夏の思い出、花火の夜。思い出すのは、幼い日背負ってくれた父さんの背中…。雑踏で初めて握った彼女の手…。戦地で亡くなった戦友の顔…。日本各地の花火大会では、老若男女、様々な人が同じ夜空を見上げながら、様々な思いを花火に託します。 日本の花火発祥の地と言われる三河・遠州では、勇壮な手筒花火の伝統が生きています。男達は一人前になった証として、火柱が噴出する手筒を構えます。新潟・長岡では、かつて空襲があった夜に一面の銀色の花火が打ち上がります。戦友たちの鎮魂のため、90歳の老花火師が魂を込めた花火です。福島には、風評被害に負けず明るいフクシマの夜を演出しようと奔走する花火師たちがいます。福岡には、線香花火のやさしい輝きを守り続ける夫婦の花火製造所があります。 花火に込めた日本人の思いを探す旅。花火師たちの思いと、夜空を見上げる人々の思い。 その日常に触れ合い、生き様を感じ取り、それぞれの花火を見つめていきます。 ●親子三代の花火師(静岡・湖西市) 45年前祖父が作った伝説の花火「マジック牡丹」を超える、新たな作品に孫が挑みます。 ●鎮魂の白菊・平和への願い(新潟・長岡市) 日本3大花火・長岡花火の前日に上がる三発の慰霊花火。銀一色「白菊」に込められた思い。 ●勇壮!手筒花火(愛知・豊橋市) 火柱が20~30mも上がる手筒花火を抱えて、構える男達。伝統を継ぐ若者達の心意気。 ●女性花火師、花盛り(石川) 今、花火師の世界で女性たちが頭角を現している。花火師の半分以上が女性という製造所も。 ●震災と花火 震災そして原発事故で今も揺れ動い