創立30周年を間近に控えた白金学院高校は、初めての女性教師の赴任に華やいだ空気が漂っていた。これまで、男子校であるこの学校には川嶋菊乃(中澤裕子)という保健室の先生はいたが、学科を担当する教師を、それも2人も迎えるのは今回が初めて。だが、女性教師の1人で、初めて教壇に立つ23歳の山口久美子(仲間由紀恵)が、校長の指示で、3年D組の担任になると聞いた教師たちは、揃って不安を口にした。3年D組は、問題児ばかりをかかえた最悪のクラスだったからだ。 いざという時にはすぐに逃げられるように、という保健室の先生・川嶋菊乃(中澤裕子)のアドバイスで、構内ではジャージを着用することになった久美子。その姿で教室に入ると、予想通り生徒たちの手荒い“歓迎”を受けた。言うことを聞かずに騒ぎまわるのはもちろん、紙クズや紙飛行機が、そして、三角定規まで飛んでくるのだ。そんな不良グループのリーダーは、教師を殴って前の学校を退学になった沢田慎(松本潤)。この沢田の取り巻きに、内山(小栗旬)、南(石垣佑磨)、野田(成宮寛貴)、熊井(脇知弘)といった連中がいる。生徒の間では、ビビった久美子が明日から来ないのでは、との噂が早くも流れた。 実は、久美子には、学校関係者には絶対に明かせないある秘密があった。久美子の家は、泣く子も黙る任侠集団の『大江戸一家』。両親が亡くなったために祖父で、三代目の黒田龍一郎(宇津井健)に育てられた久美子は、組の四代目を継ぐ立場にある「お嬢」だったのだ。代紋が入った看板がある家には、若頭代理の若松(阿南健治)、若頭補佐
静香(伊東美咲)が計画した合コンに参加した久美子(仲間由紀恵)が、偶然、不良グループに襲われている南を助けた。一緒にいた篠原(沢村一樹)と柏木(坂田聡)が逃げる不良たちを追跡したが、補導に失敗。久美子が南を逃がしたため、白金学院の生徒が被害を受けたとの情報だけが、学校の職員室に届いた。 猿渡(生瀬勝久)は、今回も慎(松本潤)が他の生徒に襲わせたと疑うが、久美子は全く取り合わない。だが、まもなく、慎と顔にアザを作った南(石垣佑磨)の掴み合いが教師に見つかったことから、猿渡は慎に反省文を書くよう命じた。反省文を書かなければ、即退学。久美子は慎に書くよう勧めるが、慎は納得しなかった。 そんな中、久美子は、「慎は理由もなく喧嘩なんてしない」という熊井(脇知弘)の話を聞いた。熊井によると、慎が前の学校を退学になったのも、実は、友達を守るために暴れたのが原因だったようなのだ。久美子は、熊井が心配していることを慎に伝えるが、「教師は誰も信じねぇ」と、退学も覚悟している様子だった。 まもなく学校に、南が別の高校の不良に呼び出された、との知らせが入った。内山(小栗旬)の話によると、南が最近付き合っていた彼女が、どうやらその不良と二股をかけていたらしいのだ。彼が下っ端2,30人もいるグループのリーダーだと知った久美子は、内山、野田(成宮寛貴)、熊井ほかクラスの全員に、なぜ南と一緒に行かなかったのか、と訴えた。 「仲間を見捨てるな!」「ツルむんなら最後までツルめ!」——こう言い残した久美子は、一人で学校を飛び出し、南を捜し始めた
学校の周辺で、お年寄りや女性を狙った連続ひったくり事件が発生。教頭の猿渡(生瀬勝久)らは、犯人が学院の生徒だったら久美子(仲間由紀恵)のクラスの生徒に違いない、と最初から3年D組に疑いの目を向ける。 そんな中、久美子は、事務員の話から、内山(小栗旬)が半期分の授業料を滞納している、と知った。内山は、父親が死亡したため、現在母親の内山さゆり(朝加真由美)と2人暮らし。さゆりは、生活費や内山の学費を稼ぐため、昼は食堂で夜も弁当工場で懸命に働いている。病気がちのさゆりが、息子の卒業を夢見て頑張っていると気付いた久美子は、出来るだけ力になろうと心に決めた。 被害者の話から、連続ひったくり犯が金髪だと判明。内山に似た似顔絵付きの手配ポスターが学校周辺に張り出された。久美子は、最近、学校を休みがちな内山が犯人らしい、との噂が流れていると知り、ビックリ。焦る久美子は、慎(松本潤)、熊井(脇知弘)、野田(成宮寛貴)、南(石垣佑磨)らが内山の無実を晴らそうと相談しているのを聞きつけ、自ら真犯人を捕まえる、と宣言。夜、慎らと一緒に学校周辺で張り込みを始めた。 その頃、病気がちのさゆりの体を心配した内山は、学校をあきらめ働こうと決意し、そのことをさゆりに伝えていた。さゆりが自分の卒業を夢見ていることは充分に承知していた。学校を辞めれば仲間とも会えなくなる。だが、心優しい内山は、体が弱い母親を働かせて、学校に行くことが出来なかったのだ。さゆりに自分の決意を告げた後、内山は、焦燥感もあって家を飛び出していた。 まもなく、イケイケ
