祖父・正太郎の死から立ち直れない喜代美は、祖父の工房で泣きながら日々を過ごしていました。一度は塗箸(ぬりばし)職人の道をあきらめようとする正典ですが、正太郎の本当の思いを知り、秀臣の塗箸製作所で箸作りの仕事に就くことにします。家族それぞれが正太郎を思うなか、喜代美は突然、母に「祖父から聞いた梅丈岳で、かわらけ投げをしたい」と言いだします。