とあるデパートの屋上で、真顔で相対する平尾隆之介(竹野内豊)と小谷チヨ(広末涼子)。チヨが自分のお腹を指さして言いにくそうに発した言葉は「できちゃったの・・・」。我が耳を疑う隆之介。だって、2人は恋人じゃなく、付き合っているわけでもなく、ただ・・・。それは、数週間前の出来事・・・。 新庄巧(妻夫木聡)と一緒に、新CMを編集中のCMディレクター、隆之介に1本の電話が入る。それは、隆之介の大学時代の先輩、川口英太郎(阿部寛)からの海へのお誘い。仕上げなくてはいけない、CMを抱える隆之介は断ろうとするのだが・・・。ギャル、20歳も同行と聞いたからたまらない。 思いっきり来ちゃいました。真夏のビーチ。ニコニコの隆之介の前には、デパートに勤めるチヨと彼女の友達、有森みさと(片瀬那奈)。そんな隆之介を冷ややかに見つめるのは英太郎と、彼の恋人でチヨの姉、小谷亜紀(石田ゆり子)、そしてこの日のために徹夜仕事を手伝わされた巧。 さて、隆之介はチヨ&みさとに挨拶代わりのアプローチを開始。2人を持ち上げる言葉の連続に、みさとは大喜びだがチヨはやや不満そう。それもそのハズ、チヨと隆之介は初対面ではなかった。亜紀の紹介で、チヨが彼女の妹と思い出した隆之介だが「どうもどうも」と挨拶したのはみさとの方。すかさず亜紀に間違いを指摘されると、持ち前の調子良さで出てきた名前が「ヤエちゃんだ!」。チヨ、全くもって面白くない。 しかし青い海、空の下、男女の数も3対3。となれば、自然にカップルが出来ても不思議じゃない。英太郎と亜紀は一応恋人同士、みさとは巧を気に入った様子。となると、チヨに残されたのは隆之介。亜紀は「あいつだけはやめといたほうがいい」と、チヨに注意するのだが・・・。夜になってあぶれたのは、やっぱり隆之介とチヨ。「つまんないなあ」と、ホテルを出た2人はビーチでバッタリ。相変わらず、覚えられない名前を間違えながらも甘い言葉をささやく隆之介は、チヨといい雰囲気に・・・。 それから数週間後、小谷姉妹のマンションに「ないの!」と響く亜紀の声。居合わせたチヨとみさとに妊娠の可能性を告げる亜紀。オロオロする亜紀に「この際、いさぎよく結婚してポーンと珠のような赤ちゃん産んじゃえば」とチヨは、強気に薦める。
平尾隆之介(竹野内豊)は「がんばって産もう・・・一緒に力を合わせて」と小谷チヨ(広末涼子)に思い切って告げた。だが、チヨの返事は「やっぱりイヤ」。「その場の勢いで言ってるんじゃない?」と言うチヨの鋭い突っ込みに、隆之介の言い訳も限界。チヨはそんな隆之介に「勢いじゃない」証拠を見せてと迫る。チヨが提案したのは、彼女の父親・小谷一徹(千葉真一)に妊娠の事実を報告すること。隆之介は「必ず言ってみせるよ」と大見得を切るのだが・・・。 早速、川口英太郎(阿部寛)のマンションに隆之介、チヨ、小谷亜紀(石田ゆり子)、有森みさと(片瀬那奈)、新庄巧(妻夫木聡)が集合して「隆之介&チヨの一徹への妊娠報告」作戦会議。しかし、出迎えた英太郎の顔には青あざが。英太郎は、亜紀を妊娠させたと誤解した一徹に殴られたのだ。隆之介とチヨの場合は本当に「できちゃってる」から殴るぐらいでは・・・。対策を講じる一行だが出てきた答えは、打つ手なし。 ならばと、みさとが提案した「妊娠は隠して、結婚だけ報告すれば?」に、一同合意。まったをかけたのは当事者のチヨ。「あたし・・・結婚するの?」と、すっかり忘れていた衝撃の事実。「(結婚して)いいの?」と聞くチヨに、隆之介は「よ、よろこんで」とマヌケな返事。隆之介とチヨの「できちゃった“隠して”結婚」が成立する。 翌日、隆之介は母・公子(木の実ナナ)に結婚報告をしようと決意。公子の長電話を待って、やっと切り出したところへ、妹の昌子(今井陽子)と旦那の田中和正(酒井敏也)が子供たちを連れて乱入。結局、公子のみならず妹夫婦も隆之介の結婚を知ることに。ここで肝心なのは、公子たちが隆之介の結婚相手の名前を知り得なかったこと。“できちゃった”ことと相手が20歳ということに動揺した公子に、そんな余裕は(?)なかったのだ。
