七本の巨大な桜「七郷」がそびえ立つ町『桜真町』では、連続発砲事件が起きていた。逃走中の容疑者を捕まえる為、女子高生町長であるヒメは町のパトロールを始める。容疑者はこの町に関係する人外の力を得た妖怪だったのだ。そして、ヒメが比泉生活事務所の面々とパトロールをしている最中、人質をとる容疑者をみつける。
発砲事件の犯人に人質として囚われていた鈴は桜真町に来たばかりの妖怪であった。町長であるヒメから町の説明を受け、生活相談事務所に向かう鈴だが、所長である秋名から距離をとろうとする。人間と共に暮らすことを拒否する鈴の妖力が突如暴走してしまう。そして、鈴に対して秋名は妖力を奪う『チューニング』を試みる。
ヒメが捨て犬シルバを飼い始めてから一ヶ月が経ち、いつものように一緒に町をパトロールしていた。町民たちはそんなヒメの姿を快く思っていない。悪い噂を心配する秋名は暗に忠告するが…。そんな中、シルバが秋名の不意をつき、突然噛みついてしまう。その行為を卑怯だと叱りつけたヒメの元からシルバは去ってしまう。
ヒメと秋名は雄飛から円神の妖力の強さについての報告を受ける。生活相談事務所に戻った二人の仲がぎくしゃくしているのを事務所のメンバーは心配していた。二人と仲の良かったギンのことが原因ではないかとメンバーは思案する。その夜、秋名は七郷の結界を破った円神と遭遇する。そこで、円神の秘密を知る。
保育園で子ども達のお世話をすることになった事務所の面々。園児に振り回されるヒメやことはたちを横目に、アオは子どもたちに人気の様子。そんな中、ひとりぼっちでいるジュンタを心配したアオは、サトリの力を使いジュンタの心の中を読む。しかし、それが裏目に出てしまい、ジュンタは泣きながら去ってしまう。
ことはは学校の友達にうれしそうにドイツ行きのチケットを見せる。その大切なチケットをヒメとの組み手の際に破られてしまう。怒りで我を忘れたことはは自分の幼い頃を思い出す。そんな彼女の姿を不快そうに見ていた篠塚はことはの友人を連れ去ってしまう。友達を助ける為にことはは篠塚の元へと向かう。
桜真町を守る七郷に感謝する七郷祭りでは、メインである儀式が秋名とヒメによって厳かに行われた。儀式の慰労会を事務所の面々で楽しんでいる最中、突然七郷が微かな怪しい光を放っていた。次の日の朝、朝ごはんを作っていたアオを円神が連れ去り、ヒメたちを脅迫し、神社に来いと誘い出す。
神社には腕でアオを抱えた円神と篠塚が待っていた。ヒメや秋名に対して、円神は大事な神社の倉の鍵を開けろと要求する。ヒメはその要求を拒否するが、円神はアオを盾にして、ヒメたちを挑発する。隙をついてアオを取り戻したヒメたちは、ついに円神たちと交戦を開始する。
円神の抹殺と七郷の開花の阻止を元老院から命令されたヒメ。町では傷ついた七郷の影響により、町に住む妖怪たちは体調を崩したりパワーを制御できなくなってしまっていた。町民たちは若い事務所の面々に不安をいただき始めた頃、秋名とアオは円神の存在について悩んでいた。
円神に対して何も成果をあげられないヒメと秋名に対して、七郷の開花の危険性を心配する元老院は「七郷を切る」と言う。七郷の根元には楔が何本も打ち込まれ、町民たちはヒメたちに理由を聞こうと迫ってくる。危険を考え、秋名、アオ、ことはは町民を避難させようとするが、ヒメは納得していなかった。
秋名たちは、半壊してしまった事務所で作戦会議をしていた。ことはとアオが獅堂の車で七郷に送られている妖力の発信源をつきとめることになり、秋名と恭助は町で暴れている妖怪の足止めをすることになった。その頃、じゅりのクリニックでは、ヒメが町への責任を感じ、一人葛藤していた。
円神と対峙するヒメたち。ヒメは槍の刃を輝かせ、円神をじっと睨みつけている。本物の龍槍を手に入れ力がみなぎっているヒメの力で妖怪のトカゲたちを次々となぎ倒していく中、なんと円神の手にもその龍槍が現れる。ヒメや秋名、事務所の面々、そして円神の最後の戦いが幕を開ける。