3学期の全ての授業を終え、卒業式まであと10日となった白金学院高等学校。久美子は、進路が決まらない生徒が数名いるものの、落ちこぼれ揃いだった教え子たちがなんとか全員揃って卒業出来るとあって感無量だった。 その頃、3年D組の生徒達は、久美子には内緒で卒業旅行として温泉へ行く計画を立てていた。参加するのは、大学合格が決まり両親と海外旅行に行くという南(石垣佑磨)を除く全員。一流大学のダブル合格を決めた慎、建築士を目指して工務店に就職する内山(小栗旬)、ラーメン屋を継ぐために調理師専門学校に進む熊井(脇知弘)らは、最後の思い出作りをしようと盛り上っていた。 ところが、宿泊先の旅館で、菊乃(中澤裕子)の誘いで静香(伊東美咲)と3人で骨休めの温泉旅行にやってきた久美子とバッタリ!持っていた酒やタバコを久美子に取り上げられた生徒たちは、温泉街で遊ぶこともままならず、結局、静香や菊乃を交えて宴会をすることになった。 そんな中、宴会を抜け出し、一目惚れした旅館の仲居・若葉(松本莉緒)と会っていた内山が、チンピラのグループに絡まれた。若葉の連絡で助けにやってきた慎、熊井、野田が見たのは、何も抵抗せず殴られっぱなしの内山。今トラブルを起こせば卒業を目前に退学になるかもしれない。慎らは、内山が卒業のこと、久美子の思いやその立場などを考えて無抵抗だったと気付き、一方的に殴られるしかなかった。そこに駆けつけた久美子は、一切手出しをしなかった内山や慎らの思いを知り、一人で次々とチンピラたちを叩きのめす。久美子は、もしこのことが問題に
山口久美子(仲間由紀恵)は、勤めていた白金学院が閉校になった後、ひょんなことから、優秀な生徒が多いと評判の黒銀学院高校で再び教鞭をとる事になった。 久美子の教師復帰に、家には強面の家族たちが勢揃い。実は久美子は泣く子も黙る任侠集団、大江戸一家の三代目・黒田龍一郎(宇津井健)の孫娘。七歳の時、教師だった両親を事故で亡くし、その後、龍一郎に育てられた久美子のまわりは、任侠の世界に生きる男たちばかりだった。 登校初日、職員室に入った久美子は、なんと元白金学院教頭・猿渡五郎(生瀬勝久)が、黒銀学院の教頭になっていたのにビックリ。猿渡もまた、自分の手違いから久美子を呼んでしまった事で、自分に責任が及ぶ事を怖れ、久美子に家の事が絶対にバレないようクギを刺した。 理事長兼校長の黒川銀治(井上順)の指示で、久美子は、優秀な黒銀学院に最後に残った、落ちこぼれたちの吹き溜まり3年D組の担任になった。 任期は卒業までの3ヶ月、高校生活の思い出がひとつもないと言いきる殺伐とした生徒たちを目の当たりにした久美子は、全員揃って卒業させてやろうと決意する。 3年D組のリーダーは矢吹隼人(赤西仁)取り巻きに土屋光(速水もこみち)武田啓太(小池徹平)日向浩介(小出恵介)。生徒たちは教師を信用せず、また、あてにもしていない。もちろん女の久美子の言う事など聞くはずがなかった。 そんな中、久美子は、小田切竜(亀梨和也)と言う生徒が3学期から学校に来ていない事を知る。同僚の馬場正義(東幹久)や白鳥ひとみ(乙葉)に、小田切は中学時代から何度も暴力沙汰を起こし
矢吹(赤西仁)と、再び登校するようになった小田切(亀梨和也)を仲直りさせれば、とりあえず3年D組がまとまると思った久美子 (仲間由紀恵) は、馬場(東幹久)やひとみ(乙葉)らと様々なアイデアを考える。そんな久美子の動きを見て徐々に心を開くようになった武田 (小池徹平) は、矢吹と小田切の対立の原因が以前からトラブルが続いている荒高との揉め事にあったことを明かした。 それによると、二学期の終わり、小田切、矢吹、土屋(速水もこみち)、日向(小出恵介)、武田の5人が、荒高の不良グループと決闘をすることになった。ところが、その直前、なぜか小田切が勝手に荒高側に詫びを入れ、決闘を中止にしてしまったらしいのだ。 翌朝、久美子は、猿渡(生瀬勝久)から、3Dの生徒が荒高の不良と喧嘩をしたとの連絡を受けた。土屋は、A組の生徒が荒高の不良に絡まれていたから助けた、と胸を張るが、久美子は注意する。そのやりとりで腹を立てた矢吹は、久美子に一対一の決闘を申し込んだ。矢吹は、もし自分が勝ったら今後一切自分たちに指図するな、と言うのだ。 放課後、久美子は、見物の生徒たちをまいて、矢吹の申し出を受けることになった。 次の日、3Dの教室は、生徒数名が荒高の不良に袋叩きに合ったとのことで、騒然としていた。口々に仕返しを叫ぶ生徒たちの声を聞いた猿渡は、喧嘩をしたら直ちに退学させる、と警告する。これを聞いた生徒たちの怒りの矛先は、荒高との揉め事のきっかけを作った小田切に向いた。 この様子を見て罪悪感に捕われた武田は、ついに小田切が裏切り者と呼ばれるよう
