フランクルは人生の意味を見失った時には“3つの価値”を思いだすとよいと説いた。番組ではフランクルが提唱した3つの価値について「夜と霧」をひもときながら解説する。 収容所には、極限状態でも人間性を失わなかった者がいた。囚人たちは、時には演芸会を催して音楽を楽しみ、美しい夕焼けに心を奪われた。フランクルはそうした姿を見て、人間には「創造する喜び」と「美や真理、愛などを体験する喜び」があると考えた。しかし過酷な運命に打ちのめされてしまっていては、こうした喜びを感じとることはできない。つまり、どんな状況でも運命にきぜんとした態度をとることが、生きる力となるのだ。