Yearly Historical Drama series by Japanese network NHK.
開国か攘夷(じょうい)か、激動の幕末を舞台に、攘夷論に反対してあくまでも開国を主張し、桜田門外で水戸浪士の襲撃を受けて果てた大老、井伊直弼。彼の生涯を数人の女性を絡ませて描く。原作は舟橋聖一の同名小説。歌舞伎界から、尾上松緑(おのえしょうろく)が井伊直弼を演じた。
源平戦乱の時代、数奇な運命に翻弄された悲劇の武将・源義経の生涯を描く。有名な京の五条の橋での弁慶との対決や、屋島や壇ノ浦の合戦など、名場面の連続。美しくも波乱に満ちた義経の生涯を、23歳の尾上菊之助(7代目・菊五郎)が好演した。演出は吉田直哉。
1967年(昭和42年)、この年は明治100年を迎えるため、幕末の動乱から明治維新までの時代を取り上げ、旗本の薄幸な三姉妹と純粋で反骨精神の旺盛な浪人・青江金五郎の、運命の変転を軸に描く。歴史上、虚構の人物を取り混ぜ、時代に翻弄されるさまざまな人間像が展開する。原作は大佛次郎(おさらぎじろう)。主人公の三姉妹は岡田茉莉子、藤村志保、栗原小巻が演じて人気を得た。
幕末の動乱期に新生日本を目指して力強く生きた坂本竜馬。黒船の出現で揺れ動く時代に遅れまいと土佐藩を脱藩した竜馬は、その後、貿易商社・亀山社中を設立。対立する人々の仲立ちに奔走し、薩長連合を成立させ、ついには徳川慶喜に大政奉還を決断させるに至る。原作は司馬遼太郎(「遼」しんにょうの点が二つ)の同名小説。
江戸前期、仙台藩で起きた伊達(だて)騒動を、独自の新解釈でつづった山本周五郎の同名小説をドラマ化。命を懸けてこのお家騒動から、伊達62万石の安泰を図った仙台藩家老・原田甲斐(かい)の生涯を描く。演出は吉田直哉ほか、脚本は茂木草介。主演は平幹二朗、相手役の吉永小百合と栗原小巻が対照的な2人の女性像を演じ、男性ファンの人気を二分した。
父・柳生石舟斎(宗厳)に後を託され、徳川家康、秀忠、家光と、三代の将軍に側近として仕えた武人・柳生但馬守宗矩(たじまのかみむねのり)。柳生新陰流を確立する一方、体得した剣と禅の道を政治や教育の場に生かし、将軍指南役から大目付となった。太平の世を築くために一生をささげた柳生宗矩の生涯を描く。
盛者必衰の運命をたどった平家一門の政権獲得から栄華の時代、そして壇ノ浦で源氏に敗れるまでの姿を描く、華やかな歴史絵巻。「大河ドラマ」第10作として、豪華なキャスティングや大がかりなセットが話題になった。
群雄割拠の戦国時代に、天下の制覇を夢見て野望半ばにして倒れた斎藤道三。 その遺志を継いだ織田信長と明智光秀。3人の武将を中心に、下克上の乱世を生きた人々の激しいかっとうをダイナミックに描く。
幕末から維新への激動の時代、佐幕(さばく)と勤皇(きんのう)の対立を超え、世界の中の日本を見つめ、江戸を無血開城へと導いた男、勝海舟の豪快な人間像を描く。途中、主演の渡哲也が急病で降板し、松方弘樹が代役を務めた。放送回は3回分のみ保存されている。番組公開ライブラリーでは総集編(前半・後半)を視聴できる。
天下泰平の元禄の世に、五代将軍綱吉のちょう愛を一身にあびて立身出世し、並びなき権勢と栄華を誇った側用人・柳沢吉保が大石内蔵助と運命的な対決をし、綱吉の死により破局を迎えるまでの栄光と挫折のドラマ。
律令制度が崩壊し武士が台頭する平安中期。腐敗した都の貴族社会に失望し、民衆のため、坂東(関東)に独立国を築こうと権力に立ち向かった風雲児・平将門(加藤剛)と、それに呼応した西海(瀬戸内海)の藤原純友(緒形拳)の理想を中心に描く歴史ロマン。傀儡(くぐつ)、遊女、海賊、農民など、庶民階級が登場した。
