フォルトナ国城下で孤児として生きる瑠璃色の瞳を持った少女ニナは、仲間と貧しくも幸せな生活を送っていた。しかし仲間の死をきっかけに灰金色の瞳の男に売られる。その男の正体は、フォルトナ国第二王子アズールで、亡き星の姫巫女に成り代われと命じられる。
亡き星の姫巫女アリシャに成り代わり、大国ガルガダに嫁ぐため、アズールから教育を施されるニナ。耐えきれずに部屋を抜け出したところを第一王子ムフルムに見つかる。優秀な兄アズールと比べられ、意固地になるムフルムのために、一緒に弱みを探ろうとたくらむが!?
アズールに必要とされるのがうれしくてがんばるニナ。二人きりのときはアズールが「ニナ」と呼んでくれるようになって、ほのかな幸せを感じる。アズールのことを特別だと思うようになった矢先、アズールの命を狙う者の存在を偶然知ることになり……!?
お互いに特別な存在となったアズールとニナ。アズールはニナの嫁入りを白紙にする交渉をはじめると言うが、彼の命を狙う者の正体は未だわからず、ニナは素直に喜ぶことができない。意を決したニナは王妃と王それぞれと対峙し、アズールの命を守ろうとするが……!?
ガルガダの第一王子セトの住むバステア城に到着したニナ。しかし、待てど暮らせどセトには謁見できず、侍女たちも冷ややか。ようやく会えたと思ったら、悪びれもせず歓迎の儀に誘ってくる。歓迎の儀には花嫁候補が集められるが、姫たちの様子がおかしく……?
セトに斬りつけられたものの、すっかり元気になったニナ。早速、セトのもとへ向かうが、今は留守中だという。セトが不在の中、幅を利かせた近衛隊長が侍女たちを苦しめていた。その振る舞いが許せないニナは、ヒカミやアンの力を借りて、ある作戦を実行する。
崖から転落しながらも一命を取り留めたニナだが、森の中で巨大な虎に襲われてしまう。窮地を救ってくれたのは、ニィナを追ってきたセトだった。しかし、セトは虎の攻撃を受けて負傷。ニナは、高熱を発するセトの体とどこまでも冷えた心に寄り添おうとする。
ガルガダの王位継承順位は白紙とし、アリシャを得た者を次期国王とする――。王の意向を受け、王子たちは積極的にニナと接触しようとする。ニナは勝手に物事が決まっていくことに苛立ちを募らせるが、図らずもセトの“呪い”について知ることになり……。
フォルトナの使者にまぎれてアズールがいることに気づき、接触しようとするニナ。しかしアズールは振り向いてもくれず、ニナは拒絶されたと落ち込んでしまう。それでも諦めきれず強硬手段を取るのだが、アズールとセトが鉢合わせする事態になってしまい……!?
アズールの言葉に心を揺らしながらも、ニナは自身の知らぬまま自分を巡って事態が進んでいくことに無力感を抱いていた。気もそぞろではセトの気持ちにも向き合えない。闘技大会当日、意を決したニナはガルガダ王に王子との婚姻の見返りにあるものを要求する。
ニナの前で剣を交えるアズールとセト。そこへノア王の声が響き渡り、会場は騒然となる。一方、ビドーはニナとアズールの態度を見て何かを察し、翌日、ニナとフォルトナの使者たちをお祭りに誘う。ビドーの気遣いで、ニナはアズールと二人きりになるが……。
裏切りのナイフがセトに振り下ろされる!セトへの真心を利用されたニナは、一連の事件の容疑者として幽閉されてしまう。失われた絆、届かなかった言葉。ニナを救うために動き出すアズール。一方、意識を取り戻したセトは……。それぞれの瞳が見つめるものは――。