東日本大震災後、「全町避難」が、唯一いまも続く福島県双葉町。福島第一原発を抱える町は10年前200km離れた埼玉県のある廃校へ役場ごと避難した。廃炉と除染が続くなか、町は除染土壌を保管する中間貯蔵施設を受け入れた。年月がたち、町民は全国42都道府県へ散り散りとなった。そんななか、町は線量が低減した地域へ帰還する計画を打ち出す。「最も遠くに避難した町」の10年の軌跡を描き出す。