戦国時代、自治都市・堺とフィリピン・ルソンの交易を開いた商人・呂宋助左衛門。自由で活気に満ちた堺に生まれ南蛮交易を夢見た青年が、大海に乗り出し豪商となり、権力に立ち向かっていく姿を通して、庶民の視点で戦乱の世を描いた。原作:城山三郎。脚本:市川森一ほか。音楽:池辺晋一郎。語り:梶原四郎。出演:市川染五郎(六代目)、栗原小巻、川谷拓三、根津甚八、丹波哲郎、鶴田浩二、松本幸四郎(八代目)ほか。
鎌倉幕府を開いた源頼朝の妻であり、二代将軍・頼家と三代将軍・実朝の母である政子の生涯を中心に、関東に武家政権を築いた頼朝の時代から、北条氏が実権を握り政権を盤石にした承久の乱までを描く。源頼朝役の石坂浩二、北条政子役の岩下志麻をはじめ、源頼家を郷ひろみ、源実朝を篠田三郎らが好演して注目を浴びた。
明治維新前年のパリ万博、幕府随行員として赴いた会津藩の下級武士・平沼銑次。幕府に対抗して独自に参加した薩摩藩の苅谷嘉顕。万博で出会った架空の2人が近代国家樹立という志を掲げて生きるさまを追い、幕末から明治にかけての激動の時代を描く。「大河ドラマ」初の明治もの。会津訛り(なまり)でしゃべる菅原文太の迫力ある演技が話題になった。
戦国時代から徳川初期までを生き抜いた豊臣秀吉の正妻・北政所・ねねの生涯を描く。常に女性の立場、庶民の立場から時代の行く末を冷静に見通したねねの生きかたを中心に、変革の時代を女性の視点で描く。さまざまな女性にスポットを当て、女性たちの心をきめ細かく映し出した、一味違う戦国ドラマ。
江戸時代の元禄と放送時の時代が同じような時代の方向が変化する時期となる「峠」の時代だとする原作者・堺屋太一の観点を軸に、赤穂事件を現代的に描いたドラマ。赤穂藩断絶を現代の企業倒産になぞらえ、仇討ちのヒロイズムよりもサラリーマンつまり赤穂の藩士たちがいかに行動したかを再考する作品となっている
幼年時代から青年時代にかけての人質生活をはじめ、幾多の辛苦をなめながら、織田信長、豊臣秀吉と同時代を生きた徳川家康。その家康が関ヶ原の戦い、大坂冬の陣、夏の陣を経て戦国乱世に終止符を打ち、天下泰平の偉業を成し遂げるまでを描く。滝田栄が演じた若々しい家康は人間味あふれる新たな家康像を打ち出した。また、信長を役所広司が好演し、大竹しのぶ、池上季実子、夏目雅子ら女優陣が彩りを添えた。
明治、大正の文化や世相を背景に、日本の女優第1号として海外でも活躍した川上貞奴(さだやっこ)と、新演劇の旗手・川上音二郎(おとじろう)たちの生き方を描く、愛と悲しみのドラマ。4人の若者たちが織り成す名声、富、愛、嫉妬の青春模様。
渡辺謙の大河ドラマ初主演作。奥州の暴れん坊と恐れられ、一代で仙台62万石の礎を築いた伊達政宗(渡辺) 。その波乱に満ちた生涯を描く壮大な戦国ドラマ。家督を相続後、急速に勢力を伸ばして中央への進出を図る政宗だが…。年間平均視聴率で「大河ドラマ」歴代最高記録となる平均視聴率39.8%を記録した。
国のために骨肉の情を断ち、組織力と統率力をもって信長・家康をも震撼させた武田信玄の生き様を、重厚かつ鮮烈に描いた。大合戦シーンと豪華俳優陣の戦国絵巻は人気を呼び、エンディングの「今宵はここまでに……」が流行語となる。
戦国乱世に生まれ、太平の治世を築く徳川家に仕えた春日局(かすがのつぼね)、名はおふく。本能寺の変で織田信長を討った明智光秀の腹心の娘、謀反人の子として苦難の日々を過ごす。その後、徳川家康の信頼を得て、竹千代(三代将軍・家光)の乳母になり、やがて大奥取締り、将軍の相談役として絶大な権勢を手に入れる。女優・大原麗子が家光をひたすら守り続ける春日局の生涯を好演した。
