それは桜の舞ひ散る春のこと. いつものやうに学綾への道を歩いていた少女は、桜の木で肯困りを している男を見つけ、青ざめた.慌てて助けに入った-せいで、かえ って本当に死なせかけてしまったものの、勇壮だうにか一命をと軸- とめた。だが「死んだらだうする」と悪態をつくわりには、男はこ んな言葉を漏らすのだつた. 「また死ねなかった」 少女は耳を養った.こんな素鴫らしい泰の日に死のうとする人なん ているわけない、さう思う少女は、動に云った。 「こんな素敵な日に自ら命を絶つなんて、桃色がプリエルが許しま せんよ』 動も耳を無った.線色がプリエルとは、彼女が付けた-桜の未の名曲 なのだが、その不可解な感性を産し引いても、二人の会顔は、だ与 にも噛みあわなかった. 勤はの名は糸色望.物事をネガティブにしかとれない性格の繰ち妾 だった.少女の名は嵐痛可符香.物事をポジティブにしかとれない 性格の持ち主だった。 出会ってはいけない二人.だがここで別れてしまへは、なんの問恋 もないはずの二人だった.だが.一人は、可符書の通う学校の教竜で 鋪会するlこlととなる。隻は、この学校に新しく赴托してきた赦鵬だ ったのだ. かくして、篭と可符杏たち生徒の学校生活が始まるlのだつた.
隻は今日も完にたかった。駅の日勤改札に定期券の入った財布を かざすときに、クレジットカードがスキミングされているに凄ひlな い、とかんがへると、絶望せずにはゐられなかった. 「絶笥した。カード社会に絶望した」 と、いつものやうに死にたひ云々とわめく望にあきれながら、 撫健竜の智恵先生は、隻の学級のとある生徒についての謡を切り山 した。小森乗と云ふ生徒が、ずつと家にひきこもった-まま全然学趣ac に来てゐないのだと云ふのだ.「私は今、自分のことで手一杯だと 云ふのに」さう思ふ望だったが、結局は智鹿先生に押し切られる形 で、霧の家庭鹿向をすることになってしまった。 しかも望の学級には、闘壇を抱へた生徒がまだほかにもゐた。 日は変わり、霧の家庭訪問から幾日か後のことだった-.智慮先生が 今度はストーカー行為で讐無沙汰を起こしてしまった-、常月まとい といふ生槌について、隻に話しかけてきたlのだ。 「嶋呼、厄介なのは、私一人で充分だと云ふのに」 自分も厄介な人間であることの自覚を澹ませつつ、望は自分の学泊 の困った生徒たちの多きに癌を抱へた. 望ほ、生鑓たちの問題を解決できるのだらうか。
もうじき試験胸間に入ろうか、といふ時期のことlだうた. 望ほ海外組として、外国から生徒が編入されてくるlことを生徒たち に告げた.しかし「海外から来るといふことは、その人は嬉国子豪 なのでせうね」といふ可符香の言葉が、筍を途端に絶望的な気分に させた。望にとつての嬉国手女とは、イエス・ノーがやたらとはう きりしていて、真正面から人の目を見て話すやうな、饗が苦手な部 類の人様だったからだ. 「絶望した、海外組に絶望した.五ヶ国痛でなじられてしまふ」 かくして海外組の生徒、大村カエレが転入してきた.社#妄想に剛 はれた塁は、帰国子女の存椎を讐威し、恐れおののくのだつた. そして実は、海外からの生徒はもう一人あた.それは饗が学校を 休んだ日のこと.学級の誰もが見覚えのない、関内太郎といふ生短 が、出席していた.しかも「太廊」といふ男の子の名肘なのにもか かはらす、その生徒は興国嵐の女の子なのだつた。彼女のことを愚 問に思うた千里は、放課後に彼女の後をつけて、意外なことを知う た. 「もしや不法入国者なのでは」 しかし千里と一緒に行動していた可符杏は、こう思っていた. 「きつとアジアからの嬉国手女だよし どちらの考へが正しいのかはおいて置いて、かくして饗の学級には 知らぬ間にさらにややこしい生徒が増えたのだつた.
