武蔵(市川新之助)との立ち合いに敗れた清十郎(榎本孝明)は右腕を失い、二度と刀を持てない体になる。そんな中、武蔵は芸術に生きる本阿弥光悦(津川雅彦)とその母・妙秀(淡路恵子)と知り合う。修羅の道に進んでいく武蔵に人生の楽しさを教えるため、光悦は武蔵を花街へ連れ出し、扇屋の遊女・吉野太夫(小泉今日子)に引き合わせる。酒席を楽しむ余裕のない武蔵に太夫は、修羅の道に生きることの愚かさを語る。