない花に託した日本人と桜の物語。