幕末から明治にかけての日本の変革期をリードした西郷隆盛と大久保利通の友情と対立を軸に、近代国家づくりに奔走した人々の姿を描く。ナレーションや台詞(せりふ)に薩摩ことばを積極的に導入したことでも話題になった。明治維新を成し遂げた2人だが、西郷の唱える「征韓論(せいかんろん)」は政府の根幹を揺るがし、国の存亡を賭けた抗争へ沸騰していく・・・。西郷隆盛を西田敏行、大久保利通を鹿賀丈史が演じ人気を博した。
鎌倉幕府を滅亡させ、建武政権に背いて室町幕府の初代将軍となった足利尊氏の生涯を中心に描いた。尊氏に人間的な弱さを巧みに描きこみ、表舞台の歴史を生きた人物以外にも、無名の多くの庶民の感情や行動をすくい上げることを重視した。原作:吉川英治。脚本:池端俊策。音楽:三枝成彰。語り:山根基世。出演:真田広之、沢口靖子、後藤久美子、片岡孝夫、陣内孝則、柳葉敏郎、宮沢りえ、フランキー堺、片岡鶴太郎ほか。
16世紀、西洋的な合理主義精神を基に天下統一を目指した織田信長。勇猛果敢な戦国武将でありながら、政治家、文化人としても最先端を走っていた。大胆な人材登用や自由経済政策、さらにヨーロッパとの交流を図るなど、日本の近代化への道を開いた。この信長の生涯と、激動の時代そのものを捉えた大型歴史ドラマである。信長と深く関わったポルトガル人宣教師、ルイス・フロイスが物語の案内役を務める。
炎立つ』(ほむらたつ)は、1993年7月4日から1994年3月13日まで放送された第32作目のNHK大河ドラマ。三部構成。平安時代前期の朝廷と奥羽(東北地方)の関わりから、鎌倉時代に奥州合戦で奥州藤原氏が滅亡するまでを描く。
室町時代後期、八代将軍・足利義政の妻、日野富子は夫に代わって政治を動かし、跡継ぎ問題で応仁の乱の原因を作った。希代の悪女と評された富子の生涯を描く。作は市川森一。ヒロインは子役から松たか子、三田佳子へとバトンタッチ。細川勝元を演じた野村萬斎は襲名直後で、足利義政を演じた市川團十郎は1985年(昭和60年)に襲名して以来、初めてのNHKドラマ出演だった。
戦国時代を舞台に、尾張の貧しい農民の子として生まれ、織田信長の足軽となり、ついには天下人となった豊臣秀吉の生涯を現代の視点から解釈し直す。それまで映画を中心に活躍してきた竹中直人が明るくエネルギッシュに秀吉を演じて人気を集めた。堺屋太一の3つの作品を基に、竹山洋が脚本を書き下ろした。秀吉の妻おねを沢口靖子、織田信長を渡哲也、千利休を仲代達矢が演じた。
安芸国の小領主・毛利弘元の次男として産まれた松寿丸(後の元就)は幼いときに実母・祥の方を亡くし、すさんだ少年時代を過ごす。一方父・弘元は有力大名の大内義興と尼子経久との板ばさみに悩み、さらに松寿丸の素行やまとまりのない家臣達に心労をつのらせ、長年の酒毒により死去する。父の後を継いだ兄・興元も父と同様の苦労の末、同様に酒毒に侵され若死する。 そんな父と兄の寂しい死をきっかけに、元就は生まれ変わり、戦国乱世の中でいかに毛利家を存続させるかに命を燃やすようになる。だがそんな元就に、本来毛利家とほとんど同格の国人領主で、盟約によって家臣になっているに過ぎなかった家臣達の容赦ない反乱や策謀が降りかかる。 それらをはねのけた元就はいつしか安芸国人だけでなく大内氏・尼子氏双方に一目おかれる存在にのし上がり、家族・家臣・好敵手達との出会いと別れをいくつも経験しながら、やがて稀代の謀将として中国地方一の大名と呼ばれるまでになった。
