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All Seasons

Season 1

  • S01E01 桶狭間

    • January 8, 2006
    • NHK

    時は永禄3年(1560年)。近江・琵琶湖畔、幼い千代(子役・永井杏)は領主浅井氏に仕える地侍若宮氏の娘として、父母や村人に深く愛されて育った。戦国乱世、浅井氏は六角氏と小競り合いを繰り返していた。千代の父・喜助(宅麻 伸)も出陣、還らぬ人となる。戦火の中、千代は母・とも(木村多江)とともに山中に逃げ込むが、落人狩りにあい母も落命。一人山中をさまようことになるが、尾張の川のほとりで、一人の落魄の若武者に助けられる。信長(舘ひろし)に滅ぼされた尾張岩倉城の家老の嫡男、山内一豊(上川隆也)であった。一豊は、家来である吉兵衛(武田鉄矢)・新右衛門(前田吟)を従え、仕官先を探す旅を続け、機あらば父の敵・信長を討たんとしていた。一豊は千代に、母・法秀尼(佐久間良子)の元を訪ねるよう言う。時あたかも桶狭間の戦い前夜、信長の妹・市(大地真央)、妻・濃(和久井映見)、そして寧々(浅野ゆう子)をはじめ、清洲の城内・城下とも、信長がどう今川義元(江守徹)を迎え撃つのか騒然としている。千代と別れたあと、藤吉郎(柄本明)と知り合った一豊は、信長の戦う様をよく見るがよいと言われ、桶狭間の地へと向かう。今川軍到着の知らせに城を飛び出す信長。そして桶狭間の戦いが始まる──。

  • S01E02 決別の河

    • January 15, 2006
    • NHK

    一豊(上川隆也)は藤吉郎(柄本明)から槍の腕を見込まれ、信長に正式に仕官するまでの間、自分の側にいて身を守ってくれと頼まれる。一豊は、母・法秀尼(佐久間良子)を訪ね、信長に仕官する許しを得ようとするが、そこで千代(子役・永井杏)と再会する。千代は法秀尼を母のように慕い、法秀尼も千代と暮らすことを心の慰めとしていたのであった。千代は、亡き実母の縁を頼ってすぐにでも美濃へ出立するつもりだという。美濃は、信長が次に攻めるところ。危険だから行くなという一豊の言葉を千代は聞こうとしない。藤吉郎から明日にでも信長が美濃攻めに出るであろうと聞いた一豊は、千代の身を案じ、急ぎ、尾張と美濃の国境へと向かう。折しも千代は、河を渡り美濃へ入ろうとしていた。行くなと叫ぶ一豊に千代は言う。「亡きかか様が言いました。美濃の人間になれと」しかたなく一豊は千代を見送る。千代は死んだ母の姉の嫁ぎ先、美濃の不破市之丞(津川雅彦)の家を訪ねた。信長の美濃攻めが始まり、戦は美濃の智将・竹中半兵衛(筒井道隆)と藤吉郎の知恵比べの様相を呈してゆく。この戦さの中で藤吉郎は頭角を現し、寧々と祝言を挙げる。市之丞の元で美しい娘へと育った千代(仲間由紀恵)は、ある日半兵衛から墨俣への遠乗りに誘われる。そこは、美濃と尾張の戦にとって要害の地。奇しくも、幼い千代が尾張から美濃へと渡ってきた川があるところであった。千代は、河向こうの尾張側に一豊の姿を発見する──。

  • S01E03 運命の再会

    • January 22, 2006
    • NHK

    千代(仲間由紀恵)の元に幼なじみの六平太(香川照之)が現れる。千代を守る為に来たという。故郷の村を焼かれた時、六平太は千代と生き別れになり、甲賀に流れ、そこで忍びとなっていたのだった。千代は「尾張にいる山内一豊(上川隆也)様が無事かどうか調べてほしい」と六平太に頼む。藤吉郎(柄本明)は信長(舘ひろし)に対し、美濃攻略の為に墨俣に砦を築き、そこを拠点として美濃の武将を調略すべきだと献策する。藤吉郎は墨俣に見事砦を築き、信長から秀吉という名を与えられ、その片腕となっていた一豊は織田家の配下・秀吉付きの武将として正式に認められる。ある日、秀吉は一豊を従えて美濃の竹中半兵衛を訪れ、信長につけと調略を試みる。半兵衛は、美濃を裏切るつもりはないと拒否するが、一豊は、そこで美しく成長した千代と再会を果たすことが出来たのだった。しかし、敵味方となり分かれてしまった運命の前にふたりは、親しく語り合う暇もなく、ただ見つめ合うだけであった。一豊はその日以来、千代のことが気になって仕方ない。様子のおかしい一豊に、家来の吉兵衛(武田鉄矢)・新右衛門(前田吟)らも心配しきり。秀吉は半兵衛の調略を何度も試みるが、半兵衛の意志は固い。しかし、ある日半兵衛から、一豊を連れて来てくれとの書状が秀吉に届く。半兵衛の庵を訪ねると待っていたのは千代だった──。

  • S01E04 炎の中の抱擁

    • January 29, 2006
    • NHK

    半兵衛の庵で互いの胸の内を語り合う千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)。互いに思い合う気持ちを確かめるが、敵味方に分かれてしまった二人に思いをとげる手立てがあろうはずもなく、運命とあきらめ後ろ髪を引かれながら別れるより他なかった。半兵衛(筒井道隆)はなぜか信長方につく事を決意、信長(舘ひろし)から、秀吉(柄本明)の配下として認められる。秀吉による美濃方の武将の調略も進み、いよいよ美濃の主城・稲葉山城を攻略せんとする信長軍。千代は父・市之丞(津川雅彦)らとともに稲葉山城内に篭城する。信長方では、城に攻め入れば女子供も皆殺しにせよとの命令に、一豊は千代を思い、やりきれなさを感じていた──。

  • S01E05 新妻の誓い

    • February 5, 2006
    • NHK

    晴れて夫婦となった千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)は、これまでの空白を埋めようとするかのように二人きりの会話に没頭する。一豊から『一国一城の主になる』という夢を聞かされた千代は、同じ夢を追い、夫婦ともに歩む誓いを胸に刻む。その頃、天下布武の印を掲げ上洛の意気上がる信長(舘ひろし)は、秀吉(柄本明)の助言を入れ、近江・浅井氏の調略を考えていた。その手段となったのが実妹の市(大地真央)。信長のため、市は自ら浅井家との縁組みを申し出る。その市の突然の訪問を受け、驚く千代。命じられるまま、近江について懸命に話す。帰りがけ、市は、寧々(浅野ゆう子)に頼まれて千代が縫い上げていた小袖に目を止め、そのまま持ち帰ってしまう──。

