神話の時代──不死者の魔王レオニス・デス・マグナスは、人類の英雄との戦いで敗勢に追い込まれ、捲土重来を期し長き眠りに就く。そして1000年後。想定外の状態で覚醒を果たしたレオニスは、遺跡調査に来たリーセリアと名乗る少女に保護されたのだが、そこにヴォイドと呼ばれる人類の敵が襲来。リーセリアの仲間レギーナは、「聖剣」というレオニスの知らない能力で抗戦する。眠りに就く前とはなにもかも変わってしまった世界の中、レオニスはひとつの決断を迫られる。
ヴォイドを退けたレオニスがリーセリアらに連れられた先は、第〇七戦術都市。それは海に浮かぶ巨大な要塞。 想像を絶する発展を遂げた人類のテクノロジーに驚愕しつつ、レオニスは魔王軍復興のため、正体を隠して戦術都市で暮らすことに。ともに眠っていた盟友ブラッカス、配下のメイドシャーリを目覚めさせ、都市の調査を開始した。 聖剣学院に編入されることになったレオニスは、そこでリーセリアが抱えていた苦難を知り、さらには自らが彼女に与えた宿命を明かす──
レオニスは死んだリーセリアを救うべく、彼女に吸血鬼化の魔術を施していた。この事実を告げられたリーセリアは、壮絶な過去と自らに課した使命をレオニスに語る。 リーセリア率いる第十八小隊のメンバーである咲耶とエルフィーネにも、ヴォイドによって刻みつけられた因縁があることをレオニスは知る。 レオニスの聖剣審問にはミュゼル・ローデスが乱入し、リーセリアもレオニスを守るべく参戦。予期せず生じた戦いの行方は──?
ついに聖剣覚醒を果たしたリーセリアは、自分を鍛えてほしいとレオニスに願い出る。眷属の強化はレオニスにとっても吝かでは無く、ふたりは訓練に勤しむことに。 一方、管理局では戦略会議が招集されていた。不可解な調査報告に困惑する一同は、警戒を強めつつさらなる情報収集を行うという方針を採用する。 リーセリアは「鍛えてくれたお礼に、ごはんをごちそうする」と、レオニスをとあるレストランに連れ出す。そこでレオニスは、リーセリアのもうひとつの顔を見る。
管理局での戦略会議は混迷していた。ヴォイドの可能性を示す調査対象の挙動があまりにも異質なため、明確な判断を下せない。しかしそこにエルフィーネが、独自の分析から導いた推論を提示。その推論は核心に迫るもので、程なく状況が急変する。 スタンピード発生。凄まじい数のヴォイドが都市を襲う。 聖剣学院を離れていたレオニスとリーセリアは、孤児たちを守るために戦う。そしてレオニスは、このスタンピードを引き起こした者の正体を見るのだが──
スタンピードが過ぎ去り復旧が進む第〇七戦術都市に、王族が訪れる。 第四王女アルティリア・レイ・オルティリーゼ。彼女は都市を守り抜いた聖剣士たちを慰労するため、パーティーを催す。 レオニスたち第十八小隊一同もパーティーに招かれたのだが、なぜかレギーナだけは不参加を表明。 その頃、帝国の体制に不満を抱く亜人の集団は、好機とばかりに王女の誘拐を企んでいた。そこに現れた妖しげな女シャルナークが、亜人たちに謎の力を授けるのだが──
聖剣学院で、小隊対抗戦形式での演習が行われる。聖剣を得て初めての本格的演習、勝利すれば小隊のランクも上がるとあって、闘志を燃やすリーセリア。 対戦相手はフェンリス率いる強敵、第十一小隊。熾烈な真剣勝負はリーセリアとフェンリスの一騎討ちという状況すら招く。 演習を終えた第十八小隊に、ある特別な命令が下される。遠方洋上に出現した戦術都市の調査任務──それはリーセリアが家族と暮らし家族を失った、第〇三戦術都市であった。
リーセリアに突如浴びせられた攻撃は、ログナス三勇士が間一髪で防いでいた。駆けつけたレオニスは、千年前に見たネファケスという男と邂逅する。 ネファケスは地響きを契機に姿を消し、残されたレオニスたちの前にヴォイドロードが出現。それはまたしても、千年前の六英雄が姿を変えて蘇ったものだった。 事態は急迫し、別行動のレギーナたちはヴォイドとの戦闘を余儀なくされる。 そしてヴォイドロードを討たんとするレオニスの脳裏に、過去からの声が響く。
レオニスは、記憶の奥底に埋まっていたある約束を思い出した。 改めて自らの使命を確信したレオニスは、ふたたびヴォイドロードに挑み討ち滅ぼすことを強く決意する。リーセリアとログナス三勇士、そして廃都の亡霊たちもレオニスに力を貸す。 レギーナ、咲耶、エルフィーネもヴォイドロードを倒すべく、アルーレとともに廃都を疾走。 それぞれの場所で展開するそれぞれの死闘がやがて重なり、ついに決着の時が来て──