五節舞で藤原高子に一目惚れをした当代きってのプレイボーイ在原業平。 高子に恋文を送り続けるが、高子は自分の相手には相応しくないと全く見向きもしなかった。 そんなある夜、高子の前に突然業平が現れる。 自分を小馬鹿にする業平に逆切れした高子は勢いで一線を越えてしまう。 いつしか本物に変わっていく二人の恋。やがて、結婚が難しい立場の2人はついに駆け落ちを試みるのだが...
陽成院と綏子の出会いは過去に遡る。 幼くして帝位についた貞明は、わがまま放題。 宮中で出会った綏子の微笑みを絶やさぬ健気な姿にイライラした貞明は、ヘビをけしかけて思いっきり嫌われてしまう。 その後退位して陽成院となり、思いがけず綏子と夫婦になるが、 すっかり人間不信になっている貞明は変わらぬ綏子の微笑みに安らぎを覚え始めながらも、つい心無い言葉をかけてしまうのだった。