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  • S2021E01 渋沢栄一 七転八倒の青春

    • April 7, 2021
    • NHK

    日本資本主義の父といわれる渋沢栄一。実は、彼は、幕末、同志を集め、幕府を打倒する作戦を練り、実行目前だった。若き日の栄一の青春に、スポットをあてる。 倒幕計画を断念した渋沢栄一は、一橋家重役・平岡円四郎の計らいで、一橋慶喜の家来になる。領内を駆け回り、500人の農兵を組織し、他方、一橋家の財政を強化するなど、栄一の活躍は目覚ましいものがあった。ところが、慶喜が、15代徳川将軍に就任することになった。栄一は悩む。倒幕の志を捨てて、幕府の家臣となるのか。去年、新たに復活した渋沢栄一のアンドロイドが、その七転八倒の青春時代を振り返る。

  • S2021E02 “二心殿”と呼ばれた男 〜最後の将軍・徳川慶喜〜

    • April 21, 2021
    • NHK

    大事な場面で意見を翻し、幕末の政局を翻弄した徳川慶喜。人呼んで、二心殿。慶喜は、なぜ将軍となり、自ら幕府を終わらせたのか?謎に満ちた「最後の将軍」の実像に迫る。 江戸時代最後の将軍・徳川慶喜。幕末動乱の時代の舵取りを担った英雄だが、当時から“二心殿”と呼ばれるほど、実像がわかりにくい人物だ。開国を唱えたと思ったら、すぐに攘夷と意見を翻すなど、その言動はしばしば周囲を混乱させた。そんな慶喜に迫られた最大の選択。それが、一度は躊躇した将軍になることだった。慶喜は、どんな未来を見据えていたのか?そしてなぜ自ら幕府に終止符を打ったのか?謎に満ちた慶喜の実像に迫る。

  • S2021E03 天平パンデミック 聖武天皇と橘諸兄 復興への葛藤

    • April 28, 2021
    • NHK

    天平時代、日本は天然痘のパンデミックに襲われ、国民の三分の一が失われたという。復興に当たった聖武天皇と宰相の橘諸兄。やがて律令国家の根幹を捨てる選択を迫られる。 今から1300年前、律令国家日本の都・平城京は「咲く花の匂うがごとし」という繁栄を迎える。そこに襲い掛かったのが天然痘のパンデミック。全国民の三分の一が命を落としたといわれる。復興に当たって聖武天皇が政権を任せた橘諸兄は農民の負担を軽くするなど力を尽くすが、天皇は「仏が守る国」を作るために次々と新たな事業を起こす。その財源を確保するため、諸兄が迫られたのは、律令国家の根幹制度を捨てる選択だった。

  • S2021E04 武田信玄 幻の西上作戦 〜対信長最終決戦〜

    • May 19, 2021
    • NHK

    今年は、戦国最強といわれた武田信玄の生誕500年。信玄が、死の直前、生涯最大の敵・織田信長・徳川家康と激突すべく西へ侵攻した「幻の西上作戦」を徹底分析する。 戦国最強の猛将といわれた信玄のイメージは、ここ10年あまり、周到で緻密な戦略家という姿が、浮き彫りになってきたという。中でも、信玄最晩年の「幻の西上作戦」は、その最高傑作と言われる。怒とうの快進撃で、西を目指した信玄軍は、突如、家康の浜松城の近くに現れ、三方ヶ原の戦いで、家康軍に徹底的な打撃を与えた。徳川領にとどまり、家康を討つのか?西へ向かい信長を討つのか?信玄の最終決戦の選択に迫る。

  • S2021E05 闘う“復興請負人” 二宮金次郎

    • June 2, 2021
    • NHK

    江戸時代後期、災害や飢きんで荒廃した農村を救うすご腕の復興請負人が現れた。二宮金次郎。型破りな方法で農村と人の心を復興。薪を背負う少年像とは違う実像に光を当てる 江戸時代後期、農家に生まれた二宮金次郎は災害で没落した実家を再興、奉公先の武家の家計も再建。その腕を買われ、災害と飢きんで荒廃した北関東の農村の復興を任される。10年かけて成功、復興請負人として引く手あまたになる。しかし、金次郎の型破りな手法の前には常に役人の壁が立ちはだかる。金次郎の「時代を先取りした経済感覚」と「大胆な手法」の根底にある考え方と官僚機構との摩擦の中に、現代に通じる教訓を探る。

  • S2021E06 この世をばわが世とぞ...? 〜藤原道長 平安最強の権力者の実像〜

    • June 9, 2021
    • NHK

    平安貴族の頂点を極めた実力者、藤原道長。傲慢なイメージで語られることの多い人物だが、自筆日記からは意外な姿が見えてきた。平安のカリスマ型リーダーの実像に迫る! 三人の娘を三代の天皇にわたって后(きさき)として送りこみ絶大な権力を握った平安貴族、藤原道長。「この世をばわが世とぞ思う 望月の欠けたることもなしと思へば」と、自らの権勢を「満月」に重ね合わせて詠んだ歌で有名だ。しかし自筆日記からは意外な実像が…それは、権力欲に駆られた強引な男というイメージからはかけ離れた、繊細で心配り上手なリーダーとしての姿だった。藤原道長の知られざる実像と権力掌握の秘密に迫る

  • S2021E07 徳川慶喜・パリ万博大作戦 ~600万ドルを確保せよ~

    • June 23, 2021
    • NHK

    1867年パリ万博。将軍・徳川慶喜は、弟の昭武(15歳)を代表とする幕府使節団を派遣する。実は、使節団には、幕府の巻き返しを図る密命が託されていたのである。 昭武たち幕府使節団に託された密命は、フランスからの600万ドルの借款計画を実現せよというものだった。幕府のキレモノとして知られる小栗上野介が、駐日フランス公使ロッシュと練り上げた計画。600万ドルの資金を調達して、軍艦や武器を購入し、薩長に対抗しようという幕府の起死回生の策である。ところが、パリで昭武たちに立ちふさがる薩摩の妨害を前に、徳川慶喜はさらなる選択に迫られる。知られざる幕末外交秘話。

  • S2021E08 日本を襲った“スーパー台風” ~今に活かす歴史の教訓~

    • July 7, 2021
    • NHK

    毎年、台風の猛威にさらされる日本。歴史に残るスーパー台風と先人たちはどう格闘してきたのか?天災は繰り返す。想定外の災害に備える叡智を歴史から学ぶ。 毎年、台風の猛威にさらされる日本。歴史に残るスーパー台風と先人たちはどう格闘してきたのか?江戸時代の佐賀藩を襲ったシーボルト台風。雄藩への足掛かりを築いた復興の秘策とは?昭和9年の室戸台風では学校校舎が次々に倒壊、大勢の児童・教員が死亡した。災害避難のあり方を探る。戦後最悪の高潮被害をもたらした伊勢湾台風。浸水被害を予測した地図はなぜ活かされなかったのか?想定外の災害に備える叡智を歴史から学ぶ。

  • S2021E09 戦国最大の山岳戦・三増峠の戦い~北条氏康VS.武田信玄~

    • July 14, 2021
    • NHK

    戦国時代最大の山岳戦といわれる戦いがある。関東の覇者・北条氏康と武田信玄が激突した「三増峠の戦い」だ。挟み撃ちをしかける氏康と裏をかく信玄。名将二人の知恵比べ。 戦国時代屈指の名将として知られる北条氏康と武田信玄。この二人が激突したのが戦国最大の山岳戦「三増峠の戦い」だ。関東に侵攻して氏康の小田原城を囲んだ武田軍2万。だが撤退ルートにあたる三増峠には氏康の命で2万の軍が待ち構え、追撃する氏康本隊との挟み撃ちを狙っていた。一方の信玄は別ルートを進む動きを示して氏康を迷わせる。拙速な追撃は逆に待ち伏せされる恐れもある。名将二人の知恵比べ。そして意外な結末が。

  • S2021E10 伊藤vs.大隈 “日本”を決めた政変の真相

    • August 11, 2021
    • NHK

    明治14年、この国のカジとりをめぐって、大隈重信が辞任に追い込まれる。仕掛けたのは伊藤博文。複雑怪奇な政変の真相にメスを入れる。 世にいう「明治十四年の政変」は、「開拓使官有物払い下げ事件」をきっかけに藩閥と結託した伊藤博文が、開明派の大隈を追放したといわれる。しかし、その背景には、大きな謎がある。伊藤は大隈と同じく開明派であり、明治初頭には鉄道敷設や廃藩置県など進歩的な施策を協同で実施していた。なぜ伊藤は政変のさなか、わずか半年のあいだに態度を急変させ、大隈を追放したのか?複雑怪奇な政変の真相に迫る。

  • S2021E11 “若君”北条時行の終わりなき戦い

    • August 25, 2021
    • NHK

    時代を動かした謎多き若武者・北条時行。幕府執権の父を裏切り、討幕に寝返った足利尊氏への復しゅうを果たすため、幾度も窮地を逃げ延び、不屈の戦いを続けた生涯を追う! 鎌倉幕府の滅亡時、実権を握った北条高時をはじめとする一族、重臣は自害して果てた。しかしこの時、燃えさかる鎌倉から高時の遺児・北条時行が脱出していた!北条氏を裏切った足利尊氏への報復と、鎌倉幕府再興の夢を胸に、時行の終わりなき戦いが始まる。2年後、信濃で挙兵すると一気に鎌倉奪還へ!時行の戦いを契機に、歴史は動乱の南北朝時代へとなだれ込む。人気漫画の主人公としても話題を集める謎多き若武者の生涯に迫る。

  • S2021E12 先見の明か 山師か 田沼意次の真実

    • September 8, 2021
    • NHK

    江戸時代中期、将軍側近から老中に出世して政権を握った田沼意次。近年評価の高い経済政策は「山師」と呼ばれる人々の発案だった。そしてすべてが天明の大飢饉で覆される。 賄賂政治家として名高い江戸中期の老中田沼意次。近年は財政危機の幕府を立て直すべく、先進的な経済政策を打ち出した政治家として評価が高い。東西で分かれていた金銀通貨の統合、印旛沼の干拓等々。実はその政策の多くが、「山師」と呼ばれたベンチャー起業家たちのアイデアを採用したもの。しかし、得意の絶頂で起きた天明大飢饉が田沼の運命を暗転させる。磯田氏発掘の新史料も登場、田沼が大出世を遂げた秘密にも迫る。

  • S2021E13 秀吉の“終活” 〜発見!幻の京都新城〜

    • September 15, 2021
    • NHK

    2020年5月、京都御苑内で発見された秀吉最晩年の城、「京都新城」。幼い秀頼に、どう天下を継承させるか。新発見の城が物語る、秀吉の知られざる“終活”プランとは? 2020年5月、戦国史を揺るがす大発見があった。京都御苑の一角で、豊臣秀吉が亡くなるわずか一年前に築いた幻の城の遺構が姿を現したのだ。「京都新城」である。当時まだ5歳だった秀頼のために築いた城といわれる。城郭考古学者・千田嘉博さんは、秀吉の狙いを豊臣家の生き残り戦略と分析する。果たしてその真相とは?新発見の京都新城の分析を軸に、英雄・秀吉の人生最後の戦略、知られざる“終活”プランに迫る。

  • S2021E14 森羅万象に挑んだ絵師 画狂・葛飾北斎

    • September 29, 2021
    • NHK

    天才浮世絵師・葛飾北斎。近年、国内外で相次ぐ北斎画の新発見を交えながら、絵を描くことに生涯を捧げた画狂・北斎の知られざる苦境とそれを乗り越えた人生の選択を描く。 今なお世界的に巻き起こる北斎ブーム。いったい何が人々をそこまで魅了するのか?今回、東京・日本橋でみつかった「知られざる美人画」やイギリス・ロンドンの大英博物館に眠る「幻の作品」など、近年、相次ぐ北斎画の新発見を4Kカメラで撮影&徹底分析。代表作「冨嶽三十六景」出版にいたる北斎の「選択」を描く。さらに北斎の娘・お栄のもうひとつの「選択」を探り、北斎親娘が人生を賭して挑み続けた画の境地に迫る。

  • S2021E15 家康が夢見た“開国”

    • October 13, 2021
    • NHK

    国際情勢を的確に把握し、世界との貿易を推し進めた“開国派”、徳川家康。その家康がなぜ禁教令を発したのか?そしてなぜその後日本は“鎖国”に?家康の選択に迫る。 徳川家康といえば、江戸時代の“鎖国”の礎を築いた人物というイメージ。だが、当時日本を訪れた外国人が見た家康は、国際情勢を的確に把握し世界との貿易を推し進めた“開国派”だった。この家康の全方位外交は、やがて政権中枢に思わぬ事態を招き寄せてしまう。配下に多くのキリシタンが潜伏していることが発覚したのだ。そして発した禁教令。家康の真意とは?なぜ日本は“鎖国”へと向かったのか?家康晩年の選択に迫る。

  • S2021E16 追跡!古代ミステリー “顔”に隠された古代人のこころ

    • October 20, 2021
    • NHK

    「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産が決まり、日本列島の古代に注目が集まっている。今回は、土偶やハニワの顔の研究から、古代人のこころに迫るスペシャル。 東京大学名誉教授・設楽博己さんは、顔にイレズミとみられる表現が、縄文から弥生、古墳時代にかけて、形を変えて現れることを発見した。縄文的なこころが、形を変えて、弥生時代や古墳時代に伝えられているのだろうか?最新の考古学の知見をもとに、「顔」が語る古代人の「こころ」をひもとく。そこから、弥生時代後期から古墳時代にかけて、大和地方に顔をめぐる驚くべきミステリーが浮かび上がってきた。