  • S01E06 山内家旗揚げ

    • February 12, 2006
    • NHK

    浅井家に輿入れした市(大地真央)を案じる千代(仲間由紀恵)だが、より現実的な心配事が持ち上がる。新右衛門(前田吟)の妻と七人の子供たちが山内家で暮らすことになり、台所は火の車に。わずか五十石の禄高でどうやりくりするつもりかと迫る吉兵衛(武田鉄矢)。千代は自分の食事を抜くことで当面の難を切り抜けようとする。一方、稲葉山城改め岐阜城では、足利義昭(三谷幸喜)の任を帯びた明智光秀(坂東三津五郎)が信長(舘ひろし)の元を訪れていた。義昭の権威を借り、京に上ろうとする信長。足利幕府の再興を願う光秀。価値観の違う二人は出会いから噛み合わない。光秀が登城したことを千代に聞かせようと帰宅する一豊。見つけたのは、空腹のあまり倒れた妻の姿だった…。

  • S01E07 妻の覚悟

    • February 19, 2006
    • NHK

    織田軍は南近江の六角氏を攻めていた。しかしある日、信長(舘ひろし)は、一豊(上川隆也)や秀吉(柄本明)らわずかな供のみを連れて、市(大地真央)の嫁ぎ先、小谷城に浅井長政(榎木孝明)を訪ね、大胆にも一夜を送る。信長暗殺の企みあり。一豊に告げたのは六平太(香川照之)。事実、この機に乗じて信長を亡き者にするべしとの声が城では上がっていたが、義兄の信義を裏切ることはできないとする長政によって陰謀は食い止められる。間を置かず、織田軍は六角氏を平らげて上洛。征夷大将軍に任ぜられた足利義昭(三谷幸喜)は信長を父と呼び、副将軍か管領となるよう申し入れるが、将軍の下に入る気のない信長はこれを拒否。畿内を平定したのち、岐阜へ帰陣する。一豊たちを待っていたはずの山内家は、悲しみに包まれていた。新右衛門(前田吟)の妻、ふね(熊谷真実)が流産し、そのまま急死したのだ…。

  • S01E08 命懸けの功名

    • February 26, 2006
    • NHK

    一豊(上川隆也)たちの滞京が一年を数える頃、信長(舘ひろし)の敵対勢力と結ぼうとする将軍義昭(三谷幸喜)の策略が発覚した。信長は越前の朝倉氏攻めを決意。家中は動揺する。浅井家と同盟関係にある朝倉は攻めない旨の誓詞を、信長は市(大地真央)が輿入れする際に浅井家との間で交わしていたのだ。信長は徳川家康(西田敏行)の援軍と合流。朝倉の支城・金ヶ崎城に攻め寄せる。朝倉は降参し、あっさりと開城するが、敵兵が退散する時、両軍の間で戦いが勃発。一豊は敵方の勇将・三段崎勘右衛門と死闘を演じ、頬を矢で射抜かれる深手を負いながらも首を挙げる。吉兵衛(武田鉄矢)に命じて自らの顔を踏ませ、矢を抜かせるや、一豊は昏倒。織田軍の快進撃がそのまま続くかと思われた矢先、信長の元に、小豆を入れ両端を縛った袋が市から届けられる…。

  • S01E09 初めての浮気

    • March 5, 2006
    • NHK

    多くの兵を失いながら、秀吉(柄本明)と家臣たちは見事にしんがりの役目を果たし、京に戻った。戸板に乗せて運ばれ、必死で苦境を乗り越えた一豊 (上川隆也)は、軍功を認められ二百石に加増。吉兵衛(武田鉄矢)、新右衛門(前田吟)たちと、寺の境内に建てられた宿舎代わりの小屋に入り、傷が癒えるのを待った。一方、千代(仲間由紀恵)は、六平太(香川照之)から夫の負傷と悲惨な軍務について知らされ衝撃を受ける。ひたすら無事を祈る千代の思いをよそに、一豊は全く別の危機にさらされていた。寺に人探しに来たという若い女、小りん(長澤まさみ)が二晩続けて一豊たちの小屋に逗留。山内家に世継ぎをと願う吉兵衛たちは、小りんと一豊を添い寝させる策に出たのだ…。

  • S01E10 戦場に消えた夫

    • March 12, 2006
    • NHK

    「誓いを破った。すまぬ!」。一豊(上川隆也)の話を聞き、千代(仲間由紀恵)は号泣。寧々(浅野ゆう子)に相談するが、命があっただけでも有り難い、と反応は素っ気ない。加増の喜びを語り合うどころか、夫婦の会話は消え、気まずさだけが募る。思い余って美濃の不破家に戻った千代を叔父の市之丞 (津川雅彦)は一喝。その時、陣ぶれの法螺貝が鳴り、叔母のきぬ(多岐川裕美)は、すぐに戻れと千代を諭す。後に憂いを残させてはならないと馬を飛ばす千代。しかし出陣には間に合わず、いつも夫の手に結ぶお守りの布を巻くことも出来ない。悪い予感が起こり、それは的中した。姉川で、浅井・朝倉軍との戦いに挑んだ一豊が、味方は勝利したものの、戦場で姿を消したというのだ…。

  • S01E11 仏法の敵

    • March 19, 2006
    • NHK

    姉川の戦いで脚を傷つけ、小りん(長澤まさみ)に助けられたと一豊(上川隆也)は千代(仲間由紀恵)に明かす。やましいことは何もないと。信じますと答え、側女にしたい女子ができたら告げてほしいと言う千代に、わしは千代がいればいいのだ、と一豊。数日後、一豊は秀吉(柄本明)軍と、浅井の動きを監視すべく近江横山城に向かう。諸侯の動きは急を告げていた。三好三人衆が摂津で挙兵すると石山本願寺がこれに呼応。さらに北から押し出した浅井・朝倉は比叡山延暦寺に上り、方々の峰に陣を張った。信長(舘ひろし)は延暦寺に、敵方の追放あるいは中立を申し入れる。返事はなく、信長は叡山の麓を包囲。武田の脅威もあり、信長は完全な窮地に陥っていた…。

  • S01E12 信玄の影

    • March 26, 2006
    • NHK

    浅井を押える為横山城に置かれていた一豊(上川隆也)ら秀吉(柄本明)軍の滞陣は長期に及んだ。秀吉は敵の大物豪族を調略し状況を打開せんと甥の治兵衛を人質に出す。千代(仲間由紀恵)の薫陶を受けていた治兵衛が旅立つ日、千代は「世の流れ、人の定めに負けず、しっかりと生きのびるのですよ」と語りかける。信長(舘ひろし)はこの時、かつてない窮地にあった。半兵衛(筒井道隆)が一豊に語る。今、甲斐の武田信玄が兵を挙げれば信長はひとたまりもないと。慄然とする一豊。そして信長が誰よりも恐れる信玄が上洛に向けて動き出す。「我が運は尽きたか」とつぶやく信長に驚く濃(和久井映見)。信玄が三方ヶ原に家康を打ち破るや騒然となる岐阜城下。「この城下が火に包まれるのを見たくない」という千代に、「女も戦う決意を」と言う寧々(浅野ゆう子)。一豊の前に敵の間者・六平太(香川照之)が現れ、一豊も自分と結ばないかと誘う…。