260年余り続いた江戸幕府、最後の将軍・徳川慶喜(よしのぶ)を通して、日本史上最大の動乱期である幕末を幕府側から描いた作品。薩長同盟が結ばれ、倒幕の動きが激しくなる中、慶喜は第十五代将軍に就任する。たくましく生きる江戸庶民の日常や下級武士の生活を織り交ぜながら、国を背負い、命がけで時代と格闘した若き指導者、徳川慶喜の苦悩と葛藤の半生を描く。
華やかな文化が生まれた反面、たがが緩んだ元禄時代の世相と政治経済が乱れた五代将軍・徳川綱吉の治世への抗議をもくろむ大石内蔵助。赤穂浪士の討ち入りまでの日々を中心に、策略と陰謀の中で繰り広げられる人間模様を描いた。原作:舟橋聖一。脚本:中島丈博。音楽:池辺晋一郎。語り:国井雅比古。出演:中村勘九郎(五代目)、大竹しのぶ、村上弘明、松平健、石坂浩二、東山紀之、萩原健一、宮沢りえ、鈴木保奈美ほか。
『葵 徳川三代』(あおい とくがわさんだい)は、NHKが2000年1月9日から12月17日に放送された39作目の大河ドラマ。オリジナル作品で、2000年代最初の大河ドラマ。豊臣秀吉の死の翌朝から、江戸幕府を樹立した徳川家康・秀忠・家光の3代の治世を、関ヶ原の戦い、豊臣政権の消滅、朝廷との関係、徳川幕府の成立の過程を中心に描く。初期は戦国ドラマ、中期と末期は政治劇の要素が強くなる。放送年である西暦2000年が関ヶ原の戦い(西暦1600年)から400周年に当たることから、第1回は「総括関ヶ原」と銘打って関ヶ原の戦いをダイジェストで放送し、第2回から13回まで関ヶ原に至る内容を遡る形で描かれた。関ヶ原の戦いの合戦シーンは多額の制作費をかけた映画並みの迫力となり、映像や甲冑は史実再現性も高い。CGが効果的に使われたことも特徴である。大河ドラマ初の全編ハイビジョン作品。
鎌倉時代中期、18歳の若さで鎌倉幕府の第八代執権となり、2度にわたる蒙古襲来という未曽有の難局に果敢に立ち向かった北条時宗。その34年の短い生涯を、CGやデジタル合成技術、モンゴルロケも交えて国際色豊かに描く。主演は和泉元彌、異母兄の時輔を渡部篤郎、2人の父で第五代執権の北条時頼を渡辺謙、その妻で時宗の母を浅野温子、時宗の祖母を富司純子、南宋出身の博多の商人・謝国明を北大路欣也が演じた。
織田家家中で「槍の又左衛門」と言われた槍の名手で、尾張荒子の領主前田利昌の四男・前田又左衛門利家(幼名・犬千代)は父の反対を押しきって信長に仕官し、稲生の戦いで手柄を挙げ早々に信長の親衛隊である赤母衣衆の筆頭になる。しかしその直後、信長の同朋の拾阿弥を切り信長から勘当される。2年間の放浪の末、美濃の猛将・足立六兵衛を討ち取り帰参が叶うが、出世競争では秀吉や明智光秀などに遅れをとる。賤ヶ岳の戦いでは柴田勝家に味方した利家だが秀吉の信頼が厚く、以後秀吉の臣下となり豊臣政権随一の重臣として活躍する。そして秀吉の死後、天下人を目前にした矢先に病で亡くなってしまう。そして時代は徳川へと移っていくのだった。
戦国時代末期から江戸時代にかけての動乱の世を駆け抜けた剣豪、宮本武蔵。人間が誰しも持っている弱さを克服し、己の道を切り開いていく一人の人間像を、お通との恋や又八との友情を中心に丹念に描く。主演は市川新之助(11代目・海老蔵)、親友の本位田又八を堤真一、幼なじみの恋人・お通を米倉涼子、ライバルの佐々木小次郎を松岡昌宏が演じた。
『義経』(よしつね)は、2005年1月9日から12月11日に放送された44作目のNHK大河ドラマである。原作は宮尾登美子で、脚本は金子成人。主演は滝沢秀明。源義経を主人公として家族の絆・親子の絆をコンセプトに、疑似家族としての主従の絆、貿易立国の建設を目指す平清盛との親子的なつながり、武家政権を樹立するために弟を切らねばならない源頼朝の「政治家」そして「兄」としての葛藤と苦悩などを新しい解釈も取り入れて描いた。清盛・頼朝らとの葛藤や義経の想いを描くにあたって「新しき国」との言葉が何度も用いられ、これが物語上でも重要な要素となっている。