言わない約束だったのに・・・。小谷チヨ(広末涼子)と彼女の両親に結婚の報告に行った平尾隆之介(竹野内豊)は、チヨが妊娠していることを話してしまった。チヨの父、一徹(千葉真一)がこれを聞いて怒らないはずがない。しかし・・・。 いつものように、隆之介は川口英太郎(阿部寛)と新庄巧(妻夫木聡)に、チヨは亜紀(石田ゆり子)と有森みさと(片瀬那奈)に報告。隆之介の顔には、チヨを殴りそうになった一徹を止めに入った時に、柱にぶつけてアザが出来ていた。ちょっと、男らしい隆之介。そんな話をしていると、隆之介とチヨはお互いにプロポーズをしてない、されていないことに気づかされる。それらしい言葉と言えば、チヨの「結婚するの?」の問いに隆之介が答えた「よろこんで!」。やっぱり、ちゃんとしたプロポーズは必要? 翌日、隆之介はチヨのデパートへ。2人ともプロポーズのことが気になる。ところが、2人の気持ちは微妙にすれ違い。隆之介は、バカ正直にもプロポーズをどうして欲しいかチヨに聞いて、怒らせてしまう。 英太郎のマンションに、隆之介と亜紀、みさと、巧、そして隆之介の妹、昌子(今井陽子)の夫、田中和正(酒井敏也)が集まって、作戦会議開始。英太郎、名付けて「プロポーズ大作戦」。英太郎は、隆之介のためにと様々なプロポーズ例を披露するのだが、居合わせたメンバーを納得させるものナシ。会議は実り無く解散。 隆之介が家に帰ると、チヨの母、淑子(高林由紀子)が訪ねてきた。応対した隆之介と、彼の母、公子(木の実ナナ)に意外にも淑子は、2人の結婚を応援したいと言い出す。と、そこに電話が・・・。綾小路麗奈(井上佳子)からの電話を取った公子は、てっきり淑子の娘、チヨと勘違い。隆之介は、まだ公子に自分の相手がチヨだとハッキリ告げていなかったのだ。麗奈の母親が来て結婚の話をしていると続ける公子。隆之介、あわてて受話器を奪い取って切ってしまうが、淑子は麗奈と、公子もチヨの名を聞いて2人は混乱し始める。隆之介はチヨが麗奈という名でモデルをしているんだとごまかす。人の良いお母さん2人、隆之介のあいまいな説明にも自分たちなりに納得してしまう。
小谷チヨ(広末涼子)と一緒に、初めて産婦人科に行った平尾隆之介(竹野内豊)。小松原医師(沢村一樹)が見せるチヨのお腹に宿った小さな命に、隆之介は感動する。順調な発育を2人に説明する小松原だが、なぜかチヨの姉、亜紀(石田ゆり子)にこだわる。 産婦人科からの帰り、チヨは隆之介に2人と子供の将来設計を語りだした。一徹に勝手に仕事を辞めさせられたチヨが夢見る未来の家庭の裕福さに隆之介はドキッ! 今乗っているツーシーターの車さえ、3人になったら使えないのだ。 川口英太郎(阿部寛)のマンションに、亜紀、有森みさと(片瀬那奈)、新庄巧(妻夫木聡)、田中和正(酒井敏也)、昌子(今井陽子)が揃って隆之介の車を巡っての作戦会議。そこでチヨは、意外にも安かった隆之介の給料の現実を知らされる。それでも隆之介は、大事な車は手放せないと言い張った。 翌日、隆之介の仕事場に母の公子(木の実ナナ)から電話が入る。仕事を終え、チヨも呼んで家に帰った隆之介を、公子は夕食を作って待っていた。チヨの母、淑子(高林由紀子)から夫の一徹(千葉真一)が捻挫して寝ていると報された公子は、この機会にみんなで一徹の下へ改めて隆之介とチヨの結婚決意表明に行こうと思い立ったのだ。だが、相変わらず綾小路麗奈(井上佳子)を呼んでいた公子。チヨとのバッティングは隆之介によって避けられたが、公子の勘違いは別の方向へ。 決意表明当日、チヨが頼りにする亜紀は同行しないと言い出す。