隻の学級には、小節あびるといふ生徒がゐる。 彼女はいつも体中に怪我を負ひ、包帯を巻いた姿で登校していた一, あぴるは父親から虐待を受けている、といふ噂がたっていた. 智廠先生に云はれ、望はあぴるの父を訪ねることになった.そし等 その道中で、丁度よいことにあぴるの父親を見かけた.少し繊子を 見ていた望だが、父親が金物塵でフライパンを求めやうとしたと藩 に、はたと気が付いた. 「まさか、フライパンで虐待をするつもりなのではないだらうか』 この父親は娘を虐待しているものだとすっかり思い込んだ望ほ、怒 るべき虐待に餃はれるのを防ごうと、父掘lの舞い物を阻もうとする のだった. それから円は容はり、とある授業中のことだった.教科書を再読 してもらおうと、音無芽留といふ生徒の名を呼んだ望ほ、芽留か毎 の返事がないことをいぶかしんだ.芽骨は口lべたで恥ずかしがhソ専 なため、人的で喋ることが苦手なのだつた。 そんな磐留も、携帯電高のメールでなら他人との会議ができると いふ。しかし芽留から隻に送られてきたメールは、勧天するやう密 風音雑書だった.面と向かってはおとなしいが、芽留はメールでは 人が変わったやうに攻撃的で轟舌になるのだつた。 「絶望した、ネット社会に絶望した」 自分の学級の生徒たちにまたしても振り回されて、絶望に打ちひlL がれる塁だった.
「うわぺばかり測って何になると云ふのですか」 身体測定を終えた生徒たちに、篭は新へた.そんなうわペだけの 教学に一群一慶せず、大切なのは中身である、と.そんなわけで と、前置きを-終えた里は「身の丈爛定をする」と云い出した。 それは、人間としての器の大きさや、どれだけ身の丈をわきまえ ているかを調べる測定のことだった.Iだがこの瀾定に、望よりも 乗り気になったlのが、なにごともきっちりしていないと気がすま ない千里だった-.彼女の徹底した身の丈測定によって、その日、 堂の学級は怠惰の底に触ったのだつた. そんなやうな毎日に疲れた聾は、あるとき、商店街の裾引で温泉 鰊行を当てた.温泉でのんびりとした暗闘を満喫Lやうとした蟄一 は、いざ温泉に浸かって簾いた。なんと温泉には、可符香たちも やって来ていたのだ.「だ与して」と鶉く隻に、可符杏たちは 「ヂトツクスをするために来た」のだと云ふ.ヂトツクスとは「蒜 披き」 のことであった.この温泉にはさういう効能があるのだと一協 彼女たちは云つた。「癖をうかつに出したら、大変なこと-になっ てしまふ」毒抜きされてなるものかと、里は慌てて温泉から飛び 出した.しかし堂は無事だったものの、強烈なまでに個性的だっ た根の生徒たちはすっかり毒が抜け、まるで普通の学生になって しまっていた.こ-れでほだうにも物足りず、アニメとしていまい ち面白くなりさうにない。人間、無棚に毒を抜くなど不相応なこ とはせず、身の丈に合はせることが一事なのだ.教師として、里 は彼女たちに元に腐ってもらおうと考へるのだつた.
「先生は失踪すること-にしました」 さう言い残して、饗が突然、教室を山ていつてしまった。しかし いつものこlとだと、彼の学級の生徒たちは別段気にした嵐もなくも それよりも可符香が東だといふのに風邪をひいてしまったことを みんな心配していた。 その翌日、だうにも体調のすぐれなひ可符香は病院へと向かった. しかしそこlはなんと、隻にそっくりの医者が営む病院だった.無電 可符香に、匪庸はこう名乗った. 「私は里の兄、糸色命(みこと)と申します」 その命によって、可符香は、隻がお見合いをするために竪嬉りをし たことを知った..緋にその場にゐた千嶋は「自分との開催をきう ちりしないままに」と大いに怒り、糸色家lの実家はどこかと命に詰 め寄るのだつた. そして特急電車でやって来た里の地元で、可符香と千里は雛ひた. なぜか同じく地元にやって来ていた芽留やあぴるたち(普通列車守 こちらに移動中の奈美は除く)も無ひた.なんと糸色家は、ここ守 は古くから続く名宝だといふのだ.しかも糸色象の見合いの儀はも 街中の人間が書加し、日と日が合っただけで綿賭しなくてはならな ひという、恐ろしき内容のものだった. 「私はこれまで、ことある度に、現実から日をモむけ生きてきまし た」 紡鯖などしたくなひ塁は、さう云つてl見命いの不成立に自信を覗 かせる。望の生徒たち、そして隻の妹である糸色倫も交えて、壮絶 な見合いの儀が始まろうとしていた.
