時は大正。竈門炭治郎は、家族とともに山でつつましくも幸せな日々をおくっていた。 ある日、町で炭を売りに出かけた炭治郎が山に戻ると、家族は鬼に襲われ血だまりの中で絶命していた。 唯一、一命をとりとめていた妹・禰豆子を救うべく、降りしきる雪の中背中に背負い必死に雪山を下りる炭治郎。 その途中、禰豆子は突然唸り声を上げ、炭治郎に襲いかかる。
炭治郎は冨岡義勇の導きにより、鬼になってしまった妹・禰豆子とともに狭霧山を目指す。 夜の道中、炭治郎はお堂から血の匂いを嗅ぎつける。誰かが怪我をしているのかもしれないと駆け寄ると、なんとそこにいたのは、人を喰らう鬼。 突如、鬼に襲われた炭治郎は、斧でなんとか応戦するが、鬼の圧倒的な力に、たちまち鬼に組み伏せられてしまう。 鬼がとどめを刺そうとしたとき、助けに入ったのは――。
鬼殺隊――古より存在し、鬼を狩る組織。 入隊のための試験「最終選別」に向けて、鱗滝左近次による炭治郎の訓練が始まった。 様々な罠が張り巡らされた山下り、刀の素振り、滝修行、そして呼吸法……。 狭霧山に来て一年、鱗滝は「もう教えることはない」と炭治郎へ言い放ち、巨大な岩の前で、最終選別へ行くための条件を突きつける―。
最終選別の合格条件は、鬼殺の剣士が捕らえた鬼たちが閉じ込められている藤襲山で七日間生き延びるということ。 若き剣士と鬼の生き残りをかけた戦いが始まる。 炭治郎は、鱗滝左近次のもとで身につけた呼吸法と型で着実に鬼を斬っていく。二年にわたる鍛錬は無駄ではなかった。 しかし、そんな炭治郎の前に、藤襲山にはいるはずのない異形の鬼が現れる―。
朝日が昇り、七日間の戦いの果てに生き残った剣士たちはたったの四名だった。 生き抜いた炭治郎たちを出迎えた案内役からは、鬼殺隊についての説明が行われる。 それぞれに鬼殺隊の隊服、伝令役となる鎹鴉が支給され、最後に、自身の日輪刀を造る玉鋼を選んだ。 そして、鱗滝の家へと帰宅した炭治郎を待っていたのは―。
鬼殺隊の隊服に身を包んだ炭治郎。腰に日輪刀を携え、禰豆子が入った鱗滝特製の木箱を背負い、 鬼殺隊の初任務として毎夜少女が失踪しているという北西の町に向かう。 そこで炭治郎は、恋人をさらわれ、憔悴しきっている和巳と出会う。 たしかに、近くに鬼の匂いを感じるが、鬼の姿はどこにも見えない。不穏な事件に鬼の影を疑う炭治郎は―。
三人に分裂した鬼が炭治郎を追い詰める。そのとき禰豆子が鬼に襲い掛かった。 鬼になってしまった妹は守らなければいけないほど弱い存在ではない――。 意を決した炭治郎は、分裂した鬼のひとりを追い、地面に広がる沼へ飛び込む。沼の中で待ち受けていたものは―。
次なる任務の舞台は東京・浅草の町。大正の華やかな都会の街並みに戸惑う炭治郎だったが、そこで鬼の匂いを嗅ぎつける。 匂いを追った先で出逢ったのは鬼舞辻無惨だった。鬼舞辻を斬ろうとする炭治郎。だが、鬼舞辻は行きかう人間を鬼に変え、町を混乱に陥れる。必死に事態を収拾しようとする炭治郎の前に、 とある人物が姿を現す―。
炭治郎を助けた者は、珠世と愈史郎という鬼だった。珠世は炭治郎たちを、”目隠し”の術を施した屋敷へといざなう。 そこで炭治郎は、珠世との会話から、鬼を人に戻す方法についての活路を見出すのだった。 そのとき――炭治郎を追うふたりの鬼が屋敷の場所をつきとめ、猛烈な攻撃を繰り出す―。
炭治郎の苦境は続く。 矢琶羽が最期に繰り出した血鬼術”紅潔の矢”を、炭治郎は水の呼吸の型を駆使し、なんとかしのいでいた。 一方で禰豆子と朱紗丸の戦いは続いており、状況を危惧した珠世は、自身の血鬼術を使い―。
