「困難を恐れていちゃ何もできやしませんよ」(鉄也) 兜甲児とマジンガーZの後を継ぎ、世界の平和を託された剣鉄也とグレートマジンガー。一方、ミケーネ帝国は各地にスパイを派遣しグレートマジンガーの情報収集に努めていた。そうした中、グレートマジンガーに間違われたボスボロットが戦闘獣バルバリとオベリウスの襲撃に遭遇、甲児の弟・シローが巻き込まれてしまう。
「ありがとう…本当にありがとう…お礼の言葉もない」(剣造) 甲児との別れに寂しさを感じているシロー。鉄也の相棒・炎ジュンは、シローを「科学要塞研究所」に引き取ることを提案し、剣造所長も快諾する。その頃ミケーネ帝国では、残忍さ故に投獄されていた戦闘獣ガラリヤに、打倒グレートマジンガーの任が下っていた。未経験の海中戦を挑まれ窮地のグレートマジンガーと鉄也は…
「戦いは勝つとは限らねえんだ! そのくらいの覚悟があってビューナスAに乗ったんだろ!」(鉄也) ジュンの戦闘ロボット・ビューナスA(エース)がついに完成! だがシローがミケーネに捕まったため、テストも不十分なまま出撃命令が下る。ミケーネの目的は研究所の場所を探ることだが、どうも足並みが揃わない。ビューナスAとグレートマジンガーは見事シロー奪還に成功する。しかしシローには発信機がつけられていた!
「兜甲児の留守中は、俺たちが平和を守るリーダーだ!」(ボス) 諜報軍団のアルゴス長官の部下・ゴーゴン大公は、グレートマジンガーの基地が海中にあることに気が付く。報告を受けた大昆虫将軍スカラベスは、戦闘獣ムガリッサを放ち、研究所攻撃作戦を開始した。その頃、ジュンの気を引こうと、おしゃべりカラスのバカラスを捕らえていたボスは、ムガリッサの卵を発見する。
「いつだって自分の運命を切り開かなきゃいけねえんだぞ!」(鉄也) 自分が本当の父であるとシローに名乗れず苦悩する剣造所長。甲児の帰りを待ちながら、自分も強くなろうと決心するシロー。甲児を誇りに思うあまり、鉄也に反発心を抱くボス。それぞれの葛藤と心の成長がせめぎ合う中、ミケーネの新たな研究所襲撃作戦が開始された。バリアも限界というギリギリの局面に、一同は…!
「男と生まれた以上、天下を取るのは夢さ」(鉄也) 戦闘獣サイコベアーの呪いにより、地獄に落とされる悪夢に苛まれ、苦しみ倒れた鉄也。さらに悪霊将軍ハーディアスは、ゴーゴン大公の助言から、ボスに催眠術をかけて彼を操り、鉄也に呪いをかけさせてグレートマジンガーの戦闘力を削ごうと画策する。しかしボスの舎弟・ムチャとヌケが、ボスの変化に気付き…。
「ママ、大きなロボットを買って、今すぐ月見公園に置いてよ」(信一) シローのクラスメイト・信一は、研究所住まいのシローが羨ましく、自分も巨大ロボットを持っていると嘘をついてしまう。そこに目をつけたゴーゴン大公は、信一が考案したロボットを模して新たな戦闘獣グレシオスを開発した。自分が考えたままの戦闘獣が出現し大喜びする信一だが、グレシオスに捕らえられ、人質にされてしまう。
「ボスのロボットは、新兵器に耐えられんのや」(飛田博士) グレートマジンガーを強化させるため、アメリカから飛田博士が帰国した。ボスボロットも強化してもらいたいボスは、ボロットにも新兵器「ドリルプレッシャーパンチ」を装備してもらう。しかし所長を捕えるために現れた戦闘獣との戦いでパンチは空中分解。なんと、ボロットでは新兵器のパワーに耐えられなかったのだ!