仕事だと言う亜紀だが、念入りな化粧に、英太郎も怪訝な顔。英太郎にも断られ、結局一人実家に向かうチヨ。隆之介の車には公子が乗っているためだ。 その頃、みさとは巧とデート中。ホテルに誘っても何もしなかった理由をただすみさとに、巧は仕方なく「ある事」を告白。と、別のテーブルにいた男が巧の話を聞いて近寄ってきた。巧をしきりにほめる男は小松原医師。小松原もデートの真っ最中だと言う。みさとと巧が見た小松原のデートの相手は・・・。 一方、小谷家では動けない一徹へ公子と淑子が結託して、隆之介とチヨの結婚を承諾させる作戦が続いていた。
平尾隆之介(竹野内豊)から指輪を受け取った小谷チヨ(広末涼子)は、正式に仕事を辞めて赤ちゃん作り、家庭作りへの意欲満面。しかし、隆之介には、まだ乗り越えなければならない障壁が残っていた。チヨの父、一徹(千葉真一)である。チヨは、しばらく様子を見ようと言うのだが、そんな話をオープンカフェでしている2人を一徹が見ていることには気がつかなかった。チヨが気になる一徹は尾行を開始したのだ。 帰り道、次の週末に隆之介の家に行くと言うチヨ。隆之介の母、公子(木の実ナナ)が旅行に行くので、留守番に来て欲しいと頼まれたのだ。承諾する隆之介に、綾小路麗奈(井上佳子)から電話が入る。即座に切ってしまう隆之介だが・・・。 川口英太郎(阿部寛)のマンションに、隆之介を除くメンバーが集まった。今回の議題は「レイナちゃん」。顔をしらないチヨ、英太郎、亜紀(石田ゆり子)、有森みさと(片瀬那奈)、田中和正(酒井敏也)&昌子(今井陽子)は、隆之介とレイナの関係をただ一人知っている新庄巧(妻夫木聡)に、レイナの説明を迫る。 巧は真実を話そうとするが、議題はあらぬ方向へ。さらに、英太郎、亜紀、和正のあやふやな目撃談で、隆之介にはレイナの他にも「女」がいることにされてしまう。チヨの不安が高まる。 週末のチヨのお泊まりを前に、隆之介は麗奈の誤解を解こうとする。しかし、自分が結婚することを留守電に入れることしか出来なかった。 そして、週末。平尾家の前には不審な人物が・・・。部下を連れた一徹が張り込んでいた。そんなことは知らない隆之介、玄関のチャイムにチヨが来たと応対するのだが、来たのは麗奈。冷や汗たらりの隆之介。さらに、田中夫婦まで来て大混乱。ようやく、チヨがやってくるのだが・・・。
平尾隆之介(竹野内豊)につきまとう、思い込み女、綾小路麗奈(井上佳子)の出現で小谷チヨ(広末涼子)は父、一徹(千葉真一)とともに実家に帰ってしまった。隆之介は、麗奈とチヨを間違えていた母の公子(木の実ナナ)を責める。しかし、この件を巡って川口英太郎(阿部寛)のマンションで開かれた会議で、有森みさと(片瀬那奈)は巨乳合コンに出かけた隆之介に原因アリと発言。隆之介は、ともかくチヨの誤解を解こうと携帯に電話するのだが、電源を切られてしまった。 新庄巧(妻夫木聡)の後押しで、隆之介は小谷家に直談判に行く決意を固める。だが、とったばかりの仕事、エカチェリーナのCFスケジュールは、かなりハードで…。 一方、小松原修造(沢村一樹)から、結婚を前提とした交際を申し込まれたチヨの姉、亜紀(石田ゆり子)は迷っていた。英太郎に、小松原との結婚話を振るのだがハッキリした答えを得ることが出来ない。 その頃、小谷家では隆之介の訪問を当事者のチヨだけでなく、母の淑子(高林由紀子)、そして一徹も少し期待して待っていた。 隆之介は巧とともにCF撮影に忙殺されていた。亜紀の件を相談に来た英太郎の相手も出来ない隆之介。それでも、チヨに連絡しようと電話するのだが、携帯は依然留守番電話サービスのまま。そこに、なぜか麗奈がやってきて、隆之介にプレゼントを渡して帰る。隆之介、分けが分からない。仕事に戻る隆之介。 小谷家では、一徹がついにしびれを切らせた。隆之介は結婚をあきらめたと決めつける一徹に、チヨは泣き出してしまう。困惑する一徹に、淑子は隆之介に会って話して来て欲しいと言い出す。一徹は、相手にもしないと思いきや、何処へと出かけてしまう。 一徹不在の小谷家に、公子がやって来た。公子は、麗奈の件が全て自分の誤解から生じたことをチヨと淑子に告げるのだが…。