  • S01E13 小谷落城

    • April 2, 2006
    • NHK

    信長(舘ひろし)軍による小谷城総攻撃の時が迫っていた。小谷城にいる信長の妹・市(大地真央)の身を案じる千代(仲間由紀恵)。いよいよ秀吉 (柄本明)軍を先陣として攻撃が開始された。秀吉とともに城へ入った一豊(上川隆也)は市と対面。「千代はあなた様のお帰りをお待ちしております」と言う一豊だったが、市は既に夫の長政(榎木孝明)とともに城で果てる覚悟でいた。その市を翻意させたのは、長政の嫡男・万福丸の助命を約束した秀吉であった。秀吉が市と子供たちを城から出すと織田軍は総攻撃を開始、長政は自刃。信長は万福丸の磔刑を命じ、秀吉はその役に一豊を任じる。抗議する一豊。しかし刑は実行された…。

  • S01E14 一番出世

    • April 9, 2006
    • NHK

    北近江を得た秀吉(柄本明)は今浜を長浜と改め、新城の築造を始める。一豊(上川隆也)の知行は四百石。堀尾(生瀬勝久)と中村(田村淳)は百五十石。この差が一豊には悩みの種だ。出会えば会釈する二人に言いようのない距離と寂しさを感じるのだ。千代(仲間由紀恵)は、寧々(浅野ゆう子)から城に呼ばれ、秀吉の度を過ぎた女好きに対する痛罵を聞かされる。ある日、千代は城で畑仕事をする老婆と知り合う。正体は秀吉の実母・なか(菅井きん)。千代は寧々の苦悩を告げる。秀吉が実母に叱られるところを見れば、寧々の気鬱も散じるだろうと思ったのだ。この頃秀吉は家中を固めるため身内を近くに置きたいと思っていたが、妹の旭(松本明子)と夫の源助(小林正寛)が聞き入れない。説得を命じられ千代と一豊は旭たちの住む小屋を訪れた…。

  • S01E15 妻対女

    • April 16, 2006
    • NHK

    岩倉時代から仕えてくれた忠臣・新右衛門(前田吟)が一豊(上川隆也)に隠居を申し入れた。嫡男の新一郎(浜田学)に家督を譲りたいと言うのだ。千代(仲間由紀恵)の計らいで新右衛門は相談相手として山内家に残ることとなる。その頃山内家に食客として入り込んだ男がいた。身上は浅井の牢人で鉄砲の名手。その実、甲賀の忍び、六平太(香川照之)である。千代と一豊はそれぞれが六平太と浅からぬ縁を持っていたことに驚く。そして六平太には、とんでもない同行者がいた。女房だと紹介した女こそ、一豊が京で一夜を過ごした小りん(長澤まさみ)。肝をつぶした一豊は吉兵衛(武田鉄矢)、新右衛門に相談を持ちかけるが埒は明かない…。

  • S01E16 長篠の悲劇

    • April 23, 2006
    • NHK

    無敵と呼ばれる武田軍が長篠城への攻撃を開始。守る徳川(西田敏行)軍は援軍を求めるが、信長(舘ひろし)は動かない。長大な馬防ぎの柵を作ろうという信長の秘策を知った秀吉(柄本明)は、旭(松本明子)の夫で長浜一の大工、源助(小林正寛)を呼び出すよう一豊(上川隆也)に命じる。真っ向から反対したのは千代(仲間由紀恵)。戦場には出ない約束だ。「戦ではない、柵造りじゃ」。命に危険はないと強調する一豊に、話が違う、と旭。が、おらも男だ、と源助は立ち上がる。五月半ば、岐阜を出た織田軍は徳川勢と合流し、設楽原に陣を敷いた。信長は、鉄砲が使えるようになる梅雨明けを待っていたのだ。馬防柵の奥に並んだ三隊、三千挺の鉄砲隊から絶え間なく放たれる弾丸は、武田騎馬隊を粉砕した。数日後、秀吉軍は長浜城に凱旋。しかし旭の夫は帰ってこなかった…。

  • S01E17 新しきいのち

    • April 30, 2006
    • NHK

    身重の千代(仲間由紀恵)の元には法秀尼(佐久間良子)やきぬ(多岐川裕美)が訪ねてきては世話を焼いてゆく。この間一豊(上川隆也)は転戦につぐ転戦、また信長(舘ひろし)の命により安土城の普請に狩り出され、帰宅もできない日々だ。千代は無事に娘を出産。この乱世で平凡に生きられる以上の幸せはないと、よねというありふれた名をつけた。一豊が長浜に戻ったのは一年後のこと。喜ぶ一豊だが、よねに怖がられる始末。その頃、濃(和久井映見)は信長が変わったと感じていた。「傷の痛みがわからぬ者に民の心はついてこない」そう語る濃は光秀(坂東三津五郎)を熱い眼差しで見つめる…。

  • S01E18 秀吉謀反

    • May 7, 2006
    • NHK

    無断で北国の戦線を離脱した秀吉(柄本明)に信長(舘ひろし)は激怒、蟄居を厳命。速やかに勘気を解かねば謀反と疑われ、一豊(上川隆也)ら家臣まで成敗されかねない。万が一を案じた千代(仲間由紀恵)は一人娘よねを法秀尼(佐久間良子)に委ねる。寧々(浅野ゆう子)も自刃を覚悟するなか、秀吉は日毎、猿楽や酒宴に興じた。半兵衛(筒井道隆)が授けた策だ。ここまで遊べば戦支度も出来ぬと知れよう。そうと知った千代は自ら滑稽に踊り、秀吉家中の気勢を上げようとするのだった。その

  • S01E19 天魔信長

    • May 14, 2006
    • NHK

    一豊(上川隆也)ら秀吉(柄本明)軍は播磨にあり謀反を起こした三木城主と対峙していた。織田を裏切れ、毛利と通じる忍者・六平太(香川照之)が一豊に囁く。「奉公は鈍なるが幸せ」という千代(仲間由紀恵)の言葉を思い起こし一豊は、侍奉公の身にとって主家を比較するは無用と拒絶。六平太は、織田は内から崩れると言い残し去る。その頃千代は2歳になる一人娘よねを、平穏に生きてほしいと祈りながら慈しみ育てていた。一方安土城を築城中の信長(舘ひろし)は光秀(坂東三津五郎)に、光秀の娘・玉(長谷川京子)と細川忠興の婚儀を命じると、高々と声を張った。「民は、天主に住まう余を畏敬し、謀反を起こす者もいなくなろう」。その眼に宿る狂気に光秀は慄然とした…。