「どうか人間のみなさん、許して下さい…」(クレオ) シローを助けた少女は、スパイ用戦闘獣クレオだった。長い間人間と共に過ごしてきた彼女は、普通の人間として暮らしたいと望んでいたがゴーゴン大公の命令には逆らえなかった。そんなクレオに研究所潜入の指令が下り、自分の意思とは関係なく巨大戦闘獣の姿に戻されるクレオ。彼女の正体を知ったシローたちは…。
「ボス、お前が出てこなかったお陰ですっきり戦えたぜ!」(鉄也) 鳥類が突如凶暴化する怪事件が各地で多発しており、バカラスにまで影響が出てしまう。ボスや研究所の一同が調査した結果、原因はコウモリ型の戦闘獣ブルートンの怪音波にあった。グレートマジンガーが出撃するが、強力な超音波攻撃を受けてピンチに陥ってしまう。だがブルートンにはある弱点があって…。
「乱暴者の結末は、いつも不幸なものです」(牧師) 憧れの美少女・白鳥ハルナを助けようとして、シローはガキ大将たちに惨敗する。特訓の結果、ガキ大将たちを力ずくでねじ伏せるシロー。だがハルナとも仲のいい牧師は言う。「愛する心を持たずに強さを自慢する者に勇者たる資格はない」と。そしてシローは、鉄也と戦闘獣との戦いを見て、牧師の言葉の意味を知るのだった。
「鉄也お兄ちゃんカッコイイ! オーレッ!」(シロー) 遊園地で開催された闘牛イベントに、闘牛士としてエントリーしたボスと鉄也。ゴーゴン大公は闘牛に偽装した戦闘獣バイソニアを送り込み、鉄也を亡き者にしようと画策する。バイソニアと戦闘状態に突入した鉄也は、ジェットバイで逃げる途中、落石に遭って気絶。その隙にバイソニアは研究所の破壊へ向かうのだった。
「先生、呼びつけで呼んでよ。なんだか本当のお父さんのように思えるんだ」(シロー) シローは剣造所長に不信感を抱いていた。暗黒大将軍が囮を使ってグレートマジンガーを研究所から引き離し、その隙に研究所の攻略に乗り出そうとする中、所長に対して嫌悪感をあらわにするシロー。だが暗黒大将軍の人質にされた時、所長が危険を省みずシローの身代わりになったことから、初めて彼は自分の間違いに気付く。
「飛田博士の無念を晴らしてやる!」(鉄也) 暗黒大将軍の襲撃で被害を被った研究所はいまだ修復の途中。飛田博士を失った痛手も癒えていない。これを絶好のチャンスと、暗黒大将軍は超人将軍ユリシーザーと戦闘獣ハーキュリーズを差し向ける。激しい海中戦を展開するグレートマジンガー。総攻撃を仕掛ける万能要塞ミケロス。鉄也たちは飛田博士の無念を晴らしたい!
「オレの傷口のことは、あの怪物をやっつけてから心配して下さい」(鉄也) 突如、街を埋め尽くしたトカゲ群。殺せば奇怪な白煙を上げて人間を昏倒させ、放置してもパニックを引き起こす。トカゲの爆発と白煙で深いダメージを負う鉄也。さらに戦闘獣ゴモドラーに苦戦を強いられるグレートマジンガー。その絶体絶命の状況を打破するきっかけを掴んだのは、なんとボスボロットだった!
