新しい病院で働き始めた看護師の星野露子(観月ありさ)は、楽器カフェで冬野三太(大谷亮平)のフルート演奏を聴き、体に小さな電気が走るのを感じた。捨てていたはずの恋する気持ちがよみがえったのだ。 後日、バイオリンを持ってカフェを訪れ三太と情熱的な曲をセッションすると、露子の体にはまた大きな電流が走り、快感となってエクスタシーをもたらした。 しかし、蘭桜女学院高等学校の音楽教師である三太には同じ学校の英語教師・十仲華子(松本まりか)という婚約者がおり、すでに一緒に暮らしていた。それでも露子は恋する気持ちは抑えきれず、嫉妬心を募らせていく。 ある日、三太のクラスに星野灯(岡田奈々)が転入してきた。三太は心臓が悪いと聞かされていた灯を気遣うも、冷たく拒絶されてしまう。 こうして高校教師とその婚約者、生徒と母親までを巻き込んだ、1人の男の愛をめぐる“奪い愛”が開幕した…。
体調が悪化した冬野三太(大谷亮平)と帰宅した星野露子(観月ありさ)は、自宅で娘の星野灯(岡田奈々)とはちあわせ。そこで露子は初めて娘の担任が三太であることを知る。 三太の婚約者・十仲華子(松本まりか)に「人の大切なものを奪っちゃダメ」と牽制された灯は三太への思いを絶つことを決意、フルートを捨てる。しかし、それを知った三太は大量のゴミからフルートを探しはじめる。汚れながらも懸命にフルートを探す三太と押し合いを続けるうち、灯は「先生が好き」と告白してしまう。 だが、三太には結婚を約束した相手がいる。しかも灯の母・露子は三太に好意を寄せていた。二人は互いの想いを断ち切るため、最後にあの湖で一緒にフルートを演奏しようと約束を交わすが……。
星野灯(岡田奈々)との関係が明らかになった冬野三太(大谷亮平)は学校を謹慎処分に。灯も学校を休み、会うことを禁じられた2人だったが、学校の音楽室で再会。そこで婚約者の十仲華子(松本まりか)と灯の母親である星野露子(観月ありさ)と遭遇、揉み合いの末、華子がベランダから落下し大怪我を負ってしまう。 華子の足が動かなくなってしまった責任を取り、三太は彼女と結婚。三太は自由を奪われた。灯もまた、露子によって自由を奪われた生活を強いられる。 3年後、灯は大学生になっていた。生きる理由がなく、この世からいなくなることを決意して三太との想い出の場所、湖へ。そこに現れたのは……。奪い奪われ奪い愛、四つのねじれた愛の結末は……。