一豊(上川隆也)は秀吉(柄本明)から、岡崎行きを命じられる。上洛の要請に応じない家康(西田敏行)の説得が目的だ。一豊は弟の康豊(玉木宏) とともに家康のもとに赴くが、老獪な家康に丸め込まれ、交渉は頓挫。その頃、長浜は大惨事に見舞われた。天正の大地震だ。長浜城は地響きをたて崩れ落ちた。瓦礫の下から這い出し、娘のよね(森迫永依)を探す千代(仲間由紀恵)。馬を飛ばして城に戻った一豊が見たのは、座敷に横たわるよねと、そばに寄り添い、小さな声で子守歌を口ずさむ千代の姿だった。よねの体はすでに冷たくなっていた。千代は泣きじゃくって夫に詫びた。前夜、一緒にいたいというよねを、わがままを言うなと突き放したのだ。「淋しい思いのなかで死なせてしまいました…」。一豊も泣きながら言った。「わしはこれから誰のために生きてゆくのか…」。城の修理の間、京屋敷に移り住む二人。最愛の娘を失い京の街をさまよう千代はある大店の侍女せつ(石川さゆり)から切支丹の教えを知り、南蛮寺へ立寄る…。