世界でも珍しいカルデラの中の暮らし。それは豊富な湧き水があったから。南阿蘇鉄道がつなぐ水の郷で、水神様に感謝し、草原と共に生きる人々。百年が一瞬に思える大地の旅 阿蘇のカルデラの中を走る南阿蘇鉄道。全長17.7km、わずか10駅のローカル線。“南鉄”の愛称で地元の人や観光路線としても親しまれてきた。2016年の熊本地震で大きな被害を受け、去年7年ぶりに全線で運転再開した。沿線は豊かな水の郷。湧き出す水は、田畑を潤し人々の暮らしを支えている。秋、水神様に感謝する奉納相撲が行われ、草原の牛飼いは冬支度を始める。地震の記憶を刻む大地に生きる人々の暮らしを訪ねる。