都・洛陽の前に立ちはだかる天然の要塞・汜水関。この地を突破することが董卓を倒す第一歩だと考えた袁紹は、総勢20万の反董卓連合軍に突撃の命令を出した。各将軍の隊列に『曹』の旗印を立てた曹操 は、どこからでも出撃でき、しかも兵力の増強につながると読む。やがて、城門の扉が衝車によって破られ、連合軍は内部に突入した。
連合軍側の公孫サンの軍に混じっていた劉備は、余りにも関門が簡単に破れたため、董卓の罠が隠されているとにらむ。だが、大群を率いる袁紹は、一気に董卓軍を叩き潰せると読んでそのまま兵を進ませた。
そんな中、董卓軍の後方から土煙を上げて現れた武将がいた。たちまち連合軍側の兵馬を数十も叩き斬ったその武将の名は、董卓の愛馬“赤兎馬”にまたがる豪傑・呂布。敵はもちろん味方まで戦慄する呂布の迫力に、曹操も息を飲んだ。この呂布に一対一の勝負を挑んだのは、劉備と一緒に出陣していた関羽。張飛を押 しのけ、劉備を振り切って馬を進めた関羽は、愛用の青龍刀を振り上げて呂布と斬り合う。両者の余りにも激烈な対決に、戦場はこう着状態に陥った。
曹操は、この状況を見て、袁紹に次の手を打つよう迫った。せかされた袁紹は、関羽と呂布の戦いが続いているにもかかわらず、兵を3つに分けて突撃させ、敵陣を分断する作戦に出る。関羽と呂布の戦いは結着がつかないまま終了し、戦場は両軍入り乱れての殺し合いになった。
その時、突然、汜水関沿いの崖の上に土煙が上がり、牛の大群が雪崩れ落ちてきた。押し潰された両軍の兵から悲鳴が上がる中、今度は、董卓が大群を率いて崖を駆け下り