妖人(=妖怪)にまつわる事件を取り締まることを目的に「妖人省」が設立されることになった。陸軍少尉の総角景たち3人は、命を受けて妖人省へ赴任することに。ところが、彼らと一緒に任務につく仲間として紹介されたのは、半妖とはいうものの、頭に耳が付いていること以外は全く普通の女の子たちだった…。
妖人省発足後、人間、半妖、妖人のぎこちない共同生活が始まった。バテレン文化や、実は妖人嫌いの軍人“総角景”が自分の生活に入ってきたことで苛立つ西王母桃。そんな折、「西洋風の宿泊施設“ホテル”の建設を脅かしている妖人を調査して欲しい」という依頼が入る。早速、西王母桃たちは建設中のホテルに向かうが…。
とある村の村長から「最近、村の女、子供ばかりが行方不明になる“神隠し”のような事件が続いている」という相談を持ちかけられる。西王母桃は、いつにも増して真剣な表情で「依頼を受けたい」と櫛松に懇願する。景は西王母桃のただならぬ様子に疑問を抱くが、その理由にまつわる半妖誕生の秘密を櫛松に聞かされて…。
「人から譲り受けた“曰くつきの品”を調べてほしい」という依頼が入った。薄蛍、利劔、雪洞、鬼灯、丸竜は問題の品があるという骨董店“折屋”に向かうことに。折屋を営む女主人の折形綾は、妖人の鬼っ子“麦”と仲良く共同生活をしていた。そして、出された“曰くつきの品”とは禍々しい空気を纏った刀だった…。
政府の人間が集まる夜会や舞踏会で、妖人の仕業と思われる軍人を狙った事件が頻発していた。女の誘いに乗ってついていくと人食い蜘蛛に変身して人を襲うというのだ。陸軍上層部の夜会を警備をすることになった妖人省の面々。西王母桃たちも一般の招待客に紛れ込んで警備をするために西洋流の正装で出かけることに…。
自分を守るために傷ついても恐れず敵に立ち向かっていった雪洞と鬼灯に対し、何の助けにもなれなかったことに憤りを感じていた丸竜。そんな丸竜に、雪洞と鬼灯は生い立ちを話し始める。一方、夜会での戦い以来、普段通りに楽しく振舞っていても、どこか西王母桃の様子がおかしい。そのことに景だけは気がついていた…。
妖人省に“タエ”という総角家で働く使用人が現れた。彼女は総角家の当主である彼の父からの命を受けてやってきたらしい。実家に帰ることにする総角だが、何故か西王母桃に「一緒についてきて欲しい」と願い出る。文句を言いながらも一緒に行くことになる西王母桃。そして到着すると西洋風の大きなお屋敷が佇んでいて…。
折屋に刀を返しに行く薄蛍と出くわした総角。自分の用も済んだので、薄蛍に付き添い折屋まで行くことに。だが、 2人は何者かに捕らわれてしまう。2人の失踪を知った西王母桃や芳野葛は捜索に向かう。一方、そんな2人を捕えた犯人は双子の半妖“百録”と“橙橙”だった。2人の目的は? そして薄蛍と総角は助かるのか?
巷では、色恋の相談に答えてくれる“こっくりさん”が大流行。さっそく妖人省の中でも雪洞と鬼灯が試してみることに。だが“こっくりさん”が暴走し、逃げ出してしまう。退治をしようにも西王母桃の刀も歯が立たない。同様の事件の調査依頼に妖人省にきていた花楯中尉も加わり、“こっくりさん”を探しに行くことに…。
神社で行われる祭りに向かった妖人省の面々。浴衣を着た西王母桃たちはウキウキ気分。神社の守り神である狛犬のあ様とうん様に挨拶をし、お祭りを楽しむ一同。さらに巨大迷路があるというので遊びに行くことに。チームに分かれて競争をすることになるが、西王母桃は総角とはぐれたところで何者かに捕らわれてしまい…。
捕らわれた西王母桃が、見知らぬ屋敷で見つけたのは、母の突羽根だった。その手に触れた瞬間、西王母桃も知らなかった母、突羽根の記憶が前に広がる…。一方、妖人省では櫛松が神がかりの里、半妖の生まれる理由を語り始めるのだった。最終話に向け、いよいよ西王母桃誕生の核心に触れる。
自分の出生の秘密そして半妖の生まれる所以を知ったところで、西王母桃は再び捕らわれ気を失ってしまう。一方、妖人省では西王母桃を救い出すため、総角たちはわずかな手掛かりと共に走り出す。あうん様に導かれ、辿りついた神がかりの里で出会ったのは…。最終局面を迎える緊迫の第12話。
百録に導かれ、総角、芳野葛、花桐の3人の少尉たち、薄蛍、雪洞、鬼灯の半妖の3人が辿りついた場所には思いもよらない風景が広がっていた。気を失ったままの西王母桃はそのまま沢鷹の手に落ちてしまうのか…。その全てに決着の時が近づいていた…。大団円、感動、感涙の最終回、いま燦々と降り注ぐ!