人気作曲家の財津陽一(橋本さとし)が殺害された。捜査一課の曽根武雄(佐野史郎)とともに捜査を開始した織田みゆき(貫地谷しほり)は、リュックを背負った不審な男に目を留める。 先輩の宮下晴彦(螢雪次朗)によると、科学捜査係の糸村聡(上川隆也)で関わりあうとロクなことがないという。が、当の糸村はどこ吹く風で、現場に残された壊れた玩具のピアノの鍵盤を叩いたりしている…。 ICレコーダー、楽譜などが遺留品としてリストアップされるが、糸村は財津が幼い頃から大事にしていた玩具のピアノも遺留品の一つに加えたいという。被害者のことを一番よく知っている遺留品のようだから、というのがその理由だが、曽根はそんな糸村が気に入らない。 ICレコーダーに残された曲を聴き、楽譜に見入る糸村。さらに壊れた玩具のピアノを直そうとして…。それらの遺留品から糸村があぶり出す被害者・財津の素顔とは?そして、財津殺害の真相と、そこに秘められた“想い”とは…?
西野実花(山入端佳美)という女性が、生後8カ月の奈々を残して殺害された。現場からはめがねの鼻パッドが発見されるが、糸村聡(上川隆也)はゴミ箱に捨ててあったガムと、財布にあった下半分しかないおみくじに引っかかる。ガムの商品名は?おみくじはどこで引いたのか?しかし、曽根武雄(佐野史郎)は、そんな糸村のこだわりが気に入らない。 実花の足取りを追う織田みゆき(貫地谷しほり)は、糸村の「被害者の思いが詰まっている」という言葉に誘われるように、奈々のもとへ。糸村とともに奈々の服にある「NANA」という手縫いの刺繍文字を確認。元気な奈々に胸を撫で下ろす。 糸村とみゆきは実花の妹・西野紗絵(黒川智花)を訪ねるが、紗絵は5年前に家を出たまま戻らなかった姉を許せない。実花の遺体と奈々の引取りを拒否する紗絵を説得するみゆきだったが…。 実花の同棲相手・柏木裕也(斉藤悠)が拘束されたが、ガムの包み紙の指紋が一致せず、容疑者リストから外される。そのころ糸村は実花の携帯に残された写真の中から、おみくじを引いた神社を特定するヒントを発見。はじけるように糸村が向かった先は…。
食品加工会社専務・瀧博久(岸祐二)の絞殺死体が発見された。糸村聡(上川隆也)は、営業車で移動していた博久の歩数計が日々1万5000歩前後も記録していたことに疑問を抱く。 凶器がネックストラップなどに使われている紐であることが判明。かつて博久が勤務していた通信社の後輩・町山千尋(遊井亮子)が容疑者として浮上する。最近まで博久と頻繁に連絡を取り合っていた千尋は、ネックストラップ付きの通行証を紛失していた。博久の妻・瀧由利枝(芳本美代子)は千尋と夫の浮気を疑う。 やがて千尋のアリバイが立証されると、事件前に博久と口論していた義父で社長の瀧隆一郎(江守徹)に疑いが。糸村が博久の営業車に残されていた大量の自社商品「あわびの釜めし」を返却に行くが、隆一郎は専務の博久が営業車で釜めしを配送などしないという。 釜めしは博久が自らあちらこちらのスーパーで購入していたことが判明。糸村は歩数計をセットし、博久の行動をたどってみるが…。
田岡耕治(佐野和真)の遺体が河原で発見された。中学時代から非行に走り、苦労させられた父・田岡孝雄(小野武彦)は息子への怒りを露にするが、織田みゆき(貫地谷しほり)に糸村聡(上川隆也)が現場で拾った珍しい石の写真を見せられると、なぜか顔色を変える。 解析の結果、石がインドなどを原産とするカーネリアンと判明した。孝雄が亡き妻と行った唯一の海外旅行がインド。みゆきらの調べで、石は妻の仏壇に飾ってあったものとわかり、孝雄に容疑が。 一方、糸村は現場に落ちていた少女のデッサン画を描いた人物が、公園で似顔絵を描いている島田良平(内野謙太)であることをつかむ。島田によると、耕治は以前付き合っていた少女だと言っていたとか。糸村はその少女・香取未知(近野成美)からみゆきとともに事情を聞くが…。 曽根武雄(佐野史郎)から石のことを聞かれた孝雄が犯行を自供した。が、曽根は誰かを庇っていると孝雄のウソを見抜く。そこへ耕治の兄・康夫(大地泰仁)の犯行を疑わせる情報が…。 兄が弟を殺害したのか!?そんな家族が1個の石に込めた思いとは?
会社会長・中沢宗平(石田太郎)の遺体が発見された。自他殺両面で捜査が開始される中、糸村聡(上川隆也)は宗平の背広のポケットに入っていた「友へ」と書かれたカードの鑑定を依頼する。 織田みゆき(貫地谷しほり)の調べで、事件の数日前に宗平に同窓会通知を届けに来ていた土屋友也(仲野文梧)が、店の経営に行き詰まり自殺していたことがわかった。土屋の妻によると、土屋は借金を頼むつもりだったが言い出せずに帰宅。それでも宗平との再会を素直に喜んでいたという。「友へ」は土屋のことに違いないが…。 携帯の写真から、宗平が孫の中沢茜(水沢奈子)と一緒にいた可能性が浮上した。鑑定結果「友へ」の文字も茜の文字に酷似。茜は宗平が母の中沢理恵(中原果南)を追い出して以来、宗平を憎んでいたはず。糸村は、理恵に茜の居場所を聞くが、理恵はなぜか苛立ちを露にする。 茜が父に残した留守電の音声に疑問を抱いた糸村は、日本音響研究所の江藤奈津子(水野真紀)に鑑定を依頼。そこから意外な事実が浮かび上がる…。 嫌われ者の宗平が持っていた「友へ」のカード。その意味とは?
居酒屋店主・市村俊哉(近藤公園)の刺殺体が発見された。糸村聡(上川隆也)は、犯人が着用していたらしいウインドブレーカーと神棚に供えてあった木の枝を鑑定に回すが、その一方で被害者が常に首にかけていた手ぬぐいを探し回る。 織田みゆき(貫地谷しほり)らの調べで、被害者の弟でプロ野球入りが確実視されている弟の市村瞬(伊藤祐輝)とスポーツ紙記者の水沢成美(北川弘美)が容疑者として浮上する。兄の死にも素っ気ない瞬を、成美は「大事なときだから」そっとしておいてと庇う。が、糸村はそんな2人にまで手ぬぐいのことを質問して…。 事件当夜、成美が俊哉と口論していた可能性が浮上。さらに帳簿から俊哉が成美から多額の借金をしていることがわかった。成美の単独犯行か。それでも糸村は手ぬぐいとカラマツの流木とわかった木の枝にこだわる。 横山恵一(波岡一喜)と現場を再び訪れた糸村は、殺害の状況を検証し、ついに手ぬぐいを発見。そして、近所の小学生の証言から手ぬぐいにまつわる意外な事実を知る。被害者が手ぬぐいと流木に込めた思いとは…!?そして手ぬぐいの分析から浮上した容疑者とは?
辻本勝利(芹沢礼多)の保険証を持った男の他殺体が発見された。が、被害者は辻本ではないことが判明。糸村聡(上川隆也)は被害者が握りしめていた高級なボタンから事件を追う。 辻本がネットカフェで衣服を盗まれていたことがわかった。店の防犯カメラには辻本の服を着た被害者、その後を急いで追う辻本が映し出されていたが、辻本の服に高級なボタンが付いているとは思えない。ボタンはどこから被害者の手に入ったのか? 被害者が7年前から行方不明だった坂上啓輔(河西健司)であることが判明した。妻の坂上希代江(根岸季衣)は、結婚を控えている娘の坂上郁美(前田亜季)のことを考え、失踪宣告を請求。夫を死んだことにしていた。そんな母の勝手な行動を責める郁美。が、その母娘もなぜ啓輔が辻本の衣服を盗んだのか見当もつかない。 糸村は啓輔が所持していた小銭入れに残された奇妙な痕に注目する。何かのカギを入れて出来た痕か。糸村はカギの特定を村木繁(甲本雅裕)に依頼。やがてカギが特定されるのだが…。 啓輔が握っていた高級ボタン、そして小銭入れに入れていたカギから糸村が見いだした事件の真実とは?