鎹鴉から告げられた次なる鬼退治の地は南南東――。 その途上で炭治郎は、最終選別で生き残った同期の剣士・我妻善逸と出会う。 炭治郎は、善逸の消極的な態度に手を焼きつつも山の奥地へ向かうと、 屋敷の前で兄を連れ去られたふたりの子どもたちに出会う。そこで、善逸はどこからか鳴り響く鼓の音を聴くのだった……。
鼓を打つ度に、部屋が回転する不思議な屋敷の中で、炭治郎は善逸と離ればなれになってしまう。 炭治郎と別れてしまった善逸は正一を連れ、恐怖に絶望していた。 その頃、炭治郎は、屋敷の主である鼓を打つ鬼と、猪の頭をかぶった奇妙な姿の男に出会う。
屋敷の主・響凱が鼓を打つたびに部屋が回転し、炭治郎は苦戦を強いられる。 前の戦いで骨折している炭治郎は弱気になる自身を鼓舞して、必死に立ち向かう。 響凱が使う血鬼術による攻撃にも圧倒される炭治郎。果たして、無事に響凱の頸を討ち取ることができるのかー。
死闘の末、響凱との戦いに勝った炭治郎。 屋敷の外へ出ると、先に脱出していた善逸と出会う。だが、禰豆子の入った木箱を抱えボロボロになった善逸、 そして二刃の日輪刀を抜いた猪頭を被った男が立ちはだかる異様な状況を目の前にする―。
次なる目的地は北北東。 炭治郎と禰豆子は、善逸や伊之助とともに那田蜘蛛山へ向かう。 その山は蜘蛛の巣が張りめぐらされ、無数の蜘蛛が蠢く山だった――。 怯える善逸を残し、山に入った炭治郎と伊之助は、蜘蛛の糸に絡み取られた鬼殺隊員に遭遇する。
蜘蛛の糸に囚われた鬼殺隊員と戦う炭治郎と伊之助。糸を斬り、蜘蛛の巣を破り、ふたりは山の奥へ。 森を進むにつれ、蜘蛛の糸がだんだん太くなり、操られている者たちも人間には不可能な動きをしはじめる。 操られた隊士たちを、傷つけずに動きを止める方法も困難になる中、炭治郎がとった行動とは――。
ここには鬼舞辻無惨直属の配下・十二鬼月がいる――。 那田蜘蛛山の母鬼を倒した炭治郎は、妹の禰豆子を人間に戻す手掛かりになる鬼が、この森にいることを知る。 傷だらけの伊之助とともに、ふたりはさらに森の奥へ。 一方、ひとり寂しく森を進む善逸の前に、人面蜘蛛が現れる。
那田蜘蛛山の父鬼と対峙する炭治郎と伊之助。応戦する炭治郎だったが、父鬼の怪力に吹き飛ばされてしまう。 川の近くに落下した炭治郎は、姉鬼を痛めつける鬼の少年・累と出会う。 恐怖と憎悪で結ばれた関係を「家族の絆」と呼ぶ累に、炭治郎は激怒する。累と炭治郎の戦いが始まる。
鬼殺隊最強の剣士である柱が那田蜘蛛山に到着した。 父鬼を一太刀で切り伏せる水柱・冨岡義勇。 その太刀筋を見た伊之助は己との格の違いに興奮し、戦いを申し込む。 一方、全身に毒が回り、瀕死に陥っていた善逸の前にも、蟲柱・胡蝶しのぶの姿が――。
累より放たれた血鬼術により死を覚悟した炭治郎。 走馬燈の中で亡き父が舞っていた神楽を思い出し、水の呼吸とは異なる新たな技を放つ。 ”ヒノカミ神楽・円舞”――、相打ち覚悟で繰り出したその技で、ついに累の頸を斬り落とす。 満身創痍の中、傷つき倒れる禰豆子のもとに向かおうとする炭治郎の前に現れたのは――。
倒れながらも禰豆子を庇おうとする炭治郎を見て、累の中で過去の記憶がよみがえる。 かつて病弱だった彼は、鬼舞辻無惨に出会い、血を分けてもらうことで鬼になった。 だが、鬼になった自分を、父と母は殺そうとする。 そのときから彼は家族を探し続けてきた。どうしても手に入らない絆を求めて――。
