小児性犯罪の前科者がビルから突き落とされるという事件が発生し、石川百合(吉田羊)らは現場に急行する。遺体の衣服に残された携帯電話に、9年前自分の息子を殺害した罪で逮捕され服役を終えた日向秀樹(江口洋介)から着信が入る。秀樹は冤罪を訴え、息子を殺した犯人を捜し続ける、とさらなる殺害を予告する。殺された秀樹の息子は、臓器移植法改正後、心臓移植で命を救われた奇跡の子として世間で注目された子どもであった。
日向秀樹の息子・大樹の担任教師で性犯罪の前科がある黒崎(岡部たかし)が殺害された。事件現場に高木信次郎(永山絢斗)が居合わせたことに対し、捜査一課の面々は疑念を抱く。9年前の事件の捜査を続けると、大樹に心臓を提供した子・光の担当医が事件後に自殺していたことが判明する。光の父・諸星要司(緒形直人)がドナー家族のルールを破り、レシピエントである大樹を探し当て、会いに行っていたことが分かり――。
工事現場で白骨遺体が発見され、遺体は60年前に失踪した新人俳優・野口雅之(泉澤祐希)であることが判明する。野口の弟は、失踪前日に兄が交際していた銀幕の大スターであった女優・貴船美沙(有村架純)を「絶対に許さない」と言っていたと証言。素行が悪かった雅之の失踪はさまざまな憶測が飛び交ったが、弟は美沙が兄を殺したのではないかと疑っていた。百合は60年ぶりに映画界へ戻ってきた美沙(松原智恵子)を訪ねる。
スポーツクラブで爆発が起き、焼け跡からオルゴール形爆弾のシリンダーの破片が発見され、2年前の電機店爆破事件と同一犯である可能性が浮上する。シリンダーの購入履歴から高原浩(仲村トオル)の名が捜査線上に挙がり家宅捜索すると、爆発の被害者たちに加え、さらなる標的であろう人物の写真が置かれていた。連続爆破事件を阻止すべく標的とみられる当麻渉(音尾琢真)を訪ねるが、2人の意外なつながりが判明して――。
2019年、弁護士の女性・久保沙織(織田梨沙)が婚約パーティーの最中にさらわれ行方不明となった。事件の容疑者である身元不明の男・鈴木和也(松澤匠)を長野県警から神奈川県警まで連行することになった百合と信次郎。車内では鈴木が言葉巧みに百合たちを惑わせる。鈴木が沙織を誘拐した日のことを告白し始めた矢先、同時に捜査を進めていた金子(光石研)たちが、横須賀の空き家から腐敗した遺体を発見し――。
大学から通報があり、百合たちが駆け付けると「平山陽介はレイプ犯」と落書きがされていた。平山(赤楚衛二)は25年前にキャンパス内で何者かに殺害された大学のスターだった。再捜査を進めると、殺人事件の少し前に平山が加害者とされるレイプの被害相談がされていたことが分かる。被害者の牧村美里(山口紗弥加)を訪ねるが、捜査への協力は拒否される。その後、美里以外にも多数の被害者がいたことが明らかになり――。
死後数十年経過した少女の骨が橋のたもとで見つかる。死因とは異なる骨折の痕が複数見つかり虐待の可能性が浮上する。当時の担当医師は、50年以上前にチャイナドレスを着た母親(黒木華)が娘を連れて診察に来たが、娘への暴力を止められず困っていたと証言。復顔画像を公開すると、少女を知っているという記者・田島岬(中島ひろ子)が捜査一課を訪ねてきて、少女そっくりの写真を取り出し、「この子は私」だと言うのだった。
ある夜、百合の留守番電話に「俺は人を殺しちまったかもしれない」というメッセージを残し、立川(滝藤賢一)が姿を消す。ここ最近様子がおかしかった立川は、かつて担当した放火事件を調べ直していたという。それは無職の灰原拓郎(竹原ピストル)が離婚の逆恨みから自宅に火をつけ息子2人を焼き殺したという事件だった。事件から5年たった現在、自身の無実を主張し拓郎が刑務所で自殺したことから事件は一転することに――。
1997年、中国残留孤児で団地住人の大川竜雄が何者かに殺害された。そして現在、当時同じ団地の住民で事件の目撃者でもあった川村恭介(梨本謙次郎)が「大川さん、すまなかった」と意味深な言葉を残して死去したと娘の琴美(原田佳奈)が捜査一課を訪ねてきて告白した。百合たちが当時の団地の住人たちへ聞き込みを進めると、大川という男性がいかに過酷に生きてきたのかということを思い知る。
死んだ娘にうり二つの少女を見掛けたと、とある女性・菱田千鶴(神野三鈴)が捜査一課を訪ねてくる。当時の捜査資料によると、娘の雅(北香那)は水死体で発見され、行方不明となっていた雅の娘・ミクとともに無理心中したと判断されていた。雅が死ぬ直前まで過ごした母子保護施設の代表・大野律子(富田靖子)に話を聞くと、当時雅はミクに対して虐待行為をしていたことが分かる。この事件に対し、百合は強い嫌悪感を抱くが――。