藤吉晴美は、同人誌づくりに鯖を山す少女である. 望も学生勝代には同人誌作りに励んでいた.しかし二人がそれぞ恥 に蕊擁しているl「同人誌」の佃には、互いに理解しあえぬ大きな聖 があった.そのことに気付かないまま、篭は輪業に譲ほれて、お盆 に有明で行はれる大規模同人鎗即売会へとやって来た.会場に溢れ るすさまじいばかりの人だかりに、望ほ軽い感勤を党へた. 「こんなにも文学界が盛り上がっていやうとは」 もちろん抽遵ひである.この会場で盛り上がっているのは、女密恵 はなくおたく文化である.多大な思ひ遽ひを濃にも正されないま怠 望ほこlの臼のために書いた自分の同人誌を歳らうとするのだった、 ところで貫といへば、同人誌即売会もさうだが、お祭りや神輿も 風物綿だ.お祭りのさ中に神輿が通ったなら、気分が盛り上一がつ竃 くるのが日本人といふもの。 だが望は、神輿につられて細りだしてしまふ日本人について、云 いたいことがあった。大したことないものでも、神輿のやうに祭担 上げれば、すごいもののやうに見えてしまふ-.それはたとへは美丸 弁義士、あるいはカリスマ美容師、はたまた迷子になったアザラシ 美人だ、カリスマだ、可愛い、とメディアはなんでも祭り上一けるl卵 だ. 「メディアの担いだ神輿に踊らされる大衆の、なんとあはれなこと か」 しかし担いだだけで再万邦も売れたといふ小説の神輿には、自分 もぜひ乗りたいと思ってしまふ望なのだった-.
目陰轟といふ吉葉がある。いくら努力をLや与が報ほれず、どれ ほど立派なことをしても、決して脂のあたることのない悲しき存在 のことだ.キュリー夫人の且都がノーベル賞をとった-ことも、新恕 組で最強だったのは吾村貫一郎だといふことも、ほとんどの人は知 らなひだらう。今までずつと日陰を歩ひてきた餞には、日験音たち の気持ちがよくわかった. 「絶望した、すごいことが陰に触れてしまう社会に絶望した」 そんな議をしていると、臼井影庫という男子生徒がどこからとも なく姿を現した.蕪く望たちに彫邸は、気付かれなかっただけで内 分はさつきから望たちと.綿にいた、と云ふ.しかし存在感の樽す ぎる故は、すぐにまたいなく(見えなく)なつしてしまった. それからしばらく締って、夏休みの明けた新学期、隻の学級では 避難調練ならぬ「非難」銅線が行はれた。それは他人からの非難に 封へる l鋼線のことだった.調練の指導係によって、生轟たちは心を えぐられるやうな鳥晋雑音を浴びせられていった。 そんなとき、影庫がまたもや喪然姿を超した.嵐によって頭の地 肌が粛出し、そのために存柁感が増したせいだった.みんなの視路 がいっせいに影廓の痢部に突き湘きった. 「云いたい、ハゲと云つてしまいたい」 みんなの心の声が鐘こえてくるやうだった。ようやく存在を超接し てもらえたといふのに、このままでは「ハゲ」と非権されるだけ等 終わってしまふ.影庫、絶体絶命の危機であった。
ことは、奈美たちが雑鎚に裁っていた間違い株Lをしているとこ ろから始まった. 「間違い捜しをするのなら、人生の間違い棟Lをしたらだうです」 また始まったとl呆れる生徒たちに、隻は「人生の間違い探し」に望 いて誇りだした.人生とは開違いだらけである.いや、云ってし奮 えば人生には間違いしかない.VHSではない方やレーザーティ累 ケではない方の規格を摩ってしまったりするのは、まだまだ-可愛い もの.そもそもの大開違いは、この世に生まれてきたことにまで通 る.そして餞がこの学級の抱任になってしまったこと、可符杏たち がこの学校のこの学級の生徒になってしまったことも、なにもかも 人生の間違いなのだ。 