「あいつもきっと、今日から過去を捨てて男らしく立ち上がるだろうよ」(鉄也) かつてミケーネのプリンスだったケルビニウスは、闇の帝王と暗黒大将軍に国を乗っ取られて以来、戦闘獣として手駒にされていた。そんな彼に出撃命令が下る。身体に仕掛けられた爆弾と、国を再興する約束のために、不本意ながらグレートマジンガーとの対決に挑むケルビニウス。しかしその約束は幻想でしかなかった。
「できたらアメリカの甲児にも、日本の正月を送り届けてやりたいものだな」(剣造) これまで対立していた暗黒大将軍とアルゴス長官が、闇の帝王の命令で手を組んだ。その頃、シローは自慢の凧をテストしようと、ハルナを誘っていた。しかし約束の時間になっても彼女は現れない。なんとハルナは戦闘獣キリニアの体内に捕らわれていたのだ! グレートマジンガーやビューナスAは人質に翻弄されて…。
「敵と戦うだけがビューナスの仕事じゃない。平和利用もまた、大切な仕事だよ」(剣造) 発見された巨大爬虫類の化石の運搬にグレートマジンガーの出動が要請されるが、鉄也の強い反発でビューナスAが向かうことになる。だがその化石の正体は戦闘獣イグアナスだった!イグアナスの奇襲攻撃に対し、グレートマジンガーの出撃で研究所の破壊は阻止されるものの、妖爬虫将軍ドレイドウは新たな作戦を思いつく。
「あたしは戦いを憎む人々の代表になって戦闘獣と戦うわ」(ジュン) ハーフであるジュンの悩み、それは褐色の肌。励ましてくれる鉄也やシローにさえ反発心を抱いてしまう。そのため、戦闘獣が出現しても混乱して戦えなくなってしまった。自分が戦わなければ、かつての自分のような悲しい戦災孤児がまた生まれてしまうのに。自分の存在理由に迷いながら、ジュンが見つけた答えは…。
「へっ、情けねえ声出しやがって!ありがたく思えよ!」(ボス) グレートマジンガーに遅れを取るのはレーダーがないからだと気付いたボスに、謎の科学者集団が接触した。だが設置してもらったレーダーのせいで研究所は電波障害に。ミケーネに騙されたとボスたちが気付いた時には、すでに研究所はミケーネスたちに襲撃され、所内での白兵戦を強いられてしまう。責任を感じたボスは…。
「飛ぶと思ってやれば、必ずやれるんだ!」(ボス) 闇の帝王の怒りは頂点に達していた。暗黒大将軍とアルゴス長官は、海底火山を噴火させ、新たにできた島に前線基地を建設することを企てる。研究所に計画を察知されまいと、各地の海底火山を噴火させ、戦闘獣を差し向ける両者。そうとは知らない研究所は、戦闘獣の出現する各地にグレートマジンガーたちを派遣するのだった。
「いよいよこれから新しい戦いへの出発をするのだ!」(ゴーゴン) ボスボロットの自力飛行テストが行われていた。だが、動力が人力のため、ムチャとヌケの体力が限界に達したと同時に海上へ落下してしまい、研究所はグレートマジンガーを救助に派遣する。ところがその間に戦闘獣ダンダロスが研究所を襲撃!一方、ボスボロット探索中のグレートマジンガーは、戦闘獣ガバラと交戦状態に入っていた。
「あたしが他の将軍とはちょいと違うところを見せてやらなくてはな」(ヤヌス) 火山島要塞・新司令官の任についたのは、アルゴス長官直属の部下・ヤヌス侯爵。彼女はグレートマジンガーを海底に設置したリング・バリアに捕獲し、戦闘獣バーグルに研究所への攻撃を開始させ、そして自らも現場に赴いてシローとハルナを捕えた。人質をとられ、剣造所長は研究所放棄の要求に従わざるを得なくなってしまう。
