捕えられるも殺されず監禁されている公儀隠密を探しに朝比奈は薩摩入り、用心棒としてワルの内懐に入り岩牢で大立ち回りのすえ任務を果たす。父を探しに来た隠密の娘と、彼女を庇った通辞の青年の新たな旅立ちで幕。
藩政の腐敗を憂える萩藩の若侍たちは暴発、家老の娘をさらい立て籠もりの挙に出たり。朝比奈は「草」の芝居に乗ってみせ、専売制をタテにとり専横を極める者どもを成敗、若者たちの処分を家老と大人の会話で「取引」。
出羽・上山藩のお家騒動、側室と次席家老が我が子を次期藩主にと暗躍。朝比奈は道中で拾った遊び人を若君に仕立て介入、乱暴なお部屋さま一派を掃討したあと城代の狸芝居を引き継ぎ、しれっと老中に報告。
松本藩江戸家老が姪である姫を擁して藩政壟断を画策、正室の産んだ上の姫を消しにかかる。江戸から国元へ向かう姫と若侍たち、江戸家老一派との丁々発止は信濃路で繰り広げられる。
棚倉藩主は田舎も蛇も大嫌い、入封して半年なのに裏金を使ってまで国替を願い出る始末。その性格に付け込んだワルは、彼を陥れお家断絶に持ち込もうとしていた。タイトルは、藩主を口喧しく諌める役柄の、民思いの妹姫の活躍。
越前丸岡藩の殿様は養子に入るや財政を立て直した優秀な若者、しかし悪家老の奸計により改革は失敗と思い込まされ、幽閉に甘んじていた。
密造した玉鋼を警戒厳重な領内から持ち出すため大芝居を打つ欲深ども、朝比奈の介入は悪党に強制労働を強いられていた民の救済ともなる。
酒井家と公家の姫の縁談の裏に老中追い落としの陰謀、前関白の姫が不自然な縁談を嫌い逃げ出したところへ、朝比奈たちがやって来る。
世継問題で江戸表と国元が割れた水口藩、決着後も粛清人事で揺れるなか、間隙を突いてワルが私腹を肥やしていた。そこへ夫が残した諫言の訴状を持ってやって来る一人の女、朝比奈は有志の若者たちに肩入れする。
熊本城の石垣が何度も崩れ再三の修復願、怪しんだ老中は朝比奈を派遣。石垣爆破は15年前の「事件」の因縁、全てを知った朝比奈は「遺児」らに代わって悪を討ち、欲の元となった清正公の財宝を阿蘇の神火に擲つ。