「桶狭間の戦い」直前、風雲急を告げる尾張領内で一人の浪人が一人の少女を助ける。少女は両親を戦によって失い、浪人は岩倉織田氏の家老だった父を織田信長によって攻め滅ぼされていた。少女の名は千代、浪人の名は山内伊右衛門一豊。一豊は古参の家臣・五藤吉兵衛、祖父江新右衛門とともに、信長の首を狙うため尾張領内をさすらい歩いていた。 戦いののち、信長の草履取りとして働いていた木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)の与力となった一豊と、戦を嫌って美濃へと去っていった千代。 美濃攻めで再会した二人は、「一国一城」の夢に向かい、手を携えあって戦国の世を生き抜いていく―。
軍師としての仕官の口を求め諸国を流浪していた山本勘助は、甲斐国葛笠村で武田家家臣・赤部下野守に襲われた娘・ミツを助ける。やがて二人は恋仲となり、ミツは勘助の子を宿すが鹿狩りに出た甲斐国主・武田信虎に理不尽にも殺されてしまう。怒りに燃える勘助は謝意を表しに来た武田家宿老・板垣信方に襲い掛かるが、板垣に勘助の剣は通用せず、勘助は勢いに任せ武田家への仕官を請う。 武田家の内部に紛れてミツの敵を討たんとする勘助であったが、武田家の嫡男・晴信が信虎への謀反を志し、信虎の治世を改めようとしている事に気づく。やがて信虎の甲斐追放は叶い、勘助は正式に武田家へ仕官。「兵は詭道なり」の孫子の言葉を信条に持つ勘助の軍略は冴え渡り、数々の戦でその功を発揮。勘助に対する晴信の信頼はますます篤くなり、初めは勘助を疎んでいた武田家家臣団もやがて勘助を認めるようになる。また勘助の武田家への忠心は、晴信への復讐心に燃える晴信の側室・由布姫の心をも溶かしていった。 やがて軍師としての勘助の野望は、晴信に天下を平定させる事へと移った。その第一歩として晴信は信濃攻めに着手。信濃の強敵・村上義清を辛うじて打ち破った晴信と勘助であったが、その先の越後にはまだ見ぬ強敵がいた。越後の龍・長尾景虎その人である。越後の内乱を圧倒的な力で平定した景虎という人物に警戒心を抱く晴信と勘助。一方の景虎は他国を侵し続ける晴信に義憤を抱いていた。晴信と景虎という、二人の相容れぬイデオロギーはやがて川中島を舞台に激突する事となる。それはまた、勘助の軍師としての誇りを賭けた戦い
激動の幕末、薩摩藩島津家の1万石の分家に生まれながら、徳川十三代将軍の正室になる篤姫。夫・家定の死後は出家して天璋院となり、自らの信念を貫き、江戸城無血開城に大きな役割を果たした“薩摩おごじょ”の波乱万丈の生涯を描いた。
上杉家の一家臣でありながら秀吉や家康を魅了し、恐れさせた知将・直江兼続。血なまぐさい欲望が渦巻く戦国の世で「愛」の兜(かぶと)を掲げ、いちずに民と故郷を愛し、義を貫いた姿は異彩を放ちます。謙信との師弟関係、主君・景勝との信頼のきずな、石田三成との友情、年上女房・お船との情愛など、大いなる愛と誇りと勇気を現代によみがえらせるドラマです。泣き虫の兼続が迷いながら成長していく姿にも共感できます。
龍馬伝は、「幕末史の奇跡」と呼ばれた風雲児.板本龍馬33年の生涯を幕末屈指の経済人.岩崎弥太郎の視点から描くオリジナル作品。 土佐に生まれた名もなき男が幕末の動乱のなかに飛び込み、日本中を駆け巡り世界を動かす「龍」へと成長していく姿を、壮大なスケール描きます。