小田切(亀梨和也)と矢吹(赤西仁)を名乗る何者かが暴れ回ったのが原因で、黒銀学院に対立する他校の生徒たちが多数押しかけ、口々に「小田切と矢吹を出せ!」と叫ぶ騒ぎが起きた。久美子(仲間由紀恵)は、この生徒たちを気迫で退散させた。 当の小田切と矢吹から直接話を聞いた久美子は、「何もしていない」という2人の言うことを信じ、何としても真相を突き止めようと思った。 まもなく、3Dの生徒たちは、小田切や矢吹の無実を証明するために、似顔絵を作って犯人捜しを始めた。所轄の刑事・鬼島(高杉亘)は、最近、若者グループによる事務所荒らしやひったくりが頻発している、と久美子に話す。 翌日、久美子は、学院にやってきた鬼島から、小田切と矢吹が窃盗の容疑で逮捕されたことを告げられた。事件の現場となったのは、学院近くのブティック。店内で、小田切の学生証が見つかり、防犯カメラに黒銀学院の制服を着た2人組が写っていたのだ。この話を聞いた猿渡(生瀬勝久)は、退学処分もありうると顔を曇らす。 そんな中、久美子は、土屋(速水もこみち)や武田(小池徹平)から、工藤(小林且弥)という人物のことを聞いた。昨年まで黒銀学院に在籍していた工藤は、卒業間際に事件を起こして退学処分を受けた男なのだ。前夜、小田切や矢吹と一緒にいた土屋らは、工藤が率いる不良グループに呼び止められた。その際工藤は、小田切に自分たちのグループに入るよう迫った、というのだ。 この話を聞いた久美子は、事件が全て工藤のグループの仕業だと察知。3Dの生徒たちとその居場所を突き止めた久美子は、1人
黒銀学院の4月からの男女共学化が決定し、中学3年生の女子を対象にした見学会が行われることになった。話を聞いた3年D組の生徒たちは、可愛い後輩女子高生をいっぱい集めようと大張り切り。当日、生徒たちは猿渡(生瀬勝久)から「教室から外出禁止」の指示を与えられてしまう。しかし、3Dの生徒たちがそれを守るはずはなかった。 そんな中、土屋(速水もこみち)は、女子中学生の引率教師としてやってきた中学時代の担任教師の石川(山崎一)と再会した。かつて土屋を目の敵にしていた石川は、相変わらず口うるさく、土屋と一緒にいた小田切(亀梨和也)や矢吹(赤西仁)らまで説教する。そして、久美子(仲間由紀恵)の指導方法にまでケチを付けた石川は、黒銀学院は滑り止めだと言い残して帰ってしまった。 その夜、学校に呼び出された久美子は、土屋が思わぬ騒ぎを引き起こしたと知った。猿渡らと共に職員室にいた石川の話によると、土屋は、石川が昼間引率してきた宮崎菜緒(秋本未莉)とゲームセンターで遊んでいた、というのだ。名門女子高を狙う菜緒は、その時間、真面目に塾に行っているはず。石川は、土屋が強引に菜緒を連れ出して遊んだと決め付けた。そして、土屋があっさりこの事実を認めてしまったことから、退学処分が濃厚となった。 土屋の性格を知る久美子は、この騒ぎに何かウラがあると察知して聞き込みを開始。小田切や矢吹の証言から、土屋と一緒にいた菜緒が、嬉しそうに笑っていたことを突き止めた。だが、久美子の質問に、土屋は頑なに自分が悪いと言い張り、菜緒も沈黙を続けるばかり。 やがて
バレンタインデーが間近に迫る中、久美子(仲間由紀恵)は、武田(小池徹平)が桃ヶ丘女学園の生徒・水島真希(若槻千夏)に夢中になっていると知った。 真希は近くの喫茶店でバイトをしている芯の強いタイプの女の子。竜(亀梨和也)、隼人(赤西仁)と、なぜか久美子も一緒に喫茶店へ様子を見に行くことに。しかし、弱気な武田は自分では真希に近づけないため、土屋(速水もこみち)の助けをかり真希のタイプを聞き出すことに成功。しかし、その答えは『強い男』。真希の好みが、自分とは正反対の強い男だと知った武田はひどく落ち込んだ。 その頃、黒銀学院の職員室も恋の話題で盛り上っていた。運命の人と出会ったというひとみ(乙葉)。一方この話を聞いた久美子は、憧れの九條(谷原章介)を巡るライバルが一人減ったと知り喜ぶ。 まもなく、武田は、真希が奥寺(高杉瑞穂)という大学生とデートの約束をする現場を目撃。真希が好意を抱いていると知った武田は、土屋と日向(小出恵介)の助けを借り、ある作戦を決行するのだが、それがとんでもない結果を巻き起こし、武田は学校を飛び出していってしまう———。