  • S2021E17 “悲劇”の会津藩主・松平容保〜公武合体に賭けた夢〜

    • November 3, 2021
    • NHK

    幕府と天皇への忠誠を貫きながらも、明治新政府によって「朝敵」として征討された会津藩の“悲劇”。激動の幕末、藩主・松平容保は何を目指し、どこで挫折したのか? 戊辰戦争最大の悲劇として語り継がれる会津戦争。会津藩は薩長を中心とする新政府軍の猛攻を受け、多大な犠牲を出して敗北。このときの藩主・松平容保は、激動の幕末に困難な選択を次々と迫られた。運命を大きく変えたのが京都守護職への就任。京で一橋慶喜らと共に政権の中枢を担うことに。容保が追い求めたのが、朝廷と幕府が一体となって国の難局にあたる公武合体の実現。その夢はなぜ破れたのか?“会津の悲劇”の真相に迫る。

  • S2021E18 野望!伊達稙宗の巨大山城 〜信長を30年先取りした男〜

    • November 17, 2021
    • NHK

    戦国の常識を変える、と大注目を浴びる巨大山城が福島県にある。桑折西山城。織田信長が行った新たな城づくりを30年も前に行っていたのだ。城の主・伊達稙宗の野望とは 伊達政宗の曽祖父・伊達稙宗が現在の福島県に築いた巨大山城・桑折西山城が今、大きな注目を浴びている。戦国末期の防御設備をすでに備え、後に織田信長が始めたといわれる家臣の城下集住も行っていた。都から遠い奥州にありながら、時代を何十年も先取りしていたのだ。伊達稙宗は領土を大きく広げ、法令を整備し、新たな国づくりにまい進する。そのシンボルがこの城だった。しかし、その先進性が家臣たちの大きな反発を生んだ。

  • S2021E19 1941 日本はなぜ開戦したのか

    • December 8, 2021
    • NHK

    太平洋戦争開戦から80年。日本は圧倒的な国力差のアメリカとなぜ戦争を始めたのか?日本を開戦へと導いた1941年の分岐点に着目、リーダーたちの選択を徹底検証する。 昭和16年(1941)12月8日、太平洋戦争開戦。日本は圧倒的な国力差のアメリカとなぜ戦争を始めたのか?戦争を回避する道は本当になかったのか?番組では1941年の一年に着目。日本を開戦へと導いた6つの分岐点とリーダーたちの選択を徹底検証する。市井に生きた作家・永井荷風の日記をもとに、当時の世相をアニメで再現。様々なジャンルの専門家が「開戦への道」を多角的に掘り下げ、現代そして未来への教訓を探る。

  • S2021E20 明治日本を襲った試練 ~伊藤博文とロシア皇太子襲撃事件~

    • December 22, 2021
    • NHK

    明治24年、訪日したロシア皇太子が襲撃される!大国ロシアからの報復を避けるため伊藤博文はギリギリの選択を迫られた。明治日本を襲った外交危機、その思わぬ結末とは? 1891年春、ロシア皇太子の歓迎祝賀が一転、明治政府にとって深刻な外交危機へと急変する!皇太子が襲撃された「大津事件」である。ロシアからの賠償金や領土割譲の要求を避けるべく、伊藤博文が対策に奔走する。争点となったのが犯人の処罰。必ず「死刑」にしたい政府と、法律上は「無期懲役」が限度だとする司法が対立。国際社会が注目するなか、優先すべきはロシアとの外交か、司法の正義か?ジレンマに陥る伊藤の選択とは?

  • S2021E21 北条義時・チーム鎌倉の逆襲

    • January 5, 2022
    • NHK

    承久3年(1221)、後鳥羽上皇率いる朝廷軍と東国武士団の衝突した承久の乱。この時、鎌倉幕府のリーダーが、2022年大河ドラマの主人公・北条義時だった。 承久の乱の結末は、朝廷側がまさかの惨敗を喫し“日本史上最大の大番狂わせ”だった。後鳥羽上皇は、隠岐の島に流され、時代は、武家の世に大きく舵を切っていく。当時、上皇が率いる朝廷軍に矢を向けることは、考えられない暴挙であった。北条義時率いる幕府を支えた「チーム鎌倉」は、いかにして、この歴史の大転換を成し遂げたのか?北条義時とその仲間たちの選択と決断に迫る。

  • S2021E22 私には見えている! 福澤諭吉 日本近代化の夢

    • January 19, 2022
    • NHK

    福澤諭吉といえば明治日本を代表する言論人であり教育者。いち早く西洋を見て、近代化の目指す先を示したが、明治政府には危険人物視されてしまう。そして迫られた選択は。 幕末にいち早く欧米にわたって、西洋の先進文明とその根源にある考え方を知った福澤諭吉。「西洋事情」や「文明論之概略」などのベストセラーで日本の近代化の道筋を示すことに。だが、明治14年、日本が目指す議会政治の在り方をめぐる政変に巻き込まれ、政府から危険人物として密偵を張り付けられてしまう。理想の日本の姿を説き続けながら、実際は挫折の繰り返しだった福澤。そして明治15年、大きな選択を迫られることに。

  • S2021E23 信長最大の敵・大坂本願寺 〜歴史を変えた11年戦争〜

    • January 26, 2022
    • NHK

    信長を最も苦しめた大坂本願寺。本願寺を支援する毛利水軍と織田水軍が激突した木津川口の戦いの真相、そして信長・本願寺11年戦争が歴史に残した驚くべき結末に迫る。 戦国の覇者・織田信長を最も苦しめた敵とされる大坂本願寺。顕如率いる各地の門徒たちと信長との戦いは泥沼化し、11年の長期に及んだ。最大の分岐点となったのが、二度にわたる「木津川口の戦い」だ。本願寺を支援し、兵糧を送っていた毛利水軍と織田水軍が激突した海戦である。信長の鉄甲船は実在したのか?新発見の絵図から読み解く両軍の海の戦略とは?そして信長と本願寺の戦いが歴史に残した驚くべき結末とは?

  • S2021E24 足利義満 人生最大の危機 〜発覚!大謀反計画〜

    • February 9, 2022
    • NHK

    室町時代、公武の最高権力者に上り詰めた足利義満。武力を持たず守護大名のわがままを抑えられない弱小将軍がいかに頂点に立ったのか?強力大名たちとの戦いをひも解く。 征夷大将軍にして太政大臣、室町時代に権力の頂点に上り詰めた三代将軍・足利義満。そのスタートは守護大名たちの勝手放題を手をこまねいて受け入れるしかない弱体将軍だった。様々な策を弄して大名たちの弱体化を図る義満。そのやり方が人生最大のピンチを招くことになる。西国6か国の守護大名・大内義弘が義満追放を唱え謀反。東国を支配する鎌倉公方や没落させた大名の残党たちと大包囲網を築いていたのだ。義満の選択とは?

  • S2021E25 戦国ミステリー 千利休はなぜ死んだ? 〜天下人秀吉との攻防〜

    • February 16, 2022
    • NHK

    今年は、千利休・生誕500年。戦国時代最大のミステリーと呼ばれるのが、天正19年2月の千利休切腹事件である。最新研究により事件の真相に迫る。 秀吉は、利休に蟄居(ちっきょ)を命じ、最終的には切腹を言い渡した。その背景には何があったのか?秀吉にとって、商人上がりの利休の豊臣政権内のフィクサーの活躍をいつまでも許すよりは、石田三成のような官僚を重んじたのではないか? あるいは、天下統一の先の大陸侵攻をにらんだ場合、堺出身の利休よりも博多商人を優先したいという事情もあるのでは?番組では、最新の研究をもとに、利休切腹事件の謎に迫る。

  • S2021E26 戦国最弱?それとも最強?小田氏治の乱世サバイバル人生

    • March 2, 2022
    • NHK

    連戦連敗の戦国武将、小田氏治。本拠の小田城を敵に何度奪われても、そのたびに奪い返した不屈の男。戦国“最弱”とも呼ばれる大名は、いかにして乱世を生き抜いたのか? 戦に出るたびに敗戦を繰り返し“戦国最弱”と蔑まれる武将がいる。常陸国(現在の茨城県)の大名、小田氏治。初陣から連戦連敗、本拠の小田城もたびたび奪われた。一方で、不屈の精神を発揮し、負けても、負けても、何度も城を奪い返したのだった。先祖伝来の小田城を守り抜くことを、自らの使命とした氏治。北条氏康や上杉謙信さらには豊臣秀吉まで、戦国を代表する武将たちを敵に回しながら、乱世を生き抜いたその生涯に迫る。

  • S2021E27 千年のまなざしで中国をみよ 内藤湖南が描いた日本と中国

    • March 16, 2022
    • NHK

    明治から昭和を生き、日本の中国史学の礎を築いた内藤湖南。湖南は中国の歴史を千年さかのぼり、社会に通底する特質を見抜いていった。中国を知るヒントとなる特質とは。 ジャーナリストから京都帝国大学教授となった内藤湖南。湖南が生きた時代、中国では革命が起こり清朝が崩壊。湖南は現地に赴き取材するなかで、中国の本質を知る必要があると考えるようになる。そこで歴史をさかのぼって国の成り立ちを探り、今日でも高く評価される学説を打ち立てた。その内容とは。中国、そしてあるべき日中関係を生涯のテーマにした湖南。今日の私たちにも重要な問いについて、各界の専門家が語り合う。

  • S2021E28 山内容堂・大政奉還への道〜酔いどれ藩主奮闘記〜

    • March 30, 2022
    • NHK

    大酒飲みで、幕藩体制にしがみつく頑迷な君主とみられてきた土佐藩の山内容堂。そのイメージが変わりつつある。容堂からみた、もうひとつの明治維新の可能性を探る。 幕末の土佐藩は揺れていた。武力討幕路線を主張する乾退助(板垣退助)に対し、後藤象二郎は大政奉還建白路線を主張した。後藤は、「大政奉還を幕府に進言できるのは、慶喜と肝胆相照らす容堂公しかない」と容堂を説得する。実は、容堂は、大政奉還の先の日本の政治体制をイメージしていた。歴史学者の家近良樹さんによれば、「雄弁な山内容堂がもう少し粘り強く国政に参画していたら、明治維新は、違う形になっていた」という。

Season 2022

  • S2022E01 将軍か 執権か 鎌倉幕府・北条氏の戦略

    • April 6, 2022
    • NHK

    鎌倉時代、北条氏中心の幕府政治を確立した5代執権・北条時頼。熾烈な権力闘争を乗り越え、武士のあり方を根底から変える政策を実行した。時頼、その知られざる実像とは。 いま注目を集める北条氏。鎌倉時代、将軍の後見役「執権」として、事実上幕府トップに君臨した一族だ。その北条氏中心の執権政治を完成させたのが、義時の曾孫、5代執権の北条時頼だった。だが、その過程で北条一族の内紛と権力闘争が勃発。時頼は危機を乗り越え、武士のあり方を根底から変える政策を実行する。民を慈しむ「撫民」政策、そして禅宗への帰依。武士を統治者に転換させようとした時頼、その知られざる実像に迫る。

  • S2022E02 家康が夢見た“開国”

    • April 13, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年10月13日 国際情勢を的確に把握し、世界との貿易を推し進めた“開国派”、徳川家康。その家康がなぜ禁教令を発したのか?そしてなぜその後日本は“鎖国”に?家康の選択に迫る。 徳川家康といえば、江戸時代の“鎖国”の礎を築いた人物というイメージ。だが、当時日本を訪れた外国人が見た家康は、国際情勢を的確に把握し世界との貿易を推し進めた“開国派”だった。この家康の全方位外交は、やがて政権中枢に思わぬ事態を招き寄せてしまう。配下に多くのキリシタンが潜伏していることが発覚したのだ。そして発した禁教令。家康の真意とは?なぜ日本は“鎖国”へと向かったのか?家康晩年の選択に迫る。

  • S2022E03 古代日本のプランナー・藤原不比等

    • April 20, 2022
    • NHK

    わが国初の体系的な法律と国の歴史書の制定に深く関わり、日本の「原型」を作り上げた藤原不比等。“等しく比べる者がいない”という名を持つ、希代の政治家の実像に迫る! 飛鳥・奈良時代、藤原不比等は天皇を中心とする中央集権国家への変革を急いだ。中国・唐の法律を模して作った大宝律令。しかし「譲位した先帝には次の帝と同等の権力を与える」という唐には無い制度を足したのはなぜか?国史「日本書紀」の編さんでは“歴史の書き換え”を企てた?若くして病に倒れた文武天皇の皇位継承問題をめぐる驚きの秘策とは?その後の国のかたちと、藤原氏繁栄の基礎を築いた藤原不比等の生涯を追う。

  • S2022E04 “円”はこうして生まれた! 大隈重信 通貨改革の七転八倒

    • April 27, 2022
    • NHK

    明治初め、新政府の大きな課題が通貨改革だった。江戸の通貨から新たな「円」にいかに移行するか。担当する大隈重信には偽金、新政府紙幣の暴落など次々と難題が降りかかる 明治初め、新政府の財政責任者となった大隈重信。最大の課題は新たな通貨制度の確立だった。生まれたばかりの新政府が発行した紙幣「太政官札」は信用がなく値崩れ。さらに戊辰戦争のために各地で偽金が作られ国際問題に発展。貿易決済は金銀どちらをベースにすればいいのか、海外での動きもにらんで決めてゆくが、幕末の両替レートの不備と輸入超過で肝心の金銀が不足。国内の通貨は紙幣のみに。「円」誕生の悪戦苦闘をたどる。

  • S2022E05 スペシャル 「ツタンカーメン 秘宝に隠された真実」

    • May 4, 2022
    • NHK

    黄金に輝く秘宝の数々から古代エジプトの王・ツタンカーメンの真実に迫る特別編!莫大な富と権力。謎多き死の真相。黄金のマスクの秘密。ツタンカーメンの神秘とロマン! 今年は古代エジプト・ツタンカーメン王の墓が発見されてちょうど100年。番組では8K超高精細カメラで撮影した秘宝の数々からツタンカーメンの実像を徹底解剖!そのばく大な富と権力、意外な日常生活とは?父の改革で国が混乱する中で即位した王は、いかにして国を立て直したのか?そして多くの謎に包まれた死の真相とは?ハイテクを駆使した黄金のマスクの秘密。黄金に輝く数々の宝が物語る、ツタンカーメンの神秘とロマン!