離婚を「人生の再出発」と喜んでいた水嶋達彦(長谷川朝晴)が何者かに殺害された。現場には離婚式でハンマーを使ってつぶされた元妻・水嶋容子(星野真里)の結婚指輪が。容子は指輪は盗まれたと主張するが、アリバイも曖昧なため容疑者の一人に。 糸村聡(上川隆也)は引っ越しの荷物から1枚だけ取り出されていた「クラシック名曲集」のCDにこだわるが、容子に聞いても何もわからないという。 達彦の浮気を証明する写真が合成の偽物であることがわかった。その写真で達彦も浮気を認め、離婚となったらしいが、いったい誰が、なぜ合成写真などを容子に送ってきたのか? 達彦の大学時代の友人の証言から、CDが発売されたころから達彦の人柄が一変したことがわかった。その当時、達彦に何があったのか?さらに容子の意外な過去が明らかになり、事件は思わぬ方向へと進展していく。 達彦が遺したクラシックのCD、そしてつぶれた結婚指輪から糸村がつかんだ事件の真実とは?
空き部屋から男の変死体が発見された。糸村聡(上川隆也)は遺留品の中から「矢島工業」という社名が入ったタオル、古い喫茶店のマッチ箱、そしてコンビニのレシートの裏に書かれた12ケタの数字に目を留める。 織田みゆき(貫地谷しほり)らの調べで、被害者が近所で不審者扱いされていることがわかった。最近発生していた婦女暴行事件の犯人ではないか、という噂もあったらしい。 12ケタの数字が宅配便の荷物番号とわかった糸村は、その荷物の送り先である写真家の笹本智子(馬渕英俚可)のもとへ。被害者は偽名を使い、定期的に智子に子供を撮影した写真とネガを送っていたらしい。が、智子は写真を送られる意味がわからないという。 被害者が撮影した子供の背後に写っている男が何かを手にしている。糸村は特殊な方法で写真を現像、そこに写っていたのは…。 DNA鑑定の結果、被害者が7年前の美大教授・藤岡嘉一(岸田真弥)殺害の犯人と目され、逃亡中の桐原俊一(笠原秀幸)であることが判明した。7年前の事件関係者の中には智子の名前が…。 智子と桐原の関係は?マッチ箱に込められた桐原の思いから糸村が見た真実とは?
定年退職したばかりの山崎善行元巡査長(鶴田忍)の他殺体が発見された。糸村聡(上川隆也)は山崎が持っていた就職情報誌と犯人のものと思われるハンカチに着目する。山崎の元上司・斎田修署長(長谷川初範)は警察犬の導入を提案。かつて山崎と斎田の上司だった加賀見享(大杉漣)も導入を許可する。 再就職を断った山崎がなぜ就職情報誌を持っていたのか?山崎の妻・山崎芳江(前沢保美)も息子の山崎悟(橋爪遼)もわからないという。自分は連れ子だから、と山崎と距離を置く悟は、警察官として仕事に没頭、母に苦労をかけてきた父を恨んでいるらしい。 織田みゆき(貫地谷しほり)らの調べで、山崎が日本音響研究所の江藤奈津子(水野真紀)の前で土下座していたことがわかった。どうやら18年前に加賀見や斎田らが担当した弁護士殺害事件と関係があるらしい。 山崎が執行猶予中の大田進(千代将太)のために仕事を探していた。就職情報誌の謎が解けた糸村は警察犬の動きを見て…。 大田の就職の話から山崎がいかに息子を思っていたか、糸村は悟に語りかける。その一方で奈津子と加賀見、斎田の苦い過去が甦り、事件は意外な方向へと進展していく…。
加賀見享(大杉漣)のかつての部下、斎田修署長(長谷川初範)がビルの屋上から転落死した。糸村聡(上川隆也)は現場で笛のような筒を発見し、鑑定に回す。 斎田の周辺で日本音響研究所所長の江藤奈津子(水野真紀)の姿が確認された。斎田は18年前、奈津子の兄が殺害された事件を加賀見とともに担当。奈津子が殺害現場で目撃したという銀のスプーンの存在を加賀見らは否定していたが、奈津子はそんな加賀見らに不信を抱いているようだ。 糸村は施設にいる斎田の母・斎田登代子(佐々木すみ江)を訪ねる。例の筒の写真を見せるが、登代子にもわからない…。 糸村は加賀見から斎田の周辺から銀のスプーンを探せと命令される。奈津子が現れてから様子がおかしくなった斎田は、死の直前、加賀見に謝罪していたという。加賀見は謝罪の意味が銀のスプーンが実は存在していたからではないか、と推測していた。 筒状のものが斎田の犬笛であることが判明した。笛からは微量の長石と酸化鉄が検出され、糸村は犬笛には斎田の思いがこもっていると直感する。斎田の死と犬笛、そして銀のスプーンを結びつけるものとは?
ある事件がキッカケで糸村聡(上川隆也)は警視庁捜査一課から月島中央署へと左遷される。その矢先、平和な月島中央署管轄内で事件が発生! 昼食を買いに出かけた月島中央署刑事課庶務の加賀見恵(黒川芽以)が何者かにさらわれたのだ。 やがて、恵の父親・加賀見享(大杉漣)のもとに「娘を誘拐した」との電話がかかってくる。享の元部下である糸村はさっそく加賀見家へ。享によれば、犯人は意識不明状態にある恵の動画を送ってきたという。恵は半年前に腎臓の移植手術を受けたばかり。発見が遅れてしまうと、恵の身に不測の事態が起こる可能性が高まってしまう! 差し迫った状況下で、さっそく月島中央署に捜査本部が立ち、月島中央署の刑事課課長・水沢響子(斉藤由貴)や佐久間裕司(八嶋智人)らは捜査に乗り出す。そんななか、糸村は殺された事件関係者の部屋にあった"あるもの"に目をつけ、鑑定を依頼するも、警視庁捜査一課の刑事・町田正義(吉田栄作)から拒否されてしまい…。 しかし、どうしても気になる糸村は勝手に、科捜研の村木繁(甲本雅裕)に鑑定を依頼。時を同じくして、響子らが行った捜査の結果、ある重要参考人が浮かび上がる。その人物とは…享が関わった5年前の事件に関係していた人物だった! 関連性を疑った糸村はさっそく5年前の事件を捜査しようとするのだが…。
月島中央署の駅伝チームも出場する社会人駅伝・関東地区大会の日がやって来た。ところがレース開始直前、名門「大江戸製鋼」の選手・岸田祐介(水上剣星)が突然倒れ、死亡。岸田死亡のニュースは瞬く間に、トップニュース扱いで報じられる。骨肉腫で亡くなった弟の意志を継ぎ、アイドルからマラソン選手に転向したという異色の経歴を持つ岸田は、日ごろから企業の広告塔として注目を集め続ける存在だったからだ。ところが岸田の死後、この美談が大江戸製鋼の社長によってでっち上げられたものだったことが判明。しかし、糸村聡(上川隆也)の同僚刑事・長瀬清文(田中哲司)は、岸田の走っている姿を見る限り、そんなことをする男には見えなかった、と腑に落ちない様子を見せる。 そんななか、糸村は岸田のユニフォームの胸元に縫い付けられた青い布切れに、目を奪われる。気になって仕方がない糸村は、月島中央署刑事課の鑑識係・遠山修介(眞島秀和)に鑑定を依頼。さらに、翌日には同僚刑事・二宮功一(岡田義徳)とともに大江戸製鋼へ。陸上部の監督・青柳大介(高橋和也)、チームメイトである松山一郎(中村倫也)や鎌田光男(足立理)の証言や態度から、実力が低いにもかかわらず会社に重宝がられていた岸田が、陸上部の中で孤立していたことを知る。 次々と明らかになっていく新事実…。ほどなくして、殺人の可能性も示唆するような死因が判明する!
