異形の追手に追われる少女・ミカ。その前に立ちはだかり、彼女を救ったのは、巨大な二挺拳銃を構えた巨漢だった。男の名はビヨンド・ザ・グレイヴ。その銃撃の前に一掃される刺客たち。一方、報告を受けた組織のボス・ハリーは「生きていたのか、ブランドン」と呟くのだった。謎の男・グレイヴの正体は…?
スラム街の一角。若きブランドンとハリーは友人たちとグループを作り、チンピラ暮らしをしていたが、ひょんなことから彼らはディード率いる一派との抗争に巻き込まれてしまう。そんなブランドンを心配そうに見守るマリア。一方、ハリーに手を焼くディードの前に、組織の一員である兄・ラッドが現れ…
仲間の一人・ジョリスをラッドに殺されたブランドンたちは、ディード一派に追われることになりスラム街に身を隠す。ブランドンの身を案ずるマリアの姿を見た養父のジェスターは、彼らに薬と食料を渡しにいくが、巻き添えを食ってラッドに撃たれてしまう。ブランドンたちを皆殺しにしようとするラッド。が、そこに組織のスイーパー、ベア・ウォーケンが現れ…
ディードへの復讐を果たしたハリーとブランドンは、スラム街で怖れられる一方で、顔役のデカルトに目をつけられる。一方、養父を亡くしたマリアの前に、ビッグダディと呼ばれる初老の男が現れ、後見人となろうと提案する。ジェスターの墓参りに出かける一行は、そこでハリーとブランドンに会うが、デカルトの手下が二人を殺そうと襲いかかる。ダディの側近ランディに命を救われた二人は…
組織の力の強大さを思い知ったハリーとブランドンは、ランディの口利きで、シティで組織の末端として仕事を始めることになる。リーやボブたちと出会い、権力への野望に燃えるハリー。いっぽう、ブランドンは次第に組織のスイーパーとしての仕事を手がけるようになる。そんなある日、ハリーがブランドンにマリアの居所を教えに来るが…
ミレニオンの大ボス、ビッグダディの山荘へと連れていかれたブランドン。そこには、なに不自由なく生活するマリアの姿があった。3人で過ごす束の間の平和な昼下がり。そんなある日、ダディは財界のパーティに出席することに。ブランドンもマリアとともに出席することになるが、会場には対抗組織・ライトニングの刺客が、ダディの命を狙って潜入しようとしていた。いっぽう、ボブの情報でライトニングの企みを知ったハリーは…。
5年後。ハリーとブランドンはリーやボブたちとともに、ミレニオンのニューフェイスとしてめきめき頭角を現していた。さらに組織の上へと登りつめようと野望に燃えるハリー。そして対照的に、スイーパーとして黙々と仕事をこなすブランドン。彼らの真の仕事を知らないマリアは、そんなブランドンにとまどいを感じるようになる。そんなある日、敵対勢力の雇った殺し屋・九頭文治が、ハリーの命を狙って現れるが…
念願かなって組織のファミリーとして迎えられることになったハリー、そしてブランドンの二人は、ビッグダディの催すファミリーの園遊会で幹部たちに紹介される。幹部たちの中にベアの旧友、シド・ガラルデの姿があった。再会を喜ぶベアとシド。いっぽう、ベアの娘シェリーは、ひと目でハリーに心を奪われてしまう。数日後、組織の客人を殺した犯人が判明するが、それはなんとシドの息子・エディだった。苦悩のすえ、息子を逃がしてしまうシド。その前に現れたベアは…。
殺し屋ブラッドが荒野の刑務所から出所してきた。かつての兄弟分・カノンはブラッドに自分の組織・ライトニングで密かに進められている研究を見せる。それは死者を再生し、無敵の死人兵士として利用しようという計画だった。その脅威に触れたブラッドは、自分の組織を離れて、カノンと共にミレニオンに戦争を仕掛けることにする…
ライトニングの攻撃が始まった。あちこちで襲撃を受けるミレニオンのメンバーたち。予想外の惨事に対し、ビッグダディは組織に警戒体制を敷く。ハリーは大規模な増援を送りこむが、迎撃にあたった部下たちから次々と全滅の報告が入る。いぶかるハリーを横目に、ブランドンは文治を引き連れ、敵の本拠地へ乗りこんでいく…。
ネクロライズ化され、不死身となったブラッドの部下たちを相手に、絶望的な戦いを挑むブランドンと文治。だが、撃たれても撃たれても立ちあがってきた敵の刺客たちは、なぜか突然に次々とその場にくずおれていくのだった。一方、ハリーはライトニングと通じていたリーを追い詰め、死人を兵士として再生するネクロライズ計画を知るのだった…。
時は流れ、ブランドンは自らのチーム「トゥルー・グレイヴ」を率いる組織のスイーパーとして、ベアを凌ぐほどの評判を得るまでになっていた。組織のスイーパーに徹するため、マリアへの想いを断ち切ろうとするブランドン。いっぽう、組織内での勢力を着実に伸ばしてきたハリーは、ベアの娘・シェリーと恋仲になる。そんな彼らを見ながらビッグダディは、マリアにある決心を打ち明けるが…。
奸智に長けたハリーはますます組織内での勢力を伸ばしていくが、組織の幹部ランディはハリーが組織への上納金を横領している事実を突き止める。しかしハリーが着服したはずの金は、なぜかランディの隠し口座に振りこまれていた。真相を知らないブランドンは、文治と共にランディ一派を裏切り者として射殺する。変わり果てた組織の姿を見て苦悩するビッグダディに、マリアは…。