  • S2022E06 選「森羅万象に挑んだ絵師 画狂・葛飾北斎」

    • May 11, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年9月29日 天才浮世絵師・葛飾北斎。近年、国内外で相次ぐ北斎画の新発見を交えながら、絵を描くことに生涯を捧げた画狂・北斎の知られざる苦境とそれを乗り越えた人生の選択を描く。 今なお世界的に巻き起こる北斎ブーム。いったい何が人々をそこまで魅了するのか?今回、東京・日本橋でみつかった「知られざる美人画」やイギリス・ロンドンの大英博物館に眠る「幻の作品」など、近年、相次ぐ北斎画の新発見を4Kカメラで撮影&徹底分析。代表作「冨嶽三十六景」出版にいたる北斎の「選択」を描く。さらに北斎の娘・お栄のもうひとつの「選択」を探り、北斎親娘が人生を賭して挑み続けた画の境地に迫る。

  • S2022E07 激突!秀吉vs.島津兄弟 〜九州平定・白熱の攻防戦〜

    • May 18, 2022
    • NHK

    天正15年(1587)3月、20万の大軍勢を率いた秀吉は、圧倒的な軍事力を背景に、九州の雄・島津氏を攻めた。秀吉の「九州平定」の知られざる攻防戦を明らかにする。 秀吉の「九州平定」は、結果として、大軍を擁した秀吉軍の力攻めで終わる。しかし、子細に見ると、秀吉は、島津を降伏させたにもかかわらず、本拠地・鹿児島に入ることもかなわなかった。城攻めのノウハウを総動員して緒戦の勝利にこぎつけた秀吉方と、恭順の姿勢をとりながら根強い抵抗力を温存する島津四兄弟。秀吉の「九州平定」の白熱の戦いの真相を徹底分析する。

  • S2022E08 不平等条約を改正せよ! 陸奥宗光の外交戦略

    • May 25, 2022
    • NHK

    日本外交の礎を築いた明治時代の外務大臣・陸奥宗光。明治国家の悲願だった、欧米列強との不平等条約改正に奮闘。日本を世界に開いた“カミソリ大臣”の外交戦略とは? 日本外交の礎を築いた明治時代の外務大臣・陸奥宗光。今回は陸奥が挑んだ「条約改正」に迫る。幕末に欧米列強との間で結んだ不平等条約の改正は、明治国家の悲願だった。陸奥は「対等条約」を掲げて、列強の中心イギリスとの交渉に臨む。国内の排外感情の高まりという難局を乗り越え、陸奥はいかにして条約改正の道を切り開いたのか。カミソリ大臣ともいわれた陸奥宗光。明治日本を世界に開いた、その外交の真実に迫る。

  • S2022E09 選「追跡!古代ミステリー “顔”に隠された古代人のこころ」

    • June 1, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年10月20日 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産が決まり、日本列島の古代に注目が集まっている。今回は、土偶やハニワの顔の研究から、古代人のこころに迫るスペシャル。 東京大学名誉教授・設楽博己さんは、顔にイレズミとみられる表現が、縄文から弥生、古墳時代にかけて、形を変えて現れることを発見した。縄文的なこころが、形を変えて、弥生時代や古墳時代に伝えられているのだろうか?最新の考古学の知見をもとに、「顔」が語る古代人の「こころ」をひもとく。そこから、弥生時代後期から古墳時代にかけて、大和地方に顔をめぐる驚くべきミステリーが浮かび上がってきた。

  • S2022E10 頼朝暗殺未遂!? 曽我兄弟敵討ち事件の深層

    • June 8, 2022
    • NHK

    貧しい兄弟が親の敵を討つ美談として伝えられてきた曽我兄弟の物語。実は「鎌倉殿」源頼朝も標的だった。背景には戦時から平時への移行で高まる御家人たちの不満があった。 「曽我兄弟の敵討ち」といえば「赤穂浪士の討ち入り」と共に、日本人に長らく愛されてきた美談だ。しかし兄弟は、親の仇だけでなく征夷大将軍に任命されたばかりの源頼朝も襲おうとしていた。いったいなぜ?舞台となったのは、頼朝が我が子・頼家を後継者として御家人たちに認めさせるべく行った富士野の巻狩り。そして、戦争の時代が終わり平時に向かう中で、鎌倉殿と御家人の関係も曲がり角にあった。美談に隠された深層に迫る。

  • S2022E11 選「先見の明か 山師か 田沼意次の真実」

    • June 15, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年9月8日 江戸時代中期、将軍側近から老中に出世して政権を握った田沼意次。近年評価の高い経済政策は「山師」と呼ばれる人々の発案だった。そしてすべてが天明の大飢饉で覆される。 賄賂政治家として名高い江戸中期の老中田沼意次。近年は財政危機の幕府を立て直すべく、先進的な経済政策を打ち出した政治家として評価が高い。東西で分かれていた金銀通貨の統合、印旛沼の干拓等々。実はその政策の多くが、「山師」と呼ばれたベンチャー起業家たちのアイデアを採用したもの。しかし、得意の絶頂で起きた天明大飢饉が田沼の運命を暗転させる。磯田氏発掘の新史料も登場、田沼が大出世を遂げた秘密にも迫る。

  • S2022E12 激突!三好長慶vs.足利将軍 〜室町幕府“終わりの始まり”〜

    • June 22, 2022
    • NHK

    室町幕府はなぜ滅びたのか?大きな転機として近年注目されるのが、信長に20年先んじて将軍を都から追放した三好長慶の活躍。時代を揺るがした将軍と長慶の対立に迫る! 織田信長が将軍・足利義昭を都から追放し、室町幕府を滅ぼしたことはよく知られるが、実はそれに20年先んじて、時の将軍を都から追放したのが、三好長慶。大名ですらなかった男が、下剋上を果たし、13代将軍・足利義輝と真っ向から衝突!畿内に独自の「三好政権」を打ち立てる。しかし、存在を脅かされた将軍・義輝も黙ってはいない…。室町の社会秩序や価値観を破壊し、戦国乱世への風穴を開けた両者の対立の真相とは?

  • S2022E13 “日本第一の大天狗(てんぐ)”後白河法皇

    • June 29, 2022
    • NHK

    貴族の世から武士の世へ、過渡期に生き残りをかけ権謀術数の限りを尽くした権力者がいた。後白河法皇である。終生、今様歌を愛し続けるというユニークな存在でもあった。 平清盛の後押しによって院政を敷いた後白河法皇は、平清盛、木曽義仲、源義経と次々に武士の力を利用して、権力の座にとどまり続けた。頼朝は、法皇を「日本第一の大天狗(てんぐ)」と罵倒したが、その後、法皇と和解する。後白河法皇は、なぜ平清盛・源頼朝と渡り合いながら、院政を維持することができたのか?その実像に迫る。

  • S2022E14 選「“悲劇”の会津藩主・松平容保〜公武合体に賭けた夢〜」

    • July 6, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年11月3日 幕府と天皇への忠誠を貫きながらも、明治新政府によって「朝敵」として征討された会津藩の“悲劇”。激動の幕末、藩主・松平容保は何を目指し、どこで挫折したのか? 戊辰戦争最大の悲劇として語り継がれる会津戦争。会津藩は薩長を中心とする新政府軍の猛攻を受け、多大な犠牲を出して敗北。このときの藩主・松平容保は、激動の幕末に困難な選択を次々と迫られた。運命を大きく変えたのが京都守護職への就任。京で一橋慶喜らと共に政権の中枢を担うことに。容保が追い求めたのが、朝廷と幕府が一体となって国の難局にあたる公武合体の実現。その夢はなぜ破れたのか?“会津の悲劇”の真相に迫る。

  • S2022E15 家臣団分裂!若き家康・最大の試練 〜三河一向一揆の衝撃〜

    • July 13, 2022
    • NHK

    桶狭間の合戦後、今川から自立し、三河統一を目指した若き日の徳川家康。立ちはだかったのが一向宗だった。有力家臣までが一向宗側につく大ピンチをいかに切り抜けたのか? 桶狭間で今川義元が討たれた直後、若き日の徳川家康は織田信長と組んで今川からの自立と三河統一を目指す。闘いが続く中、さらなる敵が現れる。三河一円に勢力を張っていた一向宗だ。まるで城郭のような堅固な寺院を拠点に、経済的にも軍事的にも圧倒的な力を持っていた。さらに家康の有力家臣たちも一向宗側についてしまう。家臣団分裂という大ピンチを家康はいかに切り抜け、三河統一を果たすのか?最新研究と現地調査から描く。

  • S2022E16 選「“若君”北条時行の終わりなき戦い」

    • July 20, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年8月25日 時代を動かした謎多き若武者・北条時行。幕府執権の父を裏切り、討幕に寝返った足利尊氏への復しゅうを果たすため、幾度も窮地を逃げ延び、不屈の戦いを続けた生涯を追う! 鎌倉幕府の滅亡時、実権を握った北条高時をはじめとする一族、重臣は自害して果てた。しかしこの時、燃えさかる鎌倉から高時の遺児・北条時行が脱出していた!北条氏を裏切った足利尊氏への報復と、鎌倉幕府再興の夢を胸に、時行の終わりなき戦いが始まる。2年後、信濃で挙兵すると一気に鎌倉奪還へ!時行の戦いを契機に、歴史は動乱の南北朝時代へとなだれ込む。人気漫画の主人公としても話題を集める謎多き若武者の生涯に迫る。

  • S2022E17 女子教育のその先へ 〜津田梅子・科学への夢と葛藤〜

    • July 27, 2022
    • NHK

    女子教育の先駆者として知られる津田梅子。アメリカ留学時代の新たな一面が明らかに!生物学に傾倒し、研究を高く評価された梅子。女子教育の先に梅子が見ていたものとは? 女子英学塾を創設し、日本の女子教育の発展に尽くした津田梅子。近年、24歳の時に行った2度目のアメリカ留学の実態が明らかになってきた。梅子は生物学に熱中し、研究に没頭する日々。後にノーベル賞を受賞する指導教官と共同論文を執筆するなど、その才能は高く評価された。科学の道か、女子教育への志か。苦渋の選択を迫られた梅子。明治という時代と格闘した生き様は、いま何を問いかけるのか?知られざる津田梅子に迫る。

  • S2022E18 “犬公方”の孤独 徳川綱吉と生類あわれみの令

    • August 3, 2022
    • NHK

    人間よりも犬を大切にする悪法として名高い「生類あわれみの令」。しかし本来は、民をいたわり、弱者を救うはずのものだった?将軍・綱吉の政治はなぜ暴走していったのか。 徳川幕府5代将軍・綱吉。人よりも犬を大切にする“犬公方”と呼ばれたが、近年は、幕府政治を法律や制度尊重へと転換した、有能な君主として再評価が進む。民をいたわり、弱者に優しい社会を目指した綱吉。ところがある事件をきっかけに変わっていく…。そして登場した「生類あわれみの令」。人や動物すべてをいたわるための法令が、やがて、犬を傷つけた人を処刑にするほどにエスカレート!綱吉政治はなぜ暴走していったのか?

  • S2022E19 昭和の選択 選「立憲政治を守れ!犬養毅 “憲政の神様”の闘い」

    • August 10, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2021年5月12日 昭和7年、五・一五事件で青年将校らの凶弾に倒れた犬養毅。“憲政の神様”と呼ばれた政治家は、立憲政治を守るため藩閥や軍と対決。その生き様が今問いかけるものとは? 昭和7年5月15日、海軍青年将校らの凶弾に倒れた首相・犬養毅。“憲政の神様”と呼ばれた政治家は、なぜ殺害されなければならなかったのか。議会開設以来、一貫して立憲政治を守るために闘ってきた犬養。大正時代には軍の兵力増強要求を、政党勢力を結集して阻止。満州事変では、中国に密使を送り和平工作に奔走した。死の二週間前、軍の暴走を徹底批判したラジオの肉声。犬養の壮絶な生き様は、現代に何を問いかけるのか?