  • S01E20 迷うが人

    • May 21, 2006
    • NHK

    謀反を起こした荒木村重(ベンガル)の説得に行った官兵衛(斎藤洋介)が連絡を絶った。寝返りを疑う信長(舘ひろし)は嫡男・松寿丸の殺害を秀吉 (柄本明)に命じる。松寿丸は千代(仲間由紀恵)に託されていた。秀吉の命を受け一豊(上川隆也)は重い足を長浜へ向けた。やがて荒木は逃亡し主を失った城は落城。救出された官兵衛の変わり果てた姿に信長は絶句。一豊は切腹覚悟で松寿丸が生きていることを告げる。六平太(香川照之)からの情報で官兵衛が生きていることを知った千代が、松寿丸を隠したのだ。早く官兵衛と会わせてやれと信長がほっとした顔で言う。村重への報復が始まり信長は城に残った数百人を女子供も構わず虐殺。やがて二年間の兵糧攻めに耐えた三木城も開城。城を出る男女の中に、一豊は盲目となった小りん(長澤まさみ)を見つける…。

  • S01E21 開運の馬

    • May 28, 2006
    • NHK

    千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)は安土に屋敷を賜った。朝餉を前に、一豊はため息ばかりをついた。城下の馬市で見事な馬に一目惚れしたという。聞くと値段は黄金十枚。驚く千代。輿入れの時、不破の伯父から託された鏡箱、その中身と同じ金額だ。その頃安土城では、専横を極め誰の言葉にも耳を傾けなくなった信長(舘ひろし)に、濃(和久井映見)が最後の諫言を試みていた。「わしは神じゃ、仏じゃ…」と吐き捨てる信長。濃は城を出た。城下の寺で光秀(坂東三津五郎)に「もし今一度生き直すことが出来るなら…」と言い募る濃。長浜に戻り鏡箱の十両を持ち帰る途中、千代が城下で濃と出会う。言葉を語らぬ濃を家へ招く千代。千代は一豊に十両を渡す。なぜこんな大金を、混乱する一豊は思わず声を荒らげる…。

  • S01E22 光秀転落

    • June 4, 2006
    • NHK

    備中高松で水攻めの最中の秀吉(柄本明)軍中・一豊(上川隆也)へ、千代(仲間由紀恵)は、毎日のように家中の出来事を文に綴り送った。一方、武田氏討伐の宿願をついに果たし得意の絶頂に立つ信長(舘ひろし)。「余がこの国の王である。朝廷にもわからせてやらねばなるまい」と言う信長を、光秀(坂東三津五郎)は、朝廷をないがしろにせぬよう必死に制止。信長は、安土へ招く家康(西田敏行)の饗応役を光秀に命じる。その頃、光秀の妻・槇(烏丸せつこ)が千代のもとを訪れ、光秀の不眠に利く薬草でもないか尋ねる。胸騒ぎを覚える千代。一豊は秀吉から信長へ援軍を乞う使者として安土へ来ていた。家康接待の場に居合わせる一豊。席上、光秀は腐った魚を出したと信長から罵倒され、領地を召し上げられた上、秀吉の援軍として直ちに兵を出し奪った土地を領地とするという理不尽な命を受ける。光秀の目で絶望の光が揺れた…。

  • S01E23 本能寺

    • June 11, 2006
    • NHK

    千代(仲間由紀恵)は寧々(浅野ゆう子)に「明智様にご謀反の気配」と六平太(香川照之)がもたらした知らせを伝えた。光秀(坂東三津五郎)軍はきっと安土、長浜へも攻めてくる。退却の指揮をとる覚悟を固めた寧々に、千代はつき従うこととした。光秀の謀叛。その時信長(舘ひろし)は寝所にいた。「是非もない」鼻先で笑った信長は鉄砲を手に寝所を出、応戦。光秀は、寺の中から逃れて来た女どもから、中に濃(和久井映見)がいると聞き愕然とする。信長の傍らで長刀を構え応戦しようとする濃は、信長の妻としての誇りを全うしようとしていた。攻め込んだ光秀の目前で、濃が一斉射撃を受け絶命。信長も寺の奥へ入り自害。燃え上がる炎の中に信長の命は飲み込まれた…。

  • S01E24 蝶の夢

    • June 18, 2006
    • NHK

    山崎に三万五千の兵を率いた秀吉(柄本明)は、光秀(坂東三津五郎)の軍勢一万五千を圧倒。近江に逃れようとする光秀を一豊(上川隆也)が追跡。ついに一豊は光秀に対することに。「明智殿、何故ご謀反を……!」一豊が尋ねた時、藪に潜む名も無き者の槍が、光秀の胴を貫いた。「そなたは耐えよ。耐えて生き伸びよ……」という言葉を一豊に残し、光秀落命。一豊は光秀の首を取らずに立去り、山中の寺に隠れていた千代(仲間由紀恵)や寧々(浅野ゆう子)を救出。長浜に戻った千代は、破れた者の運命の悲惨さを知らされる。光秀の妻や娘たちは自刃。細川家に嫁いだ光秀の娘・玉(長谷川京子)は、城を追われ草深い味土野で幽閉されていた。日が流れ、清洲城に織田家遺臣が参集。信長の継嗣を決定するのが眼目である…。

  • S01E25 吉兵衛の恋

    • June 25, 2006
    • NHK

    千代(仲間由紀恵)は清洲城にいる市(大地真央)から呼出しを受けた。市は、自分が嫁ぐ勝家(勝野洋)と秀吉(柄本明)とはいずれ大戦となる故、これが今生の別れとなろうという。市は岐阜城での婚儀の後、越前・北ノ庄へ入った。その頃、一豊(上川隆也)は、播州に賜った知行地に代官を置き、山崎に近い土地に屋敷を移した。備中高松、山崎での功により知行も三千石に加増、家来や女中たちも新たに雇った。指南役は吉兵衛(武田鉄矢)。山内家の由緒について滔々と語る吉兵衛を見て、たき(細川ふみえ)という侍女が涙を流した。「亡くなった父を思い出して……」。吉兵衛は顔を赤くして叱った。「山内家の女子はお方様のように明るくなければならぬ」。信長の死から四か月後。秀吉(柄本明)は京の大徳寺で、盛大な葬儀を催すが、市も勝家も参列しなかった。秀吉は、勝家の養子の勝豊を寝返らせる等、着実に勝家側の勢力を削ぎにかかっていた。怒りに震える市は、家康と手を結ぶよう勝家に進言する。一方、山内家中には吉兵衛とたきが好き合っているという噂が…。

