人気漫画家・花園ゆり子の担当になった夏世(釈由美子)は、花園の正体である航(堺雅人)、修(池田鉄洋)、智(要潤)、陽(本郷奏多)の四兄弟が暮らすマンションへやって来る。しかし、家には修しかおらず、修も夏世に留守番と掃除を押し付けて出かけてしまう。 仕方なく広すぎるリビングを嫌々掃除していると、ライバル社の編集者・田中(寺島進)がやって来た。しかし、修が出かけていることを知ると、持っていた花束を夏世に渡し、修を探しに出て行ってしまう。夏世はそれを花瓶に挿し、修のデスクの上に飾った。 しばらくして戻ってきた航が、慌てて夏世を問い詰める。夏世がデスクに置いた花瓶が倒れ、修が書き上げた原稿が水浸しになっていたのだ。謝る夏世を厳しい口調で責める航。そこへ修と田中が帰って来て、台無しになった原稿を前に修は取り乱す。修の怒りは収まらず、夏世にクビを宣告する。 夏世が肩を落として歩いていると、亮子(真矢みき)から電話が掛かってきた。夏世の失敗を聞き、とにかく死ぬほど謝ってくるよう叱責する。亮子と別れると、夏世はマンガ喫茶へ。ずらりと並んだ花園シリーズと、それを涙しながら読む女子高生に軽いショックを受け、夏世も花園ゆり子の漫画を読み始めた。 部屋に閉じこもっている修を連れ出そうと、兄弟による必死の説得が続いている片岡家に、夏世が戻ってきた・・・。
夏世(釈由美子)は、花園ゆり子の原稿を見た編集長・田丸(田中哲司)から「ときめきが足りない!」と、書き直しを命じられる。少女漫画流の「ときめき」がイマイチ理解できないまま、夏世は花園のマンションへ。意を決して「胸キュンしないんです!」と、書き直しを頼むが、最近ときめいた経験のない夏世は、具体的な修正指示を出すことができない。 困った夏世が頭を抱えていると、元上司の亮子(真矢みき)がやって来る。少女漫画を読んでも“胸キュン”しないという夏世に、そもそも夏世の恋愛力が低いことが問題だと指摘し、ヒントを得るために花園と恋愛映画を観るのがいいとアドバイスする。夏世は偶然電話をかけてきた智(要潤)を思わず誘い、2人で映画を観に行くことに。そして、約束の日。2人は映画を観た後、レストランへ。そこで夏世は智から、四兄弟の意外な身の上話を聞く。そんな2人を、偶然見かけ驚く亮子。しかし、そこには亮子にも予想外な展開が待っていた。 食事を終えると、智は夏世をマンションへと誘った。戸惑いながら付いて行く夏世。いつになく優しい智に手招きされベランダへ行くと、眼下には美しい夜景が広がっている。感激しながらも寒さに手をこすると、智が自分のコートのポケットを広げて「どうぞ」と誘いをかける。戸惑いながらも、手を入れる夏世・・・。
片岡家では、修(池田鉄洋)がアロハシャツを着て浮かれている。明日は年に一度の家族旅行の日で、今年は「ハワイアンセンター」に行くことになっているからだ。旅行とはいえ半日のことなのに、異常に盛り上がる修。一方、片岡四兄弟との予期せぬハプニングに、戸惑いを隠せない夏世(釈由美子)。片岡家に足を運ぶのも気まずく、大事な原稿の引き取りさえも、バイク便のライダー・拓実(山本裕典)に頼むありさま。しかしそれを知った田中(寺島進)から怒りの呼び出し電話が掛かり、夏世は渋々出向くことに。 田中から、罰として四兄弟の領収書の整理を命じられた夏世は、莫大な財産を持ちながらも、仕事の道具を買うくらいで、わずか半日のハワイアンセンターでの休息を唯一の楽しみにしている、という四兄弟の不憫さに気づき、ある行動に出るが・・・。 翌朝、夏世が徹夜で領収書の整理を終えた頃、酒に酔った智が帰って来る。この間のことを怒っているのかと絡む智に、夏世は思わず声を荒げ口論になる。 一方、兄弟たちは旅行に出かけようとするが、智は行かないと言い出した。家族旅行に家族全員がいなければ意味がないと、懇願する修に智は・・・。