戦いを終えた炭治郎は、禰豆子とともに鬼殺隊本部へ連行される。 そこでは鬼殺隊の当主・産屋敷と最強の剣士・柱たちによる「柱合会議」が行われることになっていた。 鬼を庇うという鬼殺隊にあるまじき隊律違反をした炭治郎を、柱たちは糾弾する。 そして風柱・不死川実弥は、禰豆子に刀を向けた――。
鬼殺隊の当主・産屋敷が、ついに炭治郎の前に現れた。 彼は、炭治郎と禰豆子の入隊を容認するという。 だが、柱たちはその判断をすぐには飲み込めなかった。 風柱の不死川実弥は自らの腕を傷つけ、禰豆子の前に血を晒して、鬼の本性を引き出そうとする。
傷ついた炭治郎と善逸、伊之助は蟲柱・胡蝶しのぶの屋敷で治療を受けることになった。 二週間後――炭治郎と伊之助は機能回復訓練を始める。 だが、その訓練は過酷であり、炭治郎たちの心はへし折られてしまう。 その厳しさも知らず、遅れて訓練に参加した善逸は、女の子を前にしてひと際やる気を見せるが――。
蝶屋敷で機能回復訓練中の炭治郎は、全集中の呼吸を一日中続けられるように修行に励む。 最初は全く敵わなかった同期の剣士・カナヲとの訓練も少しずつ効果を上げるようになってきた。 毎日修行を休まぬ炭治郎を見て、善逸と伊之助も訓練に復帰するが……。
炭治郎たちが機能回復訓練に勤しむその裏で、鬼の絶対的支配者・鬼舞辻無惨により、 十二鬼月の下弦が集められ、鬼側もあらたに動き出そうとしていた。 訓練も終盤をむかえ、カナヲとの訓練も互角の勝負ができるようにまで成長した炭治郎のもとに、 鎹鴉より新たな任務が伝えられるのだった。
炎柱・煉獄杏寿郎に、新たな指令が下された。 それは、四十人以上もの行方不明者が出たという「無限列車」——その現地へ赴き、調査を行うというもの。 鬼殺隊本部を後にし、無限列車の任務へと旅立つ煉獄だったが——。
四十人以上もの行方不明者を出している無限列車を調査するため、現地に赴いた煉獄杏寿郎は、その道中で鬼に遭遇する。 鬼に襲われた人びとを救い、煉獄は遂に無限列車へ。 果たして、その先に待つものは──。
無限列車で煉獄との合流を果たした炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助。列車に鬼が出ると聞き警戒心を強める炭治郎たちだったが、いつの間にか眠りに落ちてしまう。 夢の中で、かつて失われたはずの家族と再会する炭治郎。 しかし、そこは下弦の壱・魘夢の術中だった。
魘夢の血鬼術により眠りに落ちてしまった炭治郎、善逸、伊之助、煉獄。 魘夢は協力者を利用し、精神の核を破壊することで炭治郎たちを倒そうとしていた。自身が夢の中にいることに気づいた炭治郎は、夢から覚める方法を探す。 そして目覚めるため、自らの頚を斬るのだった。
夢の中で自分の頚を斬ることにより炭治郎は目覚め、元凶である魘夢と対峙する。 人の心を踏みにじることで享楽にふける魘夢に憤る炭治郎。 激闘の末、炭治郎は魘夢の頚を斬り落とすが、その体はもはや本体ではなく、魘夢はすでに無限列車と融合していた。追い詰められた炭治郎の前に、ついに覚醒した伊之助が駆けつけ――。
魘夢の手から乗客を守るため戦う禰豆子、善逸、煉獄。 一方、炭治郎と伊之助は列車と融合した魘夢の頚を見つける。魘夢が繰り出す血鬼術を連携で凌ぎ、二人はついに魘夢の頚を斬る。のたうち回り、脱線する無限列車。二百人余りの乗客と炭治郎たちの運命は――。
魘夢を倒した炭治郎たちの目の前に現れた一体の鬼——上弦の参・猗窩座。満身創痍の炭治郎に襲い掛かる猗窩座を、間一髪で煉獄が迎え撃つ。 苛烈な戦いのなか、猗窩座は「鬼にならないか」と煉獄に語りかける。断固として応じない煉獄だが、次第に体は傷つき疲弊し、限界が近づいていた……。