  • S01E26 功名の旗

    • July 2, 2006
    • NHK

    秀吉(柄本明)率いる軍勢に新たな戦が迫っていた。かつては織田家中で功を競い合った滝川一益攻めである。一豊(上川隆也)をはじめとする山内家や堀尾(生瀬勝久)家、中村(田村淳)家でも「大名になれるかの正念場」と準備に余念がない。そうした中、吉兵衛(武田鉄矢)ひとり元気がない。たき(細川ふみえ)が里に帰ったからだが、これは千代(仲間由紀恵)の知恵によるもの。主・一豊への強すぎる思いから、ひそかに芽生えた恋慕を押し殺している吉兵衛の背中を押すためだった。意を決し、たきを訪れた吉兵衛は「戦から戻ったら迎えに来る」と、ようやく口にする。一益の伊勢攻めへついに出陣。一豊らは亀山城を囲んだ。手勢には久しぶりに老臣・新右衛門(前田吟)の姿もあった。しかし一豊の陣は不覚にも敵勢の突破を許し、秀吉の怒りを買う。たきのことで心に隙が生じた自分のせいだと吉兵衛。翌朝、山内家の旗を背に凄まじい気迫で城壁を登り、降り注ぐ矢や石弾をものともせず一番乗りを果たす。しかし、そこは敵陣の真っ只中だった…。

  • S01E27 落城の母娘

    • July 9, 2006
    • NHK

    一豊(上川隆也)の幼い頃から仕えてきた忠臣・吉兵衛(武田鉄矢)を失った山内家の陣には、淋しさと空虚さが広がっていた。そして千代(仲間由紀恵)には、たき(細川ふみえ)が自ら命を絶ったとの悲しい報せが届く。同じ頃、秀吉(柄本明)の伊勢攻めを知った勝家(勝野洋)が出陣の決意を市(大地真央)に告げていた。穏やかな暮らしと夫婦の情を初めて知った市。「必ず生きてお戻り下さいませ……」。そして勝家軍が出陣。これを迎え撃つべく、秀吉は近江北部の賤ヶ岳に入る。両軍は各所に砦を築き、戦いは膠着状態へ。秀吉は石田三成(中村橋之助)の言をいれ、いったん大垣の織田信孝を攻めると見せかけ勝家軍を誘いだす。三成や七本槍ら若い世代を重用し始めた秀吉に、一豊は不満を覚える…。

  • S01E28 出世脱落

    • July 16, 2006
    • NHK

    織田政権の後継者たる地位を手中にした秀吉(柄本明)が論功行賞を行った。賤ヶ岳の七本槍と呼ばれる新世代は、三千石以上に加増。中村(田村淳) は二万石、堀尾(生瀬勝久)は一万七千石、それぞれ城持ち大名に出世。が、命を賭けて秀吉を守り、忠臣まで失った一豊(上川隆也)は僅かに三百石を加えられ、三千八百石。秀吉の真意は、家臣たちの反応を試そうという一点にあるのだが、思いはそこまで至らない。城勤めは辞めると、ふてくされて千代(仲間由紀恵)に告げる一豊。一方、家康(西田敏行)は秀吉につくか、それとも攻めるか考えていた…。

  • S01E29 家康恐るべし

    • July 23, 2006
    • NHK

    秀吉(柄本明)は自らの権威を誇示するため大坂城の建造に着手。茶々(永作博美)のための築城と見た寧々(浅野ゆう子)は千代(仲間由紀恵)に、茶々と同じ近江生まれとして近づき、様子を伝えるよう命ずる。すでに茶々と接し、秀吉を滅ぼすため生き残ったと明かされていた千代は板挟みの形となる。同じ頃、千代は秀吉の甥にあたる秀次(成宮寛貴)と再会する。成長ぶりに喜ぶ千代だが、気負いばかりが伝わる様子に不安も覚える。秀吉が次の標的とする東国では、家康(西田敏行)が粛々と領土を広げていた。秀吉は三成(中村橋之助)の言をいれ、家康に官位を授け、上洛させようとするが、家康はまったく動かない。その家康が突如兵を挙げた。「あの律儀な徳川殿が…」声を失う一豊(上川隆也)。秀吉軍・家康軍は小牧山にて対峙。戦は持久戦となり、秀次率いる軍勢が家康の後方をつくべく出兵するが…。

  • S01E30 一城の主

    • July 30, 2006
    • NHK

    一豊(上川隆也)は長浜城へ入城、ついに二万石の城持ち大名となる。「婚礼の晩のお約束、お守りくださいましたね」と歓喜する千代(仲間由紀恵)。一豊は吉晴(生瀬勝久)、一氏(田村淳)と共に、いずれ豊臣家の継嗣となろう秀次(成宮寛貴)の宿老にも命じられる。吉事は続いた。本能寺の後、行方知れずとなっていた康豊(玉木宏)が訪ねて来たのだ。康豊が味土野で幽閉中の玉(長谷川京子)に助けられたと聞き、千代は驚く。秀吉(柄本明)の取りなしで玉が細川家に戻ったことも初耳であり、大きな喜びだった。しかし宮津城に戻った玉は夫・忠興(猪野学)に側室がいる事を知り所在なさを覚える。その頃、大坂城では茶々(永作博美)が三成(中村橋之助)をさらに取り込もうとしていた…。

  • S01E31 この世の悲しみ

    • August 6, 2006
    • NHK

    一豊(上川隆也)は秀吉(柄本明)から、岡崎行きを命じられる。上洛の要請に応じない家康(西田敏行)の説得が目的だ。一豊は弟の康豊(玉木宏) とともに家康のもとに赴くが、老獪な家康に丸め込まれ、交渉は頓挫。その頃、長浜は大惨事に見舞われた。天正の大地震だ。長浜城は地響きをたて崩れ落ちた。瓦礫の下から這い出し、娘のよね(森迫永依)を探す千代(仲間由紀恵)。馬を飛ばして城に戻った一豊が見たのは、座敷に横たわるよねと、そばに寄り添い、小さな声で子守歌を口ずさむ千代の姿だった。よねの体はすでに冷たくなっていた。千代は泣きじゃくって夫に詫びた。前夜、一緒にいたいというよねを、わがままを言うなと突き放したのだ。「淋しい思いのなかで死なせてしまいました…」。一豊も泣きながら言った。「わしはこれから誰のために生きてゆくのか…」。城の修理の間、京屋敷に移り住む二人。最愛の娘を失い京の街をさまよう千代はある大店の侍女せつ(石川さゆり)から切支丹の教えを知り、南蛮寺へ立寄る…。