  • S2022E20 流転!足利義満が愛した秘宝

    • August 17, 2022
    • NHK

    今回の番組の主人公は、歴史上の人物ではなく、水墨画の最高傑作といわれる「瀟湘(しょうしょう)八景図」。室町将軍足利義満が愛した秘宝の数奇な運命をたどる。 絵巻は、その後切断され、流転していく。信長や秀吉、家康といった天下人の手に渡り、茶道の大名物(おおめいぶつ)として珍重された。江戸期にはいると、将軍吉宗が、江戸ルネサンスの文化の象徴として、各藩に分散しているこの絵巻を一堂に集めようとした。絵巻の流転の歴史から見えてくるのは、一枚の絵巻に託された権力者の飽くなき欲望とそれに振り回された悲喜こもごもの物語である。

  • S2022E21 シリーズ幕末の先覚者(1) 選「不可能への挑戦〜河井継之助の北越戦争〜」

    • August 24, 2022
    • NHK

    戊辰戦争で、新政府軍を大いに苦しめた越後・長岡藩の河井継之助。最新鋭ガトリング砲の威力とは?新時代を見据えた理想の国家像とは?不可能に挑み続けた侍の選択に迫る。 幕末、“越後の蒼龍”として恐れられた長岡藩の河井継之助。常に不可能に挑み続けた侍だった。大赤字の藩財政を、見事V字回復へ。戊辰戦争では、圧倒的武力の新政府軍に恭順を迫られても、独自の武装中立を模索。それが拒絶されると、劣勢の兵力ながら新政府軍と徹底抗戦へ。河井が自ら操った最新鋭ガトリング砲の威力とは?新時代を見据えた理想の国家像とは?幕末から維新へ。藩の、そして時代の命運を分けた河井の選択に迫る。

  • S2022E22 検証!200年前のロシア危機〜露寇事件 松平定信3つの意見書

    • August 31, 2022
    • NHK

    江戸後期、ロシア軍艦が蝦夷地各地を襲撃する事件が起きた。通商を要求してのことだった。このとき意見を求められた前老中首座・松平定信の3つの献策から幕府の選択に迫る 文化4年(1807)夏、江戸幕府が震撼した。蝦夷地各地にあった幕府の出先がロシア船に襲撃されたのだ。ロシア使節レザノフの通商要求を幕府が無下に拒絶したことがきっかけだった。幕府守備隊は反撃もできずに敗北、無力ぶりをさらす。通商に応じなければ更なる攻撃を行うと予告もあった。このとき意見を求められたのが前老中首座の松平定信。残された3つの献策からは、事件が幕府の対外政策をいかに変えたかが浮かび上がる。

  • S2022E23 選 悲劇の山城スペシャル(1) 「難攻不落!月山富田城〜尼子vs.毛利 史上最大の籠城戦〜」

    • September 7, 2022
    • NHK

    悲劇の山城・月山富田城。名だたる武将たちが挑み、武力で攻め落とすことが出来なかった戦国時代最大級の山城の強さの秘密に、城郭考古学者・千田嘉博さんと迫る。 尼子氏の居城・月山富田城は、その巧みな守りの仕掛けによって難攻不落の山城として恐れられた。第1次の戦いは、大内義隆が、1万5千の大軍で攻めたが、はねつけられる。次に、中国地方の覇者となる毛利元就が、3万の大軍で、月山富田城を包囲した。かくして、史上最大の籠城戦が始まった。この後、悲劇の忠臣・山中鹿介が尼子氏再興をかけて、月山富田城に迫る。城郭考古学者・千田嘉博さんが、難攻不落の山城の秘密に迫る。

  • S2022E24 月影の男 〜天下人の弟 豊臣秀長〜

    • September 14, 2022
    • NHK

    天下人秀吉の弟、豊臣秀長。万事に派手な兄と対照的な性格ながら、武将として政治家として卓越した能力を秘めていた。豊臣政権を支え続けた月のごとき生き様をみつめる。 天下人秀吉の三歳下の弟、豊臣秀長。万事に派手な兄とは対照的で地味な性格ながら、この人がいたからこそ、秀吉の天下取りは成功したともいわれる。どんな人物だったのか。重要な合戦を制した武将としての働きや、領国経営で見せた先進的な政治力から単なる秀吉の補佐役以上の実力が見えてくる。兄弟が骨肉相食む戦国の世にあって、珍しく仲が良かったという豊臣兄弟。太陽と月のような二人が組むことで大きな力が生まれた。

  • S2022E25 昭和の選択 「破局への条約 三国同盟 〜松岡外相と影のキーマン大島浩〜」

    • September 21, 2022
    • NHK

    1940年、日本はドイツ・イタリアと軍事同盟を結ぶ。「日独伊三国同盟」である。日本が、大きく太平洋戦争に傾斜していくきっかけとなった同盟締結の真相を探る。 1939年に始まった第二次世界大戦で当初ドイツは、イギリス本土上陸戦に失敗し戦況は停滞していた。そこでヒトラーが活路を求めたのが日本だった。日独伊が連携することで、イギリスの国力を削ぎ、アメリカを牽制することがヒトラーの狙いだった。これに呼応し、日本側で積極的に同盟締結に動いたのが、外相・松岡洋右と駐独大使を経験した大島浩である。“破局への条約”ともいわれる三国同盟成立の舞台裏をさぐる。

  • S2022E26 鎌倉殿暗殺!源実朝 禁断の政治構想

    • October 5, 2022
    • NHK

    右大臣就任の式典で殺された鎌倉三代将軍源実朝。北条氏に実権を奪われた歌人将軍といわれてきたが近年の研究から、したたかな戦略で平和な世を築こうとした姿が明らかに。 血なまぐさい権力闘争が繰り広げられる鎌倉幕府で三代目鎌倉殿となった源実朝。北条氏に実権を奪われ和歌に逃避した柔弱な人物とされてきたが、近年の研究で全く違う姿が明らかになってきた。和歌で都の後鳥羽上皇との信頼関係を築き、朝廷の権威で御家人たちを統制、幕府の武力が朝廷を支えることで平和な世を築こうとしたのだ。その究極の選択となったのが後継者選びだった。頼朝の血筋にこだわるか、朝廷との融合を進めるか。

  • S2022E27 選 「将軍か 執権か 鎌倉幕府・北条氏の戦略」

    • October 12, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2022年4月6日 鎌倉時代、北条氏中心の幕府政治を確立した5代執権・北条時頼。熾烈な権力闘争を乗り越え、武士のあり方を根底から変える政策を実行した。時頼、その知られざる実像とは。 いま注目を集める北条氏。鎌倉時代、将軍の後見役「執権」として、事実上幕府トップに君臨した一族だ。その北条氏中心の執権政治を完成させたのが、義時の曾孫、5代執権の北条時頼だった。だが、その過程で北条一族の内紛と権力闘争が勃発。時頼は危機を乗り越え、武士のあり方を根底から変える政策を実行する。民を慈しむ「撫民」政策、そして禅宗への帰依。武士を統治者に転換させようとした時頼、その知られざる実像に迫る。

  • S2022E28 日本の宝を守れ!町田久成・博物館創設への挑戦

    • October 19, 2022
    • NHK

    今年は東京国立博物館、創立150年。明治のはじめ、新しい国をめざして時代が大きく揺れるなか、日本初の博物館はどのように誕生したのか?その知られざるドラマに迫る! 日本で最も長い歴史を持つ東京・上野の博物館。その誕生の裏には、明治元勲たちを巻き込んだ知られざるドラマがあった!明治のはじめ、何よりも優先された富国強兵。そして西南戦争による混乱と財政危機。これらの逆境に立ち向かい、日本初の博物館創設に挑んだ官僚、町田久成。ところが、建設工事は中断に追い込まれてしまう…。文化財という概念すらまだなかった時代、町田はどのようにしてその保護と博物館創設を実現したのか。

  • S2022E29 選 シリーズ幕末の先覚者(2) 「めざせ!徳川近代国家 小栗上野介の夢と挫折」

    • October 26, 2022
    • NHK

    明治新政府が行った近代化の諸政策を、幕末にすでに実現しようとしていた幕府官僚がいた。小栗上野介。近代的な造船所建設にかけた夢とは何だったのか。そのための選択は? 明治初めの岩倉使節団より10年も早く欧米を視察し、近代工業文明の威力を知った幕臣・小栗上野介。帰国後、要職を歴任しながら、徳川による日本近代化を目指した。そのシンボルが横須賀に作った造船所。技術もなく資金もない日本が近代的な造船所を作るには外国の援助が必要。候補はイギリス、オランダ、フランス。間違えれば植民地化の恐れもあるし資金返済のための経済政策も必要。江戸開城直後に新政府に殺された先覚者の夢

  • S2022E30 幻の一大決戦!秀吉vs.毛利 〜真説「鳥取城の戦い」〜

    • November 2, 2022
    • NHK

    秀吉が仕掛けた包囲戦「鳥取城の戦い」。実は、秀吉は、織田対毛利の全面戦争を構想していたのではないかという説が近年浮上してきた。幻の一大決戦の真相に迫る。 日本海と鳥取砂丘を望む毛利の山城・鳥取城。天正9年、秀吉は、2万の大軍を率いて、この地に進軍した。そのとき、秀吉は、12キロに及ぶ付城群(つけじろぐん)を築き、鳥取城を完全に包囲した。単なる包囲戦にしては、あまりに堅固な構え。実は、秀吉は、その先に、織田対毛利の一大決戦を構想していたのではないかという説が、近年浮上している。城郭考古学者千田嘉博さんが、現地を訪ね徹底検証する。

  • S2022E31 ドキュメント明暦の大火 幕府を変えた江戸の危機

    • November 16, 2022
    • NHK

    江戸時代前期の明暦の大火は江戸市中の6割を焼き尽くし10万人以上の命を奪った。幕府への不満が募る中、幕閣・保科正之は武士も町人も驚く復興策を打ち出した。 江戸時代前期の明暦の大火。3日間で江戸市中の6割を焼き尽くし、10万人の命を奪った。将軍のお膝元が火事に無防備なことが露呈し、幕府への不満が高まった。この危機の中で復興にあたったのが幕閣・保科正之。幕府の御金蔵に蓄えられた金を惜しみなく使い被災者の救済に力を注いだ保科だが、焼失した江戸城天守の再建をめぐって選択を迫られた。保科の常識を覆す選択は武力にものをいわせる政治の根幹まで変えていく。

  • S2022E32 選「私には見えている! 福澤諭吉 日本近代化の夢」

    • November 23, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2022年1月19日 福澤諭吉といえば明治日本を代表する言論人であり教育者。いち早く西洋を見て、近代化の目指す先を示したが、明治政府には危険人物視されてしまう。そして迫られた選択は。 幕末にいち早く欧米にわたって、西洋の先進文明とその根源にある考え方を知った福澤諭吉。「西洋事情」や「文明論之概略」などのベストセラーで日本の近代化の道筋を示すことに。だが、明治14年、日本が目指す議会政治の在り方をめぐる政変に巻き込まれ、政府から危険人物として密偵を張り付けられてしまう。理想の日本の姿を説き続けながら、実際は挫折の繰り返しだった福澤。そして明治15年、大きな選択を迫られることに。

  • S2022E33 宿命とともに生きて 〜光明皇后 苦悩の素顔〜

    • November 30, 2022
    • NHK

    聖武天皇を支えた才色兼備の女性として知られる光明皇后。しかし、奈良時代の最盛期、華やかな皇后としての活躍の陰で、彼女は重いプレッシャーと苦悩を抱えていた・・・。 正倉院宝物に代表される華やかな天平文化のイメージそのままに、美しく聡明な女性として知られる光明皇后。しかし絶大な力を持つ藤原氏の娘として、彼女は生まれながらに重い宿命を背負っていた!何よりも期待されたのが、聖武天皇との間に男子をもうけ、次の天皇とすること。ところが、その願いが叶わなかった光明皇后には、次々と難しい選択が迫られる。奈良時代に精通した識者たちが、光明皇后の知られざる苦悩の素顔に迫る!

  • S2022E34 踊って踊って大ブーム 一遍上人「鎌倉武士」を捨てた男

    • December 14, 2022
    • NHK

    蒙古襲来の時代、踊り念仏で大ブームを引き起こした一遍上人。もとは武士だった一遍が、なぜすべてを捨てて全国を放浪したのか?鎌倉武士の生き方を拒んだ男の生きざまとは 蒙古襲来で全国が極度の緊張状態にあった鎌倉時代後期、念仏を唱えながら踊り狂う「踊り念仏」が大ブームとなった。いったいどのような踊りだったのか?。仕掛け人の一遍上人は有力御家人の一族に生まれたが所領争いで親戚に命を奪われそうになり「鎌倉武士」の生きざまに絶望、すべてを捨てて無一物で全国を放浪、念仏札を配り歩いた。そんな一遍上人が目指したのが武家の都・鎌倉での踊り念仏。果たして鎌倉入りはかなうか?

  • S2022E35 選「北条義時・チーム鎌倉の逆襲」

    • December 21, 2022
    • NHK

    初回放送日: 2022年1月5日 承久3年(1221)、後鳥羽上皇率いる朝廷軍と東国武士団の衝突した承久の乱。この時、鎌倉幕府のリーダーが、2022年大河ドラマの主人公・北条義時だった。 承久の乱の結末は、朝廷側がまさかの惨敗を喫し“日本史上最大の大番狂わせ”だった。後鳥羽上皇は、隠岐の島に流され、時代は、武家の世に大きく舵を切っていく。当時、上皇が率いる朝廷軍に矢を向けることは、考えられない暴挙であった。北条義時率いる幕府を支えた「チーム鎌倉」は、いかにして、この歴史の大転換を成し遂げたのか?北条義時とその仲間たちの選択と決断に迫る。

Season 2023

  • S2023E01 スペシャル 戦国のプロが選ぶ 徳川家康・平和への選択

    • January 7, 2023
    • NHK

    260年間もの平和を実現した徳川家康。75年の波乱の生涯でどんな経験が平和を導く力となったのか。家康の選択ベスト10から類まれな政治芸術の真髄に迫る。 戦争のなくなる世界などかなわぬ夢なのか。しかし今から400年前の日本に「パクス・トクガワーナ」と呼ばれるおよそ260年間の平和を築き上げた人物がいた。徳川家康である。番組では戦国時代のスペシャリスト50人以上にアンケートを行い家康の選択ベスト10を選出。75年の波乱に満ちた生涯の中で、どんな合戦や事件・出来事の経験が、平和を導く鍵になったのか。家康の政治芸術の真髄がまるごとわかる2時間スペシャル。

  • S2023E02 森鷗外・37歳の転機 〜小倉“左遷”の真実〜

    • January 11, 2023
    • NHK

    夏目漱石と並び称される明治時代の文豪・森鷗外。軍医と小説家のふたつの顔を持つ鷗外に転機が訪れた。突然、北九州の小倉に異動の辞令が。鷗外の苦渋の選択をたどる 「舞姫」「うたかたの記」などの作品で作家の名声を高めていた鷗外は、明治32年6月、小倉にある第12師団への異動を命ぜられる。鷗外が小説を発表していた出版社はすべて東京にあり、小倉への異動は作家活動の場を失うことになる。ところが、作家平野啓一郎さんによれば、この小倉での体験こそ鷗外を文学上の発展を遂げる人間的成長の引き金になったという。鷗外37歳の転機は、いったい何をもたらしたのか?その真相に迫る。

  • S2023E03 ゼロから世界一へ 「生糸」を巨大産業にした人々

    • January 25, 2023
    • NHK

    江戸前期は高価な輸入品だったが、江戸末期には最大の輸出品になっていた「生糸」。それを可能にしたのは国産化の決断、情報共有、新技術開発、誇り高き働き手たちだった。 江戸時代前期には高価な輸入品だったが、江戸末期には最大の輸出品になっていた「生糸」。明治には日本は世界最大の生産国になる。ゼロから世界一へ、その間に何があったのか?そこには国産化の決断、技術情報を独占せず共有する決断、画期的な新技術と時代の葛藤、そして誇り高き働き手たちの思い、など新産業を生み出し巨大産業に育てていった、知られざる英雄たちの物語があった。今回は日本再生のヒントを「生糸」に探る。

  • S2023E04 天明の打ちこわし 怒りの抗議が世を変えた!

