「荘子」は各所で、本来の自然を歪める「人為」の落とし穴を指摘する。その背景には「無為自然」の思想がある。「人為」の空しさや「無為自然」の素晴らしさを伝える。 「荘子」はいたるところで、本来の自然をゆがめてしまう「人為」の落とし穴を指摘する。その背景には、「荘子」の「無為自然」の思想がある。人為を離れ、自然の根源的な摂理に沿った生き方こそ、人間の最高の境地だというのだ。第一回では、「荘子」の全体像を紹介しつつ、人間のこざかしい「人為」のむなしさと、人為の働かない「無為自然」のすばらしさを伝える。