「燃えあがる緑の木」は、四国の森で展開する、一人の「救い主」の誕生と「教会」創生の物語。第1回は、小説に込められた「神話の力」や「辺境の意味」を読み解いていく。 「燃えあがる緑の木」は、一人の「救い主」の誕生と「教会」創生の物語である。舞台は大江の故郷でもある「四国の谷の森」。主人公・隆は、さまざまな挫折を経て「魂のことをしたい」と願うようになり谷へ向かう。そこで古くからの伝承を語り継ぐ「オーバー」という長老に出会い、かつてこの村のリーダーだった「ギー兄さん」の後継者に指名される。第1回は、小説に込められた「神話の力」や「辺境の意味」を読み解いていく。