  • S01E32 家康の花嫁

    • August 13, 2006
    • NHK

    ある日、寧々(浅野ゆう子)が千代(仲間由紀恵)を訪ねた。上洛を拒む家康(西田敏行)を岡崎から引きずり出すために手を貸せという。秀吉(柄本明)は実妹・旭(松本明子)を副田甚兵衛(野口五郎)から離縁させ、人質として家康に嫁がせようというのだ。しかし、これを知った千代(仲間由紀恵)は、旭を長浜にかくまおうとする。秀吉、寧々は、甚兵衛と旭を別々の座敷に呼び、すでに相手は別れることに同意したという嘘をそれぞれについて説得するという巧妙な手段を用いて、旭をねじ伏せてしまう。家康への婚儀申し入れの使者に任ぜられたのは一豊(上川隆也)。千代にこれ以上の騒ぎだては許さぬという秀吉の無言の命だ。使者として訪れた一豊に家康は「関白殿の妹御はいらぬ。かわりに千代殿をもらいうけたい」と難問をふっかけるが、結局婚儀を受け入れ、旭は家康の元へ嫁いで行った。ところが、この懐柔策をもってしても家康は動かない…。

  • S01E33 母の遺言

    • August 20, 2006
    • NHK

    秀吉(柄本明)は九州攻めに自ら兵を率いて出陣、秀次(成宮寛貴)は留守居役を命じられ、宿老である一豊(上川隆也)たちも大坂に残ることになった。槍働きができず、いらつく一豊は、些細なことで弟の康豊(玉木宏)と衝突を繰り返す。見かねた千代(仲間由紀恵)は、法秀尼(佐久間良子)の元を訪れた。だが、法秀尼は病に倒れ、布団に横たわっていた。驚き看病にあたる千代。夜になり、一豊・康豊が法秀尼の庵に飛び込んで来た。二人が見たのは、顔に白い布をかけられ横たわる母の姿だった。脱力する兄弟に、千代は法秀尼の遺言を口伝えした。「山内家が間違った道を歩まぬよう意見を戦わせよ。そして互いに学び合いなされ」。兄弟は泣き、どちらもこれまでの不徳を詫びた。千代の脳裏に、幼い頃の法秀尼との出会い、一豊に嫁いだ日の事が鮮やかに蘇るのだった。一方、秀吉は突如バテレン追放令を発布。切支丹である玉(長谷川京子)を秘かに慕う康豊は打ち壊された南蛮寺を訪ね、ガラシャと名乗る玉と再会する…。

  • S01E34 聚楽第行幸

    • August 27, 2006
    • NHK

    千代(仲間由紀恵)は、屋敷の門前に捨てられていた男の赤子を見つけ、拾と名づけて膝元で育てることにした。一豊(上川隆也)もそれを認めるが、表情は冴えない。帝の聚楽第行幸の世話役に任じられたのだ。千代は千代で、寧々(浅野ゆう子)から得意のパッチワークで打掛を縫うよう命じられる。豊臣家の宝として飾りたいという言葉に驚き、固辞する千代だが、寧々は、これは上意じゃと譲らない。一豊は慣れない蹴鞠の練習をしたり、同じ世話役の三成(中村橋之助)に儀典について一から教わり、千代は選りすぐった唐織を材料に打掛を縫い上げる。そして行幸の当日、秀吉(柄本明)によって案内された後陽成天皇は、千代の打掛の前で足を止め賞賛、行幸は大成功のうちに幕を閉じた。そして懐妊していた茶々(永作博美)が無事に男児を出産。秀次(成宮寛貴)付きの宿老である一豊は秀次に随い祝いに訪れるが…。

  • S01E35 北条攻め

    • September 3, 2006
    • NHK

    京の町で千代(仲間由紀恵)はある人物に出会う。秀吉(柄本明)の政略上、旭(松本明子)を家康(西田敏行)に嫁がせるために離縁させられた副田甚兵衛(野口五郎)である。針商人に身をやつした甚兵衛は、千代に話しかけられても正体を明かそうとはしない。その頃、旭は寧々(浅野ゆう子)、大政所(菅井きん)らに囲まれ死の床にあった。そこへ現れた千代は甚兵衛から旭への文を預かった商人だと偽り、甚兵衛を旭に面会させる。甚兵衛本人として旭の前に出入りすることは許されまいと考えた千代の知恵だった。甚兵衛は旭に最後の言葉を残す。「いかなることがあろうとも、わしらは夫婦じゃ…」。旭はほどなく没し、甚兵衛も姿を消した。秀吉の天下取りの総仕上げ、小田原の北条攻めへと、一豊(上川隆也)たちは秀次(成宮寛貴)軍に属し出立。一豊は弟・康豊(玉木宏)と功を競うように奮戦、北条方の支城を落とす。秀吉は自ら淀(永作博美)を呼び、諸侯にも京大坂の妻妾たちを呼び寄せさせ、小田原城に対し兵糧攻めを開始する…。

  • S01E36 豊臣の子

    • September 10, 2006
    • NHK

    秀吉(柄本明)と淀(永作博美)の子・鶴松が病で急逝、淀は寧々(浅野ゆう子)による毒殺を疑い、寧々はこれを否定したが千代(仲間由紀恵)を呼び出し、これからは秀次(成宮寛貴)を豊臣の跡取りとして盛り立てるよう告げる。鶴松の葬儀で、悲嘆にくれる秀吉は自ら髻を落とし、一豊(上川隆也)や一氏(田村淳)ら諸侯もそれにならい忠節の証を見せた。しかしそれだけで秀吉の心が癒えることはなかった。朝鮮を平らげ明に討ち入ると言い出したのである。秀吉は秀次へ関白を譲り留守居の総大将とした上で名護屋へ出陣。これに対し家康(西田敏行)は未だ関東が収まらずとして出兵を固辞する一方、若き関白・秀次を持ち上げ豊臣家の分断をはかる。幼き頃の秀次と交流のあった千代は関白となった秀次を訪ねるが、天下を治めることに気負い、はやる秀次に危うさを覚える。一豊は秀次付きの宿老として京に留め置かれ、もはや槍働きによって功名を成すことはかなわぬと落胆。千代は一豊にこれからは槍働きではなく、人の心を読み解くことが功名につながるだろうと言う…。

  • S01E37 太閤対関白

    • September 17, 2006
    • NHK

    淀(永作博美)が再び秀吉(柄本明)の子(後の秀頼)を産んだことで、豊臣家後継ぎとしての関白・秀次(成宮寛貴)の立場はいよいよ危ういものとなった。そんな状況を理解しつつも秀次は千代(仲間由紀恵)に「わしはこの国を譲り受けたのじゃ」と言い募る。秀次付きの宿老である一豊(上川隆也)も太閤・秀吉と関白・秀次の間で板挟みとなった。 前野景定(瀬川亮)ら秀次側近は、淀の子は三成(中村橋之助)と秘かになした子であり、豊臣の世継ぎは関白殿下だと天下に示すべきだと秀次を唆す。秀吉も秀次は邪魔であるという態度をあからさまにし始める。一豊ら宿老の忠言も聞かず、側近たちは武装し始め、秀吉に自らの力を認めてもらえない秀次は荒れた。そうした中、秀吉を朝敵とすべく、秀次側から朝廷に大金を献上した事実が発覚。千代は秀次の庇護者だった寧々(浅野ゆう子)に取りなしを願うが、逆に「これ以上関白に近づくと山内家が危ない」と忠告されるのだった…。