「死んだって貴様を倒す!」(鉄也) ボスとシローが保護した女性の正体は、ヤヌス侯爵だった。眠っているうちにボス達は催眠装置を埋め込まれてしまう。戦闘獣ファラボスとの交戦中、グレートマジンガーを羽交締めにするボスボロット。ファラボスを退けたものの、グレートマジンガーの被害は甚大だった。再び現れたファラボスに対し、鉄也は危険な作戦を決意する。
「ボス、僕も連れて行ってくれ! 鉄也兄ちゃんの仇を討ちたいんだ!」(シロー) 鉄也が深手を負った今こそチャンスだと、ヤヌス侯爵は再び科学要塞研究所を襲撃した。研究所はビューナスAのパワーアップとシロー専用ロボット・ロボットジュニアの開発を進めていたが、まだ作業は完了していない。ロボットジュニアで脱出したシローは、ボロット改造中のボスに助けを求め、共にヤヌス軍の迎撃へ向かった。
「所長は死んだように青ざめていた。シローを助けてくれって、必死で叫んでいるようだったぜ」(鉄也) 剣造所長はシローに自分が実の父親であることを打ち明けた。しかし突然の告白にシローは戸惑うばかり。父親は実験中の事故で死んだはずだった。しかし負傷した剣造の傷口から覗くメカを見た瞬間、わだかまりと疑問は氷解する。剣造は、マジンガーZを作ったシローの祖父の手により、サイボーグ手術を受けて甦っていたのだ。
「私はこの科学要塞研究所でミケロスに体当たりする!」(剣造) 前回の戦闘で多大なダメージを被った研究所に、暗黒大将軍とヤヌス侯爵が追い討ちをかけてきた。グレートマジンガーはヤヌスの作戦で動きを封じられ、救出に向かったビューナスAまで捕らわれて、研究所は丸裸に。ミケロスで現れ、研究所の放棄を要求する暗黒大将軍。剣造は研究所をミケロスに体当たりさせようと考える。
「ボス早くしろよ! ビューナスも危ないんだ!」(シロー) 防戦一方だった科学要塞研究所が、ついに火山島要塞の攻略に乗り出す。だが彼らより一歩早く、ヤヌス侯爵が攻撃を仕掛けてきた。ミサイルを迎撃するため出撃するグレートマジンガー。それを追って次々と火山島要塞に上陸するビューナスA、ロボットジュニア、ボスボロット。しかし鉄也はヤヌス侯爵の待ち伏せに遭い…。
「科学要塞研究所は不滅だ。死の中から甦ってくるのを、今この目で見たんだ!」(鉄也) 科学要塞研究所の火山島要塞攻略作戦が開始された。しかし奇襲攻撃のつもりが、常に後手に回ってしまう。しかもその隙に、またもや攻撃を受けてしまう研究所。バリアはミケロスの攻撃で無力化、グレートマジンガーは戦闘獣と相討ちで動くことすらできない。万事休すの状況下、剣造所長は秘密兵器の使用を思いつく。
「俺はもう負けては戻らぬと思え!」(暗黒大将軍) 暗黒大将軍が直々に戦場に乗り出してきた。もしも敗れたら生きて戻らぬという悲壮な覚悟を受け、ヤヌスは最高の戦闘獣を選び抜く。大将軍は研究所に攻め込むと、グレートマジンガーの射出口を潰しにかかり、迎撃に出て来たところに機械獣・ジュランの腐食液を浴びせて大ダメージを与える。作戦は成功したかに思えた…。
「あいつは歩む道を誤ってしまったんだ…」(鉄也) 研究所は暗黒大将軍に降伏。しかし鉄也だけはあきらめていなかった。彼はわずかな隙をついてグレートマジンガーにドッキングすると、大将軍に痛烈な一撃を食らわせる。研究所は息を吹き返し、海から攻撃してくるヤヌスの火山島要塞に応戦。進退窮まったと知った大将軍は、グレートマジンガーに一騎打ちを挑む。