無限列車での任務を終えた炭治郎たちは、蝶屋敷で療養生活を送っていた。 そんななか、炭治郎は煉獄の言づてを伝えるべく煉獄の生家を訪れる。 亡き杏寿郎を侮辱する父・槇寿郎に憤る炭治郎だったが、炭治郎の耳飾りを見た途端、槇寿郎は目の色を変える。 はたして、炭治郎は煉獄家で何を知るのか――。
煉獄家を訪れ、煉獄の弟・千寿郎に煉獄の言葉を伝えた炭治郎。 その後、日々鍛錬を積みながら任務をこなす炭治郎だったが、ある日、蝶屋敷へ戻ると音柱・宇髄天元が嫌がるアオイとなほを任務へ連れていこうとしていた。 その様子を見た炭治郎は、代わりに任務へ行くと申し出る。 そうして炭治郎たちは次の任務地、遊郭へ——。
遊郭を訪れた炭治郎たちは、宇髄の嫁である須磨、まきを、雛鶴がそれぞれ潜んでいるという店に潜入することに。 店で見習いとして働くかたわら、嫁たちの行方を探る炭治郎たちだったが、そんななか伊之助は、まきをが部屋に閉じ籠もっているという話を聞きつけるのだった。
まきをの部屋に踏み込んだ伊之助は、誰もいない部屋から鬼の気配を察知し追うが、すんでのところで逃してしまう。 そのころ、京極屋に潜入していた善逸は、女の子の泣き声を辿った先で出会った花魁が、鬼であると確信する。 上弦の陸・堕姫——蕨姫花魁として遊郭に潜む鬼だった。
善逸が行方知れずとなり、遊郭から出るよう宇髄から言われる炭治郎と伊之助だったが、二人は善逸たちを助け出すことを決意する。そしてその晩、炭治郎が鬼の匂いを察知し、匂いを辿ると、鯉夏花魁が堕姫の帯に飲み込まれようとしていた。宇髄たちがいないなか、炭治郎は一人、上弦の陸へと立ち向かう。
堕姫との熾烈な戦いが続くなか、炭治郎は体への負担が大きい「ヒノカミ神楽」を繰り出し立ち向かう。そのころ、帯の鬼の巣に辿りついた伊之助は、帯に囚われていた人々を助け出す。救出されたまきを、須磨、善逸が加勢するなか、突如、巣の天井が破られ——現れた宇髄がその刃をふるう。
人の命を蔑ろにする堕姫に炭治郎が激昂した。堕姫をこれまで以上の動きで追い詰めていく炭治郎だったが、身体は既に限界を超えていた。倒れ込み、再びピンチに陥る炭治郎のもとに禰豆子が駆け付ける。堕姫に立ち向かう禰豆子だったが、壮絶な戦いのなか、より鬼に近い姿に変わっていき……。
鬼化が進み人に襲い掛かろうとする禰豆子を、炭治郎は子守唄でようやく寝かしつける。一方、宇髄は堕姫の頚を斬り落とすが、堕姫の中から新たな鬼が現れる。妓夫太郎——堕姫の兄であり、もう一体の上弦の陸。堕姫と妓夫太郎、二体の鬼に宇髄は立ち向かう。
宇髄のもとに炭治郎、善逸、伊之助が合流した。善逸と伊之助が堕姫を相手取り、炭治郎と宇髄が妓夫太郎に立ち向かうが、連携の取れた堕姫と妓夫太郎の猛攻に炭治郎たちは苦戦を強いられる。しかし、現れた雛鶴の援護と宇髄の連携により、炭治郎の刃が妓夫太郎の頚に迫る——
妓夫太郎の血鬼術を受け、炭治郎と宇髄は分断されてしまう。炭治郎は、苦戦していた善逸と伊之助に合流し、三人の連撃によりついに堕姫の頸を斬ることに成功する。しかし、堕姫の頸を持ち去ろうとした伊之助に妓夫太郎の鎌が突き刺さる。宇髄も倒れ、炭治郎たちは絶体絶命の危機に——。
宇髄が妓夫太郎の血鬼術をすべて弾き、炭治郎が顎を貫かれながらも妓夫太郎の頸を斬り落とす。善逸と伊之助も、満身創痍のなか堕姫の頸を断ち、ついに二体の頸を同時に斬ることに成功する。死闘の果てに上弦の陸を倒したかに思えたその時、妓夫太郎の血鬼術が放たれ……。
