高校生・浅村悠太は父の再婚によって、義理の妹・綾瀬沙季とその母と暮らすことになる。男女関係に慎重な価値観をもつ二人は適切な距離感で暮らしていくことを確認し合う。
悠太は沙季の派手な外見から、高校でよからぬ噂を耳にする。悠太は沙季に真意を問いただそうとするが、逆に沙季から「簡単に稼げる高額バイト」を知りたいと相談され……
生活のすり合わせを続ける悠太と沙季。その中で沙季は知らないうちに悠太に偏見を持っていたことに気付く。沙季の謝罪を受け入れた直後、悠太は予想外の言葉を聞く……
悠太と沙季が暮らしはじめ1か月が過ぎた。義妹との微妙な距離感に気づき始めた悠太に、沙季は苦手な現代文を教えてほしいと言い出す。再テストに向けて勉強する二人だが……
悠太は先輩アルバイトの読売栞に、映画のレイトショーへ誘われる。二人で映画を観た帰り道、夜の公園で、悠太は栞から思いもよらない宣告を受けることになって……
沙季に勉強を教えるため、クラスメイトの奈良坂真綾が悠太たちの家を訪れた。勉強中の沙季に代わって夕食を作る悠太に、真綾は改めて、悠太に沙季との関係を訊く。
太一と亜季子は、夏休みになってもいまだに苗字で呼び合う悠太と沙季を気に掛けていた。そんな中、悠太は亜季子から、沙季が小さい頃から暑さが苦手だったと聞いて......
沙季の様子を気遣う悠太に、亜季子は強引にでもいいから息抜きに誘ってほしいと相談する。その夜、リビングで悠太に声を掛けられた沙季は、強い反発を口にしてしまう。
真綾たちとプールに行くことになった悠太と沙季。その帰り道、好きなプールで息抜きができたことに感謝する沙季だが、悠太はその後に沙季が放った一言に言葉を失う。
2学期になり、沙季と悠太に三者面談の日程が近づく。学校では兄妹であることを隠していた二人。亜季子が二人の母だと知られれば、関係が周囲に露呈してしまうが……
三者面談の当日、面談まで時間を潰していた悠太は図書室で真綾に声を掛けられる。真綾は悠太に「沙季に好意を抱いているのでは」と問いかけて……
真綾や新庄たちと交流を深める沙季。予備校で藤波と触れ合う悠太。二人はそれぞれの居場所で、ある想いに気づく──これは、いつか恋に至るかもしれない物語。