そんな議が続く中でのことだった。「父さん」と隻に呼びかける 少年が現れた。望の隠し子なのではと生徒たちに疑われたが、来臨 彼は、婆の兄の息子で、名を糸色女といった-.しかし曝し子では軽 いことは正明されても、本当に兄の子供であるかどうかは疑わしい から証明せよ、と里は云だすのだつた. 「今は証明できなくては、なにもできない時代なんですよ」 望ほ女だけでなく、生徒たちにまで本人である証明をせよと迫った しかし逆に「先生が本人かだうか証明してください」と要求された ときに、それができないことに思い至り、絶望してしまうのだつた
高校生清での大きなイベントと云えば、なんlといっても文化祭で ある.しかし桐が多くの借金を抱へている今、文化祭も慎ましく 催きわはなるまい.とはいえ、日本国憲法では「健臓で文化的な息 低限度lの生活を営む権利」が岨民に保障されている. 「そこで最低振文化的な女化祭をおこなひます」 さう決定した塁の元、2年へ組の文化祭へ向けての榔輔が始まった だが、演劇での影庫のへたくそな演技も、バンドを従えてのカエレ のひどい歌も、望に云はせればまだまだ文化レベルが高すぎた。 もつと最低限でなくてほならぬ、と隻はあれこれ駄目出しをする、 望の云ふ「最低限文化的」の墓態がわからず、生徒たちは困りは電 るのだつた。 ところで、文化祭のほかに高校生清の大きなイベントを挙げるな ら、修学旅行であろう.そしてl臓学膜行に行く肘には、ちゃんと下 見をせねばならない。本来は教師だけ行くところを、隻は自分の学 級の生徒全員を引き連れて、京都へ下見にやって来た. 「下見ですからじっくり見てはいけません」 さう云って、行く先々で、篭は生徒たちの視界を逓らうとする. しかも例によって例のごと′ヽ、織学膿行だけではなく、人生のあら ゆることには下見が必要だとも云ふのだつた-.そんな枚は、ド見専 用の寺、下見寺へと生徒たちを連れていった-.そして寺の住職とと一 もに、人生における下見の大切さを生槌たちに教へようとするのだ った.
とある監督が叫んだ. 「絶望した、府件通り作ったのに非難する世廟に絶望した」 ちゃんと原作通りに作ったのに、「つまらなかった」 「⊥大がない と、千里やカエレたちに云はれたことを嘆いてのことであった。 念のため、アニメではなく験綱の監督である. 原作通りに作らないと作品のフアンは怠る。そして原作通りに作れ ば、つまらなくてもl「原作通りだから」と青い訳がきく。そんな却- 由から、多くの鉄線開催者たちは、逃げ道として「原作通り」と呼 ばれる抜け適を過ってきた.そのほかにも「レシピ通り」 「気色庁 の予報通り」 「当初の計圃通り」など、多くの連が世の中にはある だがそれらを見ながら、千里は、逃げ道を適はずにきっちりと対処 をすべきだ、と憤慨するのだった。 さうこうしているうちに、すっかり年の瀬も押し迫ってきた。 だらしなくごろごろしながら、隻はこのまま冬眠してしまひたいと 思っていた.望の家に集まった生徒たちも、それに感化されて、冬 眠したいと同意をし出した.ではみんなで冬眠をLやうと、可符苗 は寒さ防止のために、部屋をガムテープで目張りし、練炭を炊き出 した.そのままあやうく冬鵬ではなく永眠をしかけた望たちだつた が、すんでのところで気付いて九死に一生を得た。 「安らかな冬戦すら節されないとは」 いつものやうに軽く絶望しながら、隻は部屋から抜け出した. しかしそのとき、ギャグアニメらしからぬ悲劇が望を襲った.
