"夜ト"は、デリバリーゴッドとして賽銭五円で人々の依頼を請け負っている宿無しの神様。相棒の伴音に「生理的にイヤ!」と言われ、ついに神器までいなくなってしまう。ある日、迷い猫を探している途中でトラックに轢かれそうになった夜トだが、「壱岐ひより」という少女に助けられる。
生きながらの妖”半妖”となってしまったひより。特異体質を直してもらおうと夜トに掛け合うも「神器が見つかるまでは無理」と相手にしてもらえない。仕方なく自分で神器探しを始めるひよりだが、誤って妖を連れてきてしまった。神器がなければ戦えない夜ト、住宅街を逃げ回る夜トの目に映ったのは雪のような死霊の姿で…。
夜トの新しい神器となった雪音。しかし待遇の悪さに不満は募るばかり。「俺の力見せてやる!」と言って、ひよりを呼びつけたはいいがおごってもらう始末。やっときた依頼の電話で向かった先は、なんと学問の神”天神様”のお社だった。格の違いに思わずひれ伏すひよりと雪音。どうやら受験シーズ ンで忙しいので手伝ってほしいという依頼であった。
相変わらず仕事のない夜トに雪音の為にもしっかりしてほしいと頼むひより。ふっと真剣な顔で「会わせたいやつがいる」と言って連れてこられたのは、 小福という女の子の家だった。実は「恵比寿小福」と言って、強面の”大黒”という神器もいた。そこへ久しぶりに夜トに依頼が入る。瞬間移動した先はビルの屋上、どうやら弾みで依頼人を突き落としちゃった!?
神器としての能力を発揮し始めた雪音。ひよりは夜トは保護者失格だとして、雪音を自分の家で預かることにする。久々の人間らしい生活に、 自分と生きている人間の違いを感じる雪音。ひよりと買い物に出かけた際に、ふとスケボーを棚から借りて乗り回すが「泥棒と一緒だ」と たしなめられてしまう。
徐々に”魔”が差し始める雪音。ついにスポーツショップでスケートボードを盗んでしまう。夜トに問い詰められ、咄嗟に「ひよりに買ってもらった」と嘘をついてしまう。気まずい雰囲気の3人のもとに、突如現れたのは最強の武神”毘沙門”だった。夜トの命を狙っており、複数の神器を扱い襲ってくる。ひよりが助けを求めに向かった先は―。
夜トvs毘沙門の一件は、風穴によって一旦先送りとなった。ひよりの家を出た雪音は天神を頼るが、「今のままじゃ雇えない」と断られてしまう。行く当てもないまま、どんどん魔が差していく雪音。それはヤスミとなって、主である夜トの体を蝕み始めていた。さらに、公園で一人佇む雪音の前に、夜トが“野良”と呼んでいた少女が現れて―。
夜トと雪音への新しい依頼人は、ひよりの中学校の生徒“萩原学”。同級生からのいじめに苦しんでいるのだが、泣き言ばかりで自分では行動を起こせないでいた。そんな学に対して、そして、中学校という生きていれば毎日通っていたであろう場所に対して雪音は何を想う・・・。
雪音が悪事を積み重ねたことにより、夜トはヤスミに冒されてしまい危険な状態に陥っていた。夜トを助けるためには、神器である雪音を“禊”にかけて、犯した罪を懺悔させなければならない。そのためには3人の神器が必要なのだが・・・
年末年始を迎え初詣に出かけたひよりは野良と遭遇してしまう。 不敵に笑う野良は面を付けた妖を使い、ひよりを突然襲ってきて・・・
ひよりの異変に動揺を隠せない夜ト。 元のひよりに戻る方法を探して奔走していると、突如現れたのは、 夜トがその昔行動をともにしていた禍津神(まがつかみ)“蠃蚌(らぼう)”だった。
「かけがえのない大切な仲間を取り戻すため・・・」 「かつて見た禍津神・夜トともう一度戦うため・・・」 夜トと蠃蚌(らぼう)は再び剣を交える――!!
賽銭“5円”で人助けをする自称“デリバリーゴッド”の夜トは、“神器”の雪音、“半妖”となった壱岐ひよりと共に、相変わらず貧乏でマイナーな神様として日々を過ごしていた。そんなある日、夜トは妖を斬り伏せた現場で一枚の“面”を見つける。一方、夜トの天敵である“最強武神”毘沙門は、抱える神器の数を増やし続けていた。身体への負担を心配する兆麻。それでも“死霊”を見捨てることの出来ない毘沙門は……
雪音に初めて同年代の友達ができた。喜ぶひよりや小福たち。しかし、打ち明けられない秘密が雪音にはあった。友達とは毘沙門の神器“鈴巴”だったのだ。神器として同じ境遇にある二人は、毎日のように顔を合わせて距離を縮めていく。草木の手入れが得意で、中でも一本の“桜の木”を大切にしている鈴巴。そこには彼の忘れられない一つの約束が秘められていた……。此岸と彼岸の者、雪音はその関係に思いを巡らせる。
毘沙門の神器が一人、死んだ。苦痛から体調をさらに悪化させていく毘沙門。薬師の陸巴はいち早く原因を指摘、気づけなかった兆麻は道標としての立場が揺らぐ。甲斐甲斐しい陸巴に心許す毘沙門。しかし、その裏では着々と陸巴の企みが進んでいた。一方、鈴巴に会いに行こうとする雪音を引き止める夜ト。制止を振り切り雪音が駆けつけた先で見たのは、桜の木に花を手向ける兆麻の姿だった。そこで鈴巴のすべてを知らされた雪音は……。
陸巴に連れ去られたひよりと兆麻は、呪がかけられた洞窟に監禁されていた。毘沙門を裏切った陸巴……その狙いを推察する兆麻は、自分たちの過去をひよりに語り聞かせる。かつて毘沙門の神器たちには共通の呼び名として“麻”の字が与えられていた。兆麻は唯一の生き残りであり、他の”麻の一族”を全滅させたのは夜トだった……。ひよりを救うため、雪音と共に高天原へ向かう夜ト。待ち構える毘沙門。因縁の対決がついに始まる……!