藤本愛(原田佳奈)という女性の遺体が、運河に係留してあった台船の上で発見された。愛は頭部および全身を強打しており、転落死の線が濃厚となる。さっそく月島中央署の面々は捜査を開始。佐久間裕司(八嶋智人)が台船の作業員から得た証言により、愛はどこかの橋から、隅田川上流~運河間を走行中だった船の上に転落した可能性が高まる。そんななか、糸村聡(上川隆也)はただひとり、20万円が入った封筒などとともに、遺留品のバッグの中に入っていたフラメンコ用のカスタネットが気になって仕方がない。なんで被害者はこんなものを持っていたんだろう…――糸村はその理由を探るべく、さっそく愛の母・藤本信江(藤真利子)にカスタネットを見せる。ところがその途端、信江の表情が曇った。愛はフラメンコ・ダンサーとなり、プロの道を目指していたのだが、そのことが原因で信江とはここ10年絶縁状態にあったというのだ。 その矢先のこと。愛が1カ月前、通い続けていたフラメンコ教室に退会届を提出していたことが判明する。当時、愛はコンクールで優勝を逃し、渇望していたフラメンコ留学の権利獲得のチャンスをふいにしたばかりだった…。ところがそこへ、意外な事実が発覚する。愛はフラメンコ・ダンサーとしての将来を賭けていたはずのコンクールで、ある人物に頼まれて八百長に加担していたというのだ! まもなく、糸村は愛がフラメンコショーを見せるレストランで踊っている映像を、動画サイトで発見。映像に収録されていたカスタネットの音に違和感を覚えた糸村は、刑事課課長・水沢響子(斉藤由貴)とともに日本音
料理研究家・白鳥由香里(三輪ひとみ)が自宅マンションの浴室で遺体となって発見された。死因は練炭による一酸化炭素中毒。死ぬ直前に睡眠薬を服用し、身なりも整えていたことから、自殺の可能性が高いと思われる状況だ。ところがそのとき、糸村聡(上川隆也)の同僚刑事・佐久間裕司(八嶋智人)が室内で男物のハンカチを発見。さらに、玄関のドアに鍵がかかっていなかったこと、マンションの住人が慌てて出て行く人影を目撃していたことから、他殺の可能性も出てくる。一方、糸村はといえば、浴槽に浮いていたフィタの存在に引っかかる。 月島中央署の面々はさっそく聞き込みを開始。由香里が2年前、サッカー選手・須川祐介(合田雅吏)と交際していたことが判明する。しかし、当の須川は2年前も今も自分にはかすみ(上原さくら)という妻がおり、由香里とは一貫して“ただの友達”だった、と証言し…。 そんななか、糸村はフィタを手がかりに独自捜査を続行。やがて、由香里が抱えていた秘密を掴む。その矢先、須川が自殺をほのめかす伝言メモを妻の携帯電話に残し、姿を消した! この音声に妙な気配を感じた糸村は、日本音響研究所の所長・江藤奈津子(水野真紀)に鑑定を依頼。そこから、意外な事実が発覚する…!
永井修平(岡田優)という青年が拳銃で撃たれ、即死した。目撃者によれば、逃走した犯人は50歳くらいの男で、発砲する直前に「あの世で娘に謝れ」と怒鳴ったらしい。永井は8年前に女子高生をレイプして絞殺するという罪を犯しており、3か月前に少年刑務所を出たばかりだった…。 糸村聡(上川隆也)は同僚刑事の佐久間裕司(八嶋智人)や長瀬清文(田中哲司)とともに、さっそく永井が殺した女子高生の家へ。父親の河田裕一(伊藤洋三郎)が妻と娘の遺影の前で、首を吊って死んでいるのを発見する。そこには、河田が永井を撃ち、銃を川に捨てた旨を綴った遺書が残されていた…。そのときだ。糸村は部屋の片隅に落ちていた鳥の羽に目を奪われる。羽にはどういうわけか、微量の白い粉が付着していた。気になった糸村は科捜研の村木繁(甲本雅裕)に鑑定してもらうことに。一方、佐久間と長瀬は刑事課課長・水沢響子(斉藤由貴)の指示に従い、凶器の拳銃を探すが、一向に見つからない。 ところがある夜、大きな動きが生じる。深夜の公園で、銃声が鳴り響くという事件が起きたのだ。さらに、糸村が河田の部屋で見つけた羽と白い粉が手がかりとなり、山崎和夫(徳井優)という男の存在が浮かび上がる。なんと、彼は12年前に月島中央署管内で発生した殺人事件の関係者だった…!
月島中央署刑事課をまとめようと肩に力の入る佐久間裕司(八嶋智人)はある日、二宮功一(岡田義徳)、仙堂卓己(正名僕蔵)、遠山修介(眞島秀和)ら同僚刑事を屋形船に誘い、労をねぎらっていた。ところがそのとき、佐久間は剣道教室の教え子・中尾亨(川野直輝)が岸辺で男を殴っている現場を目撃する。亨を止めようと、佐久間らは急いで陸上へ。ところが到着したとき、すでに亨の姿はなく、そこには頭から血を流した男の遺体と、亨のイニシャルが入った凶器のパイプレンチが残されていた…。 被害者は大学病院の心臓外科医・深山隼(東根作寿英)。亡くなった亨の母親の心臓バイパス手術を担当した執刀医だったことが判明する。しかも、亨は母親の死が医療ミスによるものだと疑っていたというではないか! これらの証言と凶器の指紋から、月島中央署の面々は亨が犯人であるという線で捜査を進めることに。そんななか、糸村聡(上川隆也)だけは深山の財布に入っていた、もんじゃ焼きのハガシに固執。単独捜査の末、ハガシが約20年前に作られたものだと判明すると同時に、深山とある噂のあった高校時代のクラスメート・松下友美(伊藤裕子)の存在が浮かび上がる。 一方、佐久間によって署に連行された亨は、頑として殺害を否認。また、医療ミスについては病院関係者を名乗る男からの密告電話で知った、と証言する。佐久間は亨の証言を信じようとするが…。
月島中央署管轄内の路上でフリーライター・相田徹(加藤虎ノ介)が突然倒れて死亡した。死因は頭部損傷による脳挫傷だと判明するが、いつどのような状況で頭部を損傷したのかは不明。さらにもうひとつ、不可解なことがあった。亡くなった相田はパソコンなど、フリーライターなら通常持ち歩いていると思われる仕事道具を所持していなかったのだ…。さっそく月島中央署の面々は、事故と他殺の両面で捜査を開始することに。だが、仕事仲間で同じくフリーライターの寺崎慎也(堀部圭亮)らから証言を取るも、誠実かつ優秀な相田の評判はすこぶる良く、これといったトラブルもなかったことが分かる。そんななか、相田のデスクの引き出しからUSBメモリーが見つかった。そこには大物政治家の写真と不審な若者の画像データが…。さらに相田の足取りを追ううち、若手女優の大麻使用疑惑との関連性も浮上。刑事課課長・水沢響子(斉藤由貴)は、彼らが今回の事件と何らかの関係があるのでは、と疑う。 一方、糸村聡(上川隆也)は相田の遺留品の中にあったボールペンが無性に気になり、調べることに。相田が「自分の原点」と言って、10年ほど前の芸人時代から後生大事にしていた品であることを突き止める。そこで、糸村はかつて相田と漫才コンビを組んでいた芸人・中村賢二(マギー)にそのボールペンのことを尋ねてみるが、「何も知らない」とつれない態度を取られてしまう。 そんな中、新事実が発覚する! 実は亡くなる前日、相田はある人物と口論になっていたというのだが…。
月島中央署管轄内を運行中の屋形船に、銃を持った男・長崎雄彦(瀬川亮)が乱入。客のひとり・鈴木洋介(平田満)にケガを負わせた上、客と従業員を人質に立てこもる! 乗客の中にはなんと、証券会社の社員・中野真理(安藤玉恵)とランチお見合いの真っ最中だった月島中央署の刑事・佐久間裕司(八嶋智人)の姿もあった…。長崎は交渉相手に警視庁の高山刑事部長(矢島健一)を指名し、2週間前に自殺として処理された「晴海陶器」の社員・西田紀子(春木みさよ)が実は他殺だったと主張。指定した時刻までに犯人を探して連れてこなければ、人質全員を殺すとの条件を突きつける。 月島中央署の面々はさっそく再捜査を開始。紀子が自殺だという判断を下した渋谷北署へ足を運んだ糸村聡(上川隆也)は、紀子の父・西田英也(笹野高史)がなぜか受け取りを拒んだという遺留品を見せてもらう。遺留品の中には、鞄の中に入っていたという江戸切子のお猪口が…。紀子はなぜこんなものを持ち歩いていたのか!? 気になった糸村が独自捜査を進めると、彼女が江戸切子を激しく嫌っていたという事実が判明し…!? そんななか、人質の身でありながらも機転を利かせた佐久間のおかげで、長崎の素性が明らかに。事件解決の光が差し始めるのだが、そこへ不測の事態が発生する…!
