藤本愛(原田佳奈)という女性の遺体が、運河に係留してあった台船の上で発見された。愛は頭部および全身を強打しており、転落死の線が濃厚となる。さっそく月島中央署の面々は捜査を開始。佐久間裕司(八嶋智人)が台船の作業員から得た証言により、愛はどこかの橋から、隅田川上流~運河間を走行中だった船の上に転落した可能性が高まる。そんななか、糸村聡(上川隆也)はただひとり、20万円が入った封筒などとともに、遺留品のバッグの中に入っていたフラメンコ用のカスタネットが気になって仕方がない。なんで被害者はこんなものを持っていたんだろう…――糸村はその理由を探るべく、さっそく愛の母・藤本信江(藤真利子)にカスタネットを見せる。ところがその途端、信江の表情が曇った。愛はフラメンコ・ダンサーとなり、プロの道を目指していたのだが、そのことが原因で信江とはここ10年絶縁状態にあったというのだ。 その矢先のこと。愛が1カ月前、通い続けていたフラメンコ教室に退会届を提出していたことが判明する。当時、愛はコンクールで優勝を逃し、渇望していたフラメンコ留学の権利獲得のチャンスをふいにしたばかりだった…。ところがそこへ、意外な事実が発覚する。愛はフラメンコ・ダンサーとしての将来を賭けていたはずのコンクールで、ある人物に頼まれて八百長に加担していたというのだ! まもなく、糸村は愛がフラメンコショーを見せるレストランで踊っている映像を、動画サイトで発見。映像に収録されていたカスタネットの音に違和感を覚えた糸村は、刑事課課長・水沢響子(斉藤由貴)とともに日本音