佐和山に隠居した三成(中村橋之助)は、城を固め、兵を集めて戦に備え、一方の家康(西田敏行)は、諸侯に帰国を許し大坂を空にした上で、家康暗殺の噂を自ら流し、身を守るためと称し数千の兵を率い大坂城西の丸に入った。三成を刺激し天下を二分する乱を起こせば、徳川に逆らう大名を一掃でき天下は我がものとなる。家康の仕掛けた大博打の始まりであった。寧々(浅野ゆう子)は、淀(永作博美)と秀頼が生き延びる為には徳川傘下の一大名になる他ない、そのように進言せぬ三成はうつけじゃ、と千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)に断ずる。「山内家もそうせよ、ということか」と尋ねる千代に、曖昧に微笑んでみせる寧々。そして、三成は上杉家と手を結び、家康は、その上杉討伐の名目でついに兵を挙げ、福島正則、細川忠興ら大軍を従え大坂城を発した。一豊は秀吉への忠義と、かつて金ヶ崎で救ってくれた家康への恩義の狭間で迷いぬく…。