女優・遠野麻理子(若村麻由美)が初主演映画の記者会見で、同映画を手がける映画会社の専務・玉木敏夫(山下規介)との交際宣言をした日の深夜、事件が起こった! 撮影所で爆発事故が発生し、現場から相馬悟郎(小市慢太郎)というフリージャーナリストの死体が発見されたのだ。しかも相馬の腹部には、ナイフのようなもので刺された痕があった…。糸村聡(上川隆也)ら月島中央署刑事課の面々は、さっそく殺人事件の線で調べを進めることに。そんななか、糸村は相馬の鞄の中からハーモニカを発見。なぜ被害者がそんなものを持ち歩いていたのかが、気になってしまう。 まもなく捜査のため、警視庁捜査一課から管理官・金子丈弥(小木茂光)と警部補・森田宗介(西村雅彦)が月島中央署に派遣されてきた。ところが、捜査の指揮を執ることになった金子はどういうわけか、捜査を円滑に進めるために事故の線で動け、との指示を出す。 やがて、糸村は相馬の部屋で見つけたある作品の台本を手掛かりに、玉木と被害者の意外な接点を発見。それを受けて麻理子や付き人の永井涼子(高岡早紀)、玉木らに聞き込みを行った結果、刑事課メンバーの間では「玉木が犯人なのでは…?」との見方が強まる。ところが、なぜか森田は容疑者として、麻理子の主演映画に出演している新人女優・愛川みちる(尾高杏奈)の名前を挙げ…!? 一方、森田に睨まれながらも遺留品のハーモニカにこだわり続ける糸村は、ある映像を観て違和感を覚えることに。改めてハーモニカを観察した糸村は、そこから事件の思わぬ側面を見出す!
廃ビルで爆発が発生。新人女優・愛川みちるのチーフマネージャー・大森恵(大家由祐子)が全身に火傷を負い、意識不明の重体に陥った。大森は何者かにロープで両手足を縛られており、現場には時限爆弾の欠片が残されていた。身も凍るような事件を起こした犯人を一刻も早く捕まえようと、月島中央署の面々は爆発物の解析と遺留品の洗い出しを急ごうとする。そんな中、糸村聡(上川隆也)は現場で見つけたルビーに固執。鑑定のために宝石商のもとへと足を運んだ糸村は、このルビーが科学的に合成された石で、露店などで売られている指輪によく使われる偽物であることを知る。 その後、糸村は大森が勤務するモデル事務所の社長・筧英雄(斎藤歩)を訪問。筧に遺留品のルビーを見せるが、見たことがないとの答えが返ってくる。となれば、ルビーは犯人が落としていったものである可能性も高い…。そんな中、糸村は遺留品と同じルビーの指輪を身につけたモデル・長澤絵里(逢沢りな)の写真を発見。だが、絵里は1カ月前に自殺を図り、すでにこの世を去っていた! 時を同じくして、大森の口座にこの1カ月で、合計500万円もの大金が振り込まれていることが判明。仙堂卓巳(正名僕蔵)と遠山修介(眞島秀和)はこの不審な入金も事件に何らかの関係があるのではないか、とにらむが…!? さまざまな証言から絵里の自殺に疑問を抱いた糸村は、彼女の実家へ。絵里が亡くなったときの遺留品の中から、捜査を大きく進展させる"あるもの"を発見する! 一方、警視庁捜査一課から月島中央署に派遣されている森田宗介(西村雅彦)は、前回の撮
キャバクラ嬢の宗方栞(松本若菜)が商社マン・汐見悟志(和泉崇司)とともに、自室マンションで首を吊って死んでいるのを、栞の叔母・宗方咲枝(松浦佐知子)が発見。咲枝は印章店を営む夫・宗方慶一(山田明郷)とともに、幼いころ母に蒸発され、父もすでに病で亡くした栞のことを、いつも気に掛けていた。この日も咲枝は栞と連絡を取れなかったため、様子を見に来たという。 死体が発見された部屋には、パソコンで打たれた文面に2人分の血判が添えられた遺書が残されていた。その内容から、どうやら栞と悟志は心中したらしい。だが、捜査のために部屋を訪れた糸村聡(上川隆也)は、台所に調理器具が一切ないことに引っかかる。そして何よりも糸村の興味を引いたのは、悟志の上着に入っていたプレゼントの箱だった。栞へのプレゼントだと思われるその箱の中には香水が入っていたが、不可解なことに箱が開けられた形跡はなかったからだ。 栞と悟志の死は心中事件として片づけられることになったが、今回の一件が殺人事件だと直感していた糸村は単独で捜査を続行。悟志が香水を買った店を訪れ、彼が以前にも同じ香水を買っていたことを知る。そのころ、月島中央署の刑事課にも不審な証言が飛び込んできた。悟志は前途洋洋の有望株社員で、上司も同僚もみな「今回の心中はおかしい」と口を揃えているというのだ。しかも、悟志には橘千晶(小林涼子)という婚約者がおり、一方の栞も新庄彰俊(安居剣一郎)というホストと交際していたというではないか! やはり、これは心中に見せかけた殺人事件なのか…!? 月島中央署の面
ある日の深夜――。カリスマ数学教師・安西俊明(北見敏之)が勤務先である名門女子高の講師室において、鋭利な刃物で切りつけられて絶命。そばには凶器と思われるカッターナイフが落ちており、財布からは現金が抜き取られていた。しかも不可解なことに、灰皿には紙を燃やしたような灰が残っており、被害者の手にも微量の灰が付着していたのだ。 そんな中、現場を検証した糸村聡(上川隆也)は、部屋の一角に目を留める。そこには、被害者の持ち物である中国茶用の茶碗が2つ置いてあった。だが、室内にコーヒーはあったものの、中国茶の茶葉は見当たらない。コーヒー党と思われる被害者が、なぜ中国茶用の茶碗など持っていたのか…!? 理由が気になって仕方がない糸村は、フリースクールの教師をしている被害者の息子・安西和也(黄川田将也)に茶碗を見せることに。だが、和也は見覚えがないという。なんでも大学受験に失敗して以来、エリート育成のみに価値を見出す俊明に切り捨てられ、絶縁状態だったそうだ。 一方、入校者名簿に目を通した森田宗介(西村雅彦)は、生徒の保護者・大橋良一(山中敦史)と教科書の販売業者・久保栄司(少路勇介)が最近、何度も俊明を訪問していた事実を掴む。時を同じくして、俊明が良一の娘・大橋香菜(荒井萌)と頻繁に携帯電話で連絡を取っていたことも判明。良一が“あること”で俊明と揉めていたことも明らかになる。しかも、香菜は事件当日から謎の失踪を遂げており…!? 月島中央署の面々が香菜を重要参考人として捜索する中、糸村は相変わらず茶碗に固執。東奔西走の末、雨宮玲
日本を代表する画匠を父に持つ、売れっ子画家・九条美千代(矢田亜希子)の自宅アトリエで、アシスタントの峰岸百合子(吉田羊)が何者かに刺殺された。美千代の個展の準備のため、泊まり込みで作業をしていたところ、襲われたらしい。しかも、美千代は事件が起こった夜からどこかへ出掛けたまま、家には戻ってきていなかった…。美千代の行動をいぶかしがる月島中央署の面々。そんななか、被害者の鞄の中身を改めた糸村聡(上川隆也)は、意図的に折られたと思われる絵筆に注目する。画家のアシスタントがなぜ、大事な商売道具を折ったりしたのか…。気になって仕方がない糸村は、絵筆を鑑定にかけることに。 ちょうどそのころ、美千代が自宅に戻ってきた。森田宗介(西村雅彦)と横山恵一(波岡一喜)は急いで九条家へ。美千代によれば、彼女は事件当夜、百合子をアトリエに残して飲みに出掛け、そのまま近場のホテルに宿泊したという。話を聞きながら、美千代がはめている手袋と、何かを隠そうとしているような美千代の母・九条美紀(姿晴香)の態度が引っ掛かる森田。そんな彼に、事件の第一発見者で家政婦の長峰妙子(山口美也子)がこっそり、「気になる人物がいる」と告げ…! 月島中央署の面々はやがて、美千代と百合子の"知られざる関係"にまつわる噂を入手。美千代が犯人ではないか…との見方が強まるが、必ずしもそうとは言い切れない様々な証言や人間関係が次々と浮上し、捜査は困難を極めていく。一方、折れた絵筆から検出された物質と、百合子のアパートで見つけた"あるもの"の接点を見出した糸村は、事件の裏に