平尾隆之介(竹野内豊)は、見慣れない場所で目を覚ました。そこは、小谷家の客間。小谷チヨ(広末涼子)とともに、彼女の父、一徹(千葉真一)が待つ小谷家に急いだ隆之介だったが、CM制作の連日の徹夜がたたって家に着く前に倒れてしまったのだ。体調は回復した隆之介に、チヨと彼女の母、淑子(高林由紀子)は一徹と釣りに行くよう進める。 一方、小谷姉妹のマンションでは亜紀(石田ゆり子)の小松原修造医師(沢村一樹)との結婚宣言に川口英太郎(阿部寛)はオロオロ。亜紀は、英太郎の気持ちを確かめるために言ったのだが、そこに小松原が来てしまう。小松原と対峙しても不甲斐なく見える英太郎。亜紀は、ついに小松原との交際を承諾。英太郎には別れを突きつけた。 一徹と釣り場に来た隆之介。まずは昨夜の非礼を詫び、一徹に機嫌を直してもらいたい。だが、一徹は頑に不機嫌。揺るぎない厳しさの中で一徹は、やはり「できちゃった結婚」は許せないと隆之介をピシャリ。さらに、許せないのは隆之介だけでなくチヨや自分自身もであることを付け加えた。 英太郎のマンションに男たちが集まった。一徹の言葉にショックを受けた隆之介、亜紀の怒りの真意が読めない英太郎、女の子の赤ちゃんを授からない田中和正(酒井敏也)はガックリ。新庄巧(妻夫木聡)は、有森みさと(片瀬那奈)と、手をつなぐキッカケを知りたいのだが、誰も相手にしてくれない。 その頃、小谷姉妹のマンションには女性陣が集合。亜紀は英太郎とのゴタゴタに悩んでいるが、チヨとみさとは「いつものこと」とほったらかし。みさとは、それよりもとチヨと隆之介の進展を聞く。チヨは隆之介と一徹を釣りに行かせたが、そこで何があったかは知らなかった。 隆之介とチヨは小松原に呼ばれた。亜紀との結婚を一人先走り喜色満面の小松原は、2人に新生児を見せた。隆之介とチヨは、自分たちにももうすぐ授かる小さな命に大感動。 帰り道、チヨは先日、一徹と何を話したのかを聞くが、隆之介は答えない。チヨは、一徹にも自分の幸せを分かってもらいたいと隆之介に語る。 隆之介が徹夜で作ったCMに人気が出始めた。隆之介の過去の作品を見たいというクライアントもいる。巧と一緒に、自分が作ったCMテープを整理していた隆之介は、チヨの一徹への気持ちを思いだし、あることを思いついた。
「たっプリン」のCMが人気を呼び、隆之介(竹野内豊)に初めてディレクター指名で仕事が入る。大喜びの隆之介は、小松原医師(沢村一樹)の産院で行われた両親学級で、その話をチヨ(広末涼子)に報告。チヨも有名ディレクター婦人になれるかもしれないと、まんざらでもない。と、そんな隆之介の携帯電話に、母の公子(木の実ナナ)からエマージェンシーコールが入った。 チヨと一緒に慌てて、実家に帰った隆之介。しかし、公子はチヨの姿を見て田中和正(酒井敏也)、昌子(今井陽子)夫婦の三男、三太(樋口達也)を2人に託して追い出してしまう。それもそのはず、公子と田中夫婦と彼らの残り2人の子供は全員熱を出していたのだ。妊娠中のチヨに風邪をうつしてはいけないという理由だった。そして、唯一風邪に罹らなかった三太を隆之介に預かって欲しいと言うのだった。 仕方なく隆之介は三太を預かることに。しかし、仕事を放り出すわけにもいかない。するとチヨが、一緒に面倒を見ると助け船。だが、わがまま盛りの三太に、2人は振り回されっぱなし。 その頃、亜紀(石田ゆり子)は小松原と教会でデート中。未来の2人の結婚式を夢見る小松原だが、亜紀の結婚イメージにはなぜか英太郎(阿部寛)が・・・。 