将軍の座を狙う今川義元にとって、尾張の織田信長は上洛の邪魔でした。その信長からの使者が、今川を潰(つぶ)したいと晴信(後の信玄)に伝えてきました。晴信は高笑いし、「奸風発迷」と答えました。奸風発迷(かんぷうはつめい)とは、「今川に背く気持ちはあるが迷っている」という晴信の心を伝える言葉でした。