不動産会社の御曹司で、同社の副社長・高梨一弥(滝直希)が、自宅マンション近くで殺された! 月島中央署の面々は遺体発見現場へ急行。だが、凶器どころか、犯人特定の手掛かりとなる指紋や足跡も一切残されていなかった。そんな状況下で、糸村聡(上川隆也)は茂みの中から、包装紙にくるまれたシーサーの置物を発見。続けて、被害者の財布を改めた糸村は首を傾げる。財布自体はセレブらしい高価なものであったが、肝心の中身の金額は少なく、商店街のスタンプカードが入っていた。しかも、被害者がそのスタンプカードで、500円の無料券と引き換えるためのポイントを集めている形跡もあったのだ。 月島中央署の面々が聞き込み捜査を進めていくと、被害者の妻・優香(水谷妃里)や父・徹弥(谷本一)らの証言から、高梨は昔から女性関係が派手だったことが判明。殺される前日まで出かけていた沖縄旅行も、実は竹下友那(山本紗也加)というエステティシャンとの不倫旅行だった。しかも旅行から戻って以降、友那は消息を絶っているばかりか、イベント会社の社長・西岡毅(RIKIYA)という婚約者がいたというではないか! 月島中央署の面々は友那をめぐるトラブルを視野に入れ、捜査を続行することに。 やがて、高梨の身辺を調べるうち、結城美奈世(浅見れいな)という女性が捜査線上に浮かび上がる。糸村と刑事課長の水沢響子(斉藤由貴)は、美奈世を訪問。美奈世が高梨との間に駿(藤本哉汰)という子をもうけたものの、高梨とはすでに絶縁状態だということを知る。しかも、遺留品のスタンプカードは彼女の自宅近くの商店街の
クラブホステスの島崎未紗(岩佐真悠子)が自宅で絞殺された。被害者はかつて老舗テーラーを営む夫・島崎真彦(岡田浩暉)とその父・島崎幸男(山本學)と三人暮らしだったが、現在は一人暮らし。真彦は現在老人ホームにいる幸男と折り合いが悪く、5年前に家出し、それ以来店も閉めてしまっていた。月島中央署の面々は、さしあたって真彦の行方を追うことに。そんななか、糸村聡(上川隆也)の目だけは、まったく違う矛先に向けられる。それは、被害者のバッグの中にあったシュシュ。被害者はショートカットで、髪を束ねる必要などないはずなのに、なぜシュシュを持ち歩いていたのか!? 糸村はその理由が気になってならない。 そんな折、糸村は刑事課長の水沢響子(斉藤由貴)とともに、被害者と付き合いのあった子供服専門店を訪問。経営者の仁科菜摘(中島ひろ子)から、未紗にしつこく結婚を迫っていた男性がいたこと、シュシュが未紗の手作りの品ではないかとの情報を掴む。どうやら未紗はこの店に、手作りのシュシュを提供していたらしい。 ちょうどそのころ、真彦が高校時代の同級生・山本和也(松田賢二)の経営するメンズアパレル企業で働いていることが判明。しかし奇妙なことに、真彦は事件当日から欠勤していた。森田宗介(西村雅彦)はさっそく真彦の自宅に押しかけ、事情を聴くことに。真彦は事件当日に"ある目的"があって未紗を訪ねていたが、事件とは無関係だと主張。だが、森田は真彦が放った一言に引っかかり…。 一方、菜摘の店に置いてあったシュシュを持ち帰り、遺留品のシュシュと見比べた糸村は、あ
森田宗介(西村雅彦)が時おり和菓子店を訪れ、パート店員・長島弥生(酒井美紀)と談笑していることを知った仙堂卓巳(正名僕蔵)は、いつも高圧的な森田の弱みを握ろうと画策。同僚刑事・遠山修介(眞島秀和)を引き連れ、森田を尾行する。そのときだ。2人は偽造クレジットカードの取引現場に遭遇。だが、カードを買った男の一人を除き、全員取り逃がしてしまう。その翌日、偽造カードを売った男・岡野太一(村田充)の変死体が、月島中央署管内で見つかった! 遺留品を改めた糸村聡(上川隆也)は、前日の取引で得たはずの金が消えていることを発見。さらに、現場に落ちていた水上バスのチケットが気になってしまう。そのチケットにはなぜか、茶色い染みが付着していた…。 さっそく特捜本部が設置され、月島中央署と警視庁捜査一課の面々は捜査を開始。まもなく、もうひとつの殺人事件が発覚する。新人作家・浅井徹(伊勢谷能宣)が自宅で殺されていたのだ。岡野が生前、浅井との間に“あるトラブル”を抱えていたとの情報から、岡野=犯人説が浮上。だが、殺人の動機としては弱すぎる感が否めず、捜査員たちはどうも釈然としない。 一方、水上バスのチケットに付いていた指紋が特許庁職員・三枝達也(鈴木浩介)のものだという事実を掴んだ糸村は、彼のもとを訪問。だが、糸村からその報告を受けた森田と管理官・金子丈弥(小木茂光)は、瞬時に顔色を変える。さらに、糸村の案内で三枝の自宅を訪れた森田は、彼が不在であることを確かめると、どういうわけか弥生の自宅へ。実は森田らと三枝、弥生の間には“今なお消し
私が岡野太一(村田充)を殺しました――。糸村聡(上川隆也)に電話をかけ、自らの罪を告白した直後、特許庁職員・三枝達也(鈴木浩介)が自殺を図った。警視庁捜査一課の管理官・金子丈弥(小木茂光)は容疑者をみすみす死なせてしまった責任を、糸村ひとりに負わせようと画策する。そんななか、糸村が姿を消した! 月島中央署の面々は糸村の行方を追うと同時に、岡野が盗作だと訴えていた新人作家・浅井徹(伊勢谷能宣)のケータイ小説について、さらに詳しく調べることに。三枝の娘・長島明日香(石井萌々果)が誘拐された2年前の事件をベースにしたと思われる同小説には、「被害者の少女が誘拐犯のひとりを射殺した」という驚愕の記述があったからだ! 一方、三枝が自ら命を絶ったとは信じがたい糸村は、ふたたび三枝が亡くなった現場へ。執念深く現場を調べた結果、“ある重要な証拠”を発見する…! ところが、すでに容疑者が自殺したと公式発表してしまった警視庁にとって、糸村の身勝手な再捜査は顔に泥を塗られるようなもの。怒りを爆発させた金子は、糸村に1カ月の謹慎処分を言い渡し、警察バッジを取り上げてしまう! しかし、月島中央署の面々は糸村の名誉を挽回するため、再捜査を強行しようと立ち上がる。一方、岡野殺しの動機を尋ねられた三枝が最期に遺した「森の中に隠れています」という言葉と、鞄の中にあった“赤いキャンディーだけが入ったドロップ缶”の存在が、ずっと心に引っ掛かっている糸村は…!?
関西財界の大物・深谷成章(山田明郷)が、京都市内の自宅で毒殺された。発見時、邸宅にいたのは、成章の妻・美幸(福井裕子)、百貨店の社長を務める長男・尚一(草野イニ)、フィットネスクラブを経営する長女・佳菜子(山田キヌヲ)、画廊を営む次男・俊介(永野宗典)、それに、メイドの奥田彩月(中山忍)と美川依子(吉川依吹)。深谷家では以前から家族が相続をめぐって対立しており、中でも時価3億円といわれる、夭折の画家・中森司郎が遺した名画『黄昏』は、3兄妹それぞれが手に入れたがっている成章秘蔵の品だった。 “特別捜査対策室”メンバーとともに臨場した糸村聡(上川隆也)は、現場から1本のスプーンを見つける。殺された成章は自身も油絵をたしなんでいたようだったが、そのスプーンは画材を入れる木箱の中に大切そうに保管されていたのだ。いったい、なぜスプーンが画材の中に…!? 疑問を抱いた糸村は、捜査を開始。科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)の鑑定により、そのスプーンには微量の絵の具とペインティングオイルが付着していたことがわかる。殺された成章は、スプーンで絵を描いていたのだろうか…。 そんな折、毒物が混入された紅茶ポットから、意外な人物の指紋が発見され、捜査は急展開! しかも、古美術鑑定の重鎮・園田蓮(柄本明)の存在が、事件の背後に見え隠れしてくる。園田は過去の事件で、佐倉路花(戸田恵子)が黒幕とにらんだ狡猾な男だったが…!?
居酒屋チェーンを全国展開する外食産業の社員・姫野美那子(加藤貴子)が、自社のキッチン工房で頭から血を流して死んでいるのが見つかった。臨場した糸村聡(上川隆也)は、被害者のバッグの中に古びたパペット人形があるのを発見。美那子は独身で子どももいないため、なぜパペットを持ち歩いていたのだろうか…。さっそくパペット人形を糸口に独自の捜査をはじめた糸村のマイペースぶりに、特別捜査対策室に異動してきたばかりの若手刑事・沖田悟(戸塚純貴)はただただ驚く。 そんな中、美那子は事件当日、“幻の銘酒”を作る老舗酒蔵の若き女性社長・野澤ひかり(阿部純子)と会っていたことがわかる。最近人気の宅配メニューの開発責任者だった美那子は、酒蔵に業務提携を持ちかけていたが、亡き父たちが築き上げた伝統の味を守りたいひかりはきっぱり断ったと話す。だが、美那子は上司に「まだ交渉の切り札がある」と打ち明けていた事実が判明。美那子が秘めていた“切り札”とはいったい…!? やがてパペットから浮かび上がった切なくも衝撃の真実とは…!?
