ある誕生日の晩、少年の幸せな生活は突然終わりを迎えた。マフィアの抗争により、目の前で両親と弟を殺された少年アヴィリオ。7年後――差出人不明の一通 の手紙を読み、静かに嘲笑うアヴィリオ。その手紙をきっかけに、彼はローレスの街へと舞い戻る。そして幼馴染のコルテオと再会し、ヴァネッティファミリー に密造酒を卸そうと持ちかけるのだった。
娘のフィオとロナルドの結婚式で賑わうドン・ヴィンセントの屋敷。その華やかなパーティーの裏で、ファミリーは不穏な空気に包まれていた。ここ最近、オルコファミリーとの関係が悪化している。特に仲間を殺されたヴァンノは怒りが収まらない。そこでネロはファンゴを襲撃する作戦を提案。その大役をアヴィリオが引き受けることに……。
復讐の第一歩を遂げたアヴィリオ。だが、相討ちに見せかけたはずのセルペンテの死体が消え、アヴィリオはファミリーから疑いをかけられてしまう。ネロはアヴィリオに銃を突きつけ、セルペンテの死体を持ってくるように指示。一方、ファンゴも昨夜の襲撃に苛立ちながらセルペンテを探していた。空白の時間に一体何があったのか?
ヴァンノとセルペンテの一件で、ヴァネッティファミリーとオルコファミリーの抗争が決定的なものとなった。ネロは、同行を志願したアヴィリオと共に街の外へと逃亡。2人旅を続けるうちに、ネロとアヴィリオはお互いの意外な一面や過去を知ることになる。そんな2人のあとを追う大男と猟犬の姿があった……。
オルコファミリーからの追手を退け、逃亡を続けていたネロとアヴィリオ。いつものようにネロがバルベロに連絡を入れると、抗争に新たな動きがあった。オルコがヴァネッティファミリーとの手打ちを望んでいる。だが、すぐにローレスの街へ戻るのは得策ではないという。そこでネロとバルベロは2日後にロッジで合流しようと申し合わせる。
フラテの裏切りにより、身内であるヴァネッティファミリーから追われる身となったネロ。重傷のティグレを救うため、ネロはアイランドに根城を置くファンゴに協力を求めることに。ファンゴには見返りとしてドン・オルコを生きたまま引き渡すと約束。そしてアヴィリオとネロの2人だけでオルコの拠点「オッティモ・オルコ」へ乗り込む。
オルコファミリーに代わって新たにファンゴファミリーが誕生した。ファンゴはネロとアヴィリオの活躍をねぎらい、今後も協力の姿勢を示す。だがネロは、このままファンゴに使い倒されることを危惧していた。一方、兄に宣戦布告し、後戻りできない状況に苦悩するフラテ。フィオはロナルドに、ネロと和解してほしいと懇願するが……。
《Day1~7の総集編》
ローレスの街にやり手の連邦取締官・デルフィが着任した。マフィア勢力の一掃を宣言する彼は、次々に密造酒の販売店を摘発。当然、ヴァネッティファミリーにとって歓迎できない存在である。ファンゴの動向も気にかかる中、強気の対応を貫くネロ。その隣でネロを支え続けるアヴィリオ。そして、2人の様子を複雑な面持ちで眺める男がいた……。
ファンゴに情報を流し、ネロの命を狙っていた“裏切り者”の正体が明らかになった。コルテオの身柄を拘束し、騒然となるヴァネッティファミリー。しかし、コルテオは頑なに口を割ろうとしない。このままではコルテオが殺されてしまう。表には出さないが、アヴィリオは珍しく動揺し苛立っていた。そんなアヴィリオのもとへチェロットが訪れる。
ドン・ヴァネッティの座を継いだネロは、ファミリーの勢力拡大の布石としてドン・ガラッシアに「ローレスへブン」を届けたいという。その役をアヴィリオが任されることになった。ファミリーの者たちが依然としてコルテオの行方を探す中、トランクを抱え乗船するアヴィリオ。コルテオはどこにいるのか? そして、アヴィリオに手紙を送った人物の目的とは?
ヴィンセントの悲願であるヴァネッティの劇場が完成した。ドン・ガラッシアと、その甥・ストレーガを招き、表向きは友好的に挨拶を交わすネロ。だが、相手はシカゴを牛耳るほどのファミリーである。劇場のこけら落としを翌日に控え、ヴァネッティファミリーは緊迫した空気に包まれていた。いよいよアヴィリオが待ちに待った瞬間がやって来る……。
激しい銃撃戦が繰り広げられる劇場。爆発により黒煙を上げるアイランド。ヴァネッティファミリーを壊滅に追い込み、復讐を遂げたアヴィリオの行き着く先は……。そして、アヴィリオの手によって、すべてを失ったネロは……。
時の浅瀬 すべての昨日 明日、また明日