「俺はこのチャンスにすべてを賭ける!」(鉄也) ハルナが持ってきたカナリヤを見て以来、鉄也は激しい頭痛を伴う謎のイメージに苛まれるようになった。恐ろしい鷹が少年を襲う光景が、断続的に脳裏にちらつくのだ。幼い頃に鷹を飼っていた鉄也には、カナリヤをペットにしていた親友がいた。そして二人の間には、忘れようと務めてきた哀しい記憶が横たわっていた。
「相手は作戦的に変わってきたようだ」(剣造) 壮絶な最期を遂げた暗黒大将軍に替わり、アルゴス長官が七大将軍の指揮官に任命された。これまでの戦闘データを分析した長官は、グレートマジンガーの弱点は脚だと判断する。そこで戦闘獣・ハーピイとダンドールを出撃させると、グレートマジンガーの両脚を切断。スクランブルダッシュの翼まで破壊してしまう。
「少しでも早くグレートマジンガーは戦う必要がなくなって、ロボット博物館へでも飾られるようにならなくちゃいかんのだ」(剣造) アルゴス長官の就任以来、敵の戦い方は明らかに変わってきた。対策を練る研究所は、新兵器であるニー・インパルス・キックとバックスピン・キックの開発に着手。急ピッチで作業を進め、ついにグレートマジンガーの強化を完了させた。鉄也は新兵器を搭載したグレートマジンガーで、戦闘獣・ドルマンを迎え撃つ。
「やいボロット泣くな! お前が泣くと俺まで哀しくなるじゃねえか」(ボス) シローが事故に遭ったとの電話が入り、鉄也は一人で現場に向かった。ところが事故などどこにもなく、かわりにアンドロイド型戦闘獣・キャットルーの軍団が待ち伏せていた。彼らはムチャに偽電話をかけさせ、罠を仕掛けていたのだ。鉄也は攻撃を受けて意識を失い、ボスボロットまで別働隊に乗っ取られてしまう。
「グレートマジンガーがジョンを殺したのよ!」(カオリ) アルゴス長官の上に立つ新たな総指揮官が着任した。その名は地獄大元帥。かつてマジンガーZに滅ぼされたドクター・ヘルが、闇の帝王の力で復活したのだ…。その頃、研究所の鉄也は頭を抱えていた。カオリという少女の愛犬を戦闘中の事故で死なせてしまい、いくら謝罪しても聞き入れてもらえない。悩み抜いた彼は…。
「ジュン以外の女性に逢えるなんて楽しみですよ」(鉄也) アメリカからカレンという女性が来日することになった。彼女は甲児とさやかの研究員仲間。そのことを知ったヤヌスは、キャットルーをカレンと入れ替わらせて潜入させ、研究所を制圧しようと企てる。だが、食事中の様子を見た鉄也が不審に思ったことから計画は発覚。研究所内でキャットルーとの白兵戦が始まる。
「グレートマジンガーは俺の命だ!」(鉄也) 地獄大元帥がグレートマジンガー強奪作戦を開始した。戦闘獣ドルモスを放った大元帥は、ブレーンコンドルが合体する一瞬の隙をついて、とうとう機体を奪い取ってしまう。鉄也の受けた衝撃は大きかった。焦燥感を募らせる彼は、ジュンやボスらの協力を得て奪還作戦を開始。大元帥のいる火山島に総攻撃を加える。
「ライガーン将軍、貴様、よく生き恥かいて帰ってきたな!」(地獄大元帥) 地獄大元帥は、ミケロスで研究所を直接攻撃する作戦に打って出た。迎え撃つ研究所側は巨大要塞の動きを封じる磁力線の開発を進めていたが、完成の直前にミケロスは現れてしまう。グレートマジンガーが足止めを食わせて時間を稼ぎ、ようやく準備完了。だが、停止したミケロスは研究所の頭上から直接爆弾を投下し始める。