雑木林の土中から、女性の射殺体が発見された。臨場した特別捜査対策室のリーダー・佐倉路花(戸田恵子)は、遺体の顔を見て驚く。殺され、埋められていたのは、路花の亡き友人・前園慶介(東根作寿英)の妹で、元警察官の由紀(黒川智花)だったのだ。 一方、糸村聡(上川隆也)は、遺体のポケットの中からハンカチに包まれた、厚手の紙を発見する。少々いびつな形をしたそれは一見、和紙のようだったが、科捜研の研究員・村木繁(甲本雅裕)の鑑定によるとパルプを原料としており、和紙とは違うという。 由紀はかつて所轄署の地域課に勤務していたが、10年前、慶介の死とともに警察を辞め、数年前からカメラマン・高峰英作(湯江タケユキ)の事務所で働いていたらしい。やがて、由紀の命を奪った銃が先週、大阪で起きた暴力団員の銃撃事件で使われたものと判明! それを知った路花は単独でどこかに出かけていくが――!? 慶介・由紀の兄妹、路花の間に過去、何があったのか…!? そしてなぜ由紀は殺されたのか…!? 一片の紙を手がかりに、糸村が思いもよらぬ真実を浮かび上がらせていく…。
バーのママ・中松里香子(朝海ひかる)が、店内で殺されているのが見つかった。前日の閉店後に何者かに刺されたようだったが、臨場した糸村聡(上川隆也)は被害者が古びた銀のマドラーを握りしめていることに気づく。先端が小さなスプーン状で、その反対側は鉛筆の芯のように尖っている、少々変わった形のマドラーだった。 まもなく里香子の本名は“川端葉子”で、彼女は22年前、福岡市内で料亭の板前が殺された事件の容疑者として指名手配されていたことが判明。バーのオーナーである梶木邦昭(小林勝也)は6年前に彼女を雇い入れた際、身元は確認しなかったと話すが、彼女の所在に気づいた22年前の事件関係者による復讐なのだろうか…。また、科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)の鑑定の結果、凶器の包丁から被害者以外の血液がわずかに検出され、犯行の際、犯人は自らの手を傷つけた可能性が高いこともわかった。 そんな中、バーのカウンターにネイルサロンの名刺が貼ってあることに気づいた糸村と神崎莉緒(栗山千明)は、サロンの店長・小川深春(工藤遥)を訪問。深春は、里香子が来店したことはあるものの彼女のこともマドラーのこともわからないと証言する。だが、深春は手のひらをケガしている様子で…!?
雨宮宏(永井大)がランニング中、男性の撲殺死体を発見した。臨場した糸村聡(上川隆也)は、被害者のカバンから1枚の紙を見つける。そこには、雑誌を切り抜いた文字で「“京都名所マラソン”を中止しろ。中止しなければ多くの人間が死ぬことになる」と記されていた。1週間後に開催される京都名所マラソンは “京都のトランプ”と揶揄される“ホテル王”倉持俊(冨家規政)が主催する一大イベントで、実は雨宮も参加予定だった。糸村はまた、被害者のポケットから巾着袋を発見。中には直径15センチほどの輪状にした紐が入っており、興味を抱いた糸村はその輪っかがいったい何なのか、捜査をはじめる。 まもなく遺体の身元が21年前、強盗目的で女子大学生を殺害した前科のある稲葉祐介(長谷川朝晴)と判明。さらに先月、マラソン事務局に同様の脅迫状が届き、直後、コースの一角で爆破騒ぎが起きていたことがわかる。稲葉こそ爆破事件を起こした犯人なのだろうか!? そんな中、是が非でもマラソンを開催したい倉持が自ら特対に現れ、事件を公にするなと牽制する。そんな脅しに屈せず、倉持と稲葉の関係を調べはじめた特対メンバーは、倉持の妻で元人気アナウンサーの碧(霧島れいか)の現在の様子を知って衝撃を受けて…!?
ジャズサックス界のトッププレイヤー・新庄リュウ(葛山信吾)がステージで演奏中、突如、苦悶し絶命する事件が起きた。死因は毒物による中毒死と判明するが、どこに毒が仕込まれていたのかすぐには特定できず、鑑定の結果待ちの状況だった。そんな中、糸村聡(上川隆也)は遺体のポケットから、小さなケースに入った人差し指大の薄い板を4枚見つける。それはサックスを吹くときにマウスピースにつける”リード”のようだったが、『2/10』『2/11』『2/15』『5/3』という謎の数字がそれぞれ記入されていた。 新庄の付き人で、自身もサックスを吹くという満島拓斗(小野塚勇人)に聞いたところ、その数字はリードを使いはじめた日付だとわかる。リードは消耗品で寿命が限られているため、新庄は期限の目安にと、常に使用開始日を書き込んでいたらしい。となると、最近――つまり2月に使いはじめた3枚のほかに、5月に下ろしたリードが混じっていることになる。なぜ新庄は半年以上も前の古いリードを持っていたのか、糸村は疑問に思う。 また、拓斗によると、新庄は次のニューヨーク公演でバンドメンバーをひとり入れ替えると宣言していたという。外されるメンバーが、憎しみから犯行に及んだのだろうか…。バンド内の人間関係を調べたところ、ピアノ奏者の棚橋詠美(小橋めぐみ)が新庄と恋人関係にあったと判明。さらに、拓斗がプロデビューのチャンスを新庄に潰された事実も浮上し…!?
一月前に閉店した飲食店で、暴力団幹部・金子仁(本宮泰風)の刺殺体が見つかった。元店長の久保田英二(増田修一朗)が備品整理のため店を訪れたところ、遺体を発見したという。臨場した糸村聡(上川隆也)は、現場で2つに割れたクルミ大の石を発見。何の変哲もなく、しかも2つに割れた石を暴力団幹部がなぜ持ち歩いていたのか、疑問を抱く。 まもなく、金子が5年前、敵対する組織に狙われた組長をかばって左胸に被弾した過去が判明。このとき、金子が左胸に入れていた小石に弾丸が当たって一命をとりとめたため、“不死身の金子”とよばれるようになったらしい。以来、金子はその石をお守り代わりに持ち歩いていたらしく、石は事件とは無関係と思われた。 それでも石の“意味”を探ってあちこち訪ね歩いていた糸村は、偶然ひとりの青年・掛川春人(濱田龍臣)と出会う。春人は中学のときに母が他界、15歳で施設を逃げ出してからはアルバイトで食いつないできたと、糸村に天涯孤独の身の上を語る。その時既に、彼は「危険なバイト」へと手を伸ばし始めていた様で…!? その矢先、捜査は急展開! 先日、内勤に異動した岩田信之(梶原善)が特別捜査対策室に衝撃の情報を持って来るとともに、捜査線上にひとりの女性・末永節子(根岸季衣)が浮上する…。やがて、“割れた石”が、バラバラな事件のピースを奇しくもつなぎあわせていくことに
撮影所内のオープンセットで若い女性の絞殺体が見つかった。臨場した糸村聡(上川隆也)は、被害者が所持していたお手玉を発見。シャンシャンと澄んだ音が鳴る、その赤いお手玉に興味をそそられる。 事件発生時、撮影所では人気アクション時代劇シリーズの最新作を撮影中で、主演女優・大峰恵(高梨臨)が遺体を発見したという。恵の母で事務所の社長・洋子(大家由祐子)は撮影中止を要請するが、恵は頑なに続行を主張。監督の水木俊彦(阪田マサノブ)にも直談判していた。 まもなく被害者の身元は、卒業を間近に控えた大阪府在住の女子大学生・西沢紗香(大幡しえり)と判明。彼女は撮影所の前を通りかかったプロデューサーに「恵の撮影を見学したい」と頼み込み、撮影所に入れてもらったことがわかる。 そんな中、糸村は遺留品のお手玉を解体し、小豆のほかに小さな爪のような金具を発見。それは足袋の留め具“コハゼ”だった。何故そんなものがお手玉の中に入っていたのか…? その矢先、なんとシリーズ第1作でもスタッフが死亡していたという情報が浮上。やがて、紗香が暴露本を数多く刊行している出版社に就職内定をもらっていたことが判明。さらに、彼女は「撮影所に“潜入取材”に行く」ことを友人にほのめかしていたようで…!?
