警視庁捜査共助課の白戸崇正(玉木宏)は指名手配犯の顔を記憶し、群衆の中から見つけ出す“見当たり捜査員”。制服警官から抜擢した安藤香苗(内田理央)、スランプに苦しむ谷遼平(町田啓太)とともに群衆を見つめる日々。ある日、白戸は群衆の中に、4年前に死んだはずの先輩刑事・須波通(渋川清彦)の顔を見てしまう。一方、同棲する恋人の千春(伊藤歩)は不可解な言動を取るようになり、白戸は疑心暗鬼になっていく。
逮捕した指名手配犯・王龍李(テイ龍進)が何者かの手によって毒殺され、護送していた白戸と谷は責任を問われる。王の死の直前に群衆の中に見掛けた須波らしき人物、そして王と接触していた謎の日本人……。2人の存在が気に掛かり、白戸は須波と王の死について独自に調べ始める。同期で人事一課の小池(和田聰宏)から情報を得る中で、白戸は2人の死に公安組織が関わっている可能性にたどり着く。
4年前に須波が中国人の惨殺を繰り返していた背景が次第に明らかになる中、白戸は中国人マフィアらの襲撃に遭ってしまう。辛うじて危機をくぐり抜けたものの、何者かによる尾行が始まり、いつの間にか自分が追われる側にいることに恐怖を覚える白戸。さらに街角で千春らしき人影を目にするようになり、現実と虚構の境界が分からない不安にさいなまれる。そんな中、不逮捕記録を更新中の谷の身にも災難が降り掛かり……。
やはり須波は生きていた。4年前の須波の「死」は公安の川本(丸山智己)による偽装で、須波はその後、川本の配下で暗躍していたことが明らかになる。須波から直接連絡を受けた白戸は、安藤とともに指定された場所に向かうが……。さらに、公安部の人間が外資系機器メーカー・日本リング社と関わりを持っていることが分かり、疑念を強める白戸と安藤。捜査を進めるうちに2人がたどり着いたのは、警察機構の深い闇だった。
「白戸、俺の顔を見つけろ。覚醒するんだ」。白戸たちを巻き込んだ“計画”の全貌を明らかにしないまま、須波は白戸の前から姿を消した。部下を失い、千春とも連絡が途絶え、精神的に追い込まれながらも、白戸は再びミアタリを始める。行き交う群衆の中で、白戸の視線が捉えた、ある顔とは? そして須波が果たそうとした目的とは? 公安、中国マフィア、須波、それぞれの思惑が交錯する中、白戸の最後の戦いが始まる。