3年の他のクラスで、大学合格や就職内定の知らせが続々と入る中、生徒たちの進路を心配した久美子(仲間由紀恵)が、3年D組の個別面談を行った。案の定、ほとんどの生徒の進路が未定で、久美子はため息ばかり。だが、唯一、日向(小出恵介)だけが見習いながらバーでの仕事が決まったと答えた。 そんな折、飲み会で、ひとみから恋の悩みを打ち明けられた久美子は、その意中の人がてつだと知りびっくり。たまたまその店にてつがいることに気付いた久美子は、自分とてつの関係がばれないようにするために一生懸命。 ところが、家に戻った久美子が、偶然の出会いから泥酔したミノル(内山信二)を助け、送り届けてくれた竜(亀梨和也)、隼人(赤西仁)と顔を合わせてしまう。あっさり2人に“大江戸一家三代目の孫娘”という正体を知られてしまい、教師の仕事を失う覚悟をする久美子だった。 翌日、クラスで出席をとった久美子は、最近金回りがいい日向が欠席していると知った。日向は、父親が単身赴任中のため、母親・治代(手塚理美)と2人暮らし。家を訪ねた久美子に治代は、日向がもう1週間も外泊を続けていると告げた。久美子は、前夜少々ヤバイ雰囲気の辰巳(小木茂光)という男に従っている日向を見かけていたこともあり、心配を募らせた。 翌日、竜らと話していた久美子の元に、治代から、日向がとあるバーに入っていったとの連絡が入った。治代は、どうやら一人で息子の行き先を調べたらしいのだ。だが、竜の話によると、そのバーは、以前から、違法とばくをやっているとの噂がある店。久美子たちは急いでそのバー
4月からの男女共学化を控え、新校舎建設の話題で盛り上がる黒銀学院職員室。しかし、理事長の黒川(井上順)と教頭の猿渡(生瀬勝久)から3月までの臨時雇用の久美子(仲間由紀恵)には関係のない話だと念を押されてしまう。 自分の職探しの必要に迫られる久美子だが、3年D組の生徒たちも卒業を控え、真剣に進路を考えなくてはならない時期。そんな中、久美子が問い合わせた会社から、生徒の面接を行うという連絡がはいり、土屋(速水もこみち)他4名の生徒が面接を受けることになった。そこで、久美子を相手に面接の練習を始めたが、まったく態度のなっていない生徒たち。それなら手本を見せようと、竜(亀梨和也)、隼人(赤西仁)らを面接官に久美子は模擬面接を行った。 一方、てつへの想いをつのらせるひとみは、久美子にせがんでてつの働くたこ焼きやを訪ね、うっとりとてつを見つめるのだった。 就職試験にやる気をみせてきた土屋。竜、隼人、武田(小池徹平)、日向(小出恵介)に見守られながら履歴書を書き上げ、準備万端。しかしそこで、対立する高校のリーダーとばったり出くわし、因縁をつけられる。隼人がカッとして手を出したことから、全員の殴り合いに発展。町行く会社員も巻き込み、大騒動となった。 翌日、土屋ほかの3D生徒たちが面接会場へいくと、なんと面接官の一人は昨晩の会社員。土屋の顔を一目見て、面接は全員取りやめになってしまった。会社側から連絡を受けた黒川と猿渡は、黒銀学院の体面を第一に考え、3年D組の生徒たちは今後一切就職活動をしないよう命令する。 しかし、久美子は、
息子が大学受験をしていないと知った隼人(赤西仁)の父・矢吹博史(内藤剛志)が、突然、怒って学校に現れ、隼人と掴み合いになった。隼人は、博史、弟の拓(石黒英雄)の3人家族。高校を中退した博史は、その後、仕事探しで大変な思いをし、死んだ妻に苦労をかけた。そのため、隼人には是非進学してもらいたいと願っていたのだという。 たまたま、『熊井ラーメン』を手伝うことになった隼人は、死んだ父親に代わり、母親と幼い弟、妹を守って頑張る熊井(脇知弘)の生き方に感動。すすんで接客しながら見せる笑顔を初めて見た久美子は、隼人がこの店で何かを見つけるのではないか、と思った。 翌日、熊井の顔に殴られたような跡を見つけた久美子(仲間由紀恵)は、まもなく、その店に見知らぬ男たちが押しかけて来ていることに気付いた。事実関係を問いただすが、熊井は質問には答えず、うるさそうな顔をして立ち去ってしまった。だが、隼人から話を聞いた久美子は、熊井が大変な状況に直面していると知る。 実は、熊井は、悪質な地上げ屋に立ち退きを迫られ、家族の前で暴力まで振るわれていた。だが、卒業後まで久美子に世話を掛けまいと、わざと迷惑そうな素振りを見せていたのだ。熊井が、店と家族を守るため、一人で戦おうとしていることに気付いた久美子は、なんとか力になってやろうと心に決めた。 ところが、翌日、『熊井ラーメン』に行こうとした矢先、熊井の母・雅子(須永千重)から、急を告げる電話が入った。雅子がやってきた地上げ屋の脅しに恐れをなし、店の権利書を渡してしまったのだ。これを知った熊井は