休日、科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)と登山を楽しんだ糸村聡(上川隆也)。日没が近くなったため避難小屋で一晩明かすことに決めるが、なんとたどり着いた山小屋で男の遺体を発見する。傷の状態から察するに、山から滑落し、なんとか懸命に小屋までたどり着いたものの力尽きてしまったようだ。所持品から、身元は貿易会社の社員・瀬川彰(橋本淳)と判明。糸村はまた、瀬川が所持していたリュックの奥底から、緑色のキャンドルを見つける。 そんなとき、小屋にひとりの美女が駆け込んできた。“貴子”(青山倫子)と名乗るその女性も下山しそびれてしまったと話し、携帯用のミルを使って2人においしいコーヒーを入れてくれた。その後、ランタンのオイルが切れたため、やむなく瀬川の遺品である緑のキャンドルを使用したところ、なんとも不思議な香りが漂いはじめ、それがアロマキャンドルだったことが判明。糸村は、瀬川がなぜ登山にアロマキャンドルを持ってきたのか、疑問を抱く…。 その後、瀬川の勤務先の社長・吉井寿樹(中山祐一朗)が遺体確認にやって来た。吉井によると、瀬川の父は少年鑑別所の法務官だったが15年前、コンビニ強盗犯に遭遇し刺殺されたという。瀬川は当初、父を殺した男が出所したら復讐すると決意し荒んだ生活を送っていたが、最近は立ち直り、吉井のもとで真面目に働いていたらしい。 まもなく瀬川は死の当日、恋人の並木優香(野村麻純)と登山するつもりだったが、優香がドタキャンした事実が発覚。捜査に加わった沖田悟(戸塚純貴)は、恋人が死んだのに悲しむそぶりすらない優香を疑うが…!? そのころ、貴子のことが忘れられない村木は、彼女が営むカフェを探し当てて…!?
家出人探し専門の私立探偵・西野伸太郎(片桐仁)が、自身の事務所で刺殺されているのが見つかった。臨場した糸村聡(上川隆也)は、サイドボードにあった花瓶の中から思いもよらぬものを発見して驚愕する。糸村が見つけたのは、なんと人間の頭蓋骨の一部――。さらに驚いたのは、それが約200年前のものだという事実! 科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)の鑑定の結果、その頭蓋骨が江戸時代後期のものとわかったのだ。 第一発見者はテレビ局のプロデューサーで、先日、情報番組で西野を取り上げたところ、放送後、テレビ局に「西野は金だけ受け取って、家出人探しをしていない詐欺師だ」という匿名の告発メールが届いたため確認に来たという。 被害者は依頼人とのトラブルが原因で殺害されたのだろうか!? まずは西野が死の直前まで請け負っていた5件の依頼者を当たることにした、”特対”メンバー。糸村は依頼人のひとり、考古学教授の大山国広(モロ師岡)のもとを訪ねる。 大山とその妻・容子(山下容莉枝)は、家出した娘・環奈(佐竹桃華)の捜索を西野に頼んだことを認め、先週、西野が環奈を発見し連れ戻してくれたことへの感謝を語る。だが、容子が出してくれた茶菓子が、殺害現場にあった菓子折りと同じ店のものだと気づいた神崎莉緒(栗山千明)は、夫妻に不審を抱き…。そんな中、テレビ局にメールを送った人物が発覚する。それは5人の依頼者のうちのひとりで…!?
災害・気象情報の配信や避難所の運営など防災に特化したベンチャー企業“京都レスキューサービス(KRS)”の社長・吉原弘樹(阿部亮平)が、山間の渓流で遺体となって見つかった。事件の夜は、京都市内で集中豪雨が発生。吉原は土砂降りの中、登山客を捜索している最中に何者かに襲われたものと思われた。 臨場した糸村聡(上川隆也)は、吉原の手首に笛が巻きつけられているのに気づく。それは被災時に救助を呼ぶための“レスキューホイッスル”だったが、糸村は吉原がさらに首から古いホイッスルを下げていたことを発見。吉原はなぜ2つもホイッスルを携帯していたのか、疑問を抱く。 吉原が捜していた男はいまだ行方をくらましたままで、神崎莉緒(栗山千明)ら“特別捜査対策室”メンバーは彼の犯行を怪しみ、捜査を開始する…。 やがて捜査線上には、KRSの副社長・星野菜美(佐津川愛美)や、避難所に居合わせた大学生・五条慶太(押田岳)も浮上する…。古びたホイッスルから糸村が導き出した、事件の思いもよらぬ真相とは…?
防災ベンチャー企業“京都レスキューサービス(KRS)”の社長・吉原弘樹(阿部亮平)が殺害された数日後――副社長・星野菜美(佐津川愛美)の父・一男(中原丈雄)が自宅で死んでいるのが見つかった。 糸村聡(上川隆也)は、現場に残されていた手作りのキャラメルに興味を抱くが、甘さの中に苦味が広がる絶妙な味わいにビックリ。なんと、そのキャラメルには“ワサビ”が使われていたのだ。 現場には、吉原を殺めたのは自分であり、すべては菜美を思ってのことだったと記した遺書が残されており、罪の意識に苛まれた一男が自ら毒物を飲んで命を絶ったものと思われた。しかし、糸村が見つけたある物証から、何者かが吉原殺しの罪をきせた上で自殺に見せかけて一男を殺害した可能性が浮上、特別捜査対策室のメンバーは連続殺人として改めて捜査を開始する。 ところがその矢先、一男がひた隠してきた衝撃の事実が発覚!糸村はキャラメルに使われていたワサビを手がかりに、連続殺人の真相、そしてその背後に秘められていた思いもよらぬ事件の存在を突き止めていく――!
人通りの少ない路地で、若い男性の遺体が見つかった。”特別捜査対策室”のリーダー・佐倉路花(戸田恵子)は、被害者の顔を見てがく然とする。殺されていたのは、少年時代、路花が逮捕した山下駆(入江甚儀)だったのだ。窃盗の常習犯だった駆はその後、少年院に収容されたが、路花の支援もあって更生し、現在は清掃作業員として働いていた。遺留品を調べた糸村聡(上川隆也)は、駆の財布の中からキャラクターが印刷された古いカードを見つける。それはかつて子どもたちの間で大ブームを巻き起こした、チョコレート菓子のおまけだった…。 まもなく、事件当日、現場近くの料亭で駆が”見合い”していたという情報が浮上する。だが、確認したところ、料亭にいたのは駆ではなく、出版社の若き副社長・井野脇透(入江甚儀・2役)だと判明する。しかし、その矢先、透と対面した糸村たちは驚愕! なんと透は駆と瓜二つ…。実は、2人は双子の兄弟だったのだ。透によると、兄弟は幼いころ施設で暮らしていたが、透だけが出版社を経営する夫婦のもとに引き取られたという。もしや過去の確執からトラブルとなり、透が駆を殺害したのか――。糸村は遺留品のカードから、事件の奥底に潜む思いもよらぬ真実を導き出していく…。
子ども向け体操スクールに所属するインストラクター・川井公一(堀井新太)が、教室内で死んでいるのが見つかった。前夜、何者かに突き飛ばされ、鉄棒で後頭部を強打したものと思われた。臨場した糸村聡(上川隆也)は、川井の所持品の中から合格祈願の鉛筆を発見。その鉛筆には指をかける部分にえぐったような傷がついており、糸村はいったいなぜその場所に傷があるのか首をかしげる。 捜査をはじめた糸村は、川井の部屋を訪ねてきた小学2年生の少女・富池万理華(小山紗愛)と出会う。万理華は幼稚園時代に川井に体操を習っており、教室を辞めた今も彼を慕い、“交換ノート”を交わしていると話す。また、万理華は、母・琴音(前田亜季)が川井と交際していることも打ち明ける。琴音は実家の呉服店の女将として働きながら、女手ひとつで万理華を育てるシングルマザーだった。 ところが、琴音に事情を聴いたところ、川井とは1カ月ほど前に別れたと告白。万理華にそのことを言い出せずにいるだけで、最近は会っていないと証言する。だがその矢先、琴音の家族の過去に川井が大きく関わっていたことが発覚! 捜査は急展開を迎えることとなり…!?
路地裏に設置された大型ゴミ箱に、男性の死体が遺棄されているのが見つかった。所持していたパスポートから、遺体の身元はシンガポールに長期滞在していた平中智樹(田中俊介)と判明。日本には1週間前、3年ぶりに帰国したようだった。糸村聡(上川隆也)はジャケットの胸ポケットから、先端に小さい穴があいた細長いプラスチック片を発見、それがいったい何なのか見当もつかず、首をかしげる。 まもなく、平中は人気フリマアプリ“ヌボル”を運営するベンチャー企業の創業者であることが判明。しかし、平中は10年前、現社長・若尾峻(石黒英雄)によって会社から追い出されていたこともわかった。折しも、ヌボルは個人情報流出問題が取り沙汰されて利用者離れが加速している状況。平中は、危機に陥ったヌボルを若尾から取り返すため日本に戻ってきたのだろうか…。 そんな中、糸村たちは平中が帰国した日の夜、若尾の妻・恵美香(小宮有紗)と会っていたことをつかむ。追放された創業者と、現社長の妻――いったい2人の関係とは…!? さらに現場に残っていた繊維片から、衝撃の真実が浮かび上がるが…!?