織田信長の妹・市を母に持つ浅井三姉妹。徳川二代将軍・秀忠の正室で、三代将軍・家光の生母となる三女・江の波乱万丈の生涯を、女性の視点から、ホームドラマやラブストーリーの要素を盛り込み、戦国の動乱と共にスケール感たっぷりに描いた。作:田渕久美子。音楽:吉俣良。語り:鈴木保奈美。出演:上野樹里、宮沢りえ、水川あさみ、向井理、鈴木保奈美、時任三郎、豊川悦司、岸谷五朗、北大路欣也、市村正親ほか。
今から900年前、貴族政治が混迷を極めた平安末期、 1人の男が現われ、この国の行く先を示した。 平清盛(1118年 - 1181年) 本当の親を知らないまま、 武士の新興勢力・平氏のもとで育てられた少年は、 養父・忠盛とともに海賊退治を行い、 一人前のサムライに鍛えあげられる。 武士が低き階層と差別されていた時代、 人の心をつかむことに長(た)けた清盛は、瀬戸内の海賊を束ね、 やがて武士の頂点に立ち、そして日本の覇者となる。 巨大な港を築き、海外に繰り出す夢を描き、 海に浮かぶ荘厳華麗な厳島神社を造営、 宋(中国)との交易で巨万の富を築く。 争いでもなく、階層にこだわるのでもなく、 交易こそがこの国の豊かになる道だと人々に説いた男。 同様の志をもった、織田信長の遥(はる)か400年前、 坂本龍馬の700年前の話である。 「平家物語」ではアンチヒーローとして描かれていた男に 新たな光をあて、歴史絵巻から解放された、 躍動感とエネルギーにあふれる男として描く。 壮大なスケール、魅力的なキャラクターの数々、 卓越したストーリーテリングで知られる脚本家・藤本有紀が贈る オリジナル作品、大河ドラマ —平清盛— まだ誰も知らないサムライ誕生のドラマが、ここに始まる。
1865年、アメリカでは南北戦争が終結。不要となった武器の多くが日本へもたらされることとなる。そして明治元年(1868年)、それらを装備した新政府軍の攻撃にさらされる会津若松城の中に最新式のスペンサー銃を手に抗戦する一人の女性がいた。山本八重、後の新島八重である。 時は遡って幕末、諸外国からの開国要求が高まり、日本国内は開国派、攘夷派などの思想の違いによる分断が起きようとしていた。この時代の転換期に、会津藩の砲術師範の家に生を受けた八重は、藩軍備の洋式化を目指す兄・覚馬や、その友である洋学者・川崎尚之助らの側で、会津そして日本の変化を感じていた。 幕末の争乱により治安が悪化する京都警護のため藩主・松平容保が京都守護職に指命され、徳川将軍家への忠義を尽くさんと、会津は藩を挙げて倒幕派追討への動きに加わることとなる。それは後にいわれる「会津の悲劇」の序章であった。
戦国時代の三英傑に重用されながらも、あり余る才能のため警戒され、秀吉には「次の天下を狙う男」と恐れられた希代の天才軍師・黒田官兵衛。群雄割拠の戦国を生き抜き“生き残りの達人”とたたえられた官兵衛の鮮烈な生涯と乱世の終焉を描いた。作:前川洋一。音楽:菅野祐悟。語り:藤村志保、広瀬修子。出演:岡田准一、中谷美紀、寺尾聰、谷原章介、松坂桃李、江口洋介、片岡鶴太郎、黒木瞳、竹中直人、柴田恭兵ほか。
兄・松陰は安政の大獄で処刑。 長州藩内では幕府への恭順を主張する一派と、幕府を批判する一派の抗争が始まる。 高杉、久坂、伊藤ら、ともに過ごした仲間が次々に争いに巻き込まれていく中、文は家族と松下村塾を守るため、女としての戦いを生き抜いていくのであった――
