柳田国男が日本古来の死生観を掘り起こし執筆したのが「先祖の話」。死者はあの世で暮らすのではなく死後もこの世に残り生者たちとの新しい関係の中で「生き続ける」という 東京大空襲という甚大な犠牲者を出した戦禍の最中で「死者」について深く思索したのが民俗学者の柳田国男だ。日本古来の死生観を掘り起こしながら執筆したのが「先祖の話」。死者はあの世で暮らすのではなく死後もこの世に残り生者たちとの新しい関係の中で「生き続ける」という古来の死生観は近代人の私たちにも大きな示唆を与えてくれるという。第二回は、私たちが災害で失った死者たちと、どう向き合っていけばよいかを考える。