最強の探索者(シーカー)を目指す少年・ノエル。彼が授かった職能(ジョブ)は、最弱の支援職と呼ばれる【話術士】だった。 所属パーティ・蒼の天外(ブルービヨンド)の仲間と共に戦うも、指示を出すばかりで直接的な戦闘には加わらない。 それでも最強の座を手にするために、ノエルはより権限を得られる組織(クラン)の創設を仲間に提案する――。
パーティの仲間であるロイドとタニアが裏切ったと、ノエルの下宿に駆け込んできたヴァルター。 ロイドの書き置きから、多額の借金があり、その返済のためにパーティ資金を横領したと発覚。 帝都から逃亡した2人を追おうとするヴァルターの装備を整えさせ、ノエルは酒場へ向かう。 確実に2人を捕らえるための狡猾な蛇の策が、牙を剥く。
裏切った二人をフィノッキオに売り飛ばし、パーティを新生すると決めたノエル。 酒場で応募者を待つノエルの前に現れたのは、小柄な女性・アルマだった。さらに、彼女は伝説の殺し屋・アルコルの孫であると告げる。 名を聞いた周囲が騒然とするなか、居合わせた1人の探索者(シーカー)がアルマには格が無いと挑発してくる。 アルマは探索者の格は何で決まるかとノエルに問い――。
盗賊団討伐の依頼を受けて、ミンツ村にやってきたノエルとアルマ。村長から情報と前金を受け取った2人は、村長の娘・チェルシーからの応援も受けつつ、さっそく盗賊団のアジトに向かうことに。現地に到着すると、そこには事前情報の倍以上の人数。加えて、盗賊団のボスは200万フィルの賞金がかけられている剃刀ゴルドーであることが発覚し――。
ノエルはアルマに帝都を案内してまわることに。鑑定士ギルド、馴染みの武具屋、スキルブックの販売店と次々に目的地を訪れる2人。その道中で、ノエルはアルマと別れスラム街へ。そこで帝都随一の情報屋・ロキより、とある人物に関する調査報告書を受け取る。情報を受け取ったノエルがスラム街を出ようとしたところ、ボサボサの黒髪に虚ろな目をした男・コウガと出会う。
満腹猫亭でアルマと合流したノエルは「有望な新人は勧誘できたの」と問われ、脳裏にコウガの姿を思い浮かべるも振り払う。 一方、当のコウガは、主人のミゲルがダランベールファミリーの金を横領したことで、ガンビーノファミリーのアルバートに拘束されていた。 『真性の外道』と呼ばれるアルバートは、このまま引き渡しても面白くないと、二人に対し自身の考えを告げる。
ガンビーノファミリーに因縁をつけられ、刺客となったコウガと戦うノエル。職能(ジョブ)の差は圧倒的で、コウガの刃が突きつけられる。しかし、とどめを刺すことを躊躇するコウガに、ノエルは情けをかけるなと一喝。さらに、二人の間にアルマが救援として割って入る。アルマとコウガ、才能を持つ者同士の戦闘を目の当たりにしたノエルは、【話術士】として最強へ至る考えに確信を得る。
ガンビーノファミリーとのしがらみを絶つべく、アルバートの秘密を暴き、決闘に持ち込んだノエル。フィノッキオが立会人となり、アルバートは代理決闘者にコウガを指名する。ノエルは代理を立てず自身が闘うと宣言。職能(ジョブ)の差を覆す策に警戒するコウガと一進一退の攻防を繰り広げる。その戦いのさなか、ノエルは唐突に魔銃を投げ捨て――。
コウガが仲間となり、クラン創設のためシーカーギルドを訪れたノエルたち。面接を受けた一同に対し監察官・ハロルドが告げたのは「却下」の一言。1年後に特大の深淵(アビス)から、深度十三の大ロードであるヴァリアントが現界するため、対抗できる即戦力を求めていることからくる理由だった。その場は引き下がったノエルだが、一気に飛躍するチャンスだとその瞳に野心をたぎらせる。
ノエルは監獄を訪れ、死刑囚である【傀儡師】ヒューゴと面会を行っていた。ヒューゴを仲間に誘うも、なかなか首は縦に振られない。その後、ノエルたちは格上の探索者(シーカー)達が集う新たな酒場へ。さっそく気に食わない探索者(シーカー)に絡まれるが、ノエルは巧みに御する。そこへノエルが目を付けていたトップレベルのBランクパーティー・天翼騎士団が店を訪れ――。
ノエルたち蒼の天外(ブルービヨンド)はクラン創設を賭け天翼騎士団と競うことに。創設を認める条件は、深度八の悪魔(ビースト)・ダンタリオンを先に討伐するというものだった。さらに、敗者にはパーティを解散する条件が課される。三日の準備期間を経た試験の日、ダンタリオン討伐に動き出した天翼騎士団に対し、ノエルたちは驚きの行動に出る。