「なんのためにこんな事をするのか…私は土建屋じゃないよ」(ヤヌス侯爵) 戦闘獣・マミレスが出現。瞬間移動を駆使する変幻自在な攻撃に幻惑され、グレートマジンガーはヤヌス侯爵の立てた巨大な十字架に磔にされてしまった。とどめを刺そうと迫るマミレスに抵抗する術は、ブレストバーンを空しく放つより他に残されていない。狂喜する地獄大元帥は、新要塞・デモニカを繰り出すが…。
「早いところ引退した方が幸せだよ」(鉄也) 世界ロボット博覧会が、富士山麓で開催されることになった。地獄大元帥は博覧会の乗っ取りを企て、ミケーネスたちに会場を制圧させる。夜明けまでに所長と研究所を明け渡せと降伏を勧告する地獄大元帥は、ボスボロットまで人質に取っていた。鉄也たちは打開策を見出せないまま、戦闘獣・メルクテスと戦い始める。
「所長、よくわかりましたよ。人間、どんな土壇場へ来ても、最後まで希望を失ってはいけないことを」(鉄也) ヤヌス侯爵がボスボロットを倒し、シロー、ムチャ、ヌケの三人を人質に取った。シローたちは逃げ出すが、切断したボスボロットの首ごと捕虜にしたボスを餌に、グレートマジンガーを誘い出すことに成功。海溝の中に閉じ込めてしまう。鉄也は戦闘獣・バブールの攻撃と水圧とに苦しみながら、反撃のチャンスを窺う。
「僕には他の子みたいな楽しい日曜日なんかないんだ!」(シロー) 自らの地位を危ぶむアルゴス長官は、ヤヌス侯爵と組んで起死回生の作戦を開始した。戦闘獣・ドメスを差し向けてビューナスAを攻撃。グレートマジンガーにはルバンバとグロッサーを同時に当たらせて追いつめてゆく。助太刀に来たボスボロットとロボットジュニアも、デモニカを指揮する地獄大元帥に捕らわれてしまう。
「シロー、今のお前に必要なことは、じっと寂しさに耐えぬくことだ」(剣造所長) ジュンが大破寸前のビューナスAを操り、火山島要塞からシローやボスたちを救出。剣造も、負傷した鉄也の代わりにグレートマジンガーに乗り込んで出撃した。だが、一斉攻撃を受けて二人は窮地に陥ってしまう。それを知った鉄也は痛みを堪えて病床を離れ、隙をついてブレーンコンドルで脱出した所長と入れ替わる。
「お父さん、みんなが力を合わせたから戦闘獣に勝てたんだね」(シロー) ビューナスAの働きを認めようとしない鉄也に、ジュンが反発。両者の間に亀裂が生じてしまった。チームワークの乱れを待っていたかのように、スカラベス将軍の操る戦闘獣・バトラーズが出現。バトラーズの電磁ビームによって搭載されたコンピューターを狂わされ、グレートマジンガーはボスボロットを攻撃してしまう。
「今の君は、戦う前から敵に敗れている!」(剣造所長) 浜川博士には陽一という10才になる長男がいた。負けん気の強い陽一は、鉄也がグレートマジンガーのパイロットだと知ると、自分も一緒に戦わせてくれと熱心に頼み込む。彼の意気込みには理由があった。放射線事故に遭ったせいで余命わずかと診断され、残された人生を必死に生きようともがいていたのだ。
「ジュン、君を死なせるわけにはいかないじゃないか!」(鉄也) スクランブルダッシュをしのぐ新兵器・グレートブースターが完成した。マッハ4の超高速で飛行し、それ自体で攻撃することも可能なマシンだ。パワーアップされるのはグレートマジンガーばかり…不満なジュンが挑発的な言葉をかけたせいで大喧嘩になり、彼女と鉄也は仲違いをしたまま戦闘獣との戦いに突入する。
「久しぶりにさやかとデートできると思ったのに、残念だな」(ボス) アメリカからの旅客機が胴体着陸をして負傷者を出した。病院に運ばれた者の中には、何と弓さやかが含まれていた。留学中の彼女がなぜ急に帰国の途についたのか、剣造にも理由はわからない。しかも事故の影響で記憶喪失になっているらしいが、剣造が精密検査をしようとすると、怪しいそぶりを見せ始める…。