憧れの桃ヶ丘女学園の生徒と “カラオケ合コン” していた3Dの生徒たちが、トイレで猿渡(生瀬勝久)とバッタリ。慌てた生徒たちが金を払わずに店を飛び出したことから、竜(亀梨和也)、隼人(赤西仁)、土屋(速水もこみち)、武田(小池徹平)、日向(小出恵介)の5人が警官に捕まってしまった。 連絡を受けた久美子(仲間由紀恵)が警察に駆けつけると、竜らはちょうど解放されるところ。署長らから話を聞いた久美子は、警察庁の高官である竜の父親・小田切信也(宅麻伸)が裏で動いたと知った。そして、信也は竜を車に乗せ、そのまま帰ってしまった。 翌日、理事長室に呼ばれた久美子は、黒川(井上順)と、そこに来ていた信也から、竜を2度と登校させないことを告げられた。学校で悪い友達と遊ぶようになってから、竜が反抗的になったという信也。黒川と猿渡は、卒業の資格を与えることを条件に、竜は登校もせず、卒業式にも出席しなくてよいという。 その夜、急に学校に呼び出された久美子は、隼人、土屋ら4人が思わぬことをしでかした、と知った。竜が家の中に閉じ込められていると考えた隼人ら4人は、救出するために小田切邸に無断で侵入。しかし、あえなく警備員に捕まり学校に連れてこられたのだ。しかし、竜だけは脱出に成功。 信也は、隼人らを住居侵入と暴力行為で訴えると息巻く。責任の所在を明らかにするよう信也に迫られた黒川は、4人を退学処分にする、と約束した。 必死で竜の姿を探す中、夜の繁華街でやけを起こしてケンカをする竜の姿を発見。竜に行く場所がないと知った久美子は、自分の家に来
卒業式まであと4日。教え子たちを立派に送り出そうと考える久美子(仲間由紀恵)は、式の練習などをやって最後の気合を入れ、3年D組の生徒たちも卒業へ向けて一丸となっていた。 そんな折、職員室に顔見知りの刑事・鬼島(高杉亘)が姿を見せ、以前逮捕した黒銀学院OB工藤(小林且弥)が警察の留置所から脱走した、と告げて注意を促した。鬼島の話によると、工藤は久美子や竜(亀梨和也)、隼人(赤西仁)ら5人を逆恨みしているとのことだった。 だが、教室に行った久美子は、その心配が現実となっていることを知る。前夜、生徒たちの何人かが、工藤のグループに袋叩きに遭ったのだ。工藤は、生徒たちに 「無事に卒業できると思うなよ」と捨てゼリフを残したらしい。久美子は、工藤を見かけても絶対に相手にしないよう、竜ら5人、そして、生徒たちに念を押した。 その頃、竜らの元に、クラスの仲間が工藤のグループの人質になったとの連絡が入った。工藤の要求は、竜、隼人、土屋、武田、日向5人の呼び出し。 仲間を助けたい竜らは、他の生徒たちの協力を断わり、絶対に喧嘩をしないという久美子との約束を胸に、工藤らのグループが待っている廃屋へと向かった。 廃屋に到着した竜らは、待ちうけていた工藤のグループに殴る蹴るの乱暴を受ける。どんなに暴力を振るわれても、久美子との約束を守るため、竜らは決して抵抗しない。だが、居ても立っても居られず駆けつけた3Dの生徒たちが工藤らを止めようとしたことから、ついに両者の乱闘になってしまった。 この騒ぎが黒銀学院の不良グループの抗争と報道されたこ
私立赤銅学院高校では、手のつけられないワルばかりを集めた3年D組に手を焼いていた。教頭を勤める猿渡五郎(生瀬勝久)は、理事長の赤城遼子(江波杏子)から3Dをうまくまとめるよう命ぜられるが、まったく歯が立たない。そこで自分の立場が危ういと感じた猿渡は 「不良たちを黙らすことのできる教師を連れてくる」 と宣言し、南の島へ向かった。かつて同じ高校で教師をしていた熱血教師、ヤンクミこと山口久美子(仲間由紀恵)を探すために——。 久美子は南の島から帰り、赤銅学院高校の教師として働くことになった。 担任となった3年D組は、緒方大和(髙木雄也)、本城健吾(石黒英雄)、神谷俊輔(三浦翔平)と、風間 廉(三浦春馬)、市村力哉(中間淳太)、倉木 悟(桐山照史)の2つのグループが敵対していた。教師たちの話によると、1、2年の時に別々のクラスの番長格だった大和と廉が、3年で同じクラスになったため対立するようになったらしい。教室でもケンカや衝突が絶えない生徒たちに久美子はこれまでの教え子たちとは違う何かを感じた。 そんな中、学校周辺で発生している連続強盗事件の容疑が廉にかかり、刑事が学校にやって来て——。