宇髄とともにあたった遊郭での任務で、上弦の陸・堕姫と妓夫太郎と死闘を繰り広げ、辛くも勝利を収めた炭治郎たち。炭治郎たちが成し遂げた「上弦の鬼の死」は、百年間変わらなかった状況に変化をもたらし、鬼舞辻無惨をはじめとする鬼たちの間にも波紋を呼んでいた――。
刃毀れが原因で鋼鐵塚を怒らせてしまった炭治郎は、禰豆子とともに刀鍛冶たちの住む里に向かうことに。鬼殺隊士にとって重要な拠点の一つ、奥深く隠された刀鍛冶の里で、炭治郎は同期の不死川玄弥、恋柱・甘露寺蜜璃と再会する。蜜璃から秘密の武器の存在を聞いた炭治郎が山を探索していると、霞柱・時透無一郎と里の少年が何やら言い争っていて……。
縁壱零式との訓練を開始した炭治郎は、小鉄の容赦ない指導と極限の状態での鍛錬を経て、匂いによって相手が次に狙う場所が分かるという、新たな能力を会得する。訓練の最中、炭治郎の放った一撃により縁壱零式は壊れてしまうが、その中からは300年以上前の刀が現れ――。
炭治郎と無一郎の前に、突如として上弦の鬼が現れる。無一郎は鬼の頸を斬り落とすが、鬼は2体に分裂し、無一郎は吹き飛ばされてしまう。2体の鬼に対峙する炭治郎と禰????豆子、玄弥だったが、さらに分裂した鬼の攻撃により、炭治郎までもが引き離されてしまう。一方、無一郎は森の中で金魚の鬼に襲われる小鉄を救出し――。
苦戦する禰????豆子の元に駆けつけ、一進一退の攻防を繰り広げる炭治郎だったが、可楽による団扇の攻撃を受け、禰????豆子と二人、気を失ってしまう。そのころ、金魚の鬼の群れが刀鍛冶たちに次々と襲い掛かり、里は危機に瀕していた。その報せを聞いた蜜璃は、里の救出へ向かう――。
4体に分裂した半天狗の猛攻に苦戦する炭治郎たち。しかし、禰????豆子の血の力により燃えて赤くなった刀を振るい、炭治郎は3体の頸を同時に斬ることに成功する。玄弥が残りもう一体の鬼の頸を斬っていたことに気づく炭治郎だったが、鬼の頸を持つ玄弥は姿が変わっており……。
分裂した5体目の鬼の頸を狙う玄弥だったが、想定外の頸の硬さに刀は折れ、銃も効かず、追い詰められてしまう。自分の力では頸を斬れないとは、悟った玄弥本体と思われる5体目の鬼との対峙を炭治郎に託す。玄弥の想いを受け取った炭治郎は、逃げ回る鬼に刀を振り下ろし――。
鬼の攻撃により傷を負いながらも、玉壺が作り出した水の中に閉じ込められた無一郎を助けようとする小鉄。自分のために身を削る小鉄の姿に、無一郎は炭治郎の言葉を重ね、忘れていた父の姿を思い出す。小鉄の吹き込んだ空気を得て、渾身の力で霞の呼吸を放った無一郎は、ついに水の中から脱出するが……。
金魚の鬼たちを一層した無一郎は、鋼鐵塚と鉄穴森のいる作業小屋へ向かう。そこでは、刀を研ぎ続ける鋼鐵塚の集中力を断ち切るため、玉壺が鉄穴森を人質に取ろうとしていた。すんでのところで駆けつけた無一郎は、鉄穴森から受け取った新しい日輪刀を手に、玉壺との再戦に挑む――!
炭治郎、禰豆子、玄弥の三人は、憎珀天が操る5本の木の竜との戦いに苦戦していた。喜怒哀楽の4体の鬼の力を使う木の竜たちに防戦を強いられるなか、炭治郎が木の竜に飲み込まれてしまう。絶体絶命の瞬間、駆けつけた蜜璃が炭治郎を救出する。そして、捕まった禰豆子と玄弥を助けるべく、憎珀天に立ち向かうーー!
蜜璃が憎珀天を食い止めている隙に半天狗の本体を追う炭治郎、禰豆子、玄弥。半天狗の隠れた木の玉を見つけ出し、協力して玉の中を暴く三人だったが、中はもぬけの殻だった。再び逃げ出した半天狗を追う炭治郎たち。逃げ惑う半天狗に痺れを切らした玄弥が木を投げつけ、禰豆子が飛びかかる――!