「北斗神拳は人の心を救う拳。だから復讐など忘れろ。」 玉玲から飛燕の最期の言葉を聞かされ、緋鶴は気持ちのやり場に戸惑っていた。その一方で、拳志郎はエリカとヤサカの行方を懸命に追っていた。 地下宮殿に捕らわれたエリカは、ジェネシスの幹部から『ミガドルの雷』の真相を聞かされる。エリカの記憶にある『ミガドルの雷』と、父でもあり天才科学者でもあったロバート・アレントとは…!? 拷問受けるヤサカの命を守るために、やがてエリカはある決意をする。
エリカの前に、相まみえることになったシメオンと拳志郎。ついに北斗神拳と天斗聖陰拳、宿命の闘いが始まった。その混乱に乗じて、エリカを地下宮殿の廊下に連れ出したのは、ヒムカだった。エリカに、勾玉の在りかを執拗に迫る。果たしてヒムカの真の目的とは一体……!? 激しく打ち合うシメオンと拳志郎。互いに繰り出す拳を交え、シメオンの本質を見た拳志郎は引導を渡すのだった。 「お前の拳は大昔に止まったままだ。まるで脱皮しねえ蛇みてえにな……」