関西財界の大物・深谷成章(山田明郷)が、京都市内の自宅で毒殺された。発見時、邸宅にいたのは、成章の妻・美幸(福井裕子)、百貨店の社長を務める長男・尚一(草野イニ)、フィットネスクラブを経営する長女・佳菜子(山田キヌヲ)、画廊を営む次男・俊介(永野宗典)、それに、メイドの奥田彩月(中山忍)と美川依子(吉川依吹)。深谷家では以前から家族が相続をめぐって対立しており、中でも時価3億円といわれる、夭折の画家・中森司郎が遺した名画『黄昏』は、3兄妹それぞれが手に入れたがっている成章秘蔵の品だった。 “特別捜査対策室”メンバーとともに臨場した糸村聡(上川隆也)は、現場から1本のスプーンを見つける。殺された成章は自身も油絵をたしなんでいたようだったが、そのスプーンは画材を入れる木箱の中に大切そうに保管されていたのだ。いったい、なぜスプーンが画材の中に…!? 疑問を抱いた糸村は、捜査を開始。科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)の鑑定により、そのスプーンには微量の絵の具とペインティングオイルが付着していたことがわかる。殺された成章は、スプーンで絵を描いていたのだろうか…。 そんな折、毒物が混入された紅茶ポットから、意外な人物の指紋が発見され、捜査は急展開! しかも、古美術鑑定の重鎮・園田蓮(柄本明)の存在が、事件の背後に見え隠れしてくる。園田は過去の事件で、佐倉路花(戸田恵子)が黒幕とにらんだ狡猾な男だったが…!?