高級有料老人ホームのスタッフ・内藤明日香(高田里穂)が、公園の階段から突き落とされて死んでいるのが見つかった。死因は脳挫傷だったが、首には索状痕も残されており、転落する直前、何者かに首を絞められたようだった。 糸村聡(上川隆也)は、遺留品から使い古された軍手を見つける。左右それぞれ2枚重ねになっており、焦げた指先からは、ほのかに抹茶の香りがした。勤務先に聞いたところ、明日香の業務とは無関係と判明。彼女がこの軍手をどんな用途で使っていたのか、糸村は疑問を抱く。 捜査を進めたところ、明日香はホーム入居者の磯貝早苗(藤真利子)と、実の母娘のように仲良く交流していたとわかる。早苗は事件当夜、1時間ほどホームを留守にしていたが、散歩がてら近所のコンビニエンスストアまで出かけただけだと話す。また、明日香と同じアパートの住民によると事件の夜、彼女の部屋の前で交際相手らしき男が待ちぶせしていたという不穏な情報も浮上する。 その矢先、明日香の前職がパティシエであり、当時は自分の店を持つという夢に向かって邁進していたことがわかる。彼女はいったいなぜ夢をあきらめたのか!? 明日香のパティシエ時代を調べた糸村は2年前、意外な事件が起きていたことを知って…!?
不動産会社を営む細野茂雄(渡辺裕之)が事務所で殺害されているのが見つかった。細野は最近、ある動画がSNSで拡散され炎上した話題の人物だった。実は、細野が暮らす高級住宅街に、罪を犯した少年少女が更生のために通う“児童自立支援センター”の建設計画が持ち上がっていたのだが、反対派の急先鋒である細野は住民説明会で差別的な発言を口にし、批判を浴びていたのだ。 臨場した糸村聡(上川隆也)は、細野の左手の爪だけが短く切られていることに気づく。また、着衣のポケットからは爪切りが見つかり、彼が爪切りを持ち歩いていたこと、そしてその爪切りが通常のものとは少々形状が異なることに疑問を抱く。 糸村たちは、被害者と対立していたセンター建設推進派のメンバーを捜査。建設会社の営業本部長・黒沢辰夫や、センターの設計を手がけた若き建築士・杉崎涼介(一ノ瀬颯)などに事情を聴くが、誰も爪切りのことはわからないと話す。そんな中、細野には非行少年たちを憎む、悲しい理由があった事実が浮上して…。
アパートの一室で、住人の男性・楠見武(徳井優)が絞殺されているのが見つかった。臨場した糸村聡(上川隆也)は、楠見が手に透明の糸のようなものを握っていることに気づく。 まもなく、楠見に関して驚きの事実が浮上する。なんと彼の指紋が、未解決強盗事件の容疑者のものと一致したのだ。それは7年前、ある夫婦宅に強盗が押し入った事件で、犯人は宝石類を奪って逃走したが、心臓に持病を抱えていた被害者の妻がショックで発作を起こし、命を落とすという痛ましい事態を招いていた。当時、捜査を担当していた特別捜査対策室メンバー・雨宮宏(永井大)によると、その後、盗品が売りに出されることもなければ有力な容疑者が浮かぶこともなく、事件は迷宮入りしたという。 思いがけない形で捜査が進展し衝撃を受けた雨宮は、ひとりの青年を思い出す。その人物とは現在、焼き鳥店で働く宮平瞬(玉城裕規)。実は7年前の事件の際、瞬はジョギング中に悲鳴を聞いて被害者宅に助けに入り、犯人ともみあいになり負傷。そのときのケガにより彼はチャンスを失い、ボクサーとしての夢をあきらめていた。 奇しくも、楠見は瞬が働く焼き鳥店の常連客だったという新事実が発覚。雨宮から楠見が強盗犯だったと聞かされた瞬は驚きの表情を浮かべるものの、とっくに事件のことなど忘れていたと吹っ切れた様子で話すが…!?
組織犯罪対策ニ課の課の刑事・氷室翔太(崎山つばさ)が刺殺されているのが見つかった。臨場した神崎莉緒(栗山千明)はがく然。氷室は莉緒がかわいがっていた後輩で、数日前に久しぶりに会って食事したばかりだったのだ。糸村聡(上川隆也)は氷室が所持していた金のチェーンが気になるが、それが何かに付属するものなのか見当もつかない状態だった…。 氷室は生前、インサイダー情報を不正売買しているダークウェブサイトの組織“土竜(もぐら)”を追っていたことが判明。さらにここ数日の間に、舞妓の葉月(森日菜美)や元警察官の警備員・岩瀬隆介(津田寛治)に会いに行ったことがわかるが、事情を聴いたところ2人とも土竜などまったく知らない様子で、チェーンについては見たこともないと話す。 そんな中、氷室が過去の通り魔事件の捜査資料を頻繁に閲覧していた事実が浮上。氷室の死と土竜、通り魔事件――この3つの事件には、いったいどんな接点があるのか!? 懸命な捜査を続けた糸村たち特対メンバーは、やがて意外な人物に突き当たる。それは政界にも太いパイプを持つ大病院の院長・物部泰弘(高橋英樹)だったがーー!?
組織犯罪対策二課刑事・氷室翔太(崎山つばさ)が殺害された数日後――。元警察官の岩瀬隆介(津田寛治)が何者かに襲われた。現場に駆けつけた糸村聡(上川隆也)は、岩瀬が倒れていた場所に小さな折り鶴が落ちているのを見つける…。 亡くなった氷室は生前、インサイダー情報を不正売買するダークウェブサイトの組織“土竜(もぐら)”を追っていたが、岩瀬は5年前、婚約者が被害に遭った通り魔殺人事件の犯人・沢村直哉(渋谷謙人)について調べ続けていた。沢村は通り魔事件の半年後、河原で焼死体となって発見されたのだが、岩瀬は遺体が沢村本人なのか疑念を抱いていたようだ。氷室と岩瀬が最近、連絡を取っていたこともあり、糸村たち特別捜査対策室メンバーは2人を襲った犯人が同じ人物なのではないか、そしてその人物こそ土竜なのではないかとにらむ。 そんな中、科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)から衝撃の鑑定結果がもたらされる。なんと、折り鶴から思いもよらぬ人物の指紋が見つかったというのだ。いったいその指紋とは…!? そして懸命に捜査を進めた特対メンバーは、またしても大病院の院長・物部泰弘(高橋英樹)の存在に行き当たり…!? 刑事の死に端を発した複雑にからみあう事件の謎が、ついにすべて明らかに! 糸村が折り鶴から解き明かした、悲しくも切ない真相とは…!?
ある朝、月島中央署管轄内で女性の遺体が見つかった。身元を証明するものはすべて抜き取られていたが、遺留品の中にあった万年筆に彫られていた「N.SHIMADA」という文字を見た糸村聡(上川隆也)は、それが被害者の名前ではないかとにらむ。さらに、被害者の鞄の中にあった「鳥のブローチ」に興味を引かれた糸村は、出所を探るために単独捜査を開始。そんな中、万年筆に病院で使われる消毒液が付着していたことが判明する。さっそく糸村は聞き込みのため、管轄内の大病院・愛聖総合病院へ。そこで、被害者が同病院の看護師・嶋田夏美(佐藤康恵)だということを突き止める。 ところがその直後、院内に銃声が轟いた。武装した男4人組が病院に押し入り、立てこもったのだ! 男たちは入院中の銀行頭取・町村貴史(清水章吾)の身柄を拘束したかと思うと、町村と院内の人々の命を盾に、銀行へ10億円の身代金を要求。しかも、愛聖総合病院の院長・森川雅彦(升毅)の妻・あずさ(山下容莉枝)からの訴えで、院内には心臓手術を翌日に控えた愛娘・凛(須田琥珀)がいることも判明する…。うかつに手を出せなくなった水沢響子(斉藤由貴)ら月島中央署の面々、そして警視庁捜査一課の管理官・金子丈弥(小木茂光)。彼らは携帯電話で糸村と連絡を取りながら、事件の解決を試みる。 そんな中、とうとう犠牲者が出てしまった! 重篤患者である凛の安全を守るため、また犠牲者をこれ以上出さずに事件を解決するため、糸村は咄嗟に白衣を羽織り、医者のふりをして潜入捜査を開始するのだが…!? 武装グループが提示したタイムリミットは、