ある日の深夜――。カリスマ数学教師・安西俊明(北見敏之)が勤務先である名門女子高の講師室において、鋭利な刃物で切りつけられて絶命。そばには凶器と思われるカッターナイフが落ちており、財布からは現金が抜き取られていた。しかも不可解なことに、灰皿には紙を燃やしたような灰が残っており、被害者の手にも微量の灰が付着していたのだ。 そんな中、現場を検証した糸村聡(上川隆也)は、部屋の一角に目を留める。そこには、被害者の持ち物である中国茶用の茶碗が2つ置いてあった。だが、室内にコーヒーはあったものの、中国茶の茶葉は見当たらない。コーヒー党と思われる被害者が、なぜ中国茶用の茶碗など持っていたのか…!? 理由が気になって仕方がない糸村は、フリースクールの教師をしている被害者の息子・安西和也(黄川田将也)に茶碗を見せることに。だが、和也は見覚えがないという。なんでも大学受験に失敗して以来、エリート育成のみに価値を見出す俊明に切り捨てられ、絶縁状態だったそうだ。 一方、入校者名簿に目を通した森田宗介(西村雅彦)は、生徒の保護者・大橋良一(山中敦史)と教科書の販売業者・久保栄司(少路勇介)が最近、何度も俊明を訪問していた事実を掴む。時を同じくして、俊明が良一の娘・大橋香菜(荒井萌)と頻繁に携帯電話で連絡を取っていたことも判明。良一が“あること”で俊明と揉めていたことも明らかになる。しかも、香菜は事件当日から謎の失踪を遂げており…!? 月島中央署の面々が香菜を重要参考人として捜索する中、糸村は相変わらず茶碗に固執。東奔西走の末、雨宮玲