戦国時代最後の名将・真田幸村 その本名を、真田源次郎信繁という。 好奇心にあふれ、冒険を好み、戦国の世を駆け抜けた真田信繁は、 いつしか、覇者・徳川家康をも恐れさせる伝説の武将となった。 真田幸村伝説には、もうひとつのストーリーがある。 天才の父、秀才の兄の背を追いかけながら、故郷に住む家族と共に 乱世を生き延びていくために、迷い、悩み、苦しみながら成長していく、 家族愛にあふれた次男坊・信繁の物語。 大坂の陣において真田信繁が、戦国時代最後にして最強の砦(とりで) 「真田丸」を作りあげるまでの人生は、戦国の荒波に揉まれ続けた 小さな家族船「真田丸」での長い長い航海の道程でもあった。
戦のたびに当主を殺され、ただひとり残された姫が、「直虎」と勇ましい名を名乗って乱世に立ち向かった。自ら運命を切り開き、戦国を生き抜いた女の激動の生涯を描く。 井伊家当主・井伊直盛(杉本哲太)と妻・千賀(財前直見)の間には後を継ぐ男子がいなかった。そこで一人娘・おとわ(新井美羽)と分家の嫡男・亀之丞(藤本哉汰)を婚約させ、亀之丞を次の当主にするつもりだった。ところが井伊家は、実質的には強大な今川義元(春風亭昇太)の支配下にあり、亀之丞の父・井伊直満(宇梶剛士)は今川方に謀反を疑われて殺害されてしまう。亀之丞も命を狙われ逃亡し、以降行方知れずに。
西郷隆盛(小吉、吉之助)は、薩摩(鹿児島)の貧しい下級武士の家に育った。両親を早くに亡くし、家計を補うため役人の補佐として働くが、困った人を見ると放っておけず、自分の給金も弁当も全部与えてしまう始末。西郷家はますます貧乏になり、家族は呆れかえるが、西郷は空腹を笑い飛ばす。 そんな愚直な西郷に、カリスマ薩摩藩主・島津斉(なり)彬(あきら)が目を留めた。「民の幸せこそが国を富ませ強くする」と強く主張する斉彬に、西郷も心酔する。西郷は、斉彬の密命を担い江戸へ京へと奔走。薩摩のキーパーソンとなっていく。 生涯の師・斉彬との出会いと別れ。篤姫との淡い恋。仲間との友情と反目。多感な青年期を経て、3度の結婚、2度の島流し…。極貧の下級武士に過ぎなかった素朴な男は、南国奄美で愛に目覚め、勝海舟、坂本龍馬ら盟友と出会い、揺るぎなき「革命家」へと覚醒し、やがて明治維新を成し遂げて行く
『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(いだてん とうきょうオリンピックばなし)は、2019年1月6日より放送のNHK大河ドラマ第58作。宮藤官九郎が脚本を担当し、日本人とオリンピックの歴史を描く。主演は中村勘九郎と阿部サダヲが“リレー方式”で務める。勘九郎は、日本人が初めてオリンピックに挑戦した1912年ストックホルム大会に出場したマラソン選手・金栗四三を、阿部は1964年の東京五輪開催に執念を燃やした田畑政治を演じる。
1540年代、戦国初期の群雄割拠の中、まだ多くの英傑たちが「英傑以前」であった時代。謎めいた光秀の前半生に光を当てながら、織田信長、斎藤道三、今川義元、そして秀吉、家康たちの運命の行く末を描きます。
渋沢栄一は埼玉県深谷市の富農の家に生まれ尊王攘夷運動に傾倒するが徳川最後の将軍・慶喜と出会い、その運命が大きく変わっていく。幕末から明治を駆け抜け、日本資本主義の礎を築いた渋沢栄一の生涯を描く。
平家隆盛の世、北条義時は伊豆の弱小豪族の次男坊に過ぎなかった。だが流罪人・源頼朝と姉・政子の結婚をきっかけに、運命の歯車は回り始める。 1180年、頼朝は関東武士団を結集し平家に反旗を翻した。北条一門はこの無謀な大博打ばくちに乗った。頼朝第一の側近となった義時は決死の政治工作を行い、遂には平家一門を打ち破る。 幕府を開き将軍となった頼朝。だがその絶頂のとき、彼は謎の死を遂げた。偉大な父を超えようともがき苦しむ二代将軍・頼家。“飾り”に徹して命をつなごうとする三代将軍・実朝。将軍の首は義時と御家人たちの間のパワーゲームの中で挿すげ替えられていく。 義時は、二人の将軍の叔父として懸命に幕府の舵かじを取る。源氏の正統が途絶えたとき、北条氏は幕府の頂点にいた。都では後鳥羽上皇が義時討伐の兵を挙げる。武家政権の命運を賭け、義時は最後の決戦に挑んだ──。
