まるで豆腐のような白いマンションで仲良く暮らす3姉妹。長女の絹代が朝食の支度をし、三女の由里子が起床すると、キャバクラの仕事を終えた次女・もめんが帰宅するいつもの風景…。そんな平和な朝を過ごす一方で、生真面目な長女・絹代は上司との不倫関係に悩み、鬱々とした日々を過ごしていた。しかし、そんな絹代を影から見つめる挙動不審な男・田中の出現が、絹代の日常に変化をもたらし始める…。
田中一郎から突然の告白に動揺を隠せない絹代。一方、後輩ナス子の“純粋さ”を目の当たりにし、感傷的になるもめん。多忙を極める由里子はたまの休日を親友たちと久しぶりに過す。そして、石田との不倫関係に違和感を覚え始めた絹代は、諦めかけていた小説家になるべく、出版社へ原稿を持ち込むのだが…。そのころ宇宙の遥か彼方では、高速で地球に迫る謎の物体が。
出版社で偶然再会した田中一郎が、尊敬する作家・桐生一彰と同一人物だと知り愕然とする絹代。一方、もめんが勤めるキャバクラは売り上げが伸び悩み、それにつられるようにしてもめんは初めてNo.1から転落する。そして由里子は、プロデューサーが話す『彗星接近』の都市伝説を真剣な顔で聞き入っていた。一方、田中の告白を断った絹代は、田中から自身のコンプレックスでもあるホクロを“気付きもしなかった”と軽く返された。
もめんはNo.1キャバ嬢の座から陥落し自信喪失状態。アイデンティティが揺らぎ、とうとう体に異変(?)が起こり始める。一方、全てが上手くいかず最大のコンプレックスでもあった額のホクロも、他人は気にもしていなかったことを知り自暴自棄になる絹代。そして、女優としての虚像を脱ぎ捨てようと「自分が今やるべき仕事がしたい」と主張するようになった由里子。三者三様の思いと連動するかのように彗星が地球へ接近する!!
額のホクロと一緒に、図書館の仕事や不倫相手にも別れを告げた絹代。そんな彼女の携帯に、見知らぬ番号から電話が入る…。一方、キャバクラを欠勤し続けるもめんの携帯には彼女を心配する店長やナス子から留守電が入るが…。そんな姉達の迷走をよそに、何か吹っ切れた様子の由里子は、自分の心に素直に従い新境地を切り開いてゆく。いよいよ今夜は彗星が落ちるというXデー。彗星の行方とともに、3姉妹の幸せはどこへ行くのか。