昭和五十八年の六月。雛見沢に引っ越してきた圭一は、村に住むレナたちとの新しい生活を楽しんでいた。 そんな六月のある日、圭一はダム工事現場の跡地で、偶然出会った写真家の富竹から不穏な話を聞かされる。
かつて雛見沢村で起こったダム工事にまつわるバラバラ殺人事件のことを知った圭一は、その日以来、まるで自分を見張るようなレナの視線に気づき、得体の知れない恐怖に苛まれるようになる。
綿流しの演舞が終わり、圭一はレナに連れられて沢に降りる。 村の守り神・オヤシロさまへの感謝を口にするレナに倣って、圭一も綿を流す。 その翌日、圭一の元に大石と名乗る刑事がやってくるのだが…。
日に日に疑心暗鬼を募らせる圭一は、朝迎えに来たレナと顔を合わせることができず、学校を休む。 それでも仲間であるレナを信じたくて葛藤する圭一に、思わぬ人物が声をかける。
昭和五十八年六月のある日、圭一は魅音とレナからの電話で興宮へ呼び出される。 部活の一環としてゲーム大会を楽しんだ圭一は、参加の謝礼として、意外なプレゼントを手にする。
不良に絡まれた圭一を救ったのは、詩音と雛見沢の住人たちだった。 詩音は戸惑う圭一に、ダムの工事計画と闘い勝利した、雛見沢村に代々受け継がれる団結の歴史を話す。
詩音に誘われて綿流しの奉納演舞を抜け出した圭一は、偶然出会った鷹野の提案で、不可侵の祭具殿に忍び込む。 そこで、圭一は雛見沢の恐ろしい伝承を聞かされる。
祭具殿に入ってしまったことを後悔する圭一は、鷹野や富竹のように自分も鬼隠しに遭うのではないかと怯える。 そんな中、村長に続いて新たな行方不明者が出てしまう。
圭一は些細な言い争いから、沙都子と料理勝負をすることに。 自宅で料理を失敗したところを沙都子と梨花に助けられた圭一は、沙都子の普段見せない家庭的な一面を垣間見ることになる。
沙都子の辛い過去を知った圭一は、今まで以上に沙都子のことを気にかけるようになる。 そんなある日、沙都子が急に学校を休んでしまう。 梨花から事情を聞こうとする圭一たちだが……。
突然取り乱し泣き叫ぶ沙都子に、どうすることもできない圭一たち。 大切な仲間を救うため、自分たちにできることを模索し、互いの主張を衝突させていく。
圭一の呼びかけで、児童相談所の前には大勢の人が押しかけている。 学校だけではない、入江や富竹たちの協力も得て、圭一は沙都子を救うための訴えを続ける。
沙都子を救うため、ダム計画から続く北条家との因縁を精算し、雛見沢村が鬼ヶ淵死守同盟として団結する。 しかし、そんな圭一たちの前に大石が現れ──。
圭一たちの活躍で沙都子は叔父である鉄平の元から助け出された。 運命のサイコロに導かれる未来は、梨花が切望した結末へと向かっているかに思われたのだが……。
あと5回だけ、惨劇の運命に立ち向かうことを決めた梨花。 次の世界で、部活のメンバーとともに興宮のおもちゃ屋を訪れた梨花は、懐かしい人物との再会を果たす。
願うことは、ほんの些細な幸せ。一度は手にしたはずの、日常の風景。 一縷の希望を託し、梨花は最後の世界で目を開ける──。
死の連鎖の果てに梨花が辿り着いた世界は、惨劇のない、オヤシロさまの祟りから解放されたような、梨花のまったく知らない雛見沢だった。
昭和五十八年、六月。 ひぐらしのなく声は、いつしか聞こえてくる祭囃しの音にかき消され、終わらない慟哭は勝利の歓喜へと変わっていく。 そして刻は、昭和五十九年の六月へ──。
雛見沢村での幸せな日常を楽しんでいた沙都子は、梨花から長年胸の内に秘めていたという夢を聞かされる。 突然の告白に戸惑う沙都子だったが……。
念願だった聖ルチーア学園での新しい生活を手に入れた梨花は、学園の人気者になっていく。 一方、校風にも勉強にもついていくことができなくなっていた沙都子は、補習の毎日を送っていた。