夏世(釈由美子)が片岡家へ行くと、智(要潤)が出張で家を空けており、部屋中に衣服やゴミが散乱していた。掃除をさせられヘトヘトで帰宅すると、突然部屋にやって来た亮子(真矢みき)に衝撃の恋愛相談を持ちかけられる。 翌日夏世は、出張だと聞いていた智が、実は家出をしたのだと聞き、以前、自分が智に言ったキツイ言葉が原因なのではと焦る。智がいないとスケジュールも把握できない修(池田鉄洋)たちは、パニック状態に陥りピリピリ。困った夏世は、田中(寺島進)に相談。田中は早速、修と陽(本郷奏多)を呼び出し、智と引き合わせて仲を取り持とうとするが、これが逆効果で大ゲンカになる始末。一方、智を呼び戻そうとする修と陽に対し、航は一人頑なに反対するのだった。 なんとしても智に戻って欲しい修と陽と共に、夏世は片岡家で盛大に鍋パーティーをし、智を呼び戻そうと計画する。しかし、買い物途中に鉢合わせした亮子がなぜか鍋パーティーに来てしまい、素性もばらせず智も呼べず、片岡兄弟はしどろもどろ。その上、酔った亮子は、過去に恋人を奪われた話を始める・・・。
「花園ゆり子の新連載を取って来い!」と、夏世(釈由美子)が編集長の田丸(田中哲司)からゲキを飛ばされていた頃、田中(寺島進)も会社の副社長命令で、イベントで花園のサイン会を開催するように言われる。 後日、片岡家に出向いた夏世は四兄弟から、思いもよらない提案を受ける。なんと、花園になりすましてサイン会に出ろというのだ。 無理だと言う夏世に、新連載を受けてもいいと交換条件をチラつかせる航。結局、夏世は押し切られてしまい、その日から花園になりきるためのレッスンが始まる。サインの練習から、所作やお茶に至るまで兄弟たちの厳しい指導のもと、なんとかそれらしく振舞えるように。 そしてイベント当日、会場である“花園町”へと出かけていく夏世たち一行。次第に夏世も、その気になってきた。夏世が控え室にいると、女の子が来てサインと握手を求めながら、自分も花園のような素敵な漫画家になりたいと、目を輝かせて夏世に夢を語る。その姿に夏世は胸が痛くなる。そしてその頃、客席には偶然にも亮子(真矢みき)の姿が…。夏世は、先ほどの女の子の夢を台無しにしてしまったことを悔い、これ以上人を騙したくないと、サイン会の中止を訴えるが・・・。
テレビ局から、花園ゆり子の漫画を原作にしたドラマを作りたいというオファーが舞い込む。漫画の売り上げにつながると思った夏世(釈由美子)が兄弟たちに相談すると、主役を人気女優が演じると聞き、修(池田鉄洋)はノリノリ。一方、陽(本郷奏多)は原作を超えたドラマはないと慎重路線。智(要潤)は航(堺雅人)に意見を求めるが、智に任せると一言。夏世は航のそっけない態度が気にかかる。後日、ドラマの担当プロデューサーに会った智は熱意に押され、ドラマ化をOKする。ところがその夜、夏世は航から呼び出され、作品がどう扱われるかが心配だからドラマ化の話を断って欲しいと頼まれる。「花園ゆり子を守りたい」と言う航に対し、夏世は自分が間に立って交渉していくからと言い放った。 テレビ局で夏世は出来上がったドラマの筋書きを読む。ところが、設定だけ利用した全く別の作品になっていた。なんとかこれで花園に了承を取って欲しいとプロデューサーは言うが、夏世は譲らず、結局ドラマ化は取りやめになってしまう。その足で片岡家へ向かった夏世はマンションの入り口で航と出会う。ドラマ化がダメになったことを泣きながら謝る夏世を慰める航。 その頃、ある編集部では、あるスクープを載せた週刊誌が刷り上っていた・・・。
ワイドショーで、花園ゆり子の正体が男四兄弟だった事が放送された。 悩んだ夏世(釈由美子)が編集長・田丸(田中哲司)に相談すると、夏世が担当するコミック誌で花園ゆり子のインタビューを載せた特集記事を組み、四兄弟が表に出てイメージアップを図るほうがいいと提案される。四兄弟も騒動が収まるならと、1度だけ取材に応じることを了解。 早速、亮子(真矢みき)をプロデューサーに、写真撮影とインタビューが始まる。1週間後、花園の特集を載せたコミックが発売になるや大反響を呼び、騒動は収まるどころか大フィーバー。花園のマンションにはファンが押し寄せ、編集部にも取材オファーが殺到。