    • February 1, 2023
    • NHK

    米の値段が4倍に高騰!どうにも止まらないインフレに、江戸っ子たちがついに怒りの一斉蜂起!一般民衆による打ちこわしが新政権を誕生させ、時代を大きく揺り動かした! およそ240年前、現代をはるかに上回る急激なインフレに江戸庶民の生活は追いつめられていた。米の値段は例年の4倍に!ところが幕府は助けてくれない。ついに江戸時代で最大規模となる「天明のうちこわし」が勃発!打ちこわしといっても、むやみに暴れず、人に危害を加えず、盗みも働かず、ただ見せしめのために米屋をメチャクチャにした。今回の主人公は名もなき江戸の町人たち。時の政権をひっくり返した不思議な騒動に迫る!

  • S2023E05 追跡!古代ミステリー 海の縄文人

    • February 8, 2023
    • NHK

    近年、日本列島を取り囲む「海」と古代人の関わりを示す新発見が相次ぎ、「海」を通して古代人のこころの解明に注目が集まっている。今回は、海の縄文人の世界に迫る。 1万年以上続いた縄文時代の後期、突如、貝で作ったアクセサリー「貝輪」の一大ブームがあった。なかでも、美しい輝きを発するオオツタノハの貝輪は珍重され、東日本一円から出土している。この謎に包まれた貝の生息地を求めて各地を探し回っている考古学者がいる。このほか、全国各地から多数出土した縄文人の丸木舟、さらに技術的に現代のものに負けない骨格製の漁労具などから、知られざる海の縄文人の実像に迫る。

  • S2023E06 家康 絶体絶命! 「金ヶ崎の退き口」の真実

    • February 15, 2023
    • NHK

    徳川家康の知られざる大ピンチ。越前・朝倉氏を攻める織田信長が浅井長政の裏切りで戦場から脱出、家康は最前線に取り残された。現地調査と最新研究で家康の活路に迫る。 人生で数々のピンチを乗り切った徳川家康。その中でも知られざる大ピンチが「金ケ崎の退き口」だ。織田信長を援けて越前の朝倉氏を攻めたが、浅井長政の裏切りを知った信長は戦場を脱出。家康は最前線に取り残された。最新研究と現地調査からは、敦賀の金ケ崎城は防御設備が整わず、生き残るためには10キロ先の若狭の国吉城まで駆け抜けるしかないことが分かった。しかも国境を越えた地点で友軍が全滅寸前に。家康の選択は?

  • S2023E07 “好奇心将軍”徳川吉宗が挑んだ日本再生

    • March 1, 2023
    • NHK

    江戸中期、それまで輸入に頼っていた「ある薬草」の国産化に挑み、10年以上かけて困難なプロジェクトを成功に導いた将軍がいた。名君・徳川吉宗の知られざる活躍に迫る! 江戸幕府八代将軍・徳川吉宗。享保の改革で財政を立て直した“米将軍”として知られるが、彼が情熱を注いだもう一つの改革があった。自ら選び抜いたメンバーを人里離れた山や谷へと送り、「薬草」を求めて、日本中を徹底調査!70種以上の薬草を見つけ出し、幕府による大規模栽培を行った。吉宗の持ち前の好奇心が生んだ、医療改革の国家プロジェクト。それは、やがて国を支える産業にまで成長する。吉宗の知られざる功績に迫る!

  • S2023E08 幻の地震予知 〜大森房吉と関東大震災〜

    • March 8, 2023
    • NHK

    百年前の関東大震災で、地震予知に挑んだ大森房吉。地震学の基礎を築いた世界的権威は関東に来る地震の場所を予測していながら忽然と姿を消した。科学者の葛藤に迫る。 日本人の悲願である地震予知。百年前の関東大震災でこの難題に挑んだのが、東京帝国大学地震学教授の大森房吉である。今日使われる「震度」や「震源」のなど地震科学の基礎となる基準を世界に先駆けて確立した研究者だ。大森は関東大震災の3年前に、次の震源地を正確に予測していた。しかしそれを世の中に公表するのをためらい震災の後、忽然と姿を消した。自然の脅威と向き合った地震学の父、その葛藤に迫る。

  • S2023E09 和歌と刀 細川幽斎・乱世を生き抜く

    • March 15, 2023
    • NHK

    細川家伝来の名刀・国宝「古今伝授」の太刀。この刀からは、信長・秀吉・家康の天下人に仕えた細川幽斎が、細川家の家名と文化の継承にかけた強い思いが伝わってくる。 細川幽斎は、戦国武将であるとともに、和歌の達人であった。平安以来受け継がれてきた「古今和歌集」解釈の秘伝を武士の身でありながら継承していた。いわゆる「古今伝授」である。秀吉の時代、茶道の千利休とともに、歌道の幽斎として、秀吉の天下取り戦略のため大活躍する。そして、関ケ原の戦いの直前、幽斎・生涯最大の選択に迫られた。戦国時代に、和歌というソフトパワーで生き抜いた幽斎の人生にスポットを当てる。

  • S2023E10 南北朝最強! 新時代の設計者 高師直

    • March 22, 2023
    • NHK

    南北朝最強の武将、高師直。古来、大悪人と言われてきたが、南朝の名将たちを次々倒し、恩賞制度を改革して武士たちの支持を集めた。室町時代の設計者に新たな光をあてる。 南北朝時代、足利尊氏の右腕として活躍した高師直。古来、神をも恐れぬ好色な大悪人とされてきたが、戦では南朝の名将・北畠顕家や楠木正行らを次々倒し、恩賞制度を改革して武士たちの支持を集めた。最近では室町幕府の基礎設計をした功労者として新たな光が当てられている。しかし、尊氏の弟・直義との対立から、武士たち支持を失い、ついに一族滅亡の憂き目にあう。師直はいったいどこで間違ったのか?乱世の英雄の真実。

  • S2023E11 奔走!家康の最も忙しい年〜運命の元亀元年〜

    • April 5, 2023
    • NHK

    徳川家康の生涯で最も忙しく、無理に無理を重ねた年がある。姉川の戦いなど3度の大軍事遠征と浜松城への本拠移転を強行!家康29歳。人生の転機となった元亀元年に迫る! 徳川家康の長い人生のなかでも、最も忙しく、無理に無理を重ねた過酷な1年がある。それが元亀元年(1570)家康29歳の年だ。姉川の戦いなど3度の大軍事遠征を強行し、さらに岡崎から浜松へ、本拠地の大移転まで行った。なぜこの1年にそこまで無理を重ねたのか?姉川の戦いの最新研究や、これまであまり注目されることのなかった将軍・足利義昭との関係を鍵に、家康のターニングポイントとなった「運命の1年」をひも解く。

  • S2023E12 ようこそ黒船 〜阿部正弘とマシュー・ペリー〜

    • April 19, 2023
    • NHK

    鎖国ニッポンを開国させようとアメリカから来たマシュー・ペリー。迎え撃ったのは幕府の若き老中、阿部正弘。互いに秘密を抱えつつ、繰り広げられた外交戦の舞台裏を描く 鎖国ニッポンに届いたアメリカ艦隊来航の報せ。万事穏便がモットーの老中・阿部正弘にとって眠れぬ日々が始まった。備えを急いだが間に合わない。一方、黒船を率いたマシュー・ペリーにも弱点があった。出発前に大統領から「発砲厳禁」の命令を受けていたのだ。しかも補給物資が足りず、日本滞在の時間は限られていた。丸腰の阿部。戦争のできないペリー。互いの弱みを隠しつつ、日米外交の第一ラウンドの幕が上がった。

  • S2023E13 夢の植物図鑑 牧野富太郎〜苦難突破のオタク魂〜

    • May 10, 2023
    • NHK

    「日本の植物学の父」と呼ばれる牧野富太郎。彼は、若き日、日本中の植物を採集して日本の植物図鑑を刊行することを夢見、生涯をかけて実現にこぎつけた。 牧野富太郎が、独学で築き上げた植物分類学が、現在、改めて脚光を浴びている。その標本の数は、40万点。現代にも通用するデーターバンクを牧野は一生かけて完成させたのである。しかし、一方で多くの苦難にも直面した。業績へのそねみ、そして、現在の価格で1億円に上る莫大な借金など様々の苦難を抱かえての研究だった。牧野はそれらをどうやって乗り越え、「日本植物学の父」となったのか?牧野の究極の選択に迫る。

  • S2023E14 平安時代を壊した帝王 白河上皇 山法師との戦い

    • May 24, 2023
    • NHK

    平安時代後期、摂関家から実権を奪い権力をほしいままにした白河上皇。だが寺社勢力だけは従おうとせず、強訴というデモを繰り返す。上皇の対抗策は時代を変えることになる みやびやかな宮廷政治が繰り広げられた平安時代とむき出しの欲望がしのぎを削る鎌倉時代。その転換を生んだのは一人の帝王だった。白河上皇。院政によって摂関家から政治の実権を奪い、経済的な奉仕をする中流貴族を優遇することで、すべてを思いのままにする勝手気ままな政治を行った。だが延暦寺などの有力寺院は従おうとせず、強訴というデモを繰り返す。上皇が打ち出した対抗策は武力。時代を一気に武士の世に推し進めてゆく。

  • S2023E15 神を創った将軍 〜徳川家光の戦略〜

    • June 7, 2023
    • NHK

    徳川幕府を盤石にした三代将軍・徳川家光。病弱で内向的だった“弱い”将軍は島原の乱でキリシタンの反抗を受け精神世界の支配をめざす。それは新たな神の創造だった。 三代将軍・徳川家光は幕府の支配を盤石なものにして泰平の世を築いた将軍として知られるが、実は生まれつき病弱で内向的だった。転換点は1637年(寛永14年)に起きた島原の乱。キリシタンの反抗を経験した家光は鎖国体制に踏み切るとともに、キリスト教の神に劣らぬ日本ならではの神を新たに創造しようとした。自らの弱さをバネに精神世界までも支配しようとした家光の独創的な戦略と知られざる苦闘に迫る。

  • S2023E16 天下人を生んだ一族 三河松平家の実像

    • June 21, 2023
    • NHK

    徳川家康を世に送り出した三河の松平家とは何者か?家康が憧れた祖父・清康をはじめとする松平家の知られざる実像と、家康へと託された一族の遺産に最新研究から迫る! 三河の弱小大名から天下人に上り詰めた徳川家康。その躍進は、実は先祖代々が積み重ねた歴史の遺産の上に築かれていた!家康の祖父・七代当主の松平清康は、家督を継ぐや、またたく間に勢力を拡大。争乱が続く三河を10年足らずで平定した。若くして亡くなるが「あと5年長く生きていれば、天下を手に入れられた」と称えられる英傑だ。近年の清康をめぐる発見や地元の貴重な史料をもとに、家康のルーツ・松平家の秘密に迫る!

  • S2023E17 浅間山大噴火 〜天明3年・驚きの復興再生プロジェクト〜

    • July 5, 2023
    • NHK

    今年は、天明3年(1783年)に浅間山が大噴火を起こしてから240年目。甚大な被害を受けた群馬県嬬恋村の驚きの復興再生計画にスポットを当てる。 嬬恋村鎌原地区では30年ぶりに発掘調査も再開され、「日本のポンペイ」と呼ばれるその甚大な被害に新たな光が当てられようとしている。いま注目されているのは、鎌原地区にとどまらず、吾妻川から利根川に流れ込んだ“天明泥流”が、関東各地に、多大な被害を及ぼしたことだ。復興の最前線にいた幕府勘定吟味役・根岸九郎左衛門の報告から、その驚きの復興再生計画の全貌を明らかにする。

  • S2023E18 戦国パイレーツ 里見一族の野望

    • July 19, 2023
    • NHK

    南総里見八犬伝のモデルとなった戦国大名・里見氏。海賊衆を従え江戸湾の制覇を目指して北条、上杉、武田氏らと渡り合った。海の戦国大名・里見一族の野望に迫る。 江戸時代のベストセラー「南総里見八犬伝」。モデルとなった戦国大名・里見氏の謎に包まれた実態がわかってきた。房総半島・安房国を治めた里見氏は足利幕府直系の一族。関東に秩序を取り戻そうと、海賊衆を従えて江戸湾の制覇を目指した。しかし対岸の三浦半島には北条氏。その背後には武田氏、上杉氏など名だたる大名が牙をむき、やがて天下統一の渦に巻き込まれてゆく。理想を掲げて戦った海の戦国大名・里見一族の興亡を追う。

  • S2023E19 昭和の選択 平和を手放した日 〜幣原喜重郎 国際協調外交の誤算〜

    • August 9, 2023
    • NHK

    戦前の日本外交を主導した幣原喜重郎。国際協調と平和主義をかかげたが、軍や大衆に弱腰と非難され戦争への道を開いてしまった。その失敗から真の国際協調とは何かを問う。 第一次大戦後、国際協調と平和主義をかかげて日本外交を主導した幣原喜重郎。当時、日露戦争で獲得した満蒙権益の確保に躍起だった日本に対し列強国は大陸への勢力拡大を警戒した。反発を危惧した幣原は中国への内政干渉を唱え、合法的な国益確保に努めた。しかし軍部や大衆から「弱腰外交」と非難を浴び、1931年ついに満州事変が勃発する。戦前の幣原外交の失敗を通して、真の国際協調とは、平和を導く外交とは何かを探る。

  • S2023E20 江戸経済を立て直せ! 大岡越前 知られざる奮闘

    • August 23, 2023
    • NHK

    時代劇でもおなじみの名奉行・大岡越前。実際は、将軍吉宗の経済政策を支えるエリート官僚だった!景気が低迷する江戸で、インフレの解消を目指して、大商人たちと激突! 人情味あふれる「大岡裁き」で知られる大岡越前守忠相。しかし、時代劇でおなじみのその姿は、後世に作られたフィクション。実際の大岡は、幕府の経済政策を支えるエリート官僚だった!経済が停滞期に入った享保時代、貨幣改鋳など大胆な金融政策で江戸の再生に挑んだ。ところが商売のルールがまだ未整備な時代、自由に儲けたい大商人と幕府の統制を強めたい大岡が激突!江戸の物価問題を解消して「これにて一件落着」とできるか?

