2年間で100万人の観客動員を記録した宝塚歌劇団の伝説の舞台「ベルサイユのばら」を実現させた人々の奮闘のドラマを送る。昭和40年代、テレビの普及によってスターの姿が手軽に見られるようになり、宝塚歌劇の劇場は空席が目立つようになった。当時、演出部門の若手スタッフだった植田紳爾は、フランス革命時代を舞台に華麗で過酷な愛の物語を描いた漫画「ベルサイユのばら」を舞台化しようと発案。ところが制作を発表すると、熱狂的な原作ファンから人間に演じられるわけがないと抗議が殺到した。猛烈な抗議に植田らの決心は揺らぐが、その時、"希代の二枚目"として活躍した映画スター、長谷川一夫が演技指導に現れる。