周囲に振り回されるマイナスなイメージがつきまとう「受け身」。だが「荘子」では「受け身」にこそ最強の主体性が宿ると説く。第二回は「受け身」の極意を解き明かす。 周囲に振り回されるマイナスなイメージがつきまとう「受け身」。だが「荘子」では、「鏡のたとえ」「妻の死を飄々(ひょうひょう)と受け止める荘周」といったエピソードで、「受け身」にこそ最強の主体性が宿ると説く。玄侑宗久さんは、こうした境地が「禅の修業」と共通性しているという。第2回は、「荘子」が説く「全てを受け入れたとき人は最も強くなれる」という「受け身」の極意を禅と比較しながら明らかにする。