被害妄想ならぬ、加害妄想といふものをご存知だら与か. 自分は他人に迷惑をかけているのではないかと、遥鯛なまでに加害 着艦織をもってしまうことである.望の学級の加賀蒙は、自分がテ レビに映ったせいでこのアニメの人気が落ちたら迷惑がかかるの守 と、今までは肖面に錬らないやうにしてきたと云ふほど、加害妄想 の強い生槌だった. 「私がいるとクラスに迷惑かけますから」 さう云って、愛は赦宅を飛び出していってしまった.彼女を追ひlか けた鴇は、様々な加#妄恕人が行き交う、「加害妄想真裏点」に甫 き着いた.そこでは愛と同じやうな人権が、ありとあらゆることに 対して謝っているのだつた。 それはさうと、もうひとつ、涯拠過多というものをご存知だら予 か.あまりに正農が多くて明白過ぎると、人はかえって疑ひをもう てしまうものなのだ。たとへばここに、三珠♯夜という、とても団 付きの惑い生徒がゐる. 「私、目付きが慮ひからよく人に淋解されます」 と本人も云ふやうに、彼女はあまりに目付きが惑いため、どんな悪 事をしてもかえって犯人ではないと思ほれてしまうのだつた. だが鴇は、真仕が誤解ではなく本当にいたずらをはたらいている畠 ころをl見て、しかも縮れ衣を着せられてしまった。必死にそのこと を新へやうとするのだが、みんなは「証拠過多」だと、とりあって くれない.篭はだんだんと、なんだか本当に自分が惑いやうな気に なってくるのだった。
親戚の子の受験のために、奈美が幾つもの合格グッズを買ってきた。 しかし篭はさうやってなんでも強引にゲン抱きにしてしまふ脆棚に疑問を呈する肴 「人はゲンを担ぐあまりに、何か大切な事を見失ってゐる事が多いのです」 たとへば占ひのラッキーカラーにこだはりすぎて全身を興つ灘にしてしまふ人.ム 自分だけでなく他人にまで縁起の悪ものを排除させようと嬢饗する人。 さうやって除の巾の様々なゲン担ぎを糾#していく里だが、薬組合から 「絶望先生」と云ふ名前が縁起が悪いと吉ほれてしまひ、受験が終はるまで 留鰹所に帖岸されてしまふ。 糧の花びらの舞ひ散る藤. しかし機やつくしやうぐひすだけが、藤の便りではない. 慶賀者やキャッチセールス、3月に倒産件数が多いために増えるビルの空きテナントも 3月に熟年靡鯖が多いために増える巾烏年の一人暮らしなどなど。 除の巾には良からぬ藤の便りも数多く存在する. そんなタメ嵐物井、藤のブラックメールを挙げていきながら、むしろ良くない 藤の便りの方が多いと里は主狼する. 千弧はそれに賛HLつつも、 「お便りにはきちんと、お返事を川さないといけません」と言ひ画す。 そして隻に、あらゆる藤の便りに返事をするやう迫るのだつた。
テレビに峡るあるイケメン投手。彼は好球の才能があったが為に、 モデルとしての鱒かしい人生を柵に振ってしまったのではないか、と隻は考へる仁 「持ちすぎたゆゑの産山『彼らのもうひとつの人生も見てみたかった」 さう鵜らした隻を、まとひがとある塔の前へと連れて行く. それは、二物を持つ者たちのもうひとつの才能を見る事が川来る、 「才能のツインタワー」だった。 霧が烏熟を川してしまった。叢を飲んでもなかなか効果が表れない事に、 変は不安を覚えるが、里は、「物事にはたいていタイムラグがあるのです」と教へ革い たとへば思ひ川し笑ひ、たとへば思ひ川し怠り、ほかにも「七年殺し」なんて ものもある。 そんなタイムラグだらけの除の巾に、里は絶望するのだった。 度休み。奈美は北海道へ自分探しの廉に川ようと計幽してゐた。 そんな彼女に、里は自分探しの廉は、たいがい自分のだらしない鵬や せこい鵬などをさらしてしまふ、自分さらしの雛になるものだとすひ川す。 「絶望した、自分接しの旅に川て自分をさらす者に絶望した」 しかしその自分さらしのバスツアーに、里も何故か傘加する事になってしまふ のだつた。
痛肪街に錬ってあるクリスマスツリー. それを点灯させるスイッチを探す可符香は、壁一癖にスイッチのある空相に たどり着く. そして饗が止めるのもきかす、次々に適当にスイッチを押していく。 「今ので、陛非の濃かのスイッチを押してしまったのかもしれないのですよ」 そんな里の言葉通りに、どこか摩れたところでは、あぴるが奈美に、 敷物の尻尾について活き活きと議りだしてゐた。 そして奈美がその後に会った久靡封も、ふとした会苗からスイッチが入ってしま細一′ 活き活きと創作套曹盛りだす. 今日に限って何故か「スイッチ押し人」に成ってしまった事を、 奈美は不安に思ふのだつた. 隻はレンタルビデオ崖で、大作二木のどちらにしようか逢った挙句 何故かどちらでもない徹妙なDVDを借りてしまった。 此のやうに、どちらにしようかを決めてゐるのに、どちらでもない仝然別の微妙な ものを選んでしまふ心理が、人にはしばしば轟く. 「絶望した。逢ったあけくの第三の選択に絶望した」 さうかうするうちに、やがて隻は第三讃択者の集ふ、第三選択帝にたどり着く薫 ここにゐる肴はみな何らかの第三の選択をしてゐると云ふことだと、可符酉吟声至