「自分で招いた危機は自分で吹っ飛ばして見せろ!」(剣造所長) シローが待ちに待った日がやって来た。休暇を取った剣造と、初めて親子水入らずの旅行に出かけるのだ。だが、ヤヌス侯爵の操る戦闘獣・ガンサーが襲来し、グレートマジンガーと交戦状態に突入する。剣造を狙った暗殺部隊まで出現。危機を知った剣造は、渋るシローに平和を守る使命の重さを解いて休暇を切り上げる。
「今度のような恐ろしい戦いがあると、本当に平和の尊さがよくわかるわ」(ジュン) シロー憧れの女性教師・森山優子がヤヌス侯爵にさらわれ、戦闘獣・マリゲラの内部に取り込まれてしまった。さすがのグレートマジンガーも人質を取られては手も足も出ず、隙をついて攻撃しようとするとロボットジュニアやボスボロットに阻まれる始末。打つ手なしの状況を救ったのは、開発中のX線レーザー発生機だった。
「ボスボロットが倒れたら、すべてが終わってしまうんだ!」(ボス) 研究所内で爆発が発生。ヤヌス侯爵が兜甲児の贈り物に見せかけて、パイナップル爆弾を送り込んできたのだ。間髪を置かずに戦闘獣・ギュラソスが襲来。勇敢に立ち向かったのは、自分が最後の防衛線になると意気込むボスボロットだった。傷付き大ダメージを食らいながらも、ボスボロットは気力でギュラソスに食らいつく。
「あなたは何を夢見てその青春を燃やしているの?」(ジュン) 不良少年の信一郎は、ジュンと同じ孤児院の出身。今でこそ荒んでいるが、本心では平和を愛する心優しい少年だった。彼は世界平和を実現させるため、あえてミケーネの一員になって人類との架け橋になろうと試みる。だが無情にも、単なる手駒として戦闘獣に改造されてしまう。騙されたことを知った信一郎は…。
「化け物要塞め! マジンガーZが相手になってやるぜ!」(甲児) 戦闘獣・ドカイダーとギランが、東京と大阪に同時に現れた。鉄也とジュンが迎撃に出ると、デモニカが研究所を攻略しようと現れる。ボスボロットとロボットジュニアが食い止めようとするが、バリヤが破られて剣造が負傷。大阪を守るビューナスAもついに倒れた。絶体絶命の窮地を救ったのは、帰ってきた伝説の英雄だった。
「立派になったな…!」(兜所長) 剣造と甲児は再会を果たし、祝賀パーティーが行われることになった。孤児である鉄也とジュンは家族が絆を確かめ合う場になじめず、会場を抜け出して見張りに戻ってしまう。デモニカが現れたのはそんな時だった。甲児は祝賀ムードを壊したくないと一人で出撃するが、ブレーンコンドルもろとも海中に落下してしまう。
「ジュン、俺たちが生き残るためには、兜甲児に勝つことしかないだろう!」(鉄也) 地獄大元帥と七大将軍が総攻撃に乗り出した。科学要塞研究所と光子力研究所も、弓教授や兜甲児の協力を得て総力戦に備えている。だが、他でもない鉄也が一同の足並みを乱していた。甲児の参戦によって自分の立場が奪われるのではないかと、危機感を抱いていたのだ。作戦の方向性を巡り、彼は甲児と激しく対立する。
「所長は生命をかけて、俺に大きな愛を教えてくれたんだ」(鉄也) 最終決戦の火ぶたが切って落とされた。剣造が鉄也を助けるために命を落とし、甲児が仇討ちのためデモニカに猛追撃を加える。死に急ごうとするかのような甲児を救い、長く苦しい戦いに決着をつけるためにも、ジュンは、ボスは、さやかは、そして鉄也は、それぞれのロボで地獄元帥の乗り込むデモニカに立ち向かってゆく。