母の死をきっかけに、「恋と革命」に生きることを目指して冒険を始めるかず子。そこには太宰治の「革命論」が込められていた。 かず子は母の死をきっかけに、新しい生き方を求めて突き進む。その果てに不義の子を産み一人で育てていくことを決意するのだった。最初は、常識も生活力もまるでなかったかず子は、大地を踏みしめるような暮らしを通して、誰かのいいなりになるだけの「人形」から「人間」へと目覚め始める。その飛躍のためにかず子は古い道徳や常識をぶち壊すような「恋」を選び取った。第2回は、かず子の生き方の中に太宰の革命論を読み解く。