夜トを守ろうとして、毘沙門に斬り伏せられた雪音。その体は“祝の器”となり新たな変化を遂げる。ヤスミに冒された毘沙門は劣勢に立たされる。そこに追い打ちをかけるように“面の妖”を操り、毘沙門の神器たちを次々と襲わせる陸巴。神器たちが死んでいく苦痛に、毘沙門はついに我を失い暴走し始め……。戦い続ける夜トと毘沙門、二人を止めようと足掻く兆麻、衰弱していくひより。そして、因縁の対決は予期せぬ展開を迎える。
”麻の一族”を襲った悲劇。兆麻から過去のすべてを聞かされた毘沙門は、我を取り戻し長年こらえ続けた涙を流す。一連の光景を前にした陸巴は、今の毘沙門の在り方を批判。惨状を招いた責任を負い、毘沙門自ら命を絶ち“代替わり”するべきだと言い放つ。それを聞いた囷巴は反発するが、陸巴は毘沙門をさらに追い込んでいく。それぞれが迎える結末、そして選びゆく先とは――。はるか昔から続いた戦いがここに決着する。
夜トが『神憑り』でひよりの体をのっとってしまった。ひよりになりきって高校デビューをしちゃったり、布教活動をしたりとやりたい放題の大騒ぎ......。原作第25話神憑りのお話をオリジナルアニメーションで収録!
毘沙門との戦いを経て、ひよりと夜ト、雪音の三人はより距離を縮めていた。進級試験にも無事合格し、春から高校生になったひよりは、新しい制服に身を包み、これから始まる学校生活への期待に胸をふくらませる。そんな中、夜トのもとへスーツ姿の男が訪れる。七福神の一人“恵比寿”と名乗るその男は、祝の器となった雪音を譲ってくれと話す。なぜか煮え切らない態度を取る夜トに対し、心を乱す雪音だが……。
自分のお社を手に入れて喜ぶ夜ト。一方、道標としての自覚を持ち始めた雪音は、より強くなるため兆麻に術の教えを乞う。夜トの喜びようが気になっていたひよりは、小福から神様に関する話を聞いていた。”無名の神は人に忘れられたら消えてしまう”……それを知ったひよりは、夜トの過去について考え始める。それぞれが新たな一歩を踏み出そうとしている中、それを阻むかのように夜トの前に現れる野良。彼女の真意とは……。
夜トが消えて一ヶ月が経過した。小福ら彼岸の者は心配を募らせるが、此岸の人間であるひよりは夜トに関する記憶を徐々に薄れさせていく。その頃、高天原では、”妖を傀儡にする術師”に関して新たな展開を見せようとしていた。タケミカヅチが告げたその正体に、驚愕し信じることのできない毘沙門ら七福神たち。一方、黄泉から一人の術師を連れ戻すことで、父親から解放を約束された夜ト。野良と共に訪れた先で出会ったその人物は――。
カピパーランドでの出来事に塞ぎ込むひよりであったが、雪音と再会し一ヶ月もの間忘れていた”夜トの記憶”を取り戻す。しかし、依然夜トの行方は掴めておらず気が焦る。その夜トは、襲いくるイザナミを避けながら恵比寿と共に黄泉の出口を探していた。しかし、黄泉において絶対的な優位に立つイザナミを前に窮地に立たされる。それでも“言の葉”を持ち帰ることを諦めない恵比寿。そんな恵比寿に夜トは疑問をぶつけるが……。
恵比寿を救うため黄泉の入り口へと急ぐ毘沙門たち。そんな彼らの前に突如、巨大な風穴が現れる。同じ頃、雪音とひよりは黄泉に入れる可能性を信じ風穴へと向かおうとしていた。しかし、二人の前に毘沙門によって追放されたはずの陸巴が立ち塞がる。ひよりを守るため兆麻から教わった術「縛布」を発動させる雪音だが、陸巴をその名で縛ることが出来ず焦りだけが募っていく。余裕の陸巴は言葉でもって雪音を追い詰めていくが……。
意識を取り戻した恵比寿は、夜トたちを黄泉から救い出す“一つの可能性”を話し始める。「魂呼び」――それは此岸の者が黄泉の淵を覗き込み、諱でもって呼び戻すという方法だった。風穴が閉じられていく中、ひよりは必死になって夜トの名を呼ぶが……。一方、夜トを救おうと黄泉へ向かった毘沙門たちであったが、彼らもまたイザナミに囚われてしまう。さらに地上では、恵比寿を追ってついに天の討伐隊が姿を現そうとしていた。
黄泉から地上へと無事帰還した夜ト。喜びも束の間、待っていたのは天の討伐隊との激しい戦いだった。恵比寿を守るため、満身創痍の体を押して戦い続ける夜ト。しかし、夜トが最後に目の当たりにしたのは、余りにも苛酷な現実だった――。すべてを終え、落ち込む夜トを心配する雪音とひより。恵比寿と出会い、心動かされた夜トが今、胸に抱く思いとは……。