相変わらず3Dは、ケンカや衝突が絶えず、バラバラだった。久美子(仲間由紀恵)は「このクラスに必要なのは親睦と連帯感だ」と、生徒たちに“缶蹴り”をしようと持ちかけるが、もちろん、誰一人参加するものはいなかった。それどころか、大和(髙木雄也)グループと、廉(三浦春馬)グループの対立は激しくなるばかり——。 そんなある日、ついに、3D全員が見守る中、大和と廉がタイマンを張ることになった。その場に駆けつけた久美子は、タイマンを止めるどころか、「素手の喧嘩なら、止める必要ない」と、声援を送る。そんな久美子を不信に思う3D生徒たち。その時、警察が来ると情報が入り、全員で逃げ出した。 大和と廉に久美子は「なんで、タイマンを張るんだ?」「なんで、そんなに喧嘩がしたいんだ?」と意味のない争いをやめさせようとするが、二人とも「世の中、敵か味方しかいねぇ」「喧嘩しか一番になれるもんがねぇ」と話にならない。 翌日、再び対峙する大和と廉。互角に闘い、倒れ込んだ二人は、武器を手に立ち上がった。そこに久美子が現れ、昨日とは変わって喧嘩を止める。久美子は「自分のためだけに喧嘩しても意味がない」と説教するが、「きれい事ばっか言ってんじゃねぇ」と、二人は去って行ってしまった。 苛立ちがおさまらない大和は、街でぶつかったカラーギャングと殴り合いになる。あわててとめようとする本城(石黒英雄)と神谷(三浦翔平)だったが、気付くと三人はカラーギャングの仲間、10数人に囲まれていて——。
ある朝、久美子(仲間由紀恵)が登校すると、赤銅学院は来週開催する“クラス対抗春の球技大会”の練習で、猿渡(生瀬勝久)ら教師も生徒たちも盛り上がっていた。久美子はクラスをひとつにするために「この機を逃す手はない!」とはりきるが、3Dの生徒たちは口々に「だりぃ」「どうせ勝てないし」と、無気力で全くやる気がない。 放課後、市村(中間淳太)と倉木(桐山照史)は塾の前で、進学校・青芝高校の生徒とぶつかりそうになる。その生徒は市村の中学時代の友人、高杉(北条隆博)だった。実は市村も中学は青芝中学に通っていたが、途中で落ちこぼれてしまい高校には上がれなかったのだ。そんな市村に高杉は「お前らの将来は真っ暗」「住む世界が違う」とバカにした。カッとなった倉木が殴りかかろうとすると、それより一瞬早く、市村が高杉を殴りつけた。 久美子は市村に高杉を殴った理由を聞くが、市村は何も答えようとはしない。そんな市村に、猿渡は厳正な処分を検討しないといけないと言いはなち、市村も「学校やめようかな」と言い出す。必死で止める久美子だったが、3Dの生徒たちも、「自分たちの将来なんてたいしたものじゃない」「学校をやめても何もかわらない」と、あきらめムードが漂っていた。 その頃、赤銅学院の近くで、集団暴行事件が多発していた。またも3D生徒を疑う猿渡たちだったが、ある夜、3Dの吉田たち4人が、バンダナで顔を隠した7人組に突然襲われて——。
猿渡(生瀬勝久)ら赤銅学院高校の教師たちは、春の非行撲滅週間でパトロールをすることになった。久美子(仲間由紀恵)は、最近団結してきた3Dは「大丈夫です」と自信満々に言うが、3Dの連中は猿渡の予想通り、放課後の繁華街をうろついていた。 そんな中、突然、廉(三浦春馬)の姉・薫子(山田優)が学校にやって来る。両親を早くに亡くし、廉と二人暮らしの薫子は、昼は歯科助手、夜はクラブのホステスとして働いていた。薫子の話から、最近、廉が学校で禁止されているアルバイトをしていることが発覚する。すぐに止めさせるという薫子に対し、廉は「家を出てひとり暮らしをする。もうアネキの世話にはならない」と言い放つ。ちゃんと話しをしようとする薫子だったが、廉にその想いは届かなかった。 その夜、てつ(金子 賢)から、廉がホストクラブに入っていくのを見たと聞いた久美子は、潜入捜査を決意し、葵(平山あや)、さくら(星野亜希)と、ホストクラブに行ってみる。しかし、久美子が店内で見つけたのは、廉と同じようにバイトをしようと来ていた、緒方大和(髙木雄也)たちだった。 思うようにいかず、苛立ちながら街をふらついていた廉は、非行撲滅のため見回り中の刑事・石原(近江谷太朗)と口論になり、力任せに石原を殴りつけた。知らせを聞いて駆けつけた久美子と薫子は、懸命に石原に謝るが、当の廉はまったく反省する様子がない。翌日、理事長の赤城(江波杏子)からも退学を覚悟するよう告げられた廉は——。