当の英太郎は、自分のマンションにみさと(片瀬那奈)と巧(妻夫木聡)を呼んでいた。すっかりイメチェンした英太郎のファッションと部屋に驚く2人。英太郎は、司法試験のために生まれ変わる決心をした自分を誰かにみせびらかしたかったのだ。なんとか、亜紀にこの決意を伝えようとしているのだ。 小谷家では、一徹(千葉真一)が、チヨに突きつけられた言葉に苦悶していた。チヨと隆之介から逃げているというチヨの言葉は一徹には重かった。そこにやって来た、元部下の山下(おかやまはじめ)は、一徹の悩みに拍車をかける。 隆之介とチヨは、三太と夕食をとろうとしていた。なんとなく新婚家庭の雰囲気・・・も、つかの間、また三太がぐずり始めた。さすがの隆之介も頭に来て、三太に強く当たろうとすると、チヨがかばった。その時、チヨが三太の発熱に気づく。隆之介は三太を背負って、病院に連れて行くためのタクシーを捜す。そんな隆之介にチヨは・・・。 2人が三太を連れていったのは小松原の病院。デート中だった亜紀も一緒にいた。テキパキと三太の処置をする小松原に、亜紀も・・・。
小谷一徹(千葉真一)から、ついにチヨ(広末涼子)との結婚の許しを得た平尾隆之介(竹野内豊)に、さらに朗報が舞い込む。フリーになることを条件に、大型ドキュメンタリー映像を撮ってみないかという誘いだった。 川口英太郎(阿部寛)と新庄巧(妻夫木聡)に大喜びで報告する隆之介。英太郎は、撮影が海外で一年間に及ぶと聞いて、チヨを放って置いて良いのかと心配するが、隆之介に不安はない様子。 小谷家では、隆之介(竹野内豊)とチヨ(広末涼子)の結婚を祝うパーティーが行われた。その席上、隆之介は仕事の報告をしようとするのだが、母の公子(木の実ナナ)に遮られてしまう。息子の結婚を我が事のように喜ぶ公子は、2人の結婚式の予定などを勝手に計画していたのだ。一徹(千葉真一)も何やら考えていたようだが、公子の勢いに負け、何も言えない。そして、公子は結納の許可を一徹に求めた。もはや一徹、すんなりと受け入れる。 妊婦と父親のための両親学級に出かけた隆之介とチヨ。出産は、夫婦の共同作業だと小松原医師(沢村一樹)に改めて念を押された隆之介は、力強く頷く。帰り道、チヨも出産には付き添って欲しいと隆之介に頼む。異存無く了承する隆之介なのだが、そこにドキュメンタリーの企画を進める広告代理店の丸山(升毅)から撮影日程の連絡が入った。それによると、海外への出発は2月。チヨの出産予定日は3月だった・・・。 先日の陽気さはどこへ・・・。隆之介は、妹の昌子(今井陽子)から出産時の不安を聞き、仕事を受ければチヨに付き添えないことに悩む。英太郎にからかわれ、隆之介にさらなる暗雲が立ちこめる。 一方、チヨは姉の亜紀(石田ゆり子)、有森みさと(片瀬那奈)とウエディングドレスを選んで平尾家へ。そこに隆之介が帰ってきた。チヨを呼んだのは公子。公子は亡き夫との結婚式で自分が着たドレスをチヨにも着て欲しいと頼む。イヤとは言えないチヨを昌子が助ける。女の子の生涯唯一の晴れ舞台は、自分の思うようにした方が良いと公子の提案を遮った。さらに、隆之介とチヨが結婚後は同居すると思っていると責める昌子に公子はしょぼん。この騒動に、やはり仕事の事を言い出せない隆之介。 その頃、巧は勇気を出してみさとにプロポーズしていた。また、亜紀は小松原から故郷の両親に会って欲しいと鹿児島行きのチケットを渡された。