  • S01E38 関白切腹

    • September 24, 2006
    • NHK

    聚楽第に出向いた一豊(上川隆也)は、秀次(成宮寛貴)の説得を試みた。すぐに秀吉(柄本明)のいる伏見へ向かい申し開きをするよう、秀吉と秀次をここまで不仲にしたのは、二人が話をしてこなかったからだ、と。が、秀次側近たちは刃を手に一豊を取り囲み、一豊の家臣も座敷に入り一触即発の状況となる。そのとき「治兵衛殿!」と甲高い声が飛んだ。幼い頃、読み書きから武士の心得まで秀次に教えた千代(仲間由紀恵)は黙って見過ごせなかったのだ。出家なさいませ、と千代。が、秀次は静かに、このまま伏見に行く、と言う。「関白としての最後の務めじゃ」。務めとは、秀吉を諫めることであった。「唐入りの兵を一日も早くお引きなさいませ。天下は天下のための天下。太閤殿下だけのものではございませぬ!」。怒り狂った秀吉は、秀次を高野山に幽閉。間を置かず、秀次は謀反の罪で切腹を命じられ果てた…。

  • S01E39 秀吉死す

    • October 1, 2006
    • NHK

    大坂城にてわずか4歳の秀頼の元服式が行われた。秀吉(柄本明)は家康(西田敏行)の嫡男・秀忠の娘を秀頼の嫁とするよう家康に申し入れる。大老・前田利家(唐沢寿明)は秀吉へ諫言を試みるが、逆に家康は表面上あくまで秀吉へ恭順の態度を示す。参列した一豊(山内一豊)にも、秀吉の老いと力だのみの強引さだけが印象に残った。寧々(浅野ゆう子)は千代(仲間由紀恵)に、太閤亡き後、世の流れを決するのは家康だと忠告。一方の淀(永作博美)は千代に、北政所(寧々)への追従は秀頼への謀反と同じ、千代の出方一つで夫・一豊の身も危うくなると脅迫する。千代は山内家の行く末を考えると嫡男が必要と、一豊に側室を持つことを勧める。「いらぬ。それ以上申すと許さぬ」、激昂する一豊。その頃、一豊の領地・掛川は、弟・康豊(玉木宏)が執り仕切っていた。千代は掛川で仕えるある侍女に目をつけた…。

  • S01E40 三成暗殺

    • October 8, 2006
    • NHK

    秀吉の遺言に従った三成(中村橋之助)の発令により、朝鮮攻めの兵たちが続々と日本に戻って来た。疲れ果てて名護屋城に入った福島正則(嵐広也)、加藤清正(金児憲史)らは、太閤秀吉の死を初めて告げられて驚愕、無駄働きをさせられた憤激を三成に向ける。ある日、千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)が寧々(浅野ゆう子)の元を訪ねると、先客が。なんと家康(西田敏行)だった。家康は大名同士の婚姻禁止という秀吉の遺訓をあっさり破り、自らの血縁と諸大名との婚姻を進めていた。しかし寧々は、これからの豊臣は家康にすがらねば生き残れぬと言う。混乱する一豊。その頃大坂城では、三成が、淀(永作博美)に一命を賭して豊臣を守ると誓い、家康糾弾に乗り出そうとしていた。三成は一豊や堀尾(生瀬勝久)を家康詰問に赴かせるが、老獪な家康に丸め込まれ堀尾は家康に寝返り。血気にはやる清正や正則らは、三成殺害の兵を挙げる…。

  • S01E41 大乱の予感

    • October 15, 2006
    • NHK

    佐和山に隠居した三成(中村橋之助)は、城を固め、兵を集めて戦に備え、一方の家康(西田敏行)は、諸侯に帰国を許し大坂を空にした上で、家康暗殺の噂を自ら流し、身を守るためと称し数千の兵を率い大坂城西の丸に入った。三成を刺激し天下を二分する乱を起こせば、徳川に逆らう大名を一掃でき天下は我がものとなる。家康の仕掛けた大博打の始まりであった。寧々(浅野ゆう子)は、淀(永作博美)と秀頼が生き延びる為には徳川傘下の一大名になる他ない、そのように進言せぬ三成はうつけじゃ、と千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)に断ずる。「山内家もそうせよ、ということか」と尋ねる千代に、曖昧に微笑んでみせる寧々。そして、三成は上杉家と手を結び、家康は、その上杉討伐の名目でついに兵を挙げ、福島正則、細川忠興ら大軍を従え大坂城を発した。一豊は秀吉への忠義と、かつて金ヶ崎で救ってくれた家康への恩義の狭間で迷いぬく…。

  • S01E42 ガラシャの魂

    • October 22, 2006
    • NHK

    家康(西田敏行)を接待する席で、一豊(上川隆也)はおのれの胸中について率直に吐露する。損得に追従する者たちとは違う正直さに感心してみせ、じっくりと迷いなされ、と家康。瞬間、一豊の心はかすかに徳川寄りに傾く。同じ頃、満を持して大坂城に入った三成(中村橋之助)は、諸侯の妻たちへ書状を発した。大坂に残る妻子を屋敷に閉じ込め、人質にするつもりだ。六平太(香川照之)から戦を左右する大藩・毛利の分裂を聞いた千代(仲間由紀恵)は、咄嗟にある判断をする。一豊に宛てた文を笠に編み込み、三成からの書状を開封せずに託し使者を送り出す千代。自らは細川家に急ぎ、大坂から逃れるようガラシャ(長谷川京子)を説得しようとするが、拒否される。千代の屋敷へ三成側の武将がやって来た。大坂城に移るよう再び言われるが、千代は断固拒絶。ガラシャの身を案じた千代は、文を康豊(玉木宏)に託し脱出を促す…。

  • S01E43 決戦へ

    • October 29, 2006
    • NHK

    壮絶な最期を遂げたガラシャ(玉)に続く者が次々に現れ、家康方の結束が強まることを恐れた三成(中村橋之助)は、城下の屋敷を囲む兵をすべて退き、戦に専心する決断をする。一方、下野の小山まで兵を進めた家康(西田敏行)の陣では、一豊(上川隆也)が、千代(仲間由紀恵)から届いた包みを家康に差し出していた。千代がしたためた文には、家康に加勢する旨が。そして三成からの未開封の書状には、家康を弾劾する内容が記されていた。これで三成の挙兵は明らかとなった。大坂の情勢を知りたがっていた家康は、一豊の手を取って感謝の意を表した。この包みは、夫が家康を選ぶことを見越し、封印したままの書状を渡すことで忠節を強調しようとした千代の機転であった。翌日開かれた小山評定にて、一豊はさらなる大事を成す。城も、掛川六万石の領地も、蓄えた兵糧も、一切を家康に渡すと発言し、他の大名たちも先を争ってそれに続いたのである。一豊の発言で、東軍は一枚岩の団結を得た。西へ進んだ家康勢は、敵方の犬山城、岐阜城を落とすと、江戸で軍備を調え後発した家康もいよいよ到着。その頃、寧々(浅野ゆう子)のもとを石田方の小早川秀秋が訪ねた…。