組織のボスとしての責務に疲れたビッグダディは引退を決意する。誰もが後継者はハリーだと踏んでいたが、ダディが選んだのは別の幹部だった。平静をよそおいながらも動揺を隠せないハリーは、ふとしたことからダディとブランドンの会話を盗聴する。ハリーの暴走を危惧するビッグダディの言葉に同意するブランドン。ブランドンが自分よりもダディへの忠誠を選んだことを知ったハリーは…。
ブランドンを「裏切り者」として射殺したハリー。ビッグダディは真相を見抜くが、既に組織の大半を掌握するハリーを敵に回すことはファミリーの内部抗争を誘発することを悟り、ボスの座をハリーに譲り渡す。いっぽう、Dr.トキオカは「ネクロライズ計画」を、ハリーの後押しで進めていたが、起動実験中に被験体が暴走し、研究所は大混乱に巻き込まれる。現場に急行したハリーが目にしたものは…。
研究所での事件は、Dr.トキオカの仕組んだものだった。逃走したDr.は長年会っていなかった兄の元へ1通の手紙を届ける。彼の兄はビッグダディの執事トキオカであり、手紙は生前のブランドンからビッグダディに宛てられたものだった。執事に連れられ、Dr.のトレーラーを訪れるビッグダディ。彼がそこで目にしたものは、自らの意思でネクロライズ化を受け、不死身の戦士と化したブランドンの眠れる姿だった。慟哭するビッグダディは、ブランドンのためにある決心をするが…。
時はたち、ミレニオンはハリーの権力下で、国家を動かすほどの一大組織へと発展していた。暴力で支配された世界、その影で跳梁する悪魔の戦士・オーグマン。いっぽう、難を逃れたマリアは執事のトキオカとともに、田舎町で娘のミカと共に静かな毎日を送っていた。しかし組織はとうとうマリアの居所を突き止め…
組織の追手から逃れたミカは、母マリアに聞かされたブランドン・ヒートという男に会うためDr.Tのアジトを訪ねるが、追手のオーグマンたちに包囲されてしまう。その前に立ちはだかりオーグマンを一掃したのは、巨大な二挺拳銃を構えた巨漢―かつてのブランドンであり、今やビヨンド・ザ・グレイヴの名を持つ不死身の男だった。目覚めたグレイヴは混濁する過去の記憶に苦しむ。いっぽう、謎の戦士がかつてのブランドンであることを知ったハリーは…。
年老いた情報屋のスコットからミレニオンのこと、そしてブランドンの過去を知るミカ。いっぽう、ミレニオンの幹部がパーティを開くと言う噂を耳にしたグレイヴは、単身パーティ会場に乗り込む。しかし、それはハリー一派がグレイヴをおびき寄せるために仕掛けた罠だった。かつての仲間だった男たちに対峙するグレイヴ。そして、意思を持ったままオーグマン化される「スペリオル」化を施されたボブが、グレイヴに襲いかかる…。
スラム街の一角に身を潜めていたグレイヴたちだが、ふとしたことからミカがミレニオンのメンバーに発見されてしまう。あわやというところでグレイヴに助けられるミカ。二人はその足で、マリアが住んでいたアパートを訪ねるが、そこに文治が現れる…。
グレイヴとミカはDr.Tに連れられ、ウィッジとゲーリーが暮らすアパートを訪ねる。最初、グレイヴの訪問に度肝を抜かれるゲーリーたちだが、ミカの説明を聞き事の次第を知るのだった。二人にミカを預けたグレイヴは、ウィッジの車を借りて、一人ミレニオンへと向かう。だが一方で、リーの率いる刺客たちがウィッジのアパートへと向かっていた…。
罠と知りつつも、リーに囚われたミカを救出すべく、地下鉄の駅に向かうグレイヴ。襲いかかる無数のオーグマンを倒し、リーのもとへとたどりつくが、ミカを人質に取られているため手出しすることができない。リーの攻撃を無抵抗のまま受けるグレイヴ。が、そこにDr.Tが現れ…。
グレイヴの覚醒によってハリーは相次いで側近を失い、ミレニオンは混乱に陥った。ハリーの統率力に疑問を抱きはじめた幹部たちは造反を試みるが、オーグマンによって粛清されてしまう。徐々に追い詰められていくハリーの姿を見ながらも、ベアは娘シェリーのために忠誠を貫く決意をし、グレイヴに決闘を申し込むのだった…。
ミレニオンの研究施設をただ一人で粉砕したグレイヴは、ミレニオン本部での最後の戦いに向かおうとするが、戦いで傷ついた彼の体は既に硬化を始めていた。そんなグレイヴを止めようとするミカ。一方、ミレニオンでは幹部たちが結託し、ハリーに対するクーデターが発生していた。混乱の中、ミレニオン本部に向かうグレイヴの前に、再び文治が立ちふさがる…。
かつての部下たちから命を狙われる身となったハリーは、車で警戒網を突破する。青春時代を過ごしたダウンタウンへと車を走らせるハリーだが、事故を起こして気を失ってしまう。目覚めたハリーの目の前に現れたのは、満身創痍となったグレイヴ=ブランドンだった…。
かつて共に青春を過ごした場所で、積年の思いを胸に、互いに銃を向け合って対峙するハリーとブランドン。しかし、ハリーを狙うミレニオンの刺客たちがその場に向かっていた…。