平尾隆之介(竹野内豊)に、ようやく娘の小谷チヨ(広末涼子)との結婚を許した一徹(千葉真一)。だが、長期間、日本を離れなくてはいけない新しい仕事をチヨにさえも相談なく決めた隆之介に激怒。結納の席から隆之介を閉め出した一徹には、妻の淑子(高林由紀子)、長女、亜紀(石田ゆり子)の諫めも届かない。さらに一徹は、丁度現れた元部下の山下(おかやまはじめ)をチヨと結婚させると言い出す混乱ぶり。 家に帰った平尾家一同は、母の公子(木の実ナナ)、妹の昌子(今井陽子)と夫の田中和正(酒井敏也)が隆之介を責める。言い訳もむなしく、自分の非を認める隆之介。 小松原医師(沢村一樹)の産院で行われる両親学級に行った隆之介。するとそこに川口英太郎(阿部寛)が乱入。小松原に、亜紀の愛を勝ち取る勝負を申し込む。隆之介が呆然として眺めているとチヨがやってきた。 隆之介はチヨに仕事の話を説明する。だが、チヨは事前に相談してくれなかったこと、ようやく祝福してくれることになった一徹を混乱させた隆之介がわからない。それだけ告げるとチヨは隆之介の前から去ってしまった。 英太郎は、隆之介、新庄巧(妻夫木聡)、和正を集めて亜紀へのプロポーズ宣言。しかし、巧と和正は隆之介とチヨの方に関心が向いている。2人が出した結論は、隆之介の考えが浅すぎるという一点。その間も続いていた英太郎の演説。英太郎は小松原との闘いに勝利を納めると彼一流の理論で締めくくった。 丁度その頃、亜紀は小松原から英太郎が乗り込んで来たことを聞いていた。実家の鹿児島行き保留を口にする小松原を連れ、英太郎のマンションに行く亜紀。亜紀は、英太郎の自分勝手でいい加減な面を責め立てる。そのやりとりを見ていた小松原は、やはり鹿児島行きを保留にしたいと言い出す。亜紀は2人の男の思いについていけず、マンションを出て行ってしまった。 自分のマンションに帰った亜紀をチヨが待っていた。表情を見て心配するチヨを亜紀は遮る。そして亜紀は、隆之介とキチンと向き合ってみるようチヨに勧めた。 チヨは、みさと(片瀬那奈)と巧と待ち合わせ。巧から自分が知らない隆之介の仕事のことを詳しく聞き出す。その頃、隆之介は広告代理店に仕事を断りに行っていた。だが、隆之介の才能を認める代理店の丸山(升毅)は、簡単に答を出さないようにと隆之介を引き止めようとしていた。
自分と結婚することで平尾隆之介(竹野内豊)の仕事が、生き方が変わってしまう。小谷チヨ(広末涼子)は、隆之介との将来に自信を無くし、父・一徹(千葉真一)の元部下、山下(おかやまはじめ)と結婚すると言い出した。隆之介に電話で宣言し、一徹と母の淑子(高林由紀子)に決意を告げるチヨ。丁度そこに来た山下は、チヨの言葉に大喜び。 混乱する小谷家に、川口英太郎(阿部寛)が亜紀(石田ゆり子)と一緒に来ていた。一徹に対面した英太郎は、亜紀との結婚の許しを請う。チヨの問題にショックを受けていた一徹には、もはや反対する気力は無くなっていた。 英太郎のマンションに、隆之介、新庄巧(妻夫木聡)が集まった。意気消沈の隆之介と正反対に喜びに満ちあふれる英太郎。そんな英太郎に隆之介は、心の動揺を素直に打ち明ける。チヨが結婚すると言う山下が気になって仕方ないのだった。隆之介たちが帰ると、小松原修造医師(沢村一樹)が英太郎を訪ねて来た。てっきり、亜紀を巡っての争いへの報復に来たと誤解する英太郎だが・・・。 その頃、小谷姉妹のマンションでは、チヨが山下との結婚のことを亜紀と有森みさと(片瀬那奈)に相談していた。そしてチヨは、今後のことは亜紀のマンションを出て、一度実家に戻って考えてみると言う。 翌日、チヨの想いを巧に聞かせるみさと。愛し合っているとわかる隆之介とチヨの思いやりの交錯に、みさとと巧はどうしても納得できなかった。 隆之介はチヨに呼び出されていた。チヨは隆之介に贈られた指輪を返し、山下と結婚すると言う。やはり納得できない隆之介は、ついにチヨと言い争いになってしまう。思いのたけをぶつけ合う隆之介とチヨ。だが、愛し合っているからこそ、2人の想いが埋め合わされることはなく、チヨの指輪は隆之介の手に戻っていった。 チヨの気持ちを知り、意を決した隆之介は保留していたドキュメンタリー制作を引き受ける。そしてチヨは、ひとり実家に帰って行った・・・。