理想じゃ薬はできません…そう言い残して立ち去る鈴木に、「あんたの薬は飲まんよ!」と、悔しく見送る的場。 同じ頃、愛美は退院をする身支度を整えていた。沼部からは“お見舞い”と称した100万円が手渡されるが、森村の件を引き合いに出し、愛美は金額を上乗せさせる。―愛美を乗せた公安の車が、病院の裏門から出てゆく。そしてその車を追うように、朋田の車が走り出す…。 厚生労働省では、新型抗がん剤に関する緊急会議が開かれようとしていた。これに出席するため、大田黒は鈴木に抗がん剤の塩基配列データを出すよう求めるが、鈴木はこれを断る―そもそも盗用を防ぐためにデータは作っておらず、すべては鈴木の頭の中に記憶しているというのだ。そして様々な思惑を抱く者が集う会議室に、大田黒教授、続いて鈴木が姿を現した――