卒業後の進路相談の三者面談が始まった。だが、生徒たちは将来のことを全く考えてなく、しかも働くことを軽く考えていることを知り、久美子(仲間由紀恵)は頭が痛い。本城(石黒英雄)もその一人で、「たかが100円、200円で頭下げる商売なんかできるか!」と豆腐屋を営む父親・保(金田明夫)と三者面談の席でケンカを始めてしまう始末…。 翌朝、夏目(小泉孝太郎)から保が倒れて運び込まれたと連絡が入り、久美子と本城は慌てて病院に駆けつけた。保はしばらく入院することになり、本城は、家の戸棚にある金を銀行に入金するよう頼まれるが、実は、その中の一部をこっそり使い込んでしまっていて金が足りない。困り果てた本城は、「店の支払いの金が足りないから」と嘘をつき、学校を休んでバイトを探し始める。それを聞いた大和(髙木雄也)ら3Dの生徒たちも、「本城のために、俺たちも働こうぜ!」と、全員でバイトをすることに。 しかし、そんなことを知らない本城は、安い時給では働く気にならず、バイトを見つけられずにいらだっていた。そんな時、中学時代の先輩・成田(進藤学)と偶然会う。「親父の金、使い込んじゃって」と相談する本城に、金貸し業をやっているという成田は、「かわいい後輩が困っているなら、貸してもいい」と言う。喜んだ本城は、軽い気持ちで金を借りるが——。
久美子(仲間由紀恵)の夏目(小泉孝太郎)を想う気持ちはつのるばかり。ところが、夏目のことはあきらめたと思っていた葵(平山あや)とさくら(星野亜希)が「結婚するなら夏目先生みたいなタイプでしょ」と未だにねらっているのを知って、久美子はあせる。 そんな中、3年D組は神谷(三浦翔平)がセッティングした合コン話で大盛り上がり。しかし、倉木(桐山照史)はうわの空でまったくのってこない。放課後、気になって尾行した緒方大和(髙木雄也)や廉(三浦春馬)たちは、夏目総合病院に入る倉木を目撃。倉木が入院患者らしき可愛い女のコと笑顔で話しているのを見つける。実は倉木は1週間前、その女のコ・藤村早希(小嶋陽菜)と偶然出会い、一目惚れしたのだ。それから二人は仲良くなり、倉木は毎日のように見舞いに通っていた。「誰か好きになると、何があっても、相手のこと守ったる、いう気持ちになる」という倉木に、久美子は「いい恋してるじゃないか。お互いがんばろう!」と励ます。 ある日、早希から電話でデートに誘われた倉木は大喜びで出かけて行く。一方、3Dの生徒が挑んだ合コンは、散々たるものだった。同じ頃久美子も、夏目に映画に誘われて大喜びするが、映画館に向かう途中、夏目に病院から緊急の呼び出しが掛かり、初デートは中止になってしまう。実は、早希は無断で病院を抜け出していて、大騒ぎになっていたのだ。 そんな事とは知らない倉木。しかし早希はデート中に胸の苦しみを訴えて倒れてしまい——。
間近に迫った赤銅祭で職員室は大盛り上がり。しかし、3年D組だけ出し物が決まっておらず、久美子(仲間由紀恵)は猿渡(生瀬勝久)に「3Dは不参加にしますか」と言われてしまう。こうしちゃいられないとはりきる久美子だが、3Dの生徒たちはまったくやる気が無い。しかし、緒方大和(髙木雄也)の「文化祭なら女の子も来るんじゃねぇの?」という一言で、とたんにやる気になって一致団結した。 帰り道、大和らは、男たちがカツアゲしているところを目撃する。大和たちの制服を見た、その中の一人、郷田(松田悟志)は「誰でも入れるバカ銅学院」「あんな学校、面白くもなんともねぇだろ」とけなし、それに反論した6人を取り囲んだ。大和らは隙を突いて逃げ出したが、次の日、郷田が実は赤銅学院を卒業した手の付けられない不良で『伝説の番長』と呼ばれている男だと知り、大和たちは不安を隠せずにいた。 そして、大和たちの不安は的中する。3Dの松方たちが郷田たちにボコボコにされたのだ。クラスの仲間に手を出され、怒った大和たちは郷田たちと乱闘になってしまう。警察からの連絡で事態を重く見た理事長の赤城(江波杏子)は、3Dの生徒全員の赤銅祭の参加を認めず、自宅待機を命じて——。
久美子(仲間由紀恵)の昔の教え子・熊井(脇 知弘)の妻・亜美(石原あつ美)の出産が近づいてきた。久美子は、すっかりおばあちゃん気分でベビーグッズなどを集めたり、おむつ交換の練習をしたりと、嬉しそう。放課後、緒方大和(髙木雄也)たちを連れて、熊井の店に行くと、熊井はお腹の大きな亜美を精一杯気遣っていた。 そんな中、神谷(三浦翔平)が合コンで知り合った子とデートすることになる。誘い続けて、ようやくもらったOKの返事に、神谷は舞い上がっていた。ところが、デートの最中、たちの悪い学校・荒高の生徒たちに絡まれる。仲間がいないと何もできないとからかわれた神谷は、怒って殴り掛かかっていく。しかし、逆に一方的に殴られ、怯えた彼女にも逃げられてしまった。 警察から学校に連絡が入り、母親の美沙子(宮崎美子)も学校に駆けつけた。美沙子は必死で頭を下げるが、神谷は「頭なんか下げてんじゃねぇよ」と辛く当たり、全く反省していない様子。苛立つ神谷は心配してやってきた大和たちにも「余計なお世話だ!どうせ俺は、喧嘩やっても勝てねぇ、女の子一人守れねぇ、情けない男だよ!」とはき捨て、飛び出していき——。