  • S2023E21 どうした?石川数正 〜なぜ家康の忠臣は出奔したのか〜

    • August 30, 2023
    • NHK

    徳川家康を幼いころから支え続けた重臣・石川数正。家康と秀吉が敵対する中で突然、秀吉方に寝返る。徳川家を見限ったのか?徳川を守るための苦肉の策か?真相に迫る。 家康に忠誠を尽くす三河武士の代表といわれる石川数正。家康が幼い頃から側近くに仕え、数々の戦いで功績をあげて筆頭家老となった忠臣にして重臣である。ところが、家康が秀吉と敵対する中で、突然出奔。秀吉方に寝返ってしまう。徳川家中で孤立したから、秀吉に高禄で誘われたから、家康と不仲になったから、戦を避けるための苦肉の策、など古来諸説入り乱れてきた。新たに公開された当時の書状を手掛かりに、出奔の真意に迫る。

  • S2023E22 竹久夢二の関東大震災 〜100年前の震災スケッチ〜

    • September 6, 2023
    • NHK

    今から、ちょうど100年前、関東大震災が東京を襲う。「美人画」で知られる画家・竹久夢二は、廃墟と化した東京の街を歩き回り、「震災スケッチ」を残した。 夢二の「震災スケッチ」は、スケッチにとどまらず、自ら見聞きした光景を文章にしたため、新聞に連載した。それは、大災害に巻き込まれた人々の恐怖・悲嘆、そのあとにくる退廃を克明に描きだしている。さらに、関東大震災は、夢二の人生にも、大きな転機となった。美人画に限界を感じていた夢二は、新たに、くらしに密着した美術研究所の設立を模索する。「震災スケッチ」を手掛かりに、夢二が追い求めた世界を探る。

  • S2023E23 地の果てまで! 〜ザビエル 日本布教の真実〜

    • September 13, 2023
    • NHK

    戦国日本にキリスト教を伝えたザビエル。なぜこの時期に?何のために?どうやって来た?僅か2年余りの滞在でなぜ去ったのか?最新研究から日本と世界を結んだ真実に迫る。 フランシスコ・ザビエルといえば日本にキリスト教を伝えた人物として教科書にも載る有名人。しかし考えてみると不思議なことが多い。なぜ戦国日本に布教しようと思ったのか?倭寇が支配する東シナ海をいかに越えたのか?日本人にいかに教えを伝えたのか?わずか2年余りの滞在で日本を去った理由は何だったのか?江戸幕府による鎖国まで90年、日本を世界と結び付けたキリスト教との出会いの真実に最新研究を取り入れながら迫る。

  • S2023E24 家康が師とした王 〜漢・初代皇帝 劉邦〜

    • September 20, 2023
    • NHK

    紀元前202年に秦を滅ぼし漢王朝を樹立した劉邦。中国を統一した初代皇帝の統治は徳川家康も天下取りのお手本にしたといわれる。中国における理想の君主の原型を探る。 紀元前202年に秦を滅ぼし漢王朝の初代皇帝となった劉邦。農民から身を起こし、中国統一を果たした稀代の英雄だ。その半生を記した『史記』は徳川家康も愛読し天下取りのお手本にしたといわれる。金も力も持たない劉邦になぜ広大な中国の統一が果たせたのか。劉邦と覇権を争ったのは性格も出自も対照的な猛将、項羽。四面楚歌で知られる垓下の戦いまでの4年間の激闘を通して、中国人が理想とする君主像の原型を探る。

  • S2023E25 剣豪・宮本武蔵 極める!フリーランスの道

    • October 4, 2023
    • NHK

    「二刀流」で有名な剣豪・宮本武蔵。関ケ原の戦いや大坂の陣での活躍とは?藩や主君に縛られない“フリーランス”の武士として全うした生涯とは?新史料と最新研究で迫る! 近年、研究が進み、剣豪・宮本武蔵の実像が明らかになりつつある。熊本藩主・細川光尚が送った書状からは、藩主自らが武蔵を気遣い、厚い信頼を寄せていたことが伝わる。しかし武蔵は細川家の家臣ではなかった。それどころか生涯、主君を持たず、どの藩にも仕官しない、フリーランスの武士だったのだ。戦国時代の末期に諸国を渡り歩き、剣術のみならず文芸にも秀で、様々な功績を歴史に刻んだ宮本武蔵。その類まれな生涯に迫る。

  • S2023E26 戦国ミステリー 千利休はなぜ死んだ? 〜天下人秀吉との攻防〜

    • October 18, 2023
    • NHK

    今年は、千利休・生誕500年。戦国時代最大のミステリーと呼ばれるのが、天正19年2月の千利休切腹事件である。最新研究により事件の真相に迫る。 秀吉は、利休に蟄居(ちっきょ)を命じ、最終的には切腹を言い渡した。その背景には何があったのか?秀吉にとって、商人上がりの利休の豊臣政権内のフィクサーの活躍をいつまでも許すよりは、石田三成のような官僚を重んじたのではないか? あるいは、天下統一の先の大陸侵攻をにらんだ場合、堺出身の利休よりも博多商人を優先したいという事情もあるのでは?番組では、最新の研究をもとに、利休切腹事件の謎に迫る。

  • S2023E27 暴れん坊公家 平安朝を救う 〜藤原隆家 刀伊の入寇事件〜

    • October 25, 2023
    • NHK

    藤原道長の全盛期、九州に異民族が襲来する大事件が起きた。対馬・壱岐は壊滅。国家の危機に対応したのは道長のライバルだった公卿・藤原隆家。いかに外敵を撃退したのか? 藤原道長が我が世の春を謳歌していた平安時代中期、九州に異民族が襲来する大事件が起きた。「刀伊の入寇」と呼ばれる事件だ。200年後の蒙古襲来と同じく対馬・壱岐は壊滅。老人子供は殺され壮年の男女は拉致された。刀伊はさらに九州・博多に襲来。この危機に立ち向かったのは、かつて藤原道長のライバルでもあった大宰府の長官・藤原隆家。だが常備軍はなく、都からの援軍も期待できない。隆家はいかに外敵を撃退したのか?

  • S2023E28 小早川秀秋の関ヶ原 〜裏切り者か?心優しき若き武将か?〜

    • November 8, 2023
    • NHK

    天下分け目の戦い・関ヶ原。これまで、「天下の裏切り者」とされてきた小早川秀秋。最近の研究では、裏切り者説に、多くの疑問が投げかけられている。その真相に迫る。 関ヶ原の合戦の時、小早川秀秋19歳。秀秋には、二つの顔があった。秀吉の後継者として、「羽柴秀秋」という顔。その後、秀吉の実子・秀頼が誕生すると、毛利一門の小早川家の養子となる。「小早川秀秋」の顔である。近年の研究から、関ケ原の合戦の直前、秀秋は、東軍に加担する決意を固めていた可能性が高いという。若くして亡くなった秀秋が、なぜ「天下の裏切り者」の汚名を負うことになったのかを探る。

  • S2023E29 帰ってきた探偵 〜江戸川乱歩 ミステリー復活の闘い〜

    • November 15, 2023
    • NHK

    大正から昭和にかけ人間の闇をみつめる探偵小説で一世を風靡した江戸川乱歩。しかし戦争へと向かうなかで多くの作品が発禁に。ミステリー復活のため起死回生の決断を下す。 今年デビュー100周年を迎えた作家・江戸川乱歩(1894-1965)。大正から昭和にかけて、最新科学を取り入れた謎解き、人間の闇を見据えた探偵小説によって一世を風靡した。しかし、日本が軍国主義へと傾斜していくなかで乱歩作品の多くは検閲によって発禁処分とされた。表現の自由が奪われ探偵小説は風前の灯に。戦後、焼け野原の東京に戻った乱歩。そこでミステリー復活のため起死回生の決断を下した。

  • S2023E30 時代をひらいた博物大名たち

    • December 6, 2023
    • NHK

    18世紀は、世界的な博物学の時代。江戸の大名の間でも、魚類・鳥類・昆虫などの図鑑を作らせる、いわゆる「博物大名」が次々に出現し、新しい時代を切り開いていく。 四国・高松藩の殿様は、海の魚にこだわり、「衆麟図」という海の魚の図鑑を作らせた。本物をそのまま写し取ったようなその姿は、図鑑というより精緻な工芸品を思わせる。一方、幕府要人・若年寄の堀田正敦は、日本の鳥の大図鑑を作ろうとしていた。漂流民からロシアに鴈の生息地があることを知った正敦。緊迫した北の海の情報は、国家の重要機密でもある。その情報を図鑑に盛り込むか正敦に選択が迫られる。

  • S2023E31 幕末最強!庄内藩の戊辰戦争〜徳川四天王・酒井忠次の遺伝子〜

    • December 13, 2023
    • NHK

    幕末の戊辰戦争。奥羽越列藩同盟の中で唯一、新政府軍に勝ち続けた庄内藩。立役者となった二番大隊長・酒井玄蕃は徳川四天王・酒井忠次の末裔。その強さの秘密と選択とは? 幕末の戊辰戦争。奥羽越列藩同盟の中で唯一、圧倒的な新政府軍を相手に一度も敗れることなかった出羽・庄内藩。その立役者となったのが徳川四天王・酒井忠次の末裔である二番大隊長・酒井玄蕃だ。幕府をつぶした徳川慶喜を馬鹿将軍と罵り、長篠合戦で別動隊を率いた先祖の忠次同様の迂回作戦で連戦連勝を続ける。強さの秘密は徳川への忠誠心と強力な武器。しかし他藩は次々降伏し、残るは庄内藩だけに。降伏すべきか、徹底抗戦か?

  • S2023E32 天のことわりを見抜け!〜渋川春海 改暦への挑戦〜

    • December 20, 2023
    • NHK

    江戸時代、一介の幕府役人が果たした偉業!天体観測と算術を駆使して、日本独自の「暦」を完成させた渋川春海。800年ぶりとなる「改暦」を実現するまでの挫折と栄光。 平安時代から使い古された「暦」を一新し、800年ぶりの「改暦」を実現せよ!この前代未聞のプロジェクトに抜擢されたのが江戸幕府お抱えの囲碁棋士・渋川春海。自ら作った器具で天体観測を行い、太陽や月の軌道を計算。最先端の天文知識で、日本独自の暦づくりをめざした。ところがその挑戦は、失敗と挫折の連続。朝廷や天皇を動かす政治手腕まで求められた。科学と社会をめぐる歴史のターニングポイントとなった偉業に迫る!

  • SPECIAL 0x2 日本史サバイバル! 近衛家と細川家の戦略

    • March 30, 2024

    古くから朝廷を支えた公家の「近衛家」と室町時代からの武家の名門「細川家」。どうやって時代を生き抜いてきたのか?特別公開の秘宝から両家の“サバイバル戦略”に迫る! およそ1400年前の藤原鎌足に始まり、道長の時代に公家の頂点をきわめた藤原氏をルーツに持つ「近衛家」。長い伝統を誇り、昭和には近衛文麿が首相に就任。一方「細川家」は室町時代からの武家の名門。戦国乱世を巧みに生き抜き、江戸時代にも危機を乗り越え、平成に総理大臣を輩出している。両家はなぜこれほど長い間、存続できたのか?近衛家と細川家のサバイバル戦略を特別公開の秘宝の数々からひもとく89分スペシャル!

Season 2024

  • S2024E01 幕末の冒険者・ジョン万次郎

    • January 24, 2024
    • NHK

    幕末、漂流して鳥島に流れ着いたところをアメリカの捕鯨船に助けられたジョン万次郎。アメリカの最先端の文明の姿を目撃した彼は、日本への帰国にチャレンジする。 アメリカの捕鯨船の船長に見込まれたジョン万次郎は、さらに3年4カ月かけて、世界のクジラ漁に乗り出した。一介の土佐の漁師だった万次郎が、世界を股にかけたクジラ獲りへと変身したのである。また、英語をマスターし、アメリカの蒸気船をはじめとする産業技術や政治の仕組みなどの最新事情にも通じる。ひいては、アメリカと日本の架け橋になる道はないかと模索。冒険心にあふれた万次郎の、決死の日本への帰国計画をたどる。

  • S2024E02 徳川家康 金銀王への道 〜金銀で読み解く戦国ニッポン〜

    • January 31, 2024
    • NHK

    貧しい農業国日本が大きく変わったのは戦国時代後半。各地で金銀が湧き出したのだ。それを求めて大名たちは争い、海外からも銀を求める勢力が来航。最終勝者は家康だった。 宣教師は徳川家康を歴代で最も裕福だと記した。その秘密は家康誕生の直前に始まった日本各地で金銀が湧き出す奇跡。大名たちは金銀を求めて鉱山を奪い合い、日本の銀を求めて西洋人は鉄砲や火薬の原料である硝石、生糸などを持ち込むようになる。その金銀をめぐる奪い合いの最終勝者が家康だった。そして家康に迫られた金銀増産技術をめぐる選択とは。番組では金銀をキーワードに戦国史を読み解き、現代に続く飛躍の道筋に迫る。

  • S2024E03 赤穂浪士・最期の49日

    • February 7, 2024
    • NHK

    元禄15年12月14日、吉良邸に討ち入りした赤穂浪士たちは、49日間も、裁定が下されなかった。なぜそんなに時間がかかったのか?その真相に迫る。 元禄14年の刃傷事件の時、将軍綱吉は、浅野内匠頭に、即日切腹の裁定をくだした。ところが、赤穂浪士の討ち入り後、綱吉は、迷いに迷って、なかなか裁定を下せなかった。なにが起きていたのだろうか。このころ、大石内蔵助らを預かった熊本藩の堀内伝右衛門は、直接聞き取った話を覚書としてまとめている。そこには、大石たちの肉声ともいうべき生々しい証言が盛り込まれていた。裁定の下るまでの49日間をたどる。

  • S2024E04 太閤狂乱?「秀次事件」〜捜査会議 豊臣家“滅亡”への出発点〜

    • February 28, 2024
    • NHK

    豊臣秀吉の跡を継いで関白となった豊臣秀次。突然秀吉の怒りを買って切腹する。豊臣家滅亡の出発点となった事件を最新研究によって見直す。秀吉は切腹を命じていなかった! 豊臣秀吉が後継者として関白を継がせた豊臣秀次。突然秀吉の怒りを買って切腹する。理由は謀反とされてきたが、最新の研究では秀吉は秀次に謹慎を命じただけで切腹は命じていない。ではなぜ切腹に至ったのか?なぜ謀反をたくらんだとされたのか?秀次に死なれた豊臣政権の混乱とは?その混乱を収めるべく秀吉が選んだ最悪の解決策とは?豊臣家滅亡への出発点となった秀次切腹事件の真相に迫る。浮かび上がるのは権力の深い闇だ!

