クロードの愛、カジモドの愛は、現代でいえば「フーテンの寅さん」の愛。彼らの愛は、純粋であればあるほど空回りし決して報われることはない。「愛のかたち」を探る。 クロードの愛、カジモドの愛は、現代でいえば「フーテンの寅さん」の愛。彼らの愛は、純粋であればあるほど空回りし、決して報われることはない。そして、報われない愛は、あるいは狂気へ、あるいは絶望の底へ、人間を暴走させていく。愛は人を不幸にするだけなのか? それとも? 第3回は、「ノートル=ダム・ド・パリ」を「報われない愛の物語」として読み解き、私たち現代人にも通じる「愛のかたち」を探っていく。