貧しき小国・三河の岡崎城主・松平広忠の子として生まれた松平元康(のちの家康)は戦乱で父を失い、母とも離れ、駿河の大国・今川家のもとで人質として暮らしていた。今川義元に見込まれた元康は不自由ない生活を保障され、十分な教育も受け、やがて今川家重臣・関口氏純の娘・瀬名と恋に落ちる。そんな今川家に染まる姿を、元康に付き添っていた石川数正、鳥居元忠ら三河の者たちは苦々しく思っていた。ある日、父の墓参りに三河・岡崎を訪れた元康は、そこで父に仕えていた酒井忠次など旧臣たちと再会。彼らが今川家に不満を抱き、松平家再興の思いがくすぶっていることを知る。しかし、義元を慕う家康にとって、彼らの思いは重荷でもあった。1560年(永禄3年)、今川義元は、織田領である尾張へ進撃する。元康は妻子たちに別れを告げ、織田軍の攻撃を受ける大高城に、兵糧を送り込む任務に就いた。敵方の猛攻をくぐり抜け、大高城にようやくたどりつき、喜んだのもつかの間、桶狭間から衝撃の知らせが届けられる! しかも、大高城に押し寄せるのは、あの織田信長! 幼いころ、信長と一緒に過ごした時の忌まわしい記憶が、元康の脳裏によみがえる。織田軍に包囲される中、家族が待つ駿河に戻るか、故郷の三河へ進むか、それとも籠城か。どうする家康!この決断が、ピンチとガマンの連続、壮絶な家康の人生の幕開けだった。
千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた女性「光源氏」の恋愛ストーリーの原動力は秘めた情熱と想像力 そしてひとりの男性への想おもい その名は藤原道長変わりゆく世を自らの才能と努力で生き抜いた女性の愛の物語
尾張中村の貧しい農家に生まれた小一郎(のちの豊臣秀長)は、田畑を耕し土と共に生きる暮らしに満足しながら、平穏な日々をすごしていた。ある日、音信不通の兄・木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉)が意気揚々と姿を見せる。若き戦国武将・織田信長に仕官して大出世を目指しており、小一郎に自分の家来になって欲しいと願い出る。 強引な兄の誘いに巻き込まれる形で武士への転身を余儀なくされた小一郎は、母と姉妹を残し生まれ故郷の中村をあとにする。藤吉郎とともに城下町の清州に出てきた小一郎は主君・信長と運命的な出会いを果たす。その他、信長のもとで野心を燃やす若き家来たちなど、その後の木下兄弟の運命を左右する人物との刺激的な出会いの数々― そして、ついに「桶狭間の戦い」の火ぶたが切られる。信長の奇跡の大勝利に、武士として生きていく覚悟を決めた小一郎だが、それはピンチと苦労の連続の始まりだった― 天下布武への道をひた走る信長のもと、メキメキと頭角をあらわしていく兄・木下藤吉郎。その天才的といわれる武功の数々を実現せしめたのが、弟・小一郎の知恵と勇気、そして持ち前の「調整力」だった。 目の前に立ちはだかるハードミッションを絶妙のコンビネーションで次々とクリアしていく木下兄弟。やがて小一郎は兄とともに、万民が笑って暮らせる太平の世を作るという夢を抱き始める。 戦国乱世を舞台に、熱い兄弟が夢と希望を胸に突っ走る、奇跡の下剋上サクセスストーリー!