  • S2024E05 キネマの夢を追いかけて 〜日本映画の父 牧野省三〜

    • March 6, 2024
    • NHK

    日本最初の映画監督、牧野省三。抱腹絶倒の失敗を重ねながらも活動弁士や俳優と共に映画を大衆の娯楽へと成長させた。しかし音声付きのトーキーの登場で選択を迫られる。 日本で映画作りが始まったのは明治14年。京都で歌舞伎の劇場を運営していた牧野省三は、ひょんなことから日本最初の映画監督に。チャンバラの撮影を始めたが失敗の連続。抱腹絶倒の試行錯誤の末、映画を大衆の娯楽へと成長させた。そんな中、映像に音声が付いた映画、トーキーが登場。無声映画を支えてきた俳優や活動弁士は仕事が奪われると猛反対。牧野に映画の未来がかかる「選択」が迫られた。

  • S2024E06 “栄養”で日本を救え! 食いもの博士・佐伯矩の挑戦

    • March 13, 2024
    • NHK

    日本に「栄養士」という専門職を誕生させ、大正時代、子供たちの健康を守るために学校給食の実現に挑んだ科学者・佐伯矩。世界から称賛された知られざる英雄の活躍に迫る。 「私は病気を治す医者ではなく、病気にならない人間をつくる医者になる」。大正時代、栄養学を専門とする世界初の研究所をつくり、栄養士という職業を誕生させた佐伯矩。「栄養こそが健全で幸せな社会を支える」と考えた佐伯が最も力を注いだのが、学校給食の実現だった。折しも欠食児童が社会問題化するなか、子供たちを救うことができるのか?「食」について社会全体で真剣に向き合うことの重要性を唱えた先駆者の活躍を追う。

  • S2024E07 博覧会で京都を救え 〜八重の兄・山本覚馬〜

    • March 20, 2024
    • NHK

    山本覚馬は、大河ドラマの主人公・新島八重の兄。会津藩士の彼は、戊辰戦争中、京都に幽閉されていたが、その後、焼け野原となった京都復興に尽力、恩人とまでいわれる。 山本覚馬の京都復興の秘策は、「博覧会」と「教育」にあった。日本初の博覧会を京都で開催し、外国人を招き入れて、西陣織をはじめ京都の地場産業の振興につとめた。さらに、人材の育成のため、学校教育を奨励し、とりわけ女子への教育に力を注いだ。会津藩士である山本覚馬が、なぜ京都復興を実現することができたのか?その数奇な運命をたどる。

  • S2024E08 特別編 歴史の極意!あなたならどうする?

    • March 27, 2024
    • NHK

    「英雄たちの選択」はこの4月でレギュラー放送開始から11年目。これを機に、視聴者から反響の大きかった回を振り返り、歴史の楽しみ方を伝える特別編をお送りする。 まず「まるごとさわろう」と題して、感動の土偶、山城の体験などを紹介。次に、戦国武将・小早川秀秋や石川数正など、天下の裏切り者のイメージが、最近の史料発見等でいかに変わってきたかを「意外な素顔」と題して紹介する。このほか、地震・水害・台風など当番組が、積極的に取り組んできた日本列島の災害の歴史を「今を生きるための歴史」と題して紹介する。あわせて、現在企画中の新年度のラインアップもお知らせする。

  • S2024E09 シリーズ平安時代 (1)千年の都ここに始まる 〜桓武天皇 平安遷都の野望〜

    • April 3, 2024
    • NHK

    大河ドラマ「光る君へ」の舞台、平安時代をシリーズで探求。第一回は平安京を作った桓武天皇。奈良・平城京からの遷都には新国家建設への大いなる構想が秘められていた。 明治維新までおよそ千年間、日本の都であった京。ここに平安京を造営し、平安時代を切り開いたのが桓武天皇である。桓武は天応元年(781)に即位。しかし豪族や仏教勢力から反発され何度もクーデターに直面した。政治の腐敗を一新するため、桓武は奈良・平城京から長岡京、さらには平安京へと遷都を断行。旧勢力を断ち切るとともに、渡来系の勢力と繋がりを深め、コスモポリタンな都に君臨する偉大な帝王に変貌していった。

  • S2024E10 シリーズ平安時代 (2)もうひとつの源氏物語 〜王朝の武者 源頼光・頼信兄弟〜

    • April 10, 2024
    • NHK

    紫式部や藤原道長と同じころに生きた源氏の兄弟。兄・頼光は道長に媚びることで出世。弟の頼信は反乱を鎮圧して源氏本流となる。中流貴族の生き残り策が武者の世を生んだ。 源頼朝、足利尊氏など武家の棟梁を生み出した源氏。その始祖とされるのが平安中期に活躍した軍事貴族、源頼光・頼信兄弟だ。二人が迫られたのは、藤原摂関家全盛の時代に貴族としていかに生き残るか。酒呑童子など妖怪退治の伝説で知られる頼光は藤原道長に徹底的に媚びることで出世。一方、弟の頼信は地方の反乱を鎮圧して名声を得、武家の棟梁への道を歩み始める。やがて訪れる「武者の世」の原点を、兄弟の生きざまに探る。

  • S2024E11 黄門さまの野望!? 〜徳川光圀・国史編さんプロジェクト〜

    • April 17, 2024
    • NHK

    水戸黄門として知られる水戸藩主・徳川光圀。彼が行ったのは、悪をこらしめるための全国行脚ではなく、日本の歴史を編み直すという壮大な国史編さんプロジェクトだった! 時代劇でおなじみの水戸黄門。しかし、助さんと格さんを連れた諸国漫遊記は後世の創作。実際の徳川光圀は生涯の大半を江戸と水戸藩で過ごし、大胆な政治改革を行う藩主として名高かった。その光圀がライフワークとして水戸藩で独自に進めた巨大事業がある。それが「国史」の編さん。わが国初となる「紀伝体」という形式で、天皇の治世ごとにこの国の通史を編み直そうとした。そこには光圀の知られざる野望が秘められていた!?

  • S2024E12 信長が震えた日〜血戦!長島一向一揆〜

    • April 24, 2024
    • NHK

    織田信長が、生涯のなかで最も苦戦した戦いの一つが、長島一向一揆との闘い。3度にわたる戦いのうち、2度までも惨敗した戦いの真相に迫る 織田信長の居城・岐阜城から、南へおよそ40キロ。大河の河口周辺に広がる湿地帯が、長島一向一揆の拠点である。あし原に身を潜め、神出鬼没のゲリラ戦を展開してくる一揆勢。歴戦の勇者のそろう織田軍もさんざんてこずり、信長の肉親までもが、犠牲になった。天下取りのためには、ここを制圧しなければ将来はない。信長は、前代未聞のせん滅戦を検討し始めた。信長の生涯最大の戦いの実像を検証していく。

  • S2024E13 よみがえれ大仏 〜重源 61歳からの挑戦〜

    • May 15, 2024
    • NHK

    平安時代末期、平氏によって焼き討ちにされた東大寺の大仏。再建を担ったのは還暦を過ぎた老僧の重源。誰もがあきらめた難事業を奇想天外なアイデアと行動力で成し遂げた。 平安時代末期、源平合戦のさなかに平氏の焼き討ちで全焼した東大寺大仏殿。資金も、労力も、資材もなく、誰もが不可能と考えた大仏の再建を引き受けたのは一介の僧、重源だった。当時61歳。還暦を越えた老境の身だったが、果敢な行動力と奇想天外なアイデアで見事に再建を成し遂げた。人間、夢があれば年齢など関係ない。そう語りかけてくるような重源の東大寺再建プロジェクトを追う。

  • S2024E14 明国からのSOS 〜徳川家光 知られざる海外派兵問題〜

    • May 29, 2024
    • NHK

    中國大陸の動乱は日本に無関係ではない。江戸時代前期、滅亡した明王朝の遺臣から幕府に援軍要請が来た。これをチャンスと出兵を主張する大名も現れる。将軍家光の選択は? 漢民族の明王朝が満州族の清にとってかわられた動乱。日本に援軍を求めてきたのは大陸南部で清に抵抗を続ける勢力だった。幕府は一度は門前払いし、国内には援兵要請の事実も伏せる。しかし情報は洩れ、大名たちの中には思惑をもって出兵を望む者も現れる。一方で幕府はヨーロッパ勢力とも厳しい軍事的緊張にあった。派兵して敗れれば幕府の「武威」が傷つくが、出兵拒否しても弱腰と侮られる。その状況下でまた援軍要請が来た。

  • S2024E15 “海賊”平安朝を揺るがす〜真説 藤原純友の乱〜

    • June 12, 2024
    • NHK

    平安時代中期、朝廷を震撼させた藤原純友の乱。瀬戸内から九州に及ぶ反乱は2年にわたって続いた。もともと海賊退治に送り込まれた純友がなぜ謀反を?最新研究で迫る。 純友の乱は関東の平将門の乱と時を同じくして起こった。備前、備中、讃岐、淡路と瀬戸内沿岸の国府や国司を襲う。だが純友自身は朝廷に君臨する藤原氏北家の出身。時の摂政・藤原忠平とも親族だった。伊予国の中堅幹部となり海賊退治に尽力したが、評価されなかった。そんな純友の仲間になったのが、同じく地方の中堅幹部から土着した元役人たち。当時の税制改革が生んだ悪政に不満がたまっていた。純友の乱とは何だったのか?

  • S2024E16 シリーズ・リアル忍者 戦国忍者“神君伊賀越え”の選択

    • June 26, 2024
    • NHK

    知られざる忍者の実像に迫るシリーズの1本目。新発見の古文書から、戦国忍者の実態が明らかに!徳川家康、生涯最大のピンチ「神君伊賀越え」での甲賀忍者の活躍とは? ドラマや映画では描かれない「本物の忍者」の姿とは?歴史家・磯田道史さんが忍者の本場・甲賀を徹底調査。戦国忍者の実像に迫る!伊賀vs.甲賀、忍者同士の戦いの舞台となった山城を探索!新たな古文書も発見!そこから名軍師・山本勘助と伊賀忍者の知られざる関係が明らかに。戦国末期、忍者たちの運命を分けた信長、そして家康との関係とは?家康の決死の逃避行「神君伊賀越え」を成功に導いたのは甲賀忍者だった!?

  • S2024E17 シリーズ・リアル忍者 江戸・幕末忍者 サバイバル大作戦!

    • July 3, 2024
    • NHK

    シリーズ「リアル忍者」江戸・幕末編。磯田道史さんが、忍者の古文書を探る旅に。江戸・太平の時代に、必死で生き延びようとした忍者のサバイバル作戦が今明らかに! 江戸時代初期、忍者の実力を全国にとどろかせたのが、島原の乱である。「天草四郎の屋敷を“火矢”で焼き払った」という忍者の活躍の記録が残されている。専門家の協力で、忍者のロケット弾を再現実験。その威力のほどを探る。さらに、徳川御三家の筆頭・尾張藩に秘かに召し抱えられた「甲賀五人」の忍びの実態が明らかに。そして、幕末動乱の時代を迎え、各地の忍者集団が、一世一代の勝負に出たサバイバル大作戦の全容に迫る。

  • S2024E18 シリーズ 知られざる島の歴史旅 (1)八丈島 絶海の孤島に流された武士

    • July 10, 2024
    • NHK

    島々の歴史を探る旅シリーズ第一回。八丈島は戦国武将の宇喜多秀家が島流しにされてから江戸時代の流刑地に。死罪より過酷といわれるが流刑者は意外な生き方をしていた。 島々の歴史を探る旅シリーズ。第一回は八丈島。関ヶ原の戦いに敗れた宇喜多秀家が徳川家康により島流しにされてから流刑地になった八丈島。江戸時代におよそ1900人が渡った。生涯を島に閉じ込められる流罪は死罪より過酷とさえいわれるが、流刑者は意外な人生を歩んでいた。宇喜多秀家や最後の流人となった旗本の近藤富蔵が、八丈島の人々に囲まれて生きた姿をたどると、単なる懲らしめではなかった刑罰の実像が見えてくる。

  • S2024E19 シリーズ 知られざる島の歴史旅 (2)帰りたい 〜火山島・青ヶ島 全島避難の軌跡〜

    • July 17, 2024
    • NHK

    島々に眠る歴史を探る旅シリーズの第2回。伊豆諸島の最南端、青ヶ島は江戸時代に大噴火し全島民が脱出した。島民は半世紀の苦難の末、奇跡的に故郷への帰還を果たした。 日本の秘境として知られる青ヶ島。島全体が火口になっているこの火山島は、今から240年前の江戸時代に大噴火を起こした。命からがら八丈島へ避難した島民は、その後何度も島への帰還を試みる。しかし荒れくる海に阻まれことごとく失敗した。そこに現れたのが、名主の次郎太夫。後に“青ヶ島のモーゼ”と呼ばれるようになった男の類まれな統率により、噴火から50年、全島民がついに故郷への帰還を果たすのだった。