何かに誘われるように祭具殿へと足を踏み入れた沙都子は、突如神々しい輝きに包まれる。 目を開けた沙都子は、自分がこの世ならざる場所に立っていることに気づく。
昭和五十九年、六月。 大好きな梨花といつまでも一緒にいたいという、たったひとつの願いを叶えるため、沙都子の孤独な戦いが始まる。
途方もない時間をかけて、雛見沢村を取り巻くすべての因子を理解した沙都子。 しかし、沙都子の知らないところで、カケラには小さな歪みが生まれ始めていた…。
エウアからもたらされた力によって、雛見沢はかつての姿を失いつつあった。 やがてその影響は、ある人物にまで及ぶことになり…。 これは、ヒトならざるモノとなった少女の、“業”を巡る物語──。
昭和五十八年の六月。 雛見沢に引っ越してきた圭一は、村に住むレナたちとの新しい生活を楽しんでいた。 そんな六月のある日、レナは一緒に暮らす父親の態度がどこかよそよそしいことに気づき、不信感を募らせる。
父親がホステスの間宮リナに貢いでいることを知ったレナは、幼い頃に自分のせいで家族がバラバラになってしまったことを思い出し、二度と同じ失敗をしないために、家族を壊す者と戦う決意をする。
自分の犯した罪を圭一に気づかれてしまったと思い込んだレナは、大石刑事がリナの行方を調べていることを知り、自分の内側から湧き上がる疑心暗鬼に絡め取られていく。
惨劇を回避するために圭一の背中を押したつもりでいた梨花は、圭一とレナが殺し合ったことを知り、絶望する。 それでも、惨劇の起こらない世界を信じて、梨花は前を向く。
大好きな圭一から人形を貰った魅音は、心ここにあらずな様子で、幸せな時間を過ごしていた。 しかし、バイト中に圭一が詩音と一緒にいる場面を目撃したことで、魅音の心は激しく揺れ動く。
オヤシロさまの祟りから圭一を守り抜くことを決意した魅音は、黒幕と信じ込む御三家のひとり、お魎を尋問するため園崎家の地下に監禁する。 しかし、その時すでにお魎の息はなく──。
何度世界を繰り返しても惨劇を止められないことに、絶望する梨花。 心を痛める羽入もまた、自分の無力さに苛まれていた。次の世界が始まり、涙を流す梨花を親友の沙都子は優しく諭すのだった。
叔父の鉄平と暮らすことになった、と沙都子に告げられた梨花。 鉄平の改心を知らない梨花にとって、それは最悪の世界の始まりを意味していた。 梨花は、必死に沙都子を引き止めるが──。
泣き叫ぶ沙都子の姿を見て、圭一たちは一刻の猶予もないことを思い知らされる。 沙都子を救いたい一心で団結する部活メンバーの姿に、すべてを仕組んだ人物はひとりほくそ笑む。
雛見沢連続怪死事件の真相解明に執念を募らせる大石は、助けを求める鉄平からもたらされた真実を利用し、祟りの矛先を北条家に向けることで囮として利用することを思いつく。
綿流しの日、家まで迎えにきた梨花に、新しい服に着替えた沙都子が笑顔で顔を覗かせる。 北条家の中で繰り広げられた惨劇に気づかないまま、梨花は沙都子と一緒に祭りへと向かう。
終わらない惨劇に、梨花の精神は限界に達しようとしていた。 今の雛見沢がかつての姿とは違うことを感じ取った羽入は、梨花に与えた不完全な力を修復することを決意する。
梨花と沙都子の物語を鑑賞するエウアの前に、羽入が姿を現す。 エウアによって仕立て上げられた惨劇を引き起こす者の正体を知り、羽入は激しく動揺するのだった──。
すべての真実を知った梨花に、魔女の瞳を持つ者が銃口を向ける。 それは、たったふたりしかいない、繰り返す者同士の永遠に続く戦いの幕開けだった。
悠久に続く戦いの果てに、繰り返す者を本当の意味で殺すことができる神剣・鬼狩柳桜を手にした梨花。 様々な想いが去来する中、梨花は最後の決断をくだす…。 これは、ヒトならざるモノとして運命に抗う少女たちの、“卒業”の物語──。