卒業後の進路について考える時期になったが、相変わらず3Dの生徒たちは進路の事など全く考えてなく、久美子(仲間由紀恵)はやれやれとため息。その上、村山(夕輝壽太)ら5人は遅刻や欠席が増えていた。 そんな中、校内にある創立者の銅像が夜になると歩くという 『赤銅学院の怪伝説』 の噂が広まった。緒方大和(髙木雄也)たち3D生徒は噂を確かめに夜の学校へ忍び込んだ。その頃、携帯を学校に忘れて、ビクビクしながら戻ってきた久美子が物音に振り向くと、銅像の顔が久美子の目の前に現れ、焦った久美子は銅像を投げ飛ばしてしまった。 なんと、久美子が投げ飛ばしたのは、名うての 『学校荒らし』だったのだ。警察から表彰され、大喜びする久美子と3D生徒たち。そこへ最近、学校をサボっていた村山たちが入ってきて「そんなのどうだっていい。ガキじゃねえんだから」と水をさし、教室内は険悪なムードに…。そしてたちまち乱闘が始まってしまった。必死に止める久美子に村山たちは「どうせ卒業までのつきあいじゃねえか、仲間はほかにもいる」 と出て行ってしまう。 村山らを学校に連れ戻したい久美子は、3Dの生徒たちにも協力してほしいと頼み込むが、生徒たちの間にはさめた空気が漂っていた。どうやら村山たちは、芝山(八神蓮)と言う不良たちと付き合っているようで、久美子は心配を募らせる。 一人、村山たちを説得しに向かう久美子の元に、大和と廉(三浦春馬)からクラスの全員が村山たちを呼び出したと連絡が入り−−。
3Dでまたもケンカが勃発!!止めに入った久美子(仲間由紀恵)の強さに、改めて驚く生徒たち。緒方大和(髙木雄也)たちは、久美子の強さの秘密を突き止めようと放課後、尾行を計画する。尾行に気付いた久美子は、『任侠集団・大江戸一家』であることを隠そうと必死になるが、大和たち6人は久美子の家に来てしまい、結局知られてしまった。てつ(金子賢)が 「家のことがバレると、教師を続けられなくなってしまう、お前たちの胸にとどめといてほしい」 と、生徒たちに頭を下ると、廉(三浦春馬)たちは 「べつに、関係ないっすから、ヤンクミがいねぇと学校つまんねぇし」 と素直に了解した。そして、龍一郎(宇津井健)らとともに、鍋を囲み、大和たちは家族の温かさを実感する。 その夜、大和が帰宅すると、父・達彦(名高達男)と母・加代子(床嶋佳子)が離婚届を前に口論していた。「大和はこの家の恥さらしだ。お前が甘やかすからだ」と加代子を責める達彦に、大和は、お袋は関係ないと詰め寄った。実は、大和は昔から父親と仲が悪く、優秀な兄貴と比べられ続け劣等感を抱いていたのだ。 翌日、大和と廉は、街で非行撲滅週間のパトロールをしていた達彦と出くわした。達彦は大和どころか、廉のことまでバカにし、怒った大和は思わず達彦を殴ってしまう。 苛立った大和が足早に歩いていると、不良たちが中学生をカツアゲしようとしていた。見かねた大和が止めに入ると、乱闘になってしまった。そして、不良のひとりが振り降ろした棒が仲間の頭を直撃し流血。大和は駆けつけた警察官に連行されてしまい——
夏休みが近づき久美子(仲間由紀恵)は、夏目(小泉孝太郎)とハワイに行く妄想を勝手に膨らませていた。3Dの生徒たちも、高校生活最後の夏休みの計画に盛り上がっていた。しかし、猿渡(生瀬勝久)は、問題ばかり起こす3Dを野放しにしないため、期末テストで赤点を取った生徒に、夏休み期間中補習授業を行うことを宣言。さらに「誰一人赤点を取らないなんてありない。もしそんなことが起きたら、逆立ちで町内一周してやる」と3Dを挑発する。怒った生徒たちは、「教頭の鼻あかしてやろうぜ!」とムキになり勉強を始めた。 そんなある日、緒方大和(髙木雄也)たちは路地から慌てて飛び出してきた男たちを見かけた。それは、文化祭の時に衝突した卒業生・郷田(松田悟志)とその仲間たちだった。郷田のただならぬ雰囲気が気になった大和たち。その予想は的中する。刑事が「昨夜強盗事件があった」と、大和たちを疑って話を聞きにやって来たのだ。大和たちは躊躇しつつも、郷田を見かけたことを話した。 翌日、郷田は大和たちが警察に目撃証言したことを逆恨みし、仲間を引き連れて赤銅学院に乗り込んできた。3Dの教室に乱入し、生徒たちを痛めつける郷田。不意打ちを食わされ怒りの収まらない生徒たちは仕返しを叫ぶが、久美子は「何の解決にもならない無意味な争いはするな」と生徒たちを諭した。 しかし、郷田は再び大和や廉(三浦春馬)たちを待ち伏せし、襲いかかってきた。大和たちは久美子との約束を守り、郷田たちにやられながらも仲間を助けようと防戦するが、殴られた廉が倒れた瞬間、積み上げられた資