  • S2024E20 渋沢栄一 知られざる顔 〜“論語と算盤(そろばん)”を読み解く〜

    • July 24, 2024
    • NHK

    新1万円札の顔に決まり、注目を集めている渋沢栄一。明治時代、500もの会社を設立し、「日本資本主義の父」と言われる渋沢のもうひとつの顔を紹介する。 実業家渋沢栄一のもうひとつの顔は、生涯にわたる福祉事業家として、600もの事業を立ち上げたこと。「貧しい人を助けることは、日本の資本主義を豊かにするためにも、必要なこと」と主張する渋沢に対し、「税金で貧民を助けることは『惰民』を増やすだけだ」と、東京府議会は真っ向から攻撃し、論争になった。鹿鳴館で貴婦人たちによるチャリティーバザーを開くなど、日本の福祉事業への道を切り開いた渋沢の挑戦をたどる。

  • S2024E21 昭和の選択 戦争なき世界へ 〜国際司法の長・安達峰一郎の葛藤〜

    • August 12, 2024
    • NHK

    「法による平和」への使命か、満州での日本の国益維持か。満州事変に際して、国際社会と祖国の板挟みとなった国際司法裁判所の所長・安達峰一郎。その挑戦と挫折に迫る! 満州事変が起きた昭和6年、一枚の風刺画がオランダの新聞に掲載された。「軍国日本」をあらわす鎧武者を、素手で取り押さえようとする一人の侍。侍の名は、安達峰一郎。国際連盟の日本代表で、アジア人で初めて国際司法裁判所の所長になった人物だ。法の下での紛争解決を使命とした安達は、祖国の暴走を止めることを国際社会から期待される。しかし満州事変が法廷で裁かれれば、日本にとって極めて不利な結果になりかねない…。

  • S2024E22 昭和の選択 敗戦国日本の決断 マッカーサー「直接軍政」の危機

    • August 14, 2024
    • NHK

    昭和20年8月、マニラに向かった日本使節団の緑十字機は、降伏に反対する厚木航空隊に危うく撃墜されそうになる。玉音放送から2週間あまりの息詰まる終戦ドキュメント。 マニラで、マッカーサー側が示したのは、厚木飛行場への米軍の到着と速やかな降伏文書の調印式だった。厚木飛行場は、このとき降伏に反対する海軍航空隊に占拠されていた。日本側は、なんとかミズーリ号での降伏文書の調印にこぎつける。ところが、その時、日本が、最も恐れていた事態に直面した。進駐軍による「直接軍政」の発令が示唆されたのである。軍票の使用や占領軍裁判所の開設を意味する。絶体絶命の敗戦国日本の選択は?

  • S2024E23 我は女の味方ならず 〜情熱の歌人・与謝野晶子の“男女平等”〜

    • August 28, 2024
    • NHK

    「みだれ髪」など情熱の歌人として知られる与謝野晶子は人気評論家だった。おりしも女性の権利拡張を目指す運動が盛んになる中、母性保護をめぐり平塚らいてうと大論争に。 与謝野晶子は言論弾圧が厳しい時代に、歯に衣着せぬ評論で人気を集め、あらゆるジャンルの評論を雑誌、新聞に載せた。中でも力を入れたのが「男女平等」。女性も仕事をすることで男性から経済的自立することが必要と主張。おりしも女性の権利拡張を「母親になれるのは女性だけ」という理由で推し進めようとしていた女性解放運動家の平塚らいてうと「母性は保護されるべきか」をめぐり激しく対立、大論争を繰り広げる。その結果は?

  • S2024E24 微生物の狩人 北里柴三郎の挑戦

    • September 4, 2024
    • NHK

    新千円札の顔になった北里柴三郎とはどんな人だったのか。わが国初の私立伝染病研究所を創設し、民のためにと研究一筋の道を目指した微生物学者の苦闘を紹介する。 千円札の新たな顔になった北里柴三郎は、今から100年以上前にノーベル医学生理学賞の第1号候補となった微生物学者。明治18年ドイツに留学し破傷風菌を発見した北里は、帰国して、わが国初の私立伝染病研究所を創設する。その後、研究所は国に移管され、伝染病研究を続けられるかいなかの大きな岐路に立たされる。民のためと研究一筋の道を歩んだ苦闘の歴史に迫る。

  • S2024E25 抵抗するは我にあり 〜室町幕府最後の将軍 足利義昭〜

    • September 11, 2024
    • NHK

    足利義昭はドラマや小説ではプライドだけが高い無能な人物として描かれてきた。しかし身一つで天下人を敗北寸前まで追いつめた強かな戦略家だった。痛快無比な実像に迫る。 永禄11年(1568)足利義昭は将軍に就任するが、ほどなくタッグを組んだ織田信長と決別する。義昭は諸大名の連合による天下静謐を理想としたが、そこが信長とは根本的に違った。争いに敗れた義昭は京を追放される。しかし瀬戸内に室町幕府の新しい拠点を作り、そこから全国の名だたる大名たちを指揮。織田を滅亡寸前まで追い詰めた。ドラマや小説で無能の人として描かれてきた義昭。その恐るべき実力と痛快な人生に迫る。

  • S2024E26 シリーズ平安時代 (1)千年の都ここに始まる 〜桓武天皇 平安遷都の野望〜

    • September 18, 2024
    • NHK

    大河ドラマ「光る君へ」の舞台、平安時代をシリーズで探求。第一回は平安京を作った桓武天皇。奈良・平城京からの遷都には新国家建設への大いなる構想が秘められていた。 明治維新までおよそ千年間、日本の都であった京。ここに平安京を造営し、平安時代を切り開いたのが桓武天皇である。桓武は天応元年(781)に即位。しかし豪族や仏教勢力から反発され何度もクーデターに直面した。政治の腐敗を一新するため、桓武は奈良・平城京から長岡京、さらには平安京へと遷都を断行。旧勢力を断ち切るとともに、渡来系の勢力と繋がりを深め、コスモポリタンな都に君臨する偉大な帝王に変貌していった。

  • S2024E27 石田三成 幻のクーデター計画〜「関ヶ原」エピソード・ゼロ〜

    • September 25, 2024
    • NHK

    「関ケ原の戦い」で徳川家康の東軍に敗れる1年前…石田三成には形勢逆転を狙った幻のクーデター計画があった!最新研究で三成の実像と知られざる計画の全貌に迫る! 近年、再評価が進み、人気を高める戦国武将・石田三成。「関ケ原の戦い」の悲劇の敗者として知られるが、そもそも宿敵・徳川家康と比べて石高は10分の1以下。財力も家柄も人望も家康には遠く及ばなかった。その三成がなぜ家康の東軍に劣らぬ大軍勢を組織できたのか?その秘密を解くヒントを毛利家の古文書に発見!「関ヶ原」の1年前、のちの西軍の主力武将らに呼びかけ、形勢逆転を狙った極秘のクーデター計画があった!

  • S2024E28 北前船に賭けた男たち 〜工楽松右衛門と高田屋嘉兵衛〜

    • October 10, 2024
    • NHK

    北前船の帆を改良した工楽松右衛門と蝦夷地の漁場を開発した高田屋嘉兵衛。江戸時代、大坂と蝦夷地を結ぶ北前船で、海運の一大変革をもたらしたふたりの船乗りを追う。 松右衛門は、まれにみるアイデアマンだった。北前船の帆を改良し、強風でも破れない帆を発明し、航海日数を半分に短縮したといわれる。また、港湾の整備のため、独自の工作船を発明している。この松右衛門に注目したのが、蝦夷地開発に意欲を持っている高田屋嘉兵衛だった。一緒に、幕府から要請のあった蝦夷地の開発に取り組まないかと声をかけた。日本の海運史に、大変革をもたらした海の男たちの挑戦をたどる。

  • S2024E29 秘められたメッセージ 〜清少納言 枕草子の真実〜

    • October 24, 2024
    • NHK

    少納言の枕草子には華やかな王朝の雅が綴られている。しかしそこには、宮中で起きた凄まじい事件を体験した筆者が心に秘めたメッセージがしのばせてあった。 正暦4年(993年)、離婚を期に清少納言は一条天皇の后、藤原定子の女房となった。華やかな定子の後宮で、清少納言は生き甲斐を覚える。ところが定子の一族が突然没落。定子は後宮を去り、清少納言も政敵、藤原道長側のスパイだと疑われることに。窮地の中で清少納言は定子から託された枕のような紙の束に筆をとる。女性を犠牲にする摂関政治の闇にあらがった清少納言。「春はあけぼの」に秘められたメッセージを読み解く。

  • S2024E30 実録 山里の境界裁判 〜発見!江戸長期政権の秘密〜

    • November 7, 2024
    • NHK

    江戸幕府はなぜ260年も続いたか?その理由を物語る地形模型が愛媛の山里に伝えられていた。村と村の境界争いを幕府に訴えた資料だ。その裁きから幕府永続の秘密を解く。 愛媛県の南西、松野町に、徳川4代将軍の時代に作られた極めて正確な地形模型が伝えられている。隣り合った山村が山の境界をめぐって争い、幕府に裁定を求めた際に作ったものだ。当時、山は材木だけでなく燃料、肥料、屋根をふくカヤを供給する生活に欠かせないものだった。山里の農民たちの訴えを受けた幕府評定所は模型を作らせ、いかなる裁定を下したのか?そこからは江戸幕府が260年も続くことができた理由が浮かび上がる。

  • S2024E31 ペリーならぬペリュー襲来!?長崎・フェートン号事件

    • November 21, 2024
    • NHK

    武装した異国船が突如、長崎に来航!相手は何者で、目的は何なのか?鎖国日本に衝撃を与えたフェートン号事件の全貌と事件解決に挑んだ長崎奉行・松平康英の選択に迫る。 ヨーロッパでのフランス革命とナポレオン戦争が、思わぬかたちで日本に飛び火した「フェートン号事件」。イギリス海軍のペリュー艦長率いるフェートン号が、突如、長崎に来航!出島のオランダ人を人質に取り、長崎湾内に居座った!イギリスの目的は何なのか?無事に人質を救出し、異国船を追い払うことはできるのか?対応に迫られた長崎奉行・松平康英の選択は?ペリー黒船来航の50年前に日本を襲った衝撃の事件の真相に迫る!

  • S2024E32 隠された南海トラフ地震 〜学者・今村明恒の挑戦〜

    • December 5, 2024
    • NHK

    今からちょうど80年前の昭和19年12月、南海トラフ地震が、東海地方を襲った。折しも、太平洋戦争末期。隠された巨大地震の全容とそれに挑んだ学者の生涯をたどる。 今村明恒は、東京帝国大学の助教授のとき、「東京に大地震が発生し、火災が発生すれば、死者は10万人以上になる」と警告。当時は、「ほらふき」呼ばわりされたが、関東大震災で、現実のものになった。その後、戦時中の困難な時代に突入しても、独自の観測網を私費で作るなど、南海トラフ地震の予知に挑み続けた。震災の被害は、未然に防ぎうるという信念で、地震予知と防災に人生をささげた今村の生涯をたどる。

  • S2024E33 希代の経営者 経済統制と戦う〜小林一三100年先が見えた男〜

    • December 12, 2024
    • NHK

    100年前、現代に続く都市生活の形を作り上げた小林一三。郊外住宅地からの通勤、宝塚歌劇、ターミナルの百貨店。戦争に向かう時代、推し進められる経済統制に抵抗する。 明治から昭和にかけて、関西で鉄道をベースに現代に続く都市生活のスタイルを作り上げた伝説の経営者・小林一三。徹底したお客様目線で郊外に住宅地を開発し、宝塚歌劇を生み出し、ターミナル駅に百貨店を作り出した。昭和になると関東の電力会社の経営再建を任される。おりしも電気が急速に普及する時代、激しい競争が起こる。そして戦争の足音が迫る中、政府はあらゆる経済活動を統制のもとに置こうとする。小林一三の戦いとは?

  • S2024E34 昭和の選択 果たすべきは「国民との約束」〜首相・濱口雄幸 政治家の本懐〜

    • December 19, 2024
    • NHK

    国民との約束を守る!“ウソをつかない総理大臣”濱口雄幸を襲った銃撃事件。テロと戦争の時代に進む日本。重傷の濱口が理想の政治を目指し命を懸けた、壮絶な選択とは? “ウソをつかない総理大臣”撃たれる!苦しみの中「男子の本懐」とつぶやいた濱口雄幸。昭和5年、この銃撃事件は、激動の日本の運命を変える大きな選択の始まりだった…。カタブツでマジメな性格で国民から絶大な信頼を集めた濱口だが、重傷の長期入院で政局は大混乱。乱闘が続く議会を「政治は国民道徳の最高標準のはず」と嘆く濱口は、政治の信頼回復のため決断する!「国民との約束」に命を懸けた政治家の壮絶すぎる選択とは?

  • S2024E35 よみがえれ大仏 〜重源 61歳からの挑戦〜

    • December 26, 2024
    • NHK

    平安時代末期、平氏によって焼き討ちにされた東大寺の大仏。再建を担ったのは還暦を過ぎた老僧の重源。誰もがあきらめた難事業を奇想天外なアイデアと行動力で成し遂げた。 平安時代末期、源平合戦のさなかに平氏の焼き討ちで全焼した東大寺大仏殿。資金も、労力も、資材もなく、誰もが不可能と考えた大仏の再建を引き受けたのは一介の僧、重源だった。当時61歳。還暦を越えた老境の身だったが、果敢な行動力と奇想天外なアイデアで見事に再建を成し遂げた。人間、夢があれば年齢など関係ない。そう語りかけてくるような重源の東大寺再建プロジェクトを追う。