君主論で優れた例として書かれているのが、冷酷さで知られるヴァレンティーノ公のチェーザレ・ボルジアだ。マキャベリはなぜ冷酷な君主を理想としたのか?その真意に迫る。 「君主論」で、優れた統治の例として書かれているのが、冷酷さで知られるヴァレンティーノ公のチェーザレ・ボルジアだ。チェーザレは占領した町で側近を長官に任命、裁判の公正化など改革を矢継ぎ早に進めた。しかし厳しい統治に民衆の不満が高まると、今度は側近に罪を着せて処刑してしまう。マキャベリは政治には果断な決断が必要で、民衆を味方につけなくてはならないと説く。君主論から、現代にも通じるリーダーの条件を学ぶ。