取材は1度きりと約束していた夏世は困惑する。 後日、夏世が兄弟たちに状況を説明し、修(池田鉄洋)は自分にトークライブの依頼が来ていると聞き上機嫌に。ところが、その後航から取材を断るように言われてしまう。航は締め切りの迫った仕事の心配をするが、修はウキウキでトークライブに出かけてしまった。深夜に戻ってきた修は、自分の話に感動してくれたと嬉しそうに話すが、航は怒りをあらわにした。すると、修は“片岡修”として生きたいと本音をポロリ。そのうち、智も巻き込み、つかみ合いのケンカに・・・。
航(堺雅人)の申し入れで、突然花園ゆり子の担当を外されることになった夏世(釈由美子)。早速、片岡家に新しい編集者・畑中(岸博之)がやってくるが、今までと違うやり方に、智(要潤)も修(池田鉄洋)も調子を狂わされてしまう。夏世に戻って欲しいと言う陽(本郷奏多)に航は、自分が担当を外してくれるよう頼んだこと、4人が仲良くやっていた頃に戻りたいと思っていることを話す。 夏世を遠ざけたのは、兄弟の秘密を守るための航の判断だと知った智は、夏世に戻るように説得するが、航の気持ちを察した夏世は迷惑をかけたくないと頑として聞き入れない。 ある日の夜、夏世の家に陽、田中(寺島進)、亮子(真矢みき)がやって来る。仕方なく3人を家に上げ、鍋を囲んでいると、田中から連絡を受けた航、修、智が陽を迎えに現れる。しかし、陽は兄たちの言うことを聞き入れず、夏世の家に泊まると言い張り帰ろうとしない。自分たちが心配してるのが分からないのかと怒る航に、放っといてくれと反抗する陽。無理矢理腕を掴み、連れて帰ろうとする航に陽は・・・。
花園ゆり子の担当に復帰した夏世(釈由美子)は嬉しさいっぱい。兄弟たちも、夏世をからかいながらの楽しい日常に喜びを感じていた。 そんな中、夏世と航(堺雅人)もいいムードに。触発された修(池田鉄洋)は、憧れの美那絵(滝沢沙織)にデートを申し込み、あろうことかOKをもらう。そして修は夏世に女心を教えて欲しいと相談する。 その頃、花園ゆり子のファンサイトで、花園ゆり子に盗作疑惑が持ち上がっているのを陽(本郷奏多)が見つける。編集部でも盗作疑惑の件で騒然となっていた。編集長・田丸(田中哲司)に言われ、夏世は四兄弟に盗作疑惑の真意を尋ねる。 ある日、夏世が帰ろうとすると、駅まで送っていくと智に呼び止められる。2人で駅までの道を歩いていると、航が若い女性と口論しているのを目撃。すると突然、その女性・みすず(松岡璃奈子)が航に抱きつく。それを見てしまった夏世はショックで、その場を立ち去る。そんな夏世を追ってきたのは、航ではなく智だった。智は夏世を抱きしめ、ずっと秘めてきた夏世への想いを告白する。 ある日、兄弟の父親の暗い過去が週刊誌にスクープされる。そこには航が他の兄弟にも隠し続けていた衝撃の事実が明かされていた・・・。
自分の本当の父親が描いた絵を、航(堺雅人)、修(池田鉄洋)、智(要潤)の父親が盗作していたと知った陽(本郷奏多)は、開かずの間に保管されていた作品をを持ち出し、燃やそうとする。それを見つけた夏世(釈由美子)らが説得し、なんとか思いとどまらせる。兄弟それぞれ好きな道を選んで生きて欲しい、もう一度勉強したいという陽の思いを受け、航は「花園ゆり子は解散する」と決断する。夏世は、一抹の寂しさを感じながらも、兄弟たちの気持ちを尊重し、前向きに応援しようと心に決める。 そんな中、修は美那絵(滝沢沙織)にフラれたショックでイラストのイメージが湧かないからと、夏世に最後のリクエストをする。そこへ、航が帰宅。兄弟たちは夏世と航の気持ちをはっきりさせようと2人を促す。ところが夏世は、解散せずにやりたいことをやりながら漫画を描いて欲しいと頭を下げる。だが航は、それぞれの道を歩きたいと決意を語り、夏世も納得するのだった。2人のやり取りに拍子抜けした修たちは、呆れて部屋を出て行ってしまう。航と2人きりになった夏世は少し気まずくなり、部屋を出ようとすると・・・。