  • S01E44 関ヶ原

    • November 5, 2006
    • NHK

    ついに天下分け目の決戦の火ぶたが切られた。家康(西田敏行)のもとに集結したのは東軍七万五千、かたや三成(中村橋之助)率いる西軍十万…、陣形も兵力も圧倒的に西軍有利。一豊(上川隆也)は家康の命により、主戦場ではなく、山上に陣取る毛利勢の押さえとして、南宮山の麓に配される。東軍の劣勢を知り覚悟を決める一豊。「武士として華々しく死ぬ、それがわしの生きる道じゃ。許せ、千代」。その頃、千代(仲間由紀恵)は大坂城下の屋敷でひたすら夫の無事を祈っていた。「一豊様、生きてお帰りくださいませ」。一豊の陣に六平太(香川照之)が現れた。「お主らが押し出し、家康を勝ちへ導け。勝って、生きて千代の元へ帰るのだ!」。家康本陣へ飛び込み、出陣を願い出る一豊。信長の若き頃より戦場に立っていた者はもはや家康と一豊ぐらいのものであった。「よし、出よ!誰が寝返るやらわからんが、そなただけは信じておるぞ!」、家康の声を胸に戦場へ討って出る一豊。さらに猛攻をしかけてくる三成。本陣を突かれ動揺する家康は起死回生の一手に出た。家康に内応しながら未だ旗色を鮮明にしない西軍・小早川秀秋(阪本浩之)軍へ向かって大筒を撃ち込む。恫喝された小早川軍は西軍に襲いかかった…。

  • S01E45 三成死すとも

    • November 12, 2006
    • NHK

    関ヶ原から敗走した三成(中村橋之助)は再起の意志むなしく囚われの人となり、家康(西田敏行)本陣のある大津城へと移された。縄目姿のまま城の門前でさらし者にされる三成。衝撃を受けた一豊(上川隆也)は自分の羽織を三成にかけてやり、「たとえ家康を頼もうとも、豊臣家と秀頼様をお守りなされよ」という三成の遺言を、淀(永作博美)へ伝えることを約束する。そして家康と三成が対面…。数日後、一豊は大坂の屋敷に凱旋。戦場で感じた虚しさについて千代に語る。敵となるも味方となるも所詮は仮の姿。生きる切なさ、散る悲しみ、二人は三成と、関ヶ原で敗れた者たちのために涙を流す。そして千代から三成の遺言を伝え聞いた淀は「三成の最期を自分のかわりに祈って欲しい」と千代に頼むのだった。三成は六条河原で数日後、人にまぎれて見守る千代と一豊の前で斬首された…。

  • S01E46 土佐二十万石

    • November 19, 2006
    • NHK

    土佐一国を与えられた一豊(上川隆也)。だが長宗我部は無事に国を明け渡すのか、相談に訪れた一豊に、家康(西田敏行)の腹臣・井伊直政(篠井英介)は「成敗すればよかろう」と言い放つ。これまで幾多の戦に参戦したものの総大将として戦ったことなど一豊には勿論ない。戦をせねばならぬのか、その緊張が千代(仲間由紀恵)の前では「政とはそういうものよ」という傲慢さになって現れてしまう。「夫は変わってしまった」と嘆く千代に、寧々(浅野ゆう子)は「何があろうと最後までしっかり寄り添ってやりなされ」と助言する。土佐では、一領具足と呼ばれる領民たちが、長宗我部に土佐半国を与える事を求め籠城も辞さない騒ぎを起こしていた…。

  • S01E47 種崎浜の悲劇

    • November 26, 2006
    • NHK

    一領具足に狙撃された千代(仲間由紀恵)。大事には至らなかったものの、一豊(上川隆也)の施策に対する一領具足の反乱が各地で続いた。彼らに同情的な千代は、捕らえた者を見せしめのため磔にするなど苛烈さを増す一豊のやり方に強い懐疑を抱き、夫婦は次第に対立を深める。築城の許可を得に大坂へ登った一豊に、家康(西田敏行)は、土佐がおさまらなければ毛利や九州勢が勢いを増し再びの大戦になりかねぬと言い、一豊は一領具足を一掃する事を誓ってしまう。土佐へ戻った一豊に、六平太(香川照之)が、一領具足を根絶やしにする手立てを告げる。相撲の大試合をやると国中に触れを出し、相撲好きな一領具足の長たちが集まったところを一人残らず討ち取るという強硬な策だった。殿は手出しせずともよい。そう言う六平太に、一豊はうなづく…。

  • S01E48 功名の果て

    • December 3, 2006
    • NHK

    一領具足の長たちを虐殺させた一豊(上川隆也)。激しく反発した千代(仲間由紀恵)は浦戸城を出、京から呼び寄せた僧の湘南、かつて長浜で育てた拾とともに、吸江庵という荒れ寺で暮らし始める。一豊にとって千代のいない毎日は空虚そのもの。晩節を汚し、かけがえのないものを失ってしまったことを悔やむ。その苦しみを理解する湘南。自分の犯した罪を嘆き、最も悩んでいるのは父上ではないか、と千代に語る。一方、土佐でのこの荒業を目論見どうりと思ったのが家康(西田敏行)。毛利や長宗我部、九州の反徳川勢力の結集を防ぐため、律儀で生真面目な一豊を土佐の国主へと任じておいたのだ。ある日、吸江庵へ康豊(玉木宏)が飛び込んで来た。一豊が倒れたという…。

  • S01E49 永遠の夫婦

    • December 10, 2006
    • NHK

    城で倒れた一豊(上川隆也)は半身不随となるが、千代(仲間由紀恵)の助けもあって症状は次第に回復する。征夷大将軍となった家康(西田敏行)の孫・千姫と秀頼(石黒英雄)との婚儀が成立。豊臣と徳川があい結び、これで世が治まると安堵する千代に寧々(浅野ゆう子)は、これは戦の始まりやも知れぬと言う。やがて家康は将軍の座を嫡子・秀忠(中村梅雀)に譲り、天下が徳川の世襲である事を世に示すとともに、自らの養女を山内家の跡取りで康豊(玉木宏)の嫡男・忠義に嫁がせる事を約束、「まだやり残した事がある。力を貸してくれ